:その憧憬の念を利用した上、最後の瞬間まで信頼を傾けてくれた彼をパーツとしてしまった事には、霊基に刻まれるほどあまりに強い罪悪感も感じていた。彼の目的はあくまで「宝具の完成による世界救済」であったが、宝具が完成しても心は陰っていた。かつてアヴィケブロンは「自身の利益のため、弱者を食い物にする不完全な人間」を疎み、避けたが、自分自身も同種の人間であったことを悟ったのだろう。聖杯大戦の運命はその望みに牙をむいたのだ。 | :その憧憬の念を利用した上、最後の瞬間まで信頼を傾けてくれた彼をパーツとしてしまった事には、霊基に刻まれるほどあまりに強い罪悪感も感じていた。彼の目的はあくまで「宝具の完成による世界救済」であったが、宝具が完成しても心は陰っていた。かつてアヴィケブロンは「自身の利益のため、弱者を食い物にする不完全な人間」を疎み、避けたが、自分自身も同種の人間であったことを悟ったのだろう。聖杯大戦の運命はその望みに牙をむいたのだ。 |