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;略歴
 
;略歴
:九代続いた由緒正しい魔術師の家系・アーチボルト家の正式後継者。<br>天才の誉れも高くロード・エルメロイの二つ名で知られ、若年ながら[[魔術協会|時計塔]]での一級講師の地位についている。降霊科学部長ソフィアリ家の娘[[ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ]]との結婚も決まっており、魔術師として順風満帆そのものの人生を送る。そんな彼が冬木の地の聖杯戦争へと身を投じたのは、その経歴に「戦歴」という「箔」をつけるためであり、[[聖杯]]そのものに願いはない。<br>本来なら[[ライダー (第四次)|征服王イスカンダル]]のマントの一片を触媒にサーヴァントを召喚する筈であったが、時計塔管財課の手違いで弟子の[[ウェイバー・ベルベット]]に奪われてしまい、急遽手配した代替の聖遺物からランサーを召喚し参戦した。<br>しかし、かつて主に背いたランサーの伝承を知っていたことに加え、ケイネス自身の価値観としてランサーの示した騎士の矜持を全く理解できず、さらにソラウが魔貌の呪いに囚われたことでケイネスとランサーの関係は歪んでしまう。<br>アインツベルンの城での戦闘で相性的に最悪の存在である[[衛宮切嗣]]に完膚なきまでに敗れ、全身の魔術回路と神経、魔術刻印に至るまで壊滅させられたため、魔術師としては再起不能に陥る。回復のためには聖杯の奇跡が必要、という建前でその実ランサーとの絆を欲したソラウに[[令呪]]までも奪われるが、[[キャスター (第四次)|キャスター]]討伐直後に監督役の[[言峰璃正]]から褒賞である令呪一画を譲り受けることでマスターとして復帰。更には切嗣に罪を着せるため拳銃を用いて璃正を背後から殺害。<br>しかし、悪辣さでははるかに上を行く切嗣の罠に嵌められ、令呪でランサーを自害させたのち、[[久宇舞弥]]の手でソラウ共々射殺される。<br>彼の死によって、アーチボルト家は凋落の一途をたどることになる。
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:九代続いた由緒正しい魔術師の家系・アーチボルト家の正式後継者。<br>天才の誉れも高くロード・エルメロイの二つ名で知られ、若年ながら[[魔術協会|時計塔]]での一級講師の地位についている。降霊科学部長ソフィアリ家の娘[[ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ]]との結婚も決まっており、魔術師として順風満帆そのものの人生を送る。そんな彼が冬木の地の聖杯戦争へと身を投じたのは、その経歴に「戦歴」という「箔」をつけるためであり、[[聖杯]]そのものに願いはない。<br>本来なら[[ライダー (第四次)|征服王イスカンダル]]のマントの一片を触媒にサーヴァントを召喚する筈であったが、時計塔管財課の手違いで弟子の[[ウェイバー・ベルベット]]に奪われてしまい、急遽手配した代替の聖遺物からランサーを召喚し参戦した。<br>しかし、かつて主に背いたランサーの伝承を知っていたことに加え、ケイネス自身の価値観としてランサーの示した騎士の矜持を全く理解できず、さらにソラウが魔貌の呪いに囚われたことでケイネスとランサーの関係は歪んでしまう。<br>アインツベルンの城での戦闘で相性的に最悪の存在である[[衛宮切嗣]]に完膚なきまでに敗れ、全身の魔術回路と神経、魔術刻印に至るまで壊滅させられたため、魔術師としては再起不能に陥る。回復のためには聖杯の奇跡が必要、という建前でその実ランサーとの絆を欲したソラウに[[令呪]]までも奪われるが、[[キャスター (第四次)|キャスター]]討伐直後に監督役の[[言峰璃正]]から褒賞である令呪一画を譲り受けることでマスターとして復帰。そして璃正を背後から殺害する。拳銃を使ったのは切嗣に罪を着せるため。再びマスターの資格を得た満足感に浸ってロード・エルメロイの誇りを地に落とした自身を苛むことも悔やむことも皆無だった。しかし、悪辣さでははるかに上を行く切嗣の罠に嵌められ、令呪でランサーを自害させたのち、[[久宇舞弥]]の手でソラウ共々射殺される。<br>彼の死によって、アーチボルト家は凋落の一途をたどることになる。
    
;人物
 
;人物
:貴族であり、名門の魔術師の家系であることもあって、傲慢でプライドの高い性格。魔術師以外の人種を完全に見下しており、同じ魔術師でも血筋の卑しい者は歯牙にもかけない。<br>ソラウに対しては一目惚れで、以来、惚れた弱みと、恩師の娘であるという立場から、ソラウには頭が上がらない。<br>幼い頃から成果を上げてきた自他共に認める「天才」。ただし、彼の魔術師としての高い実力とこれまでの成果は、努力や執着によって勝ち取ったわけではなく、ただ生来の才が他より優れ、結果として他者を上回る成果を出し続けてきただけ。彼としてはあらゆる結果がついてくることが「当然」であるという認識であり、ケイネス自身は己の才能というものに奢りも誇りも持っていない。彼の傲慢さ・プライドの高さは、彼の名門魔術師・貴族としての矜持に由来するものである。彼は「天才だからプライドが高い」のではなく、「名門貴族の魔術師だからプライドが高い」のである。<br>あらゆる結果がついてくることが「当然」であるがゆえ「自身の意に沿わぬ事柄など世界に一切ない」と信じている。それは本人だけでなく彼を取り巻く人々も共通の見解だった。時計塔での華々しい研究結果の数々も、破竹の勢いで上り詰めていく異例の出世も、「神童」と呼ばれる事も「当然の結果」。未来においても成功は約束されている。それはケイネスにとって疑う余地のない大前提。故にごく稀にある「目論見が外れる」事態は許し難く、神の秩序を辱める冒涜だと思っている。<br>外部に向けた怒りに関しては冷静かつ冷酷な反面、内部に向ける怒りは抑えれない。身内や部下が彼に「意に沿わぬ結果」を与えてしまったら決まって癇性を持て余してしまう。生まれつき失敗や挫折とは無縁の人生を歩んでたゆえの脆さで、そういった感情が鬱積すると、疑り深くヒステリックで、自らの非を認められない狭量さとなって発露してしまう。<br>騎士道などとは無縁だが、本来は「魔術師としては」真っ当な戦闘方針で、当初はサーヴァントは当然、工房の設備や魔術礼装を用いての実力の競い合いといった形で聖杯戦争を戦っていたが、切嗣に敗北した後は魔術が使えなくなったせいか、他のマスターにキャスター陣営討伐の褒賞の令呪が渡らないよう監督役を騙し討ちで殺害したり、しかもそれが切嗣の犯行と思われるようリボルバータイプの拳銃を凶器に選んだりと、物語後半ではもはや魔術師としても貴族としても地に落ちたなりふり構わなさを見せることになる。再びマスターの資格を得た満足感に浸り、ロード・エルメロイの誇りを地に落とした自身を苛むことも悔やむことも皆無だった。
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:貴族であり、名門の魔術師の家系であることもあって、傲慢でプライドの高い性格。魔術師以外の人種を完全に見下しており、同じ魔術師でも血筋の卑しい者は歯牙にもかけない。<br>ソラウに対しては一目惚れで、以来、惚れた弱みと、恩師の娘であるという立場から、ソラウには頭が上がらない。<br>幼い頃から成果を上げてきた自他共に認める「天才」。ただし、彼の魔術師としての高い実力とこれまでの成果は、努力や執着によって勝ち取ったわけではなく、ただ生来の才が他より優れ、結果として他者を上回る成果を出し続けてきただけ。彼としてはあらゆる結果がついてくることが「当然」であるという認識であり、ケイネス自身は己の才能というものに奢りも誇りも持っていない。彼の傲慢さ・プライドの高さは、彼の名門魔術師・貴族としての矜持に由来するものである。彼は「天才だからプライドが高い」のではなく、「名門貴族の魔術師だからプライドが高い」のである。<br>あらゆる結果がついてくることが「当然」であるがゆえ「自身の意に沿わぬ事柄など世界に一切ない」と信じている。それは本人だけでなく彼を取り巻く人々も共通の見解だった。時計塔での華々しい研究結果の数々も、破竹の勢いで上り詰めていく異例の出世も、「神童」と呼ばれる事も「当然の結果」。未来においても成功は約束されている。それはケイネスにとって疑う余地のない大前提。故にごく稀にある「目論見が外れる」事態は許し難く、神の秩序を辱める冒涜だと思っている。<br>外部に向けた怒りに関しては冷静かつ冷酷な反面、内部に向ける怒りは抑えれない。身内や部下が彼に「意に沿わぬ結果」を与えてしまったら決まって癇性を持て余してしまう。生まれつき失敗や挫折とは無縁の人生を歩んでたゆえの脆さで、そういった感情が鬱積すると、疑り深くヒステリックで、自らの非を認められない狭量さとなって発露してしまう。<br>騎士道などとは無縁だが、本来は「魔術師としては」真っ当な戦闘方針で、当初はサーヴァントは当然、工房の設備や魔術礼装を用いての実力の競い合いといった形で聖杯戦争を戦っていたが、切嗣に敗北した後は魔術が使えなくなったせいか、他のマスターにキャスター陣営討伐の褒賞の令呪が渡らないよう監督役を騙し討ちで殺害したり、しかもそれが切嗣の犯行と思われるようリボルバータイプの拳銃を凶器に選んだりと、物語後半ではもはや魔術師としても貴族としても地に落ちたなりふり構わなさを見せることになる。<br>しかしその後に切嗣によって全てを喪うか自分とその愛する女が生きて故郷に帰還できる可能性にかけるかという選択の余地などない状況に追いやられる。だが切嗣の悪辣さはそれだけでは終わらなかった。
    
;能力
 
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;「悔みながら、苦しみながら、絶望しながら死んでいけ。そして死にながら呪うがいい。貴様の雇い主の臆病ぶりを……聖杯戦争を辱めたアインツベルンのマスターをなァ!」
 
;「悔みながら、苦しみながら、絶望しながら死んでいけ。そして死にながら呪うがいい。貴様の雇い主の臆病ぶりを……聖杯戦争を辱めたアインツベルンのマスターをなァ!」
 
:陰惨に嘯く。一流の魔術師同士の秘術を尽くした決闘ならケイネスは感情に流されて冷静さを失うことはないが、これはもはやケイネスにとって対決ではなく処刑で虐殺だった。
 
:陰惨に嘯く。一流の魔術師同士の秘術を尽くした決闘ならケイネスは感情に流されて冷静さを失うことはないが、これはもはやケイネスにとって対決ではなく処刑で虐殺だった。
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;「よくもぬけぬけと言えたものだな。惚けるなよランサー、どうせ貴様がソラウを焚きつけたのであろうが」
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;「ハッ、白々しい!貴様の間男ぶりは伝説にまで名を馳せる有様よ。主君の許嫁とあっては、色目を使わずにはいられない性なのか?
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:令呪を譲るようケイネスの小指を折ったソラウの行動もランサーが惑わしたせいでソラウはまったく悪くないという認識なのかもしれない。恋は盲目だ。
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;「……が……殺、せ……ッ……殺し、て……」
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:殺すよう乞うまでもなくもう秒読みの余命。しかし蜂の巣にされ死の苦しみに悶えるにはその数秒でさえ長すぎる残酷な時間だった。
    
===とびたて! 超時空トラぶる花札大作戦===  
 
===とびたて! 超時空トラぶる花札大作戦===  
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