クラス (ルーラー)
「裁定者」の英霊。いわゆる、エクストラクラスの一つ。
聖杯自身に召喚され、『聖杯戦争』という概念そのものを守るために動く、絶対的な管理者。部外者を巻き込むなど規約に反する者に注意を促し、場合によってはペナルティを与え、聖杯戦争そのものが成立しなくなる事態を防ぐためのサーヴァント。そのため現界するのにマスターを必要とせず、「中立の審判」として基本的にどの陣営に組する事もない。
裁定の基準は召喚されたサーヴァントに完全に委任されているため、基準はまちまちで、ペナルティや違反者の排除を実行する際の考え方もサーヴァントごとに異なる。そのため表沙汰になろうがなるまいが無関係な人間を巻き込んだ時点で対象者にペナルティを与えるルーラーも存在する。
このクラスで召喚された者は与えられた役割を遂行するため、クラス特性としてサーヴァントの真名を知ることができる『真名看破』と、聖杯戦争に参加する全サーヴァントに使用可能な令呪を各サーヴァントごとに二画保有する『神明裁決』、10キロ四方に及ぶサーヴァントに対する知覚能力が与えられる。この知覚能力はサーヴァントの生存・消滅を確認するためのもので霊基盤を上回るほどの精度があるが、『気配遮断』を持つアサシンの場合、存在することは分かっても具体的な座標を掴むことはできない。
「ルーラー」は本来、通常の聖杯戦争で召喚される事は無い。召喚され得る事態は大きく分けて二つ。
一つは「その聖杯戦争が非常に特殊な形式で、結果が未知数なため、人の手の及ばぬ裁定者が聖杯から必要とされた場合」。もう一つは、「聖杯戦争によって、世界に歪みが出る場合」である。「ルーラー」は勝利者が叶えようとする願望に例えそれが我欲による物であろうとも干渉しない。だが「世界の崩壊を招く」願いは絶対に許容せず、聖杯戦争によって世界の崩壊が理論的に成立すると見做された時点で「ルーラー」は召喚される
このクラスの選定条件はいくつも存在するらしく、『現世に何の望みもない事』『特定の勢力に加担しない事』が分かっている。この条件のため、ルーラーのクラスで召喚されるのは「聖人」と認定された英雄が多い。
「ルーラー」というクラスに関する情報は大聖杯で厳重に秘匿されているため、他のマスターやサーヴァントには「ルーラー」のサーヴァントが如何なる存在なのか正確に把握している者は存在しない。また聖杯戦争がどれほど大規模化しても基本的にルーラーのサーヴァントは一人しか召喚されない。
これまで登場したのは以下3人。
『Fate/Grand Order』では、バーサーカーには弱点を突き突かれるが、シールダーを除く他のクラスからのダメージを半減するクラスになっている。
メモ
- 『空の境界』で、霊長の抑止力の話を聞いた黒桐幹也がジャンヌも何かに後押しされた結果ではないだろうかと連想している。更に「世界の崩壊を防ぐ」という役割が抑止力に非常に近く、関係性も噂されているが詳しい事は未だ分かっていない。
- ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕もこのクラスに入っている。だが彼女は発生の原因となった特別な事情から、条件に合致せず、聖杯戦争の監督役でもないにも関わらず「ルーラー」のクラスのサーヴァントとして現界している。