「魔術」を編集中
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== 歴史 == | == 歴史 == | ||
− | + | もともと、下記のような神秘を利用して物理現象を引き起こす行為は神の専売特許とされており、神代に魔術師として知られた人物も神の血を引いていたり神から直接教導を受けていたりした存在であった。 | |
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紀元前1,000年頃に[[ソロモン]]によって「魔術回路を用いて、マナやオドを動力源として物理現象を引き起こす、神を介在しない方法論」が確立され、それが西洋における(人の手による)魔術の始まりであったとされている。 | 紀元前1,000年頃に[[ソロモン]]によって「魔術回路を用いて、マナやオドを動力源として物理現象を引き起こす、神を介在しない方法論」が確立され、それが西洋における(人の手による)魔術の始まりであったとされている。 | ||
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魔術師とは、この「根源」への到達、究極にして無なるものを求めてやまない人種のこと。<br>元をただせば、魔術師とは根源を探求する学者。それが根源へ至る手段に魔術を用いるから、魔術師と呼ばれるだけ。 | 魔術師とは、この「根源」への到達、究極にして無なるものを求めてやまない人種のこと。<br>元をただせば、魔術師とは根源を探求する学者。それが根源へ至る手段に魔術を用いるから、魔術師と呼ばれるだけ。 | ||
− | 根源から流れ出す事象の川は、当然、根源に近ければ「太い流れ」であるし、末端へと流れていけば、途中いくつもの支流に分かれて「細い流れ」となる。<br> | + | 根源から流れ出す事象の川は、当然、根源に近ければ「太い流れ」であるし、末端へと流れていけば、途中いくつもの支流に分かれて「細い流れ」となる。<br>事象を細分化する要因は、時の流れと人々の意識あり、人々に知られれば知られる程、それは細くまた複雑になる。これは「一般常識」とも言い換えられる。 |
そして、未だ大勢の人の手によって汲み上げられることなく、「太い流れ」を保っているものが、一般に知られていない「神秘」(あくまで比較の話であり、神秘でさえ根源という最初からみれば細いものでしかない)。 | そして、未だ大勢の人の手によって汲み上げられることなく、「太い流れ」を保っているものが、一般に知られていない「神秘」(あくまで比較の話であり、神秘でさえ根源という最初からみれば細いものでしかない)。 | ||
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魔術回路は核とバイパスからなり、バイパスは脳のシナプスの様に切れたり結ばれたりして核同士を繋ぐ。厳密には核こそが魔術回路といえる。魔術回路の運営は保有者の生命活動と連動するが、保有者の死後も自立して回転する例も稀にある。<ref group="出" name="「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189">「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189</ref><br> | 魔術回路は核とバイパスからなり、バイパスは脳のシナプスの様に切れたり結ばれたりして核同士を繋ぐ。厳密には核こそが魔術回路といえる。魔術回路の運営は保有者の生命活動と連動するが、保有者の死後も自立して回転する例も稀にある。<ref group="出" name="「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189">「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189</ref><br> | ||
生まれながらに持ち得る数が決まっており、魔術師の家系は自分達に手を加えて、魔術回路が1本でも多い跡継ぎを誕生させようとする。この為、古い家系の魔術師ほど強力。<ref group="出">「空の境界設定用語集-魔術回路」限定愛蔵版『空の境界』付属小冊子</ref>魔術回路の増減は臓器の増減同様、可能だが負担が大きい。また減った回路が戻ることはない。<ref group="出" name="「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189" /> | 生まれながらに持ち得る数が決まっており、魔術師の家系は自分達に手を加えて、魔術回路が1本でも多い跡継ぎを誕生させようとする。この為、古い家系の魔術師ほど強力。<ref group="出">「空の境界設定用語集-魔術回路」限定愛蔵版『空の境界』付属小冊子</ref>魔術回路の増減は臓器の増減同様、可能だが負担が大きい。また減った回路が戻ることはない。<ref group="出" name="「月姫用語辞典-魔術回路」『月姫読本 Plus Period』p.188-189" /> | ||
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よく例えられる電気回路と違い、「開く」ことで魔術を使える様になる。中には性的興奮や自傷行為でしか開かない魔術回路もある。一度開いた後は、特定のイメージを思い浮かべる形でオンオフを切り替えられる様になる。このイメージは最初の開き方に関係し、術者によって異なる。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-魔術回路」『Fate/side material』p.73" /> | よく例えられる電気回路と違い、「開く」ことで魔術を使える様になる。中には性的興奮や自傷行為でしか開かない魔術回路もある。一度開いた後は、特定のイメージを思い浮かべる形でオンオフを切り替えられる様になる。このイメージは最初の開き方に関係し、術者によって異なる。<ref group="出" name="「Fate用語辞典-魔術回路」『Fate/side material』p.73" /> | ||
− | *[[衛宮士郎]] | + | *[[衛宮士郎]]:撃鉄を上げる(実際の銃は撃鉄を下ろすことで発射可能になる) |
*[[遠坂凛]]:心臓をナイフで刺す | *[[遠坂凛]]:心臓をナイフで刺す | ||
*[[ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト]]:心臓を貴石に変えて砕く | *[[ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト]]:心臓を貴石に変えて砕く | ||
*[[フリューガー]]:砂漠を歩いて喉の渇きを感じる | *[[フリューガー]]:砂漠を歩いて喉の渇きを感じる | ||
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回路を励起させ魔力を生成すると、人である体からは反発により痛みが生じる。 | 回路を励起させ魔力を生成すると、人である体からは反発により痛みが生じる。 | ||
[[魔眼]]は魔術師に付属した器官でありながら、半ば独立した魔術回路であり、魔眼を移植することにより、疑似的に魔術回路を増やすことができる。<br>魔力の扱いに卓越していれば[[魔眼]]の魔術回路を自分のものに上乗せすることも出来る。 | [[魔眼]]は魔術師に付属した器官でありながら、半ば独立した魔術回路であり、魔眼を移植することにより、疑似的に魔術回路を増やすことができる。<br>魔力の扱いに卓越していれば[[魔眼]]の魔術回路を自分のものに上乗せすることも出来る。 | ||
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=== 魔力 === | === 魔力 === | ||
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作中で使われている代表的な魔術。 | 作中で使われている代表的な魔術。 | ||
− | ; | + | ;黒魔術 |
:魔術系統の1つ。生贄を捧げることで、特定の対象に対する災厄の招来及び呪殺、悪魔召喚、儀式による精神集中を目的とした魔術。 | :魔術系統の1つ。生贄を捧げることで、特定の対象に対する災厄の招来及び呪殺、悪魔召喚、儀式による精神集中を目的とした魔術。 | ||
− | :その特性上、何の躊躇いもなく生贄を解体するために、生贄の懇願に惑わされない「冷酷さ」と、必要に応じた苦痛を与え殺戮の快楽を抑制するための「理性」が必要とされる。また「呪術」に非常に近い性質を持つ。『Fate/Apocrypha』によれば黒魔術とウィッチクラフトは別に存在するようだ。使用者は[[周瀬律架]]、[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア | + | :その特性上、何の躊躇いもなく生贄を解体するために、生贄の懇願に惑わされない「冷酷さ」と、必要に応じた苦痛を与え殺戮の快楽を抑制するための「理性」が必要とされる。また「呪術」に非常に近い性質を持つ。『Fate/Apocrypha』によれば黒魔術とウィッチクラフトは別に存在するようだ。使用者は[[周瀬律架]]、[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア]]。また、[[メイ・リデル・アーシェロット]]も近代黒魔術という魔術系統を扱う。 |
:旧Fateでは魔術全体に黒魔術の色が強く、[[沙条綾香]]はその中でもウィッチクラフトという陰性の魔術を使っていた<ref group="出">「沙条綾香」『Character material』p.14</ref>。『Fate/Prototype』では黒魔術にウィッチクラフトとルビが振られている。こちらは沙条綾香と[[玲瓏館美沙夜]]が魔術系統として身に付けている。 | :旧Fateでは魔術全体に黒魔術の色が強く、[[沙条綾香]]はその中でもウィッチクラフトという陰性の魔術を使っていた<ref group="出">「沙条綾香」『Character material』p.14</ref>。『Fate/Prototype』では黒魔術にウィッチクラフトとルビが振られている。こちらは沙条綾香と[[玲瓏館美沙夜]]が魔術系統として身に付けている。 | ||
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;死霊魔術(ネクロマンシー) | ;死霊魔術(ネクロマンシー) | ||
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;投影 | ;投影 | ||
− | :オリジナルの鏡像を、魔力で物質化させる魔術。詳細は「[[投影魔術]] | + | :オリジナルの鏡像を、魔力で物質化させる魔術。詳細は「[[投影魔術]]」参照。 |
;転換 | ;転換 | ||
:魔力、霊魂、精神といったものを別のモノに移して定着させる魔術。応用範囲は広いが、それだけに極めるのが困難な魔術でもある。 | :魔力、霊魂、精神といったものを別のモノに移して定着させる魔術。応用範囲は広いが、それだけに極めるのが困難な魔術でもある。 | ||
− | :[[遠坂家]]、[[エーデルフェルト家]] | + | :[[遠坂家]]、[[エーデルフェルト家]]はこの魔術特性を得意とする。また、[[ミハイル・ロア・バルダムヨォン|ロア]]の「転生の魔術」はこの発展系である。 |
:;宝石魔術 | :;宝石魔術 | ||
::宝石などの鉱物に魔力を込めて行う魔術。詳細は「[[宝石魔術]]」を参照。 | ::宝石などの鉱物に魔力を込めて行う魔術。詳細は「[[宝石魔術]]」を参照。 | ||
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;魅了 | ;魅了 | ||
:他人(主に異性)を強烈に惹き付ける魔術。「チャーム」とルビが振られることも。支配と違い、相手を操るわけではない。 | :他人(主に異性)を強烈に惹き付ける魔術。「チャーム」とルビが振られることも。支配と違い、相手を操るわけではない。 | ||
− | :[[玉藻の前]]の呪法にはこの要素が含まれており、主に権力者の寵愛を得るために使われていたらしい。[[ディルムッド・オディナ]]の黒子の呪いもこれに当る。 | + | :[[玉藻の前]]の呪法にはこの要素が含まれており、主に権力者の寵愛を得るために使われていたらしい。[[ディルムッド・オディナ|ディルムッド]]の黒子の呪いもこれに当る。 |
;蝶魔術(パピリオ・マギア) | ;蝶魔術(パピリオ・マギア) | ||
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:元は旧Fateで沙条綾香がウィッチクラフトから鞍替えした陽性の魔術。『蒼銀のフラグメンツ』では[[エルザ・西条]]が風の元素変換を得意とする。 | :元は旧Fateで沙条綾香がウィッチクラフトから鞍替えした陽性の魔術。『蒼銀のフラグメンツ』では[[エルザ・西条]]が風の元素変換を得意とする。 | ||
:『Fate/stay night』では魔術形式と書いてフォーマルクラフトと読む用語があったが、こちらは儀式を通して魔術を行使することを言うようだ。 | :『Fate/stay night』では魔術形式と書いてフォーマルクラフトと読む用語があったが、こちらは儀式を通して魔術を行使することを言うようだ。 | ||
− | :『Fate/ | + | :『Fate Grand/Order』では概念礼装「フォーマルクラフト」が登場するが、フレイバーテキストには「地水火風空を納めるもの、優雅にして華麗なるアベレージ・ワン」と記述されており、イラストは武内氏曰く「凛が魔術師として完成した姿」こやまひろかず氏曰く「凛が魔術師として最も勢いがあった20代」とのこと。 |
;干渉魔術 | ;干渉魔術 | ||
:催眠・呪縛・強制といった対象の行動を抑制する魔術。 | :催眠・呪縛・強制といった対象の行動を抑制する魔術。 | ||
:しかし、内部への干渉は体内に魔術回路がある都合上難しいとされる。これは、魔術回路には魔力の生成以外に外部の魔力を弾く特性を持つためである。簡単に言えば魔術回路とはそれだけで「抗魔力」であり、対象に魔術を施そうとしても魔術という式が完成する前に乱されてしまい、とにかく成功率が悪く、ランク下の魔術師が相手でも操るのが難しいとされる。相手が魔術師でなくとも、魔術回路があるのなら無意識に弾かれてしまうこともあり、難易度がかなり高い魔術である。 | :しかし、内部への干渉は体内に魔術回路がある都合上難しいとされる。これは、魔術回路には魔力の生成以外に外部の魔力を弾く特性を持つためである。簡単に言えば魔術回路とはそれだけで「抗魔力」であり、対象に魔術を施そうとしても魔術という式が完成する前に乱されてしまい、とにかく成功率が悪く、ランク下の魔術師が相手でも操るのが難しいとされる。相手が魔術師でなくとも、魔術回路があるのなら無意識に弾かれてしまうこともあり、難易度がかなり高い魔術である。 | ||
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+ | ;置換魔術(フラッシュ・エア) | ||
+ | :『プリズマ☆イリヤ』に登場。何かを何かで置き換える魔術。詳細は「[[置換魔術]]」を参照。 | ||
;天体魔術 | ;天体魔術 | ||
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:天体と人体を照応させて自身の存在を変転させたり、自分と相手を天体に見立てて魔術の効果を強化したりと応用範囲は広い。 | :天体と人体を照応させて自身の存在を変転させたり、自分と相手を天体に見立てて魔術の効果を強化したりと応用範囲は広い。 | ||
:他の魔術と組み合わせて使用する場合もあり、儀式魔術としての側面もある。 | :他の魔術と組み合わせて使用する場合もあり、儀式魔術としての側面もある。 | ||
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;その他 | ;その他 | ||
− | : | + | :他にも、「降霊術」、「召喚術」、「カバラ」、「建築魔術」など様々なものがある。 |
== メモ == | == メモ == | ||
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**絶対に折れない剣でも、ソレを上回る神秘を持つモノとぶつかれば、折れることもある。 | **絶対に折れない剣でも、ソレを上回る神秘を持つモノとぶつかれば、折れることもある。 | ||
*十の力の浮遊する神秘があったとして、一人なら十の力を使えるが、二人で五と五の力に分けられて使用されると、事実上力が弱くなる。 | *十の力の浮遊する神秘があったとして、一人なら十の力を使えるが、二人で五と五の力に分けられて使用されると、事実上力が弱くなる。 | ||
+ | *『Fate/Apocrypha』で[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア|カウレス]]が行使していた残留思念の再生。<br>術式自体は簡単だが「拷問死とか極端な死の状況じゃないとうまく再生できない」「強大な魔術師なら死後に秘術を盗まれないようプロテクトしてる」「わりと早く薄らいでしまう」など幾つか欠点がある<ref group="出">「[https://twitter.com/makoto_sanda/status/921757409483173890 三田誠Twitter2017年10月21日8時17分]」</ref>。 | ||
*『[[2015年の時計塔]]』によれば、(少なくとも[[蒼崎橙子]]レベルの魔術師であれば)「計算にしろ通信にしろ、携帯端末で出来る程度の処理は魔術回路で行える」。高位の魔術師ほど電子機器を軽んじているのは「そういったものに頼るのは未熟者だと公言しているようなもの」だから。 | *『[[2015年の時計塔]]』によれば、(少なくとも[[蒼崎橙子]]レベルの魔術師であれば)「計算にしろ通信にしろ、携帯端末で出来る程度の処理は魔術回路で行える」。高位の魔術師ほど電子機器を軽んじているのは「そういったものに頼るのは未熟者だと公言しているようなもの」だから。 | ||
**....結果として[[遠坂凛|機械オンチ]]の魔術師が続出する事態になり、現代社会に適応出来なくなって神秘の漏洩に繋がりかねない事件を起こす魔術師までが現れる始末となっている。 | **....結果として[[遠坂凛|機械オンチ]]の魔術師が続出する事態になり、現代社会に適応出来なくなって神秘の漏洩に繋がりかねない事件を起こす魔術師までが現れる始末となっている。 |