ユリウス・ベルキスク・ハーウェイ
- スペル:Julius B Harwey
- 誕生日:不明/血液型:A型
- 身長:162cm/体重:59kg
- イメージカラー:群青
- 特技:暗殺
- 好きな物:特に無し/嫌いな物:特に無し
- 天敵:主人公
- CV:羽多野渉
西欧財閥に所属する暗殺者。月の聖杯戦争において、アサシンのマスター。25歳。
- 略歴
- ハーウェイの裏側を担当する暗殺者。レオの異母兄。
聖杯戦争では本来、予選においては月海原学園の生徒としての役割をムーンセルから振られるが、セラフのシステムに介入し、「葛木」の名と教師という立場を手に入れる。他にも数々の反則を駆使して、実力のある他のマスター達を闇から闇へ葬り去る「放課後の殺人鬼」として暗躍する。
主人公とは第五回戦にて対戦。アサシンを従え、圧倒的な実力差を見せ付ける。
主人公に敗北し消滅したかと思われたが、他のマスターから奪った令呪を自らに移植することで、半ばゴーストと化してセラフに残留。七回戦のアリーナにて、再び主人公達の前に立ちはだかる。
月の裏側では主人公の味方の一人。聖杯戦争がチャラになってしまい使命であった「敵のマスターを殺す」行為に理由や必然性が一切無くなった事により、殺人者としての面は大きく抑えられており専らレオの補佐を勤めている。
中盤BB側に通じていたことが発覚したが、その真意は懐に入り込み、彼女に干渉して事件を起こした黒幕を探るためだった。そして虚数空間に閉じ込められた主人公を自らの命を賭して救い、「友人」として全てを託し、散っていった。
- 人物
- 殺気と威圧感を周囲に振り撒く黒服の青年。聖杯戦争には「レオを勝たせるため」に参加。行動も一貫してレオの脅威になりうるマスターを陰で排除していく。
レオの兄にあたるが、ユリウスの方は庶子であり、ハーウェイの家督には縁がない。また、本人も興味はない。
ハーウェイに敵対する者のことごとくを葬ってきたが、殺人を楽しみとする殺人狂ではなく、ただ義務としてそれを遂行してきた職業的な暗殺者。聖杯戦争でも、極めて冷酷に、あらゆる手段を選ばず暗殺を遂行していく。
「弟のため」を口にしながら、その実、レオ自身には特別な思い入れはない。あくまで「ハーウェイの一員としての義務」で行動する。レオの優勝は即ち自身の死でもあるが、それも承知の上。
その根幹となっている行動原理は、彼を唯一気遣ってくれた人物であったレオの母と交わした「レオのことお願いね」という言葉。それを忠実に守るためにユリウスは生きている。
『CCC』では年相応の無邪気さを全開にしているレオをはじめ、組まされたガウェインやガトーの暴走に付き合わされ、苦労人として濃すぎる生徒会メンバー達のフォローに回り、また迷宮探索から帰ってきた主人公を毎回迷宮入り口付近で労ったり等々常に彼(彼女)に気を使っていたりと、表では立場上見られなかった彼の人間味が顕れている。
登場作品と役柄
- Fate/EXTRA
- 予選では「葛木」を名乗る教師。実態は驚異的な実力を持つマスターであり暗殺者。
- Fate/EXTRA CCC
- 前作に引き続き登場。レオの補佐を積極的に勤めるようになっている。
人間関係
- レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ
- 主君にして異母弟。肉親としてではなく、あくまで仕事上の関係として接する。しかし…!?
- アサシン (EXTRA)
- サーヴァント。
- 主人公 (EXTRA)
- 因縁の相手であり、幾度と無く衝突するが最後の瞬間、心を通わせる。CCCでは最後までその身を案じ続け、よき協力者となる。
- 遠坂凛
- 現実世界から続く因縁があり、お互いに隙あらば仕掛けようと狙っていた。
- ラニ=VIII
- 人造の存在である彼女に思うところがあったらしく、襲撃されても敢えて手を抜いていた。
- 臥藤門司
- レオに押し付けられた問題児。面倒極まりないが彼を野放しにする訳にもいかず、雑用の指導をするはめに…。
- アリシア
- レオの母。腹違いのユリウスとは血の繋がりはない。ユリウスが唯一執着する「約束」を交わした相手。故人。
レオの後継を盤石にするため、身内の手によって暗殺される。その殺しにきた相手に笑いかけ「約束」を交わした。
名台詞
Fate/EXTRA
- 「……………いっぱしの目をする。随分と腕を上げたようだ。
これだからわからんな。魔術師(ウィザード)というやつは。
肉弾での戦いと違って、僅かな期間で急激に伸びる事がある」
「だが、それもここで終わる
世界は――聖杯はレオが手にするだろう。イレギュラーは起こらない。決して」 - 五回戦の対戦相手発表の場で。それまでは殆ど眼中になかった主人公を、ようやく排除すべき標的と認識する。
- 「……オレに、殺しを愉しむ趣味はない。すべて仕事だ。簡潔に済ませろ」
- アサシンの毒手から回復した主人公のサーヴァントを目の当たりにして。再び仕留めようとするが、学園内であった故に、ここでは言峰の邪魔が入る。
- 「……やはり、理解できん。その実力で、なぜアサシンと打ち合える……?
……レオがおまえを目に掛けるのは、おまえが凡人だからだ。だが――
なぜだ。おまえはそれ以外の理由で、オレの気を苛つかせる」 - 本人にもよく理由は分からず、次第に主人公を意識してゆく。だがそれは、果たして敵意や害意のみなのだろうか?
後に、その意外な真意が明らかになる。
- 「…………今のこの世界には、愛するに値する人間などいない。
オレにはおまえの考えこそが、不可解で、不愉快だ。
愛するものがなければ戦えない、だと?
それこそ悪辣だ。愛を知るなら、そもそも戦うな」 - 決戦直前のエレベーター内。「愛する人はいないのか?」という質問に対しての答え。
- 「……?泣いて……いるのか。オレのために――
そうか。そんなものでも、美しく見える時が、あるのか。
自分のために流される涙という……の…は――」 - 自分の無力さに涙する主人公に対して。その涙は、確かにユリウスの心に救いをもたらしたのだ。
- 「おかしいか?決して褒められた人生ではないが、
一人も友人がいないまま逝くのは……情けない話だと、思ってな」 - ユリウスの心に触れようとした主人公を友と認め、彼は手を差し出す。
Fate/EXTRA CCC
- 「………思慮深く、包容力があれば容姿は……
いや、しかし容姿は重要か。ロングヘアである事だけは譲れん」 - 男達の間で交わされた、好みの異性について。レオに話題を振られたのは主人公なのにガウェインと共に妙に食いついてくる。彼が思い浮かべたのはおそらくレオの母・アリシアだと思われる。女主人公もロングヘアで包容力は割と有る方だと思われるが、「思慮深さ」はちょっと………
- 「おっ.................................おか、え、り」
- サクラメイキュウから帰還する時に毎回出迎えてくれるユリウスに対し主人公が「もうちょっと暖かく出迎えて欲しい」という要望に対し行った発言。前作EXTRAからプレイしている人達に衝撃を走らせた。あのハーウェイの黒蠍と恐れられた男の発言とは思えない。
あまりのデレに発狂したプレイヤーも少なくないだろう。ユリウス、恐ろしい子!!
- 「大丈夫だ、オレのカレーは絶品だからな」
- エリザベートの繰り出した破壊料理によるダメージから、主人公が幻視した彼の発言。本人は自信満々だが、彼のお手製料理「ハーウェイカレー」もかなりの代物。これを食べたレオはまだ無事だったので、危険度はエリザベートの料理よりは劣るのだろうが………
- 「……は。それは、愚問だな。友人を助けるコトに、そう理由はいらないだろう。
……そうだ。知らなかったか?お前は、オレの唯一の友人なんだ。
何もなかったオレが見た最後の光。それを―――たとえお前が、まだ覚えていなくとも」 - CCCにて、何故自分を助けるのかという主人公の問いに対して。彼は最後の瞬間に得た救いを、そして友のことを忘れていなかった。
メモ
- 殺気と威圧感で気づきにくいが、背はそれほど高くない。NPCの生徒会メンバーにも指摘される。
他のキャラと並んで立つ場面があると、比較してよくわかる。女性主人公と同じか、気持ち低いくらい。- ゲーム本編中での彼は、自分の身長に関して何も言っていないのだが、アンソロジーコミック等ではよくネタにされ、「ユリウスは身長にコンプレックスを持っている」というのが定番となっている。
- 奈須氏からは「星の王子様(バッドエンド)」と呼ばれていた。
- ワダ氏は『CCC』での苦労人振りから、「癒し系過ぎてなんかラッコとかカワウソとかそういう生き物に見えます。」とコメントしている。
- 凄腕の暗殺者だが、仕事に用いる獲物は不明。コミック版では鞭を用いている場面が見られる。
- 実の父親に対しては旦那様と呼び、使用人の如く仕えている。
- 「葛木」というNPCが元々月海原学園の教師の役として存在し、それをハッキングし自身のPCに書き換えたのは冒頭で述べた通り。つまりはEXTRAでの葛木宗一郎のあったかもしれない出番を奪ってしまったことになる。エルフ耳の若奥様が聞いたら泣くか呪い始めたかもしれない。或いは両者の「暗殺者」という共通点からのちょっとした制作側の変化球だったのか。
- 決戦前のエレベーター内部でのやりとりから、暗殺者という職業で、殺意と威圧感を常に放っているような人間にしては、選択肢にもよるが割合積極的に自分語りしてくれるタイプである事が明らかになる。
具体的には自分が私生児であるというかなり突っ込んだ事を話してくれたり、主人公の闘いに対する認識や価値観の甘さを嘲笑ったり、逆に彼の意外な一言に感心?したりと、根はあくまでも「人間」である事が仄めかされる。
またこの時選ばれた主人公のサーヴァント次第では、その毒舌にほぼ一方的に畳み込まれる展開にもなる。
『CCC』では好みの異性についても語っており、こう見えて本音トークは苦手ではないのかもしれない。 - 紅茶を入れるのは上手いようだが、料理はまったく苦手。レオがカレーを食べたいとユリウスに頼んだが、ユリウスにとってカレーとは「レーションにかける粉末状のもの」だったらしく、再現に苦心していた。
そも再現といっても「ドラム缶いっぱいに胡椒を入れて水とオリーブオイルを混ぜて煮込んだ結果生まれた、黒いコールタールのような何か」なのだが。辛いからといって黒胡椒を煮込んだ風土料理をカレーとは言わない。そも辛いかどうかのレベルにすら到達していない。彼のカレーの事を知ったら、平行世界からどこかの代行者が飛んできそうである。- 通称「ハーウェイカレー」。意外な事に、スイカにかけて食べると美味しいとか何とか。
- 『CCC』の生徒会室の本棚には「猫でもできる初めてのカレー入門」という本が並んでいる。この事件の影響であろうことは想像に難くない。
- 『Fate/EXTRA material』の用語辞典にも個別説明が載っているのだが、あろうことか「攻撃スキル」扱いされている。
- 会議の場では常にスタイリッシュさを追求していたらしく、それは彼の部下達も同様で、レオからは「兄さんのチームはフォーティーンばかりだったんですね」と評されている。
もちろん「フォーティーン」が指すものとは、14歳の少年のかかる病、「中ニ病」のことである。 - 『CCC』では数少ない常識人。また彼自身の性格か職務には非常に忠実で、とても生真面目あるいは堅物人。その生真面目さは、生徒会役員たちがどうにかして保健室を覗こうと躍起になっている中一人しっかり監視役を勤める程。
不埒な行為は見つけ次第処罰するというその堅物さを見たガウェインは「あの物言い、ランスロットを思い出します!」と発言していた。……ランスロットは堅物だったのだろうか。 - 全財産は、800sm。現実世界でも給料を余り必要としなかっため、月の裏側でもこれ位しか持ち合わせがなかったらしい。
………彼も立派な西欧財閥の犠牲者である。