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590 バイト追加 、 2019年3月30日 (土) 02:43
→‎衛宮士郎の詠唱: 文章を出来る限り見やすくしました。 後、最後に勢い余ってポエムが出来てしまいました……気持ち悪かったら消してもらっても構いません
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;still<br>(それでも)
 
;still<br>(それでも)
 
;“unlimited blade works”<br>(剣で出来ていた――――!!)
 
;“unlimited blade works”<br>(剣で出来ていた――――!!)
:美遊の元いた世界の士郎のもの。心象風景も吹雪吹き荒れる闇夜の「雪原」となっている。出で立ちや生き方ゆえかアーチャーやstay nightの士郎とは詠唱や心象風景が異なっている。呪文の後半が他の士郎とは違い、自分の命が果てなかったことを後悔しているような呪文で、自分が生きていることを完全に否定しているような詠唱だった。そして詠唱では自身の心や体のことを完全に偽り、偽物と称し、そんな空っぽの体でも剣で出来ていたという自虐に溢れた詠唱となっている。実際発動後はアンジェリカは偽物の偽物と称し、獣以下と珍しく激怒(のフリ)していた。後半の最初には細氷を砕くとあるが、心象風景も月も星も光さえ無い吹雪の舞う闇夜の雪原で、その心象風景や自虐に溢れた詠唱は、エミヤ以上に悲惨で救いのかけらもなく、そしてなによりも「空っぽ」だった。ちなみに劇場版では発動時に処刑用BGMエミヤのアレンジ、『終わりの光景』が流れ、心象風景と相まって、衛宮士郎の心象風景の悲惨さがより増した。
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:美遊の元いた世界の士郎のもの。後ろ向きな詠唱となっており、それに呼応して心象風景もかなり暗いものとなっている。
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:夜の帳が下りた静謐を吹雪の音が砕き、彼の過酷な人生を表すような雪原に厖大な剣が突き刺さっている。エミヤやstay nightの士郎に比べてその違いは一目瞭然。詠唱さえもが違い、まるで自身を否定しているかの様である。
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:災害で人間としての大事な物を失った彼は、真似て真似て真似て——挙句自身が抱える理想さえ真似て。そうして出来た衛宮士郎という人間は美遊という、一人の少女によって人としてのソレを取り戻しつつあった。
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:そんな矢先の出来事。彼は美遊を救う為に、自身の心に根付く優しさを細氷のように砕き、他人の命はおろか自分の命さえ勘定に要れぬ、誰にも理解される事のない孤独な生き方を選ぶ。
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:当然そんな人生を褒める人はいない。世界から後ろ指を指されたってしょうがない。別段生に頓着はない。でも、それでもまだ、六道を馳せる事は出来ない。未だ倒れる事が出来ない訳がある。
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:美遊が、妹が胸を張って楽しいと言えるようになるまで。果てる訳にはいかない。
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:だから最後、死ぬ事になろうとて彼は月光さえ射さない空虚で剣を手に取る。
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:自身を慰める姉の様な存在は居ない、ただ一人の人間として在れる場所はない。魔術のいろはを徹底的に教え、自身が間違えないよう導く人はいないし、月光の下で訪れる運命さえも、ない。
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:されど挫けはしない。炉心は燃え、体は剣で出来ているのだから。
    
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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