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8 バイト追加 、 2016年11月8日 (火) 21:04
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:ランスロットの「自分達は共に裏切り者」という言葉を聞いて。その言葉に、アグラヴェインの堪えていた感情は爆発した。
 
:ランスロットの「自分達は共に裏切り者」という言葉を聞いて。その言葉に、アグラヴェインの堪えていた感情は爆発した。
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;「……私の母親は、狂っていた。<br> いつかブリテンを統べる王になる、などと。私は枕言葉に、その怨念を聞かされて育った。<br> 私は<ruby><rb>母親</rb><rt>モルガン</rt></ruby>の企みで、おまえたちの席に座った。円卓など、なりたくもなかったが、それが最短距離だった。<br> 私は、アーサー王から円卓を奪い、母親に渡すためだけの、道具だった。<br> 私はそれに同意した。ブリテンには強い王が必要だと理解していたからだ。<br> 私の目的はブリテンの存続だけだ。その為にアーサー王を利用した。<br> ―――利用、したのだ。」
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;「……私の母親は、狂っていた。<br> いつかブリテンを統べる王になる、などと。私は枕言葉に、その怨念を聞かされて育った。<br> 私は<ruby><rb>母親</rb><rt>モルガン</rt></ruby>の企みで、おまえたちの席に座った。円卓など、なりたくもなかったが、それが最短距離だった。<br> 私は、アーサー王から円卓を奪い、母親に渡すためだけの、道具だった。<br> 私はそれに同意した。ブリテンには強い王が必要だと理解していたからだ。<br> 私の目的はブリテンの存続だけだ。その為にアーサー王を利用した。<br> ―――利用、したのだ」<br>「私が求めたのは、うまく働く王だ。ブリテンをわずかでも長らえさせるための王だ。<br> 私の計画に見合う者がいればいい。誰を王にするかなど、私にとってはどうでもいい。<br> ただ、結果としてアーサー王が最適だった。モルガンよりアーサー王の方が使いやすかっただけだ」
 
:アグラヴェインの生い立ちと目論見、そしてモルガンの妄執。鬼気迫る顔で抑えていた感情と本心をランスロットに対してぶちまけ、まくしたてる。
 
:アグラヴェインの生い立ちと目論見、そしてモルガンの妄執。鬼気迫る顔で抑えていた感情と本心をランスロットに対してぶちまけ、まくしたてる。
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;「私が求めたのは、うまく働く王だ。ブリテンをわずかでも長らえさせるための王だ。<br> 私の計画に見合う者がいればいい。誰を王にするかなど、私にとってはどうでもいい。<br> ただ、結果としてアーサー王が最適だった。モルガンよりアーサー王の方が使いやすかっただけだ。」
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;「私は女は嫌いだ。<br> モルガンは醜く<ruby><rb>淫蕩</rb><rt>いんとう</rt></ruby>だった。清らかさを<ruby><rb>謳</rb><rt>うた</rt></ruby>ったギネヴィアは貴様との愛に落ちた。<br> 私は生涯、女というものを嫌悪し続ける。<br> 人間というものを軽蔑し続ける。<br> 愛などという感情を憎み続ける。<br> その、私が―――。<br> はじめて。嫌われる事を恐れた者が、男性であった時の安堵が、おまえに分かるか。<br> ……それが。貴様とギネヴィアのふざけた末路で。王の苦悩を知った時の、私の空白が、おまえに分かるか。」<br>「私には、まだやるべき事が残っている。<br> ―――報いを受けろ。貴様はまた、我が王を裏切った」
:自らの望ましい強い王として、アーサーは使える、適していると考え、利用した。当初はそうだった。だが―――。
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:アグラヴェインの周囲に見せなかった自身の、そして王への偽らざる本心。自らの望ましい強い王として、アーサーは使える、適していると考え、利用した。当初はそうだった。
 
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:―――だが、王に仕えるうちに、いつしか王に希望を見出し、惹かれていき、やがて王の苦悩を知るのだったが、そこで自分が「男」だと思いながらこの上なく敬愛していた王が、自身がこの上なく嫌悪してきた「女」であったことに空白を覚える程に愕然とした。
;「私は女は嫌いだ。<br> モルガンは醜く<ruby><rb>淫蕩</rb><rt>いんとう</rt></ruby>だった。清らかさを<ruby><rb>謳</rb><rt>うた</rt></ruby>ったギネヴィアは貴様との愛に落ちた。br> 私は生涯、女というものを嫌悪し続ける。<br> 人間というものを軽蔑し続ける。<br> 愛などという感情を憎み続ける。<br> その、私が―――。<br> はじめて。嫌われる事を恐れた者が、男性であった時の安堵が、おまえに分かるか。<br> ……それが。貴様とギネヴィアのふざけた末路で。王の苦悩を知った時の、私の空白が、おまえに分かるか。」<br>「私には、まだやるべき事が残っている。<br> ―――報いを受けろ。貴様はまた、我が王を裏切った」
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:アグラヴェインの周囲に見せなかった自身の、そして王への偽らざる本心。王に仕えるうちに、いつしか王に希望を見出し、惹かれていき、やがて王の苦悩を知るのだった。そしてそこで自分が「男」だと思いながらこの上なく敬愛していた王が、自身がこの上なく嫌悪してきた「女性」であったことに心底絶望した。
   
:そしてそのことを知るきっかけとなり、今この世界でも目の前で王や自分達に剣を構え、挙げ句の果てに自身までも裏切り者呼ばわりしたランスロットに対して、今まで蓄えてきた憎悪と怒りの全てを爆発させている。
 
:そしてそのことを知るきっかけとなり、今この世界でも目の前で王や自分達に剣を構え、挙げ句の果てに自身までも裏切り者呼ばわりしたランスロットに対して、今まで蓄えてきた憎悪と怒りの全てを爆発させている。
 
:気に食わなかった相手の本音を知ったランスロットは愕然とし、そして……。
 
:気に食わなかった相手の本音を知ったランスロットは愕然とし、そして……。
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