113行目: |
113行目: |
| ;「分からなかったんですよ!!」<br>「……確かにサーヴァントの中には、能力を隠蔽する術や能力を持っている者もいます。でも、イタズラするのは前代未聞ですよ……一体何をどうやったらこんなことやれるんですか………いえ、やれるやれないはともかく普通やらないですよ……もう……」 | | ;「分からなかったんですよ!!」<br>「……確かにサーヴァントの中には、能力を隠蔽する術や能力を持っている者もいます。でも、イタズラするのは前代未聞ですよ……一体何をどうやったらこんなことやれるんですか………いえ、やれるやれないはともかく普通やらないですよ……もう……」 |
| :ようやく[[ライダー (Apocrypha・黒)|黒のライダー]]が'''男性'''である事を認識したジャンヌ。それにしても、風呂上りに'''全裸'''を見られるのは普通は逆なんだが……。 | | :ようやく[[ライダー (Apocrypha・黒)|黒のライダー]]が'''男性'''である事を認識したジャンヌ。それにしても、風呂上りに'''全裸'''を見られるのは普通は逆なんだが……。 |
| + | |
| + | ;「―――悲しい、<RUBY><RB>英雄</RB><RT>ひと</RT></RUBY>ですね」 |
| + | :己を殺すため、魔獣と化し憎悪すら彼方に追いやってしまった[[アーチャー(Apocrypha・赤)|純血の狩人]]を悲しんだ一言…。 |
| + | |
| + | ;「<RUBY><RB>裁定者</RB><RT>ルーラー</RT></RUBY>を、舐めるなアタランテ……!!」 |
| + | :両手で己の首を締め付けている[[アーチャー (Apocrypha・赤)|魔獣]]が抱く剥き出しの憎悪を、一点の曇りもなく、真正面から叩き潰す。たちまちの内に、魔獣の両手は引き剥がされた。 |
| + | |
| + | ;“私が殺した!”<br />“私が殺した。私がこの手で選び、この言葉で唆し、彼を殺したのだ!”<br />“人殺し。どうして死ぬ気で止めなかった!彼に嫌われてもいいと、悲しまれてもいいと、心を凍らせて彼を拒絶しなかった!”<br />“嘘つき、嘘つき、嘘つき!私は彼の死を知っていたはずなのに!こうなることを、ここに至ることを知っていたはずなのに……!” |
| + | :[[キャスター (Apocrypha・赤)|赤のキャスター]]から己がジークを殺すのだと指摘された直後に[[セイバー (Apocrypha・黒)|黒のセイバー]]の消滅をルーラーとしての能力で感じ取りジークもまた死んだと思い、全く呆気なく、別れも告げられず、目を逸らし続けた結果に慟哭する。 |
| + | |
| + | ;「違う!違います!彼の死は、世界に必要だったんじゃない!<br>私の責任、私が背負わなければならないものだ!」 |
| + | :シロウとジルがジークを死なせた償いとして人類の救済を指し示すも、彼女はもう少しで彼の死を何かに押しつけそうになっていた自分を振り切り、立ち上がって声を限りに叫ぶ。 |
| + | |
| + | ;「天草四郎時貞。貴方の行為は<RUBY><RB>人類</RB><RT>ひと</RT></RUBY>への不信だ。<br>これまで積み重ねてきた全てを台無しにするものだ。<br>何故なら数千年もの間、人は悪と戦い続けてきた。<br>幾度敗北してもなお諦めず、善良なる者たちの犠牲を乗り越えて、此処までやってきた!」 |
| + | :痛みを堪えて―――人間らしく、二本の足で大地を踏みしめる。[[ジーク|最愛の少年]]の視線を背中に感じながら、完璧な救済を掲げる[[シロウ・コトミネ|もう一人のルーラー]]に断言する。 |
| + | |
| + | ;「ジル、私たちは<RUBY><RB>死者</RB><RT>サーヴァント</RT></RUBY>です。<br>死者が生者を導くなど、まして人類の救済など烏滸がましいにも程がある。<br>止めましょう、ジル。<br>私たちを礎にして、人は少しづつではあるが前に進んでいる。それで良しとするべきです」 |
| + | :嘗ての盟友に死者が生者の世界に干渉すべきではないと諭しながらも、神の裏切りを憎み、堕ちた英雄である彼ですら、人類救済という夢を愛おしく思っていることに彼女は妙に嬉しかった。 |
| + | |
| + | ;「償いを人類の救済に求めるのは止めなさい、ジル!<br>貴方の罪は貴方だけのもの。償えないとしても、その絶望はやはり貴方だけのもの。<br>貴方は他者にその悪の償いを押しつけるのですか!?<br>私も貴方も<RUBY><RB>罪人</RB><RT>つみびと</RT></RUBY>であり、犠牲となった者たちに償う方法など存在しない!<br>その苦悩を、その絶望を抱え続けるしかない。<br>やり直しはできない、だがわずかではありますが、頽れた生者に肩を貸すことはできる。それが英霊であり、それが我々の精一杯なのです」 |
| + | :己の罪をシロウの人類救済に求めようとするジルの胸ぐらを掴んでの叱声。歯痒い気持ちであることは理解しつつも、それでもやはり、あらゆる面で人類の平均を上回っている自分たちが、総体としての人類を導こうなどと考えてはならないと諭す。 |
| + | |
| + | ;「神は全てを許すでしょうし、貴方が殺した子供たちは全てを許さないでしょう。<br>その罪、その罪悪感、それは永遠に背負うべき罰です。<br>……大丈夫です、肩は貸して上げます」 |
| + | :上記の台詞の後、「自分は、許されないのか」と問うジルに対する答え。罰が拭い去れる日など、永劫訪れず。己を罪人と憎みながら、それでもなお英霊として世界を救う―――。それが、彼らに与えられた罰であり、救いだった。 |
| | | |
| === カプセルさーばんと === | | === カプセルさーばんと === |