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2,235 バイト追加 、 2020年12月24日 (木) 10:00
→‎メモ: 宗教的に問題になりそうな記述の是正と、問題にならない範囲での補足をしました。
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**葛飾北斎体験クエストでもBBから貴方こそ本気を出せばいいんじゃないですか? と'''「千里真眼」'''という意味深な情報が明かされた。
 
**葛飾北斎体験クエストでもBBから貴方こそ本気を出せばいいんじゃないですか? と'''「千里真眼」'''という意味深な情報が明かされた。
 
* 原典では第六天魔王と第四天魔王の両方の出典があるなかで「天界から遣わされた第四天魔王の愛娘」として設定されているものの、第四天魔王の正体など謎が多い。史実における仏教では第四天魔王が存在しないためである。
 
* 原典では第六天魔王と第四天魔王の両方の出典があるなかで「天界から遣わされた第四天魔王の愛娘」として設定されているものの、第四天魔王の正体など謎が多い。史実における仏教では第四天魔王が存在しないためである。
** 第四天を前提とした考察としては仏教の三界からそれぞれ「欲界の第四天」「色界の第四天」「無色界の第四天」が考えられる。
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** 第四天魔王を前提として考察するならば、仏教の世界観における三界から欲界の第四天である「兜率天」、色界の第四天である「少光天」、無色界の第四天である「有頂天」が考えられる。色界は禅定の深さによって四地に分けられるため色界の「第四禅天」とみることもできる。<br>なお仏教における「天」という語には神々の住む世界を指す天界(天上、天道、天趣など)と、その天にいる神や眷族を指す天部(天人、天衆など)の2つの意味がある。
*** 欲界の第四天説は、釈迦牟尼仏の次に現われる未来仏として仏陀になることが約束された'''弥勒菩薩'''が第四天の内院で修行しているため当てはまるか。
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*** 欲界の第四天である兜率天は、釈迦牟尼仏の次に現われる未来仏として仏陀になることが約束された'''弥勒菩薩'''が兜率天の内院で修行している天である。弥勒菩薩を天魔王とするのは宗教的な面から考えて真っ先に除外していいだろう。
*** 色界の第四天説は、坂上田村麻呂の後裔を称した田村家の愛姫を正室とした伊達政宗が'''梵天'''を信仰し、江戸時代には伊達家の庇護のもと仙台を中心に奥浄瑠璃が盛んに行われた事から『田村三代記』では第六天魔王の娘から、梵天が支配するとされる欲界の第四天へと変化したのではないかという説がある。
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*** 色界の第四天である少光天は、第二禅天の中では光明の少ない天だが、'''少光天'''を天魔王として扱うのも宗教的な面で問題がある。<br>また'''梵天'''を信仰する伊達家が奥浄瑠璃を庇護したため第四天魔王に置き換わったとの説もあるが、梵天の住処は色界第三天の大梵天である。奥浄瑠璃は口頭のみで後世に伝えられる口承文学という性質から『田村三代記』に正本はなく、現在残されている諸本はすべて上演された奥浄瑠璃を文字起こししたものである。原型である御伽草子『田村の草子』や、原型の文脈を残す『田村三代記』では第六天魔王の娘としているため、上演を繰り返すうちに何かの間違いで第四天魔王となってしまったもの考えられている。<br>二大護法善神の一柱である梵天をそのまま天魔王とするのは無理があるが、例えば『悉曇蔵』では初禅主商羯羅を魔王の現れであるとしているため経典の解釈次第である。
*** 無色界の第四天説は、色界の第四天である有頂天(非想非非想天)ではないかという見方もある。原典では天子(帝)の十善の位よりも上の十二善の位を称しているためである。
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*** 色界の第四禅天についての詳細は省くが、どの天にしても天魔王として扱うのも宗教的な面で問題がある。こちらも『悉曇蔵』では四禅主毘舎闍を魔王の現れであるとされ、『入大乗論』にも毘舎闍摩醯首羅とあり、密教での摩醯首羅は降三世明王に降伏されて妻の烏摩妃と一緒に踏まれていることに繋がる。
** 『Fate/Grand Order』と『Fate/EXTRA CCC』とのコラボイベントにて、タマモキャットは「天帝の娘。血統は折り紙付き」と発言していることから'''天帝=帝釈天'''の可能性もある。
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*** 無色界の第四天は有頂天である。非想非非想天や非想非非想処とも呼ばれ、無色界の最高位にして三界の最高位となる。『法華経』では色界の色究竟天を有頂天としている。有頂天を……とするのは除外していいだろう。
*生前の恋仲であった坂上田村麻呂との逸話だが、何故か『Fate/EXTRA CCC FoxTail』と『Fate/Grand Order』とで事の顛末が異なっている。<br>『FoxTail』では共に悪鬼討伐をした後、二十五歳で寿命を迎えてしまった鈴鹿御前を取り戻すために坂上田村麻呂が冥府まで訪れて直談判、その結果黄泉帰りできた鈴鹿御前と仲睦まじく暮らしました……というハッピーエンドで終わっている。これはラニや玉藻の前が語った鈴鹿御前の物語だが、側で聞いていた鈴鹿御前がそれを否定していることもないため『FoxTail』ではこのような話で合っているらしい。<br>対して『Grand Order』では真名の項目などで前述してある通り、田村麻呂との関係は悲恋という形で終わっている。<br>登場作品によって正反対ともいえる結末だが、これが単なる設定変更であるのか、それとも英霊としての鈴鹿御前がそれぞれ別の逸話からサーヴァントとして現界したのかは、現段階では不明である。<br>とはいえ、英霊になってもなお田村麻呂は彼女にとって特別な関係であることは変わらず、(選択肢次第であるが)主人公が田村麻呂を騙った時は普段のJK演技をかなぐり捨てて真面目に警告していた。
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**** このように仏教では第四天魔王が存在しないため、どうしても考察のどこかに無理が生じてしまう。
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** 一方では『Fate/Grand Order』の『Fate/EXTRA CCC』コラボイベントにて、タマモキャットが「天帝の娘。血統は折り紙付き」と発言していることから'''帝釈天'''または'''妙見菩薩'''という可能性もある。帝釈天は二大護法善神の一柱であり、妙見菩薩は道教の北辰信仰に由来するが、これら天帝を指して天魔として扱うのは仏教的にはあり得ないことである。天魔の娘を天帝の娘とするタマモキャットらしいブレブレの発言だったのだろう。
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* 生前の恋仲であった坂上田村麻呂との逸話だが、何故か『Fate/EXTRA CCC FoxTail』と『Fate/Grand Order』とで事の顛末が異なっている。<br>『FoxTail』では共に悪鬼討伐をした後、二十五歳で寿命を迎えてしまった鈴鹿御前を取り戻すために坂上田村麻呂が冥府まで訪れて直談判、その結果黄泉帰りできた鈴鹿御前と仲睦まじく暮らしました……というハッピーエンドで終わっている。これはラニや玉藻の前が語った鈴鹿御前の物語だが、側で聞いていた鈴鹿御前がそれを否定していることもないため『FoxTail』ではこのような話で合っているらしい。<br>対して『Grand Order』では真名の項目などで前述してある通り、田村麻呂との関係は悲恋という形で終わっている。<br>登場作品によって正反対ともいえる結末だが、これが単なる設定変更であるのか、それとも英霊としての鈴鹿御前がそれぞれ別の逸話からサーヴァントとして現界したのかは、現段階では不明である。<br>とはいえ、英霊になってもなお田村麻呂は彼女にとって特別な関係であることは変わらず、(選択肢次第であるが)主人公が田村麻呂を騙った時は普段のJK演技をかなぐり捨てて真面目に警告していた。
 
**ちなみに『Foxtail』で語られた逸話については、有名な奥浄瑠璃『田村三代記』などで見られる筋書きとほぼ同じである。<br>対して『Grand Order』では大嶽丸とともに田村麻呂に殺害されたとのことだが、この通りの逸話はほとんど耳にすることがなく、出所は不明である。<br>類似する話であれば「出羽国切畑の伝説」において、松岡の切畑山にあくる王(悪路王)という鬼が住んでおり、そこに立烏帽子(鈴鹿御前)が妻として通っていたが、二人とも田村利仁(田村麻呂)によって切り殺された……という逸話が遺されている。話によっては立烏帽子は田村に恋をしていたが彼はそれに気づけずに切り捨ててしまったという結末のものも存在するという。事の顛末自体は『Grand Order』のものと似ているため、大嶽丸との関係性にこういった伝承を組み込み、型月独自の物語として形成した可能性がある。
 
**ちなみに『Foxtail』で語られた逸話については、有名な奥浄瑠璃『田村三代記』などで見られる筋書きとほぼ同じである。<br>対して『Grand Order』では大嶽丸とともに田村麻呂に殺害されたとのことだが、この通りの逸話はほとんど耳にすることがなく、出所は不明である。<br>類似する話であれば「出羽国切畑の伝説」において、松岡の切畑山にあくる王(悪路王)という鬼が住んでおり、そこに立烏帽子(鈴鹿御前)が妻として通っていたが、二人とも田村利仁(田村麻呂)によって切り殺された……という逸話が遺されている。話によっては立烏帽子は田村に恋をしていたが彼はそれに気づけずに切り捨ててしまったという結末のものも存在するという。事の顛末自体は『Grand Order』のものと似ているため、大嶽丸との関係性にこういった伝承を組み込み、型月独自の物語として形成した可能性がある。
  
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