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12 バイト除去 、 2020年5月13日 (水) 16:05
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:十二番目の「現代魔術論」科は十七世紀頃に在り方が問題視され学科扱いでなくなった法政科に代わり産業革命時に設立されたため最も歴史が新しく、ここ百年ほどで興った魔術を研究し、広く浅く、より一般的な“使いやすい”魔術とすることを目的としている、家門の後ろ盾やロードたちの承認も要らずに自由に魔術を語り合い、評価し合い、時にはインターネットなどIT機器を介して情報を交換する、現代に適応した新世代(ニューエイジ)の魔術師たちのフィールドである。
 
:十二番目の「現代魔術論」科は十七世紀頃に在り方が問題視され学科扱いでなくなった法政科に代わり産業革命時に設立されたため最も歴史が新しく、ここ百年ほどで興った魔術を研究し、広く浅く、より一般的な“使いやすい”魔術とすることを目的としている、家門の後ろ盾やロードたちの承認も要らずに自由に魔術を語り合い、評価し合い、時にはインターネットなどIT機器を介して情報を交換する、現代に適応した新世代(ニューエイジ)の魔術師たちのフィールドである。
:ノーリッジの強力な後押しによって設立されたため、二つ名としてノーリッジを冠する。<br>
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:ノーリッジの強力な後押しによって設立されたため、二つ名としてノーリッジを冠する。
 
十二家から軽んじられていたため、もともとロードは存在していなかったが、ちょうど学部長であった[[ドクター・ハートレス]]が失踪したところに当主の急死によって順位が十二家中十二位まで下降したエルメロイ家が収まった。<b
 
十二家から軽んじられていたため、もともとロードは存在していなかったが、ちょうど学部長であった[[ドクター・ハートレス]]が失踪したところに当主の急死によって順位が十二家中十二位まで下降したエルメロイ家が収まった。<b
 
かつては歴史を持つ家柄と潤沢な財力がなければ魔術師の門をくぐることすら叶わなかったが、この学部が創設されてからは野にくすぶっていた多くの新興魔術師が時計塔に流入することになり、衰退の途にあった魔術師社会にも往年の賑わいが戻って来た。とはいえ、古い血筋を誇りとする名門魔術師たちにとっては“遡ってもたかだか一世紀程度”の新世代は所詮下層の存在であり、当然そこには相当な軋轢が存在する。
 
かつては歴史を持つ家柄と潤沢な財力がなければ魔術師の門をくぐることすら叶わなかったが、この学部が創設されてからは野にくすぶっていた多くの新興魔術師が時計塔に流入することになり、衰退の途にあった魔術師社会にも往年の賑わいが戻って来た。とはいえ、古い血筋を誇りとする名門魔術師たちにとっては“遡ってもたかだか一世紀程度”の新世代は所詮下層の存在であり、当然そこには相当な軋轢が存在する。
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:このように各学部には方針や主義の違いがあり、時計塔の派閥はおおまかに三つに分かれている。<br>
 
:このように各学部には方針や主義の違いがあり、時計塔の派閥はおおまかに三つに分かれている。<br>
 
:一つ目は血統を重視する『貴族主義派』。筆頭は三大貴族のバルトメロイ(法政科)で、他にガイウスリンク、アニムスフィアなど。立場上はエルメロイ(現代魔術科)もここに含まれる。<br>
 
:一つ目は血統を重視する『貴族主義派』。筆頭は三大貴族のバルトメロイ(法政科)で、他にガイウスリンク、アニムスフィアなど。立場上はエルメロイ(現代魔術科)もここに含まれる。<br>
:二つ目は血統で劣っても才能ある若者を取り入れるべきという『民主主義派』。筆頭は三大貴族のトランベリオ。同じく三大貴族のバリュエレータ、他にエーデルフェルトなどもこの派閥。<br>
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:二つ目は血統で劣っても才能ある若者を取り入れるべきという『民主主義派』。筆頭は三大貴族のトランベリオ。同じく三大貴族のバリュエレータ、他にエーデルフェルトなどもこの派閥。
:最後の三つ目は、派閥争い自体に興味を持たず研究を優先する『中立派』。派閥としての纏まりは弱いが一応の筆頭はメルアステアで、他にブリシサン(伝承科)、ジグマリエ(呪詛科)など。<br>
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:最後の三つ目は、派閥争い自体に興味を持たず研究を優先する『中立派』。派閥としての纏まりは弱いが一応の筆頭はメルアステアで、他にブリシサン(伝承科)、ジグマリエ(呪詛科)など。
 
:このように三つの派閥に別れてしまった理由は遡ること十九世紀頃に起きた産業革命が原因である。無論産業革命は魔術世界にとっても痛手ではあったが、知識、技術がより複雑になるのはよいことであるし、「単一の世界観」で勢力を増す聖堂教会への攻撃になるので後押しすらした。このとき産業革命をよしとするかしないかの内部争いが、後に貴族主義と民主主義の派閥争いになっていくのである。
 
:このように三つの派閥に別れてしまった理由は遡ること十九世紀頃に起きた産業革命が原因である。無論産業革命は魔術世界にとっても痛手ではあったが、知識、技術がより複雑になるのはよいことであるし、「単一の世界観」で勢力を増す聖堂教会への攻撃になるので後押しすらした。このとき産業革命をよしとするかしないかの内部争いが、後に貴族主義と民主主義の派閥争いになっていくのである。
 
:二十一世紀現在、時計塔の組織内部は貴族主義派を始めとした権威主義の温床で完全に腐敗しており、[[バゼット・フラガ・マクレミッツ|フラガ]]のような新興の名門が座る(幹部の)椅子は何世紀も前から存在すらしない。教育機関においてもそれは同様で、講師・生徒ともに血統の強さを重視する傾向が非常に強い。血統を重視しない派閥も存在するが、派閥間の激しい権力闘争を招くだけの結果となっており、組織の正常化にはほど遠いのが実情。
 
:二十一世紀現在、時計塔の組織内部は貴族主義派を始めとした権威主義の温床で完全に腐敗しており、[[バゼット・フラガ・マクレミッツ|フラガ]]のような新興の名門が座る(幹部の)椅子は何世紀も前から存在すらしない。教育機関においてもそれは同様で、講師・生徒ともに血統の強さを重視する傾向が非常に強い。血統を重視しない派閥も存在するが、派閥間の激しい権力闘争を招くだけの結果となっており、組織の正常化にはほど遠いのが実情。
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