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:時臣にとって先代である父に「家督を嗣ぐか否か?」と問われたことは父からの最大の贈り物だった。頭首となるべく教育を受けて、幼き日から培われてきた誇りは魔導以外の道など夢想すらさせなかった。けれど、問われたということは「選択の余地」があったということ。自分の意志で魔導の道を歩んだという自覚が鋼の意志を与えた。家督を嗣いでからの厳しい修練の日々を支えてくれたのは「これが自分が選んだ生き方なのだ」という気高い自負の念だった。
 
:時臣にとって先代である父に「家督を嗣ぐか否か?」と問われたことは父からの最大の贈り物だった。頭首となるべく教育を受けて、幼き日から培われてきた誇りは魔導以外の道など夢想すらさせなかった。けれど、問われたということは「選択の余地」があったということ。自分の意志で魔導の道を歩んだという自覚が鋼の意志を与えた。家督を嗣いでからの厳しい修練の日々を支えてくれたのは「これが自分が選んだ生き方なのだ」という気高い自負の念だった。
 
:ゆえに自分がかつて父から送られた同じ宝を自分の娘たちにも与えることが出来たらと切に思っていが、希有の資質を持って生まれた凛と桜には選択の余地がなかった。魔導を理解して身を修めるしかその魔性に処する術を持たない。だというのに遠坂が加護を与えれるのは一人。それは長らく時臣を苛んだ。そんな状況であったため、間桐からの養子の希望はまさに天恵であった。二人の愛娘はともに一流の魔導を継承して、血の因果に屈することもなく自分の人生を切り開いていく手段を得た。
 
:ゆえに自分がかつて父から送られた同じ宝を自分の娘たちにも与えることが出来たらと切に思っていが、希有の資質を持って生まれた凛と桜には選択の余地がなかった。魔導を理解して身を修めるしかその魔性に処する術を持たない。だというのに遠坂が加護を与えれるのは一人。それは長らく時臣を苛んだ。そんな状況であったため、間桐からの養子の希望はまさに天恵であった。二人の愛娘はともに一流の魔導を継承して、血の因果に屈することもなく自分の人生を切り開いていく手段を得た。
:凛は自分より遥かに容易に魔道の秘奥を修めれる才能がある。しかし自分と違い、選択の余地を与えられず決定された道を進むのはどれだけ辛苦があるのか、始まる凛の試練に何の導きも与えれず娘の前を去ることになるのなら、父親として十全だったと言えるか、そんな迷いが胸の内にあった。けれど凛の澄んだ瞳がようやく時臣に答えをもたらした。誇り高い遠坂の子に先代の一人として時臣はかけるべき言葉をかけた。
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:凛は自分より遥かに容易に魔道の秘奥を修めれる才能がある。しかし自分と違い、選択の余地を与えられず決定された道を進むのはどれだけ辛苦があるのか、始まる凛の試練に何の導きも与えれず娘の前を去ることになるのなら、父親として十全だったと言えるか、そんな迷いが胸の内にあった。けれど凛の澄んだ瞳がようやく時臣に答えをもたらした。誇り高い遠坂の子に先代の一人として時臣はかけるべき言葉をかけて再び冬木に戻った。これが凛との最後の会話となった。
 
:自身のサーヴァントであるギルガメッシュに対し正しく臣下の礼は取っていたが、六騎のサーヴァントを殲滅させた後には大聖杯起動のために[[令呪]]で自害させるつもりでいた。
 
:自身のサーヴァントであるギルガメッシュに対し正しく臣下の礼は取っていたが、六騎のサーヴァントを殲滅させた後には大聖杯起動のために[[令呪]]で自害させるつもりでいた。
 
:「英雄王」に心からの敬意を払っていたことは事実だったが、自身が召喚したサーヴァントについては「英雄王の写し身」、いわば肖像画や彫像などの偶像と同列の存在に過ぎないもの、ひいては己の道具であると見なしていた。この事実は後に師からの離反を決意した綺礼によってギルガメッシュに暴露される。
 
:「英雄王」に心からの敬意を払っていたことは事実だったが、自身が召喚したサーヴァントについては「英雄王の写し身」、いわば肖像画や彫像などの偶像と同列の存在に過ぎないもの、ひいては己の道具であると見なしていた。この事実は後に師からの離反を決意した綺礼によってギルガメッシュに暴露される。
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