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===編纂事象と剪定事象===
 
===編纂事象と剪定事象===
 
:『TYPE-MOON』作品における並行世界の運営概念。
 
:『TYPE-MOON』作品における並行世界の運営概念。
:並行世界は「多少の差異はあっても未来は同じになる大幹の並行世界群」である編纂事象と、「完全に別世界になり、いずれ滅びる枝葉の並行世界」である剪定事象に振り分けられるというもの。<br>単純に例えると、編纂事象は正史のメインルート、剪定事象はバッドエンドルートである事が多いが、剪定事象は単に『メインルートから外れすぎて特化した結果、多くの分岐可能性を失った世界』であって、必ずしもバッドというわけではない。<br>善し悪しに分けるとなると、善い流れとは「安定した、今後もより多くの派生を生む可能性に満ちた流れ」であり、悪い流れは「先鋭しすぎたため、もう道を変えられない一本道の流れ」を指す。
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:並行世界は「多少の差異はあっても未来は同じになる大幹の並行世界群」である編纂事象と、「完全に別世界になり、いずれ滅びる枝葉の並行世界」である剪定事象に振り分けられるというもの<ref group = "出" name = "『Fate/AccelZeroOrder』プロローグ" >『Fate/AccelZeroOrder』プロローグより。</ref>。<br>単純に例えると、編纂事象は正史のメインルート、剪定事象はバッドエンドルートである事が多いが、剪定事象は単に『メインルートから外れすぎて特化した結果、多くの分岐可能性を失った世界』であって、必ずしもバッドというわけではない。善し悪しに分けるとなると、善い流れとは「安定した、今後もより多くの派生を生む可能性に満ちた流れ」であり、悪い流れは「先鋭しすぎたため、もう道を変えられない一本道の流れ」を指す<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA matelial』113ページ">『Fate/EXTELLA matelial』113ページより。</ref>
    
:現在にいる個人の行いによって世界は変動するが、それは可能性が生きている事や、今ある世界が“正しい軸”にある事を示している。<br>逆に言うと、もう何を選ぼうが未来が変わらなくなった世界は、並行世界は存在せず、過去に逆行する事さえできなくなった孤独な単一の世界となる。<br>尤も、それは構造的に必ず生まれてしまう必要悪なモノ。人々に選ばれなかった選択が続いた世界は、今の世界と同じ姿を保つことは不可能である。
 
:現在にいる個人の行いによって世界は変動するが、それは可能性が生きている事や、今ある世界が“正しい軸”にある事を示している。<br>逆に言うと、もう何を選ぼうが未来が変わらなくなった世界は、並行世界は存在せず、過去に逆行する事さえできなくなった孤独な単一の世界となる。<br>尤も、それは構造的に必ず生まれてしまう必要悪なモノ。人々に選ばれなかった選択が続いた世界は、今の世界と同じ姿を保つことは不可能である。
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:それを防ぐために、世界がある程度進むと可能性の統計をとり、“次の世代の運営”に無理のない結末だけを存続させる。<br>要は百年単位で「ここまで」と集計を取り、“少なくとも、あと百年は続けられる”と保証された世界にだけ可能性を許し、不要と判断した世界の並行世界、その未来を閉ざす方法を行っている。<br>これによって人間は生存し、繁栄し、太陽系は情報量によって飽和する事なく、向こう一億年は今の方式で存続できる。
 
:それを防ぐために、世界がある程度進むと可能性の統計をとり、“次の世代の運営”に無理のない結末だけを存続させる。<br>要は百年単位で「ここまで」と集計を取り、“少なくとも、あと百年は続けられる”と保証された世界にだけ可能性を許し、不要と判断した世界の並行世界、その未来を閉ざす方法を行っている。<br>これによって人間は生存し、繁栄し、太陽系は情報量によって飽和する事なく、向こう一億年は今の方式で存続できる。
   −
:あまたに存在する並行世界に文明のズレはないが、いき過ぎた崩壊、いき過ぎた進化をとげた世界に並行世界は存在せず、もう結末が決定してしまった袋小路のようなものと化する。<br>大樹に置き換えるのならば、幹である中心部分は成長を続けられるが、枝葉は育ってもいずれ限界を迎えてしまい、大幹を保つために伐採されてしまうのである。<br>剪定事象の中には編纂事象にあるどんな世界よりも先に進み、希望と幸福に満ちた理想世界もあったが、「それだけでもう完成し、終わるもの」である為、その条件が確定した段階で「剪定」されてしまう。<br>まだ誰も知りえない未来のために宇宙が膨張する以上、分かりきった結末のためにエネルギーを使うことはない。
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:あまたに存在する並行世界に文明のズレはないが、いき過ぎた崩壊、いき過ぎた進化をとげた世界に並行世界は存在せず、もう結末が決定してしまった袋小路のようなものと化する。<br>大樹に置き換えるのならば、幹である中心部分は成長を続けられるが、枝葉は育ってもいずれ限界を迎えてしまい、大幹を保つために伐採されてしまうのである。<br>剪定事象の中には編纂事象にあるどんな世界よりも先に進み、希望と幸福に満ちた理想世界もあったが、「それだけでもう完成し、終わるもの」である為、理想世界の条件が確定した段階で「剪定」されてしまう。まだ誰も知りえない未来のために宇宙が膨張する以上、分かりきった結末のためにエネルギーを使うことはない<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA matelial』113ページ" />
    
===人理定礎===
 
===人理定礎===
 
:またの名を事象固定帯。人類史を固定する多くの出来事。余計な可能性を摘み取り、観測によって変動しがちな歴史を不動にする座標。<br>とりわけフランスやローマといった人類史に大きな影響を及ぼした事象は「無かったことになる」と土台が崩れてしまう。
 
:またの名を事象固定帯。人類史を固定する多くの出来事。余計な可能性を摘み取り、観測によって変動しがちな歴史を不動にする座標。<br>とりわけフランスやローマといった人類史に大きな影響を及ぼした事象は「無かったことになる」と土台が崩れてしまう。
   −
:ムーンセルの中では量子記録固定帯(クォンタム・タイムロック)と呼ばれており、その本質は一定の間隔で宇宙の中における事象の平均化のタイミングのことで、つまりは宇宙の中のセーブポイントである。前述の編纂事象と剪定事象のように逸脱しすぎた特例の並行世界を伐採し、量子記録固定帯によって固定された「幹」だけを残す作業が行われることで宇宙は安定している。固定帯となった歴史は過去・未来からの干渉を受けても決して変わることは無い。
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:ムーンセルの中では量子記録固定帯(クォンタム・タイムロック)と呼ばれており、その本質は一定の間隔で宇宙の中における事象の平均化のタイミングのことで、つまりは宇宙の中のセーブポイントである。前述の編纂事象と剪定事象のように逸脱しすぎた特例の並行世界を伐採し、量子記録固定帯によって固定された「幹」だけを残す作業が行われることで宇宙は安定している。固定帯となった歴史は過去・未来からの干渉を受けても決して変わることは無い<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA matelial』114-115ページ">『Fate/EXTELLA matelial』114-115ページより。</ref>。
:例の一つとしては「ある一国が滅ぶ」という『結果』があるとする。その『結果』に対して過去や未来からの介入によって結末を変えようとしたとしても、「介入によって繁栄はしたが、最終的には滅ぶ」というように過程を僅かにしか変えれず、大筋の『結果』は変わらない。ひと握りの人間の人生を救えることはできるが、人類史という大きなうねりを変えることは決して出来ない。それこそが量子記録固定帯によるものである。
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:例の一つとしては「ある一国が滅ぶ」という『結果』があるとする。その『結果』に対して過去や未来からの介入によって結末を変えようとしたとしても、「介入によって繁栄はしたが、最終的には滅ぶ」というように過程を僅かにしか変えれず、大筋の『結果』は変わらない。ひと握りの人間の人生を救えることはできるが、人類史という大きなうねりを変えることは決して出来ない。それこそが量子記録固定帯によるものである<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA matelial』114-115ページ" />。
:逆に言えば[[特異点#人理焼却|大偉業]]によって量子記録固定帯を破壊することができれば人類史を根底から否定することは可能だが、この方法でも破壊した固定帯から先の人類史のみ否定するのが限界である。そして次に訪れる量子記録固定帯の決定ができるのは原則その時代を生きた者のみであり、過去・未来からの介入では基本的に手が出せない。
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:逆に言えば[[特異点#人理焼却|大偉業]]によって量子記録固定帯を破壊することができれば人類史を根底から否定することは可能だが、この方法でも破壊した固定帯から先の人類史のみ否定するのが限界である。そして次に訪れる量子記録固定帯の決定ができるのは原則その時代を生きた者のみであり、過去・未来からの介入では基本的に手が出せない<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA matelial』114-115ページ" />。
:前述の剪定事象と編纂事象のタイミングは100年単位の統計だが、量子記録固定帯がかかるタイミングはもっと短く最短で1ヶ月プラスαであることが確認されている。『EXTELLA』においては主人公が分裂したのが量子記録固定帯Aで、次の量子記録固定帯Bに差し掛かるまでに[[アルキメデス]]が[[アルテラ|セファール]]を利用してムーンセルを破壊することで量子記録固定帯B以降の歴史をムーンセルの破壊という前提の歴史で確定させようとしたが、その前に主人公が「平均的かつ、今後の可能性が最も広がる世界」のルートを証明したことにより『EXTELLA』の量子記録固定帯Bが決定された。
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:前述の剪定事象と編纂事象のタイミングは100年単位の統計だが、量子記録固定帯がかかるタイミングはもっと短く最短で1ヶ月プラスαであることが確認されている。『EXTELLA』においては主人公が分裂したのが量子記録固定帯Aで、次の量子記録固定帯Bに差し掛かるまでに[[アルキメデス]]が[[アルテラ|セファール]]を利用してムーンセルを破壊することで量子記録固定帯B以降の歴史をムーンセルの破壊という前提の歴史で確定させようとしたが、その前に主人公が「平均的かつ、今後の可能性が最も広がる世界」のルートを証明したことにより『EXTELLA』の量子記録固定帯Bが決定された<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA matelial』114-115ページ" />。
    
===並行世界と異世界===
 
===並行世界と異世界===
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==TYPE-MOON作品での世界観==
 
==TYPE-MOON作品での世界観==
原作者である奈須きのこがTYPE-MOONでやっている伝奇は『すべて同じ世界』と思われがちであるが、それはあくまで基本であって大きく二つの系統に分かれている。
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原作者である奈須きのこがTYPE-MOONでやっている伝奇は『すべて同じ世界』と思われがちであるが、それはあくまで基本であって大きく二つの系統に分かれている<ref group = "出" name = "竹箒日記2016/4/15">[http://www.typemoon.org/bbb/diary/log/201704.html 竹箒日記2016/4/15]より。</ref>。
 
===Fate世界===
 
===Fate世界===
『人類史を肯定するモノ』を下地とする世界。英霊をサーヴァントとして召喚・使役可能。人類史の脈動によって死徒が弱体化している。
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『人類史を肯定するモノ』を下地とする世界。英霊をサーヴァントとして召喚・使役可能。人類史の脈動によって死徒が弱体化している<ref group = "出" name = "竹箒日記2016/4/15" />。
 
;[[Fate/stay night]]
 
;[[Fate/stay night]]
 
:第五次聖杯戦争が行われた世界。便宜上、当記事では『stay night』を正史世界と呼称する。
 
:第五次聖杯戦争が行われた世界。便宜上、当記事では『stay night』を正史世界と呼称する。
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:差異点としては些細だが、示唆された設定の節々に『strange Fake』に連結するであろう可能性が仄めかされている。
 
:差異点としては些細だが、示唆された設定の節々に『strange Fake』に連結するであろう可能性が仄めかされている。
 
;[[Fate/Zero]]
 
;[[Fate/Zero]]
:'''『stay nightと条件は同じだけど微妙に違う世界』'''。
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:'''『stay nightと条件は同じだけど微妙に違う世界』'''<ref group = "出" name = "『Fate/strage Fake』第1巻">『Fate/strage Fake』第1巻 解説より。</ref>
 
:『stay night』の10年前に行われた第四次聖杯戦争を描いているが、パラレルワールドとして扱われている。
 
:『stay night』の10年前に行われた第四次聖杯戦争を描いているが、パラレルワールドとして扱われている。
 
;[[Fate/EXTRA]]
 
;[[Fate/EXTRA]]
:'''『stay nightから派生し、全く違う未来を歩んだ世界』'''
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:'''『stay nightから派生し、全く違う未来を歩んだ世界』'''<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA』公式サイト">[https://news.fate-extella.jp/2016/09/12/ Fate/EXTELLA 公式サイト]より。</ref>。
 
:西暦2030年の地球と月が舞台となるものの、1970年代から『stay night』とは異なる歴史へと分岐していた世界。
 
:西暦2030年の地球と月が舞台となるものの、1970年代から『stay night』とは異なる歴史へと分岐していた世界。
 
:大規模な魔術を成すためのエネルギーとなるマナが枯渇し、魔術が本格的に地球上から失われたことで、神秘の時代は完全に終焉を迎え、魔術師たちは表舞台から消滅し、この世界で魔術師を名乗るのは霊子ハッカーと呼ばれる新時代の人類となる。
 
:大規模な魔術を成すためのエネルギーとなるマナが枯渇し、魔術が本格的に地球上から失われたことで、神秘の時代は完全に終焉を迎え、魔術師たちは表舞台から消滅し、この世界で魔術師を名乗るのは霊子ハッカーと呼ばれる新時代の人類となる。
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::'''『Fate/EXシリーズの中ではあくまでも特殊事案』'''。このためか、EXTELLAの[[主人公_(EXTRA)|主人公]]はCCCでのギルガメッシュとの縁を認知していない。
 
::'''『Fate/EXシリーズの中ではあくまでも特殊事案』'''。このためか、EXTELLAの[[主人公_(EXTRA)|主人公]]はCCCでのギルガメッシュとの縁を認知していない。
 
:;[[Fate/EXTELLA]]、EXTELLA/Zero
 
:;[[Fate/EXTELLA]]、EXTELLA/Zero
::'''『EXTRAから派生した世界』『stay nightとの最大の差異にあたる大きな物語』'''。
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::'''『EXTRAから派生した世界』『stay nightとの最大の差異にあたる大きな物語』'''<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA』公式サイト" />
 
::EXTELLA/Zeroは、Fate/EXTRAとFate/EXTELLAのストーリーにおける差異点を示唆する役割も持っている。
 
::EXTELLA/Zeroは、Fate/EXTRAとFate/EXTELLAのストーリーにおける差異点を示唆する役割も持っている。
 
:;[[Fate/EXTRA Last Encore]]
 
:;[[Fate/EXTRA Last Encore]]
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::[[主人公 (EXTRA)|主人公]]が赤ん坊になった事を除けば、全体的にゆるふわのルート。
 
::[[主人公 (EXTRA)|主人公]]が赤ん坊になった事を除けば、全体的にゆるふわのルート。
 
;[[Fate/Apocrypha]]
 
;[[Fate/Apocrypha]]
:'''『途中までは同じだけど今は完全に別の世界』'''。
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:'''『途中までは同じだけど今は完全に別の世界』'''<ref group = "出" name = "『Fate/strage Fake』第1巻" />
 
:第三次聖杯戦争において[[アインツベルン]]が[[アンリマユ|復讐者]]ではなく[[天草四郎時貞|裁定者]]を召喚し、ナチスドイツのユグドミレニア一族によって冬木の大聖杯が強奪された世界。
 
:第三次聖杯戦争において[[アインツベルン]]が[[アンリマユ|復讐者]]ではなく[[天草四郎時貞|裁定者]]を召喚し、ナチスドイツのユグドミレニア一族によって冬木の大聖杯が強奪された世界。
 
:この世界では聖杯戦争が世界的に広まり、各地で行われるようになった上に大聖杯も汚染されていない。
 
:この世界では聖杯戦争が世界的に広まり、各地で行われるようになった上に大聖杯も汚染されていない。
 
:大聖杯にルール管理サーヴァント「[[ルーラー|裁定者]]」が召喚されるようになった。
 
:大聖杯にルール管理サーヴァント「[[ルーラー|裁定者]]」が召喚されるようになった。
 
;[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]
 
;[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]]
:'''『完全に同じ世界』『ただし三田誠スパイスにより大気濃度がちょい違う濃密魔術もの』'''。
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:'''『完全に同じ世界。ただし三田誠スパイスにより大気濃度がちょい違う濃密魔術もの』'''<ref group = "出" name = "『Fate/strage Fake』第1巻" />
 
:『stay night』の直前、第四次聖杯戦争から10年後~第五次聖杯戦争開始の少し前頃。
 
:『stay night』の直前、第四次聖杯戦争から10年後~第五次聖杯戦争開始の少し前頃。
    
===[[月姫]]世界===
 
===[[月姫]]世界===
『人類史を■■するモノ』を下地とする世界。英霊という強大な概念を“自律した使い魔”という術式に落とし込めず、代わりに人類史を否定する存在である死徒が死徒二十七祖という、死徒における冠位の枠組みを形成しているほどに死徒が強大化している。
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『人類史を■■するモノ』を下地とする世界。英霊という強大な概念を“自律した使い魔”という術式に落とし込めず、代わりに人類史を否定する存在である死徒が死徒二十七祖という、死徒における冠位の枠組みを形成しているほどに死徒が強大化している<ref group = "出" name = "竹箒日記2016/4/15" />。
    
===その他===
 
===その他===
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:宇宙開拓により月面都市が作られやがて月面国家が興った頃、地球はポールシフトに見舞われ、全人類は唐突に開拓・解明・繁殖などへの情熱を失っていった。
 
:宇宙開拓により月面都市が作られやがて月面国家が興った頃、地球はポールシフトに見舞われ、全人類は唐突に開拓・解明・繁殖などへの情熱を失っていった。
 
;[[Fate/strange Fake]]
 
;[[Fate/strange Fake]]
:'''『同じ条件、同じ結末を迎えていながら、なぜか完全に違う世界』'''。
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:'''『同じ条件、同じ結末を迎えていながら、なぜか完全に違う世界』'''<ref group = "出" name = "『Fate/strage Fake』第1巻" />
 
:『stay night』の第五次聖杯戦争が終結してから、数年後にアメリカで聖杯戦争が執り行われている。
 
:『stay night』の第五次聖杯戦争が終結してから、数年後にアメリカで聖杯戦争が執り行われている。
:最大の差異点の一つは、本作が例外的に英霊召喚と死徒二十七祖が同時に存在している'''『どっちもアリな世界』'''である事。
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:最大の差異点の一つは、本作が例外的に英霊召喚と死徒二十七祖が同時に存在している'''『どっちもアリな世界』'''である事<ref group = "出" name = "竹箒日記2016/4/15" />。
 
;[[Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ]]
 
;[[Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ]]
 
:2つの世界が登場している。イリヤが元いた世界である「イリヤ世界」と、美遊が元いた世界である「美遊世界」はPrisma/materialの記述に基づく呼称でありこの記事でもそれに倣う。
 
:2つの世界が登場している。イリヤが元いた世界である「イリヤ世界」と、美遊が元いた世界である「美遊世界」はPrisma/materialの記述に基づく呼称でありこの記事でもそれに倣う。
101行目: 101行目:  
;[[Fate/Grand Order]]
 
;[[Fate/Grand Order]]
 
:大半のTYPE-MOONシリーズとは大幅に歴史が異なり、冬木市の聖杯戦争が2004年で最初の開催となっているうえ、更に「アメリカで聖杯戦争を執り行われた」という公式記録もないことが明言されている。
 
:大半のTYPE-MOONシリーズとは大幅に歴史が異なり、冬木市の聖杯戦争が2004年で最初の開催となっているうえ、更に「アメリカで聖杯戦争を執り行われた」という公式記録もないことが明言されている。
:すなわちFateの名を冠しているが、strange Fakeとも更に異なる'''『どっちともいえない世界』'''のひとつである。
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:すなわちFateの名を冠しているが、strange Fakeとも更に異なる'''『どっちともいえない世界』'''のひとつである<ref group = "出" name = "竹箒日記2016/4/15" />。
:『深海電脳楽土 SE.RA.PH』に登場した[[BB]]によると一応は編纂事象に属している世界らしいが、[[ゲーティア]]の人理焼却に端を発して人理そのものが安定していない状態に陥ってしまったため、数多の可能性を観測し得るに至ったカルデアスを通し、極めて例外的なケースを多く内包しているものと化した。
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:『深海電脳楽土 SE.RA.PH』に登場した[[BB]]によると一応は編纂事象に属している世界らしいが、[[ゲーティア]]の人理焼却に端を発して人理そのものが安定していない状態に陥ってしまったため、数多の可能性を観測し得るに至ったカルデアスを通し、極めて例外的なケースを多く内包しているものと化した<ref group = "出" name = "『Fate/AccelZeroOrder』プロローグ" />。
:第1部において並行的な時間軸に展開された特異点としては、『Fate/Zero』と極めて近い状況でありながら「アインツベルンの研究が一世代早く進んだイフ」である「Fate/Accel Zero Order」における変異特異点『第四次異聞録 冬木』、「聖剣エクスカリバーの返還が行われなかった」世界から来た[[女神ロンゴミニアド|獅子王]]が確認されている。
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:並行的な時間軸に展開された特異点としては、『Fate/Zero』と極めて近い状況でありながら「アインツベルンの研究が一世代早く進んだイフ」である「Fate/Accel Zero Order」における変異特異点『第四次異聞録 冬木』、「聖剣エクスカリバーの返還が行われなかった」世界から来た[[女神ロンゴミニアド|獅子王]]が確認されている。
 
:また、『Grand Order』に登場した[[宮本武蔵]]と『屍山血河舞台 下総国』で暗躍していた[[天草四郎時貞 (剪定事象)|妖術師]]は「剪定事象の世界」から並行世界を転々としてきた放浪者である事、『オール・ザ・ステイツメン!』で登場した[[名も無きマスター]]は並行世界の果てにあるカルデアからやってきた事が語られる。
 
:また、『Grand Order』に登場した[[宮本武蔵]]と『屍山血河舞台 下総国』で暗躍していた[[天草四郎時貞 (剪定事象)|妖術師]]は「剪定事象の世界」から並行世界を転々としてきた放浪者である事、『オール・ザ・ステイツメン!』で登場した[[名も無きマスター]]は並行世界の果てにあるカルデアからやってきた事が語られる。
:加えて同作の[[ウェイバー・ベルベット|ロード・エルメロイⅡ世]]は、英霊「諸葛孔明」と一体になった疑似サーヴァントとして召喚されていることで、編纂事象と剪定事象に関する知識を得ている。
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:加えて同作の[[ウェイバー・ベルベット|ロード・エルメロイⅡ世]]は、英霊「諸葛孔明」と一体になった疑似サーヴァントとして召喚されていることで、編纂事象と剪定事象に関する知識を得ている<ref group = "出" name = "『Fate/AccelZeroOrder』プロローグ" />。
    
==メモ==
 
==メモ==
 
*現存する魔法使いの一人[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ]]は第二魔法『並行世界の運営』に至った。ゼルレッチが製作した魔術礼装「宝石剣ゼルレッチ」「カレイドステッキ」は第二魔法に関連するモノである。
 
*現存する魔法使いの一人[[キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ]]は第二魔法『並行世界の運営』に至った。ゼルレッチが製作した魔術礼装「宝石剣ゼルレッチ」「カレイドステッキ」は第二魔法に関連するモノである。
 
*[[フェイト/タイガーころしあむ アッパー]]イリヤルートでは「第四次聖杯戦争でセイバーを失って脱落し、その後は家族三人で幸せに過ごした」可能性の世界からアイリスフィールが虎聖杯によってこちらの世界に送り飛ばされてきた。
 
*[[フェイト/タイガーころしあむ アッパー]]イリヤルートでは「第四次聖杯戦争でセイバーを失って脱落し、その後は家族三人で幸せに過ごした」可能性の世界からアイリスフィールが虎聖杯によってこちらの世界に送り飛ばされてきた。
*第二魔法の関係者ではない存在ながら、並行世界を彷徨う者も稀に存在する。<!-- その者達は移動特異点という特殊な存在であり、様々な可能性を内包している塊である。同じ世界に二人でも存在すれば、移動特異点の名の通り、人類史上の特異点と同等なまでにに世界が歪んでいく危険性を持ち合わせる。現時点での三名は形は違えど、いずれも『Grand Order』世界線から見て正規の人類史から逸脱した存在であるというのが共通している。 -->『Grand Order』での[[宮本武蔵]]と[[アーサー・ペンドラゴン]]<!-- と[[天草四郎時貞 (剪定事象)|剪定事象の天草四郎]] -->が該当する。
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*第二魔法の関係者ではない存在ながら、並行世界を彷徨う者も稀に存在する。その者達は移動特異点という特殊な存在であり、様々な可能性を内包している塊である。同じ世界に二人でも存在すれば、移動特異点の名の通り、人類史上の特異点と同等なまでにに世界が歪んでいく危険性を持ち合わせる。現時点での三名は形は違えど、いずれも『Grand Order』世界線から見て正規の人類史から逸脱した存在であるというのが共通している。『Grand Order』での[[宮本武蔵]]と[[アーサー・ペンドラゴン]]と[[天草四郎時貞 (剪定事象)|剪定事象の天草四郎]]が該当する。
*格闘ゲーム[[MELTY BLOOD]]で例えると、[[タタリ/ワラキアの夜|タタリ]]ルートが編纂事象、遠野家[[琥珀]]ルートが剪定事象である。
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*格闘ゲーム[[MELTY BLOOD]]で例えると、[[タタリ/ワラキアの夜|タタリ]]ルートが編纂事象、遠野家[[琥珀]]ルートが剪定事象である<ref group = "出" name = "『Fate/EXTELLA matelial』113ページ" />。
 
*多くの者が第六魔法を成そうとしながら悉くが失敗に終わっているが、魔術についてはほとんど知ることのない者は第六魔法を「皆が幸せになること」と仮定している。仮にこの仮定が正しいものだとすれば、第六魔法を成してしまえば過剰な幸福で剪定事象の対象となってしまうために失敗、あるいは抑止力に阻まれるのではないのかと思われる。
 
*多くの者が第六魔法を成そうとしながら悉くが失敗に終わっているが、魔術についてはほとんど知ることのない者は第六魔法を「皆が幸せになること」と仮定している。仮にこの仮定が正しいものだとすれば、第六魔法を成してしまえば過剰な幸福で剪定事象の対象となってしまうために失敗、あるいは抑止力に阻まれるのではないのかと思われる。
 
*「Fate/strange Fake」と「氷室の天地 Fate/school life」は同一あるいは非常に近しい世界観であることが示唆されている。
 
*「Fate/strange Fake」と「氷室の天地 Fate/school life」は同一あるいは非常に近しい世界観であることが示唆されている。
 
**例えば作者コメントで「Fakeのアヤカ」と「氷室の天地のアヤカ」が無関係とは言い切れないと発言された点、「[[沙条愛歌|バカお姉ちゃん]]の尻拭いでルーマニアに行った」「彼女はルーマニアでは[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア|某Sさん]]と意気投合した」という設定は両作品で共通して記されている点、そして「氷室の天地マテリアル」において「シエルと綾香が潰し損ねたわずかな芽が、後日アメリカでの『何か』につながっていたりいなかったり」等のコメントされた点等がある。
 
**例えば作者コメントで「Fakeのアヤカ」と「氷室の天地のアヤカ」が無関係とは言い切れないと発言された点、「[[沙条愛歌|バカお姉ちゃん]]の尻拭いでルーマニアに行った」「彼女はルーマニアでは[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア|某Sさん]]と意気投合した」という設定は両作品で共通して記されている点、そして「氷室の天地マテリアル」において「シエルと綾香が潰し損ねたわずかな芽が、後日アメリカでの『何か』につながっていたりいなかったり」等のコメントされた点等がある。
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== 脚注 ==
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===注釈===
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<references group = "注"/>
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 +
===出典===
 +
<references group = "出"/>
    
== リンク ==
 
== リンク ==
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