99行目: |
99行目: |
| ==真名:ゲーティア== | | ==真名:ゲーティア== |
| : 魔神王ゲーティア。人理焼却を引き起こした実行犯であり、魔術王ソロモンを騙る者。 | | : 魔神王ゲーティア。人理焼却を引き起こした実行犯であり、魔術王ソロモンを騙る者。 |
− | : その実態はソロモンの七十二柱の魔神の集合体。生前に召喚した悪魔とその術式、生前の後悔が一つの個体として具現化した概念存在。本来は人理補正式として編まれた術式。 | + | : その実態はソロモンの七十二柱の魔神の集合体。生前に召喚した悪魔とその術式、生前の後悔が一つの個体として具現化した概念的存在。本来は人理補正式として編まれた術式。 |
− | :人間の精神活動の歪みとして生まれ、名称と能力を獲得した魔神を束ねた群体。初めから超越者であり、集合体となった時、全能の力と視点を得たもの。 | + | :人間の精神活動の歪みとして生まれ、名称と能力を獲得した魔神の複合体で、魔神としての超越性と、魔神の集合体としての全能性を合わせ持っている。 |
| | | |
− | : ソロモン王の死後、その内側に潜んで生き続けた召喚式という魔術そのものが、意思を持って受肉し、彼の名義を騙って人類総エネルギー化事業に乗り出した。 | + | : ソロモンの死後、その内側に潜んで生き続けた召喚式自体が意思を持って受肉し、ソロモンの名を騙って人類総エネルギー化事業に乗り出した。 |
| | | |
− | : 彼ら魔神は肉体を必要としない高度の知性体。千里眼を持つソロモンの守護英霊として彼とともに過去と未来、あらゆる世界を見た。 | + | : 魔神は肉体を必要としない高度の知性体。千里眼を持つソロモンの守護英霊として彼とともに過去と未来、あらゆる世界を見た。 |
− | : ソロモン王は受け入れたものの、しかし多くの悲しみ・裏切り・略奪を目の当たりにした魔神たちは、人間と未来に価値はないと結論し消滅という結果を恐れた。 | + | : ソロモン王の受け入れた多くの悲しみ・裏切り・略奪をソロモンと共に目の当たりにした魔神たちは、人間と未来に価値はないと結論し消滅という結果を恐れ、自己の消滅に留まらず『あらゆるものは消滅する』という結末を嫌悪した。「終わりある命」を前提とした地球の在り方すらも。 |
− | : 自己の消滅はもとより『あらゆるものは消滅する』という結末を嫌悪した。「終わりある命」を前提とした地球の在り方すらも。
| |
| | | |
− | : かくしてゲーティアはソロモン王の亡骸を内側に潜むことで受肉し活動を再開したが、その在り方には大きなジレンマがあった。 | + | : そうしてゲーティアはソロモン王の亡骸を内側に潜むことで受肉し活動を再開したが、その在り方には大きな葛藤があった。 |
− | : 人間に価値はないと断言しながら、魔神である彼らは人間に使役されなければ存在できない。人間以上の能力を設定された高次元の生命でありながら、この宇宙唯一にして最大の『無駄遣い』である人間の下にいなくてはならない恥辱。ゲーティアはその矛盾と不誠実さに良しとせず、自己変革に乗り出した。 | + | : 人の無価値を断言しながらも、魔神であるゆえに人間に使役されなければ存在できない。人間以上の能力を設定された高次元の生命でありながら、この宇宙で唯一かつ最大の『無駄遣い』である人間の下にいなくてはならない恥辱。ゲーティアはその矛盾と不誠実さに良しとせず、自己変革に乗り出した。 |
− | : 人間に仕えるという目的の再設定。この星において唯一で最高の存在であることの絶対証明…ソロモンにもなし得なかった極点への到達。魔神王ゲーティアは神に至る大事業を始めたのだ。 | + | : 目的を人間への奉仕から離れて再設定し、地球において唯一で最高の存在であることを不可侵な形で証明し、ソロモンにもなし得なかった極点への到達すること。魔神王ゲーティアは神に至る大事業を始めたのだ。 |
| | | |
− | : 彼は歴史を狂わせる[[特異点]]として聖杯を造り、自分がデザインし、遺伝子に魔神柱の寄り代となる呪いを刻み、ゲーティアの意思で魔神へと変貌する魔術師たちを子孫として、担当の時代まで存続し続けるように人類史にちりばめ、七つの起爆点を作り出した。 | + | : 彼は歴史を狂わせる[[特異点]]として聖杯を造り、自らが設計した遺伝子に魔神柱の寄り代となる呪いを刻み、ゲーティアの意思で魔神へと変貌する魔術師たちを子孫として、担当の時代まで存続し続けるように人類史にちりばめ、七つの起爆点を作り出した。 |
− | : それが各年代における人理定礎崩壊の原因であり、その企みが成立した段階で、2015年に人理焼却は実行され、人類から2016年以降の未来は消滅した。 | + | : これが各年代における人理定礎崩壊の原因であり、その企みが成立した段階で、2015年に人理焼却は実行され、人類から2016年以降の未来は消滅した。 |
| | | |
| : だが人類焼却そのものはゲーティアの真の目的ではない。 | | : だが人類焼却そのものはゲーティアの真の目的ではない。 |
− | : 46億年の過去に遡り、この領域に天体が生まれる瞬間に立会い、その全てのエネルギーを取り込み、自らが星そのものとなること――創世記をやり直し、死の概念のない惑星を作り上げる大偉業には膨大な魔力が必要となる。 | + | : 46億年の過去に遡り、この領域に天体が生まれる瞬間に立会い、その全てのエネルギーを取り込み、自らが星そのものとなること――創世記をやり直し、死の概念のない惑星を作り上げる大偉業には膨大な魔力が必要だった。 |
| : 人類のあらゆる営みの熱量を未来から過去に遡りながら光帯を3000年分回収し、紀元前1000年から西暦2016年までの人類史を魔力に変換する必要があった。 | | : 人類のあらゆる営みの熱量を未来から過去に遡りながら光帯を3000年分回収し、紀元前1000年から西暦2016年までの人類史を魔力に変換する必要があった。 |
− | : 彼は人類が憎いからではなく、「必要」があったから滅ぼしたのだ。 | + | : 彼は人類が憎いからではなく、「必要」性ゆえに滅ぼしたのだ。 |
| | | |
| : 以上の功績をもって彼のクラスは決定された。グランドキャスターなど偽りの冠位。 | | : 以上の功績をもって彼のクラスは決定された。グランドキャスターなど偽りの冠位。 |