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:; 天魔
 
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:: 天魔とは、欲界の第六天(他化自在天)を支配する天主・第六天魔王波旬を指すものである。仏教において仏道の修行を妨げる悪魔とされ、'''天魔'''、'''波旬'''、'''天魔波旬'''、'''第六天魔王'''、'''第六天魔王波旬'''、'''魔羅'''、'''魔'''、'''悪魔'''、'''魔神'''、'''天子魔'''、'''他化自在天'''と呼ばれる。'''マーラ'''の事である。
 
:: 天魔とは、欲界の第六天(他化自在天)を支配する天主・第六天魔王波旬を指すものである。仏教において仏道の修行を妨げる悪魔とされ、'''天魔'''、'''波旬'''、'''天魔波旬'''、'''第六天魔王'''、'''第六天魔王波旬'''、'''魔羅'''、'''魔'''、'''悪魔'''、'''魔神'''、'''天子魔'''、'''他化自在天'''と呼ばれる。'''マーラ'''の事である。
:: 第六天魔王は神道において神世七代の第六代の神'''オモダル'''(淤母陀琉神、面足尊)・'''アヤカシコネ'''(阿夜訶志古泥神、綾惶根尊)と同一視される。
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:: また第六天魔王は神道において神世七代の第六代の神'''オモダル'''(淤母陀琉神、面足尊)・'''アヤカシコネ'''(阿夜訶志古泥神、綾惶根尊)と同一視されることもある。
 
:: ただし、第四天(兜率天)を支配する天主・第四天魔王なる悪魔は本来の仏教には存在しない。
 
:: ただし、第四天(兜率天)を支配する天主・第四天魔王なる悪魔は本来の仏教には存在しない。
:: 原典のひとつである奥浄瑠璃『田村三代記』の代表的な写本では第六天魔王の娘・立烏帽子とされる本と、第四天魔王の娘・立烏帽子とされる本が存在する。
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:: 原典のひとつである奥浄瑠璃『田村三代記』の代表的な写本では第六天魔王の娘・立烏帽子とされる本と、第四天魔王の娘・立烏帽子とされる本が存在する。室町時代に成立した御伽草子『鈴鹿の草子』『田村の草子』では、当時の庶民にまで中世神話が広く流布していた時代であり、中世神話のうち第六天魔王譚に基づきながら'''中世神話に登場する第六天魔王の娘'''とされた(詳細は下記「話題まとめ#第六天魔王譚」を参照)。
:: 『田村三代記』の成り立ちは、江戸時代の東北で御伽草子『鈴鹿の草子』などを下敷きとして発展した奥浄瑠璃の演目のため、伝承が口伝えでのみ継承されてきた性質から'''いつしか第六天魔王の娘が第四天魔王の娘と変化して、そのまま写本となった'''と考えられる。
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:: 一方では『田村三代記』の成り立ちは、江戸時代の東北で御伽草子『鈴鹿の草子』などを下敷きとして発展した奥浄瑠璃の演目のため、伝承が口伝えでのみ継承されてきた性質から'''いつしか第六天魔王の娘が第四天魔王の娘と変化して、そのまま写本となった'''と考えられる。
 
:: 現代では第四天魔王の娘とされた写本の方が広く知れ渡っている事から、こちらの話が有名になったものと考えられる。
 
:: 現代では第四天魔王の娘とされた写本の方が広く知れ渡っている事から、こちらの話が有名になったものと考えられる。
  
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