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878 バイト追加 、 2021年3月23日 (火) 22:45
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:『Zero』と『stay night』で第四次聖杯戦争以前の回想が異なるが、これについては『Zero』当時はまだ『stay night』の時のような悟りと余裕がなく、迷いと葛藤から自らを内省するにあたって、かなり過去の記憶や事実関係(奥さんに関する記憶はその最たるもの)をねじ曲げて語っており、そのため10年後の達観した自己分析のほうが的を射ている、と述べられている<ref group="出" name="「Fate/Zero用語辞典-言峰綺礼」『Fate/Zero material』p.96"/>。
 
:『Zero』と『stay night』で第四次聖杯戦争以前の回想が異なるが、これについては『Zero』当時はまだ『stay night』の時のような悟りと余裕がなく、迷いと葛藤から自らを内省するにあたって、かなり過去の記憶や事実関係(奥さんに関する記憶はその最たるもの)をねじ曲げて語っており、そのため10年後の達観した自己分析のほうが的を射ている、と述べられている<ref group="出" name="「Fate/Zero用語辞典-言峰綺礼」『Fate/Zero material』p.96"/>。
 
:実際『Zero』の作中で死別した奥さんのことを思い出そうとすると立ち眩みのような感覚に陥り靄がかかるように思考が散漫になるなど、明らかに異常な反応を示しているシーンもある。
 
:実際『Zero』の作中で死別した奥さんのことを思い出そうとすると立ち眩みのような感覚に陥り靄がかかるように思考が散漫になるなど、明らかに異常な反応を示しているシーンもある。
:これらを踏まえて言峰の内面の経歴を辿るなら――
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::::これらを『stay night』て言峰の内面の経歴を辿るなら――
 
::1. 生まれてから健やかに成長し、父の語る「美しいもの」がなんであるかわからず父を愛せないながらも、父の期待に答えるために道徳と良識を学ぶ。
 
::1. 生まれてから健やかに成長し、父の語る「美しいもの」がなんであるかわからず父を愛せないながらも、父の期待に答えるために道徳と良識を学ぶ。
 
::2. ある日の朝、父が美しくあれと祈って付けた綺礼という名を一度たりとも美しく感じたことがないと気付いたことで、自分が美しいと感じるもののと周囲との齟齬を理解し、人並みの事柄で幸福を得られない自分を人並みに戻し救おうと、神への信仰や様々な功徳や苦行を行う。
 
::2. ある日の朝、父が美しくあれと祈って付けた綺礼という名を一度たりとも美しく感じたことがないと気付いたことで、自分が美しいと感じるもののと周囲との齟齬を理解し、人並みの事柄で幸福を得られない自分を人並みに戻し救おうと、神への信仰や様々な功徳や苦行を行う。
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::5. 妻との生活は二年に渡り、子もできたが言峰にとっての幸福は女の苦しみ、我が子の絶望だった。愛そうとすればするほど愛する者の苦しみだけが救いであり、そんな自分を女が癒そうとすればするほどこの女の嘆きが見たいと思う自分がいるだけだった。妻ほど自分を理解し癒そうとする人間はこの先現れないだろう、そんな妻でも癒せないなら、もはや生きて是非を問うまでもないと、自分の誕生は間違いだったとして自害を決める。
 
::5. 妻との生活は二年に渡り、子もできたが言峰にとっての幸福は女の苦しみ、我が子の絶望だった。愛そうとすればするほど愛する者の苦しみだけが救いであり、そんな自分を女が癒そうとすればするほどこの女の嘆きが見たいと思う自分がいるだけだった。妻ほど自分を理解し癒そうとする人間はこの先現れないだろう、そんな妻でも癒せないなら、もはや生きて是非を問うまでもないと、自分の誕生は間違いだったとして自害を決める。
 
::6. 自分の試みのために妻とした義務として命を断つ前に別れを告げに行くが、妻は言峰が人を愛せ生きる価値があると証明するために自ら命を断つ。その時言峰が思ったのは女の死を愉しめなかった、という損得の悲しみだけだった。結局どうあっても正すことはできず、『stay night』この際に主の教えに決別しに悪しか愛せない自身を受け入れ。
 
::6. 自分の試みのために妻とした義務として命を断つ前に別れを告げに行くが、妻は言峰が人を愛せ生きる価値があると証明するために自ら命を断つ。その時言峰が思ったのは女の死を愉しめなかった、という損得の悲しみだけだった。結局どうあっても正すことはできず、『stay night』この際に主の教えに決別しに悪しか愛せない自身を受け入れ。
::7.『Zero』この妻の病死の際に懐いた感情を当時の言峰は直視できず、受け止められなかった。妻に関する記憶を「妻も自分の人格の欠落を理解していなかった」ことにする、妻にも感じてしまっていた「他者の苦しみの悦び」とする自身の性質を忘れるなど、自分の本性から意識的・無意識的両面で目を背け遠ざけるようになる。
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::7. 人並みに愛情は持てずとも、物事を美しいと感じる事はできる。基準は違うが、愛情という物がある事に変わりはないとして、周囲との齟齬がある自分を許す必要がなくなったことで自分への達観した自己分析も行えるようになり、過去も正確に受け止められるようになるが、妻の死が無意味であっても無価値にすることを嫌い妻の死の際に感じたモノが快楽によるものか悲哀なのかだけは意識的に答えを出すことを止めている。
::8. その少し後に令呪が現れたことで『Zero』における「人並みの幸福実感」を得られないか試行錯誤しつつも父の要請に従っての第四次聖杯戦争と、その経歴から空虚な徒労を繰り返した果てに答えを得たと予想した衛宮切嗣ならば、自分が抱き続ける「なぜ」という疑問への答えを出せるのではないかと期待する。
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――のような感じになると思われる。
::9. その中で英雄王ギルガメッシュと出会い、彼から自分が他人の不幸を愉悦としていることを指摘され、そしてその悦を自ら進んで行うことを教唆されたことで、目を背け忘れていた己の悪性と、改めようとするだけだったかつてとは違った形で再び対峙することになる。
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:迷いながらもそれ相応に淡々と進んでいた人生が妻の自殺の辺りで大きく変動する辺り、言峰の妻への複雑な想いが見て取れる。
::10. 自分から意欲的に人の不幸を作り味わうというこれまでの人生で始めての経験と満足感、衛宮切嗣が自分が求めていた人並みの幸せを無価値とする男だったことへの憎悪、冬木大火災の地獄絵図の光景を見たことで感じた至上の幸福感を味わうことで開花、単に「他者の苦しみ」だけにしか幸福感を得られないというだけでなく、それを至福と感じる自分の本性を完全に自覚し、『stay night』のような悟りと余裕を得ると共に何故自分のような存在が生まれたかという過程への問いも明確化する。
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::これらを『Zero』て言峰の内面の経歴を辿るなら――
::11. 人並みに愛情は持てずとも、物事を美しいと感じる事はできる。基準は違うが、愛情という物がある事に変わりはないとして、周囲との齟齬がある自分を許す必要がなくなったことで自分への達観した自己分析も行えるようになり、過去も正確に受け止められるようになるが、妻の死が無意味であっても無価値にすることを嫌い妻の死の際に感じたモノが快楽によるものか悲哀なのかだけは意識的に答えを出すことを止めている。
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::1.『Zero』この妻の病死の際に懐いた感情を当時の言峰は直視できず、受け止められなかった。妻に関する記憶を「妻も自分の人格の虛無を理解していなかった」ことにする、妻にも感じてしまっていた「他者の苦しみの悦び」とする自身の性質を気持さていないことになってる。
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::2. その少し後に令呪が現れたことで『Zero』における「人並みの幸福実感」を得られないか試行錯誤しつつも父の要請に従っての第四次聖杯戦争と、その経歴から空虚な徒労を繰り返した果てに答えを得たと予想した衛宮切嗣ならば、自分が抱き続ける「なぜ」という疑問への答えを出せるのではないかと期待する。
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::3. その中で英雄王ギルガメッシュと出会い、彼から自分が他人の不幸を愉悦としていることを指摘され、そしてその悦を自ら進んで行うことを教唆されたことで、目を背け気持さていないた己の悪性と、改めようとするだけだったかつてとは違った形で再び対峙することになる。
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::4. 自分から意欲的に人の不幸を作り味わうというこれまでの人生で始めての経験と満足感、衛宮切嗣が自分が求めていた人並みの幸せを無価値とする男だったことへの憎悪、冬木大火災の地獄絵図の光景を見たことで感じた至上の幸福感を味わうことで開花、単に「他者の苦しみ」だけにしか幸福感を得られないというだけでなく、それを至福と感じる自分の本性を完全に自覚し、『stay night』のような悟りと余裕を得ると共に何故自分のような存在が生まれたかという過程への問いも明確化するだか。『stay night』の冬木大火災には言峰が「切嗣とセイバーを分断するため、戦いの邪魔となる住民が消えれば都合がいい」という考えを何気なく願ったところ、住民を消すために冬木大火災が発生したのである、実際『stay night』の十年前は聖杯が壊される前から既に冬木市中は火に包まれていた。『Zero』においては、この冬木大火災が引き起こした原因が違っており、衛宮切嗣が令呪によってセイバーに聖杯を破壊させたことでこの世すべての悪があふれ出したことが原因。
 
:――のような感じになると思われる。
 
:――のような感じになると思われる。
:迷いながらもそれ相応に淡々と進んでいた人生が妻の死の辺りで大きく変動する辺り、言峰の妻への複雑な想いが見て取れる。
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:迷いながらもそれ相応に淡々と進んでいた人生がギルガメッシュと出会いの辺りで大きく変動する辺りが見て取れる。
 
   
;聖杯戦争の事後処理
 
;聖杯戦争の事後処理
 
:「劇場版のランサーVSアサシンの戦闘だと、あの戦闘で多数の死亡者、目撃者が出たと思いますが、どう事後処理したのか?」 →きのこ「たぶんあれ途中で余所の市に入っているので言峰は知らないフリした。」
 
:「劇場版のランサーVSアサシンの戦闘だと、あの戦闘で多数の死亡者、目撃者が出たと思いますが、どう事後処理したのか?」 →きのこ「たぶんあれ途中で余所の市に入っているので言峰は知らないフリした。」
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