ライダー
- 真名:牛若丸
- 身長:168cm / 体重:55kg
- 出典:『義経記』『平家物語』
- 地域:日本
- 属性:混沌・中庸
- 性別:女性
- CV:早見沙織 / イラスト:坂本みねぢ
- 設定担当:東出祐一郎(ソース)
『Fate/Grand Order』に登場する、「騎兵」のクラスのサーヴァント。露出度の高い鎧兜と白装束を纏った黒髪の少女。
- 略歴
- 人物
- 正義感が強く、純真な少女。自分が他人より優れているのを自覚しており、「天才」を自称して憚らない自信家。一途で素直な性格で礼節を重んずる。
- しかし、余りに優れた才能とそれによって築かれる功績から、生前では周囲からは迫害され、疎まれるのが常だった。
- 一方でラミアを普通の蛇のように食したり、生前では兄を喜ばせようと討ち取った敵将の首級を持ち帰ったりと、感性がずれている節が見受けられる。
- ちなみに、今でこそ礼節を保ち、丁寧に主と接する彼女であるが、幼い頃はやんちゃで戦術を学んだ鞍馬山の天狗の手をしょっちゅう焼かせていたという。実は今でも、時折湧き上がるいたずらごころを必死で抑えているそうな。
- 能力
- 天賦の才を持ち、優れた兵法を有している。兵を率いるカリスマにも恵まれている。
- 騎乗物は愛馬の「太夫黒(たゆうぐろ)」だが、戦闘中は使用していない。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ライダー | 主人公 (Grand Order) | D | C | A+ | B | A | A+ | 対魔力:C 騎乗:A+ |
カリスマ:C+ 天狗の兵法:A 燕の早業 B |
宝具
- 遮那王流離譚(しゃなおうりゅうりたん)
- 牛若丸の宝具の正式名称。彼女が成し遂げた伝説の数々が宝具として具現化したもの。
- 後述の「壇ノ浦・八艘跳」もこの一つであり、それ以外にも残り四種が存在するという。
- 「遮那王」とは源義経が幼少期に預けられた寺で付けられた稚児名。「流離譚」は「貴種流離譚」(英雄が各地を渡りながら試練を乗り越える説話形式)のことである。
- 壇ノ浦・八艘跳(だんのうら・はっそうとび)
- ランク:D→C
種別:対人奥義
由来:壇之浦の戦いにおいて船から船へと飛び移り八艘彼方へ去った逸話。 - 出現した小舟の上を次々と飛び移って敵に肉迫し、刀で一閃する。
- 喜見城・氷柱削り(きけんじょう・つららけずり)
- 由来:青年時代の義経を主役として描かれた室町時代の御伽草子『御曹子島渡』より。
- イベント『天魔御伽草子 鬼ヶ島』で使用した奥義。
- 茨城童子との対決の中、牛若丸を庇った弁慶の肩を駆け上がり独楽のように回転し、茨城童子の放った炎を刀で両断するという離れ業を披露した。
- 使用する際に「遮那王流離譚 五景外伝」と口上を述べていることから宝具解説の際に触れられている5つの奥義には含まれていない可能性も考えられる。
真名:牛若丸
- うしわかまる。日本において織田信長と並び、その名を知らぬ者はいないと言われる武将。
天賦の才を持ち、カリスマ性を有しながらも兄である頼朝に疎まれ、最期には従者である弁慶ら共々打ち倒された。
- 真名である牛若丸は源義経の幼名であるが、挙兵する前の半生といったものは謎に包まれている。
- 十一歳のとき、鞍馬寺に預けられた牛若丸は陰陽師である鬼一法眼(一説には彼が鞍馬天狗であったとも)と出会い、兵法を授かったと伝えられている。
優れた兵法家であったことは疑いようもないし、兄である頼朝や誰かの為に戦う意思も偽りはなかった。
だが、彼女は周囲から不信感を抱かれ、頼朝には殺意を覚えられたのだ。彼女には致命的なものが欠けていたのだから。
- それは戦場への恐怖である。天才であるが故に能力への恐れが存在していなかった事を、彼女は死を迎えるまでそれを理解することはなかった。
関連
- 太夫黒
- 皇から贈られた名馬。
- 鵯越の逆落とし
- 一の谷の合戦の際、義経が断崖絶壁とも言える背後の山から、馬に騎乗したまま駆け下りて平家に奇襲を仕掛けた逸話。
登場作品と役柄
- Fate/Grand Order
- ライダーのサーヴァントとして登場。レア度はR(☆3)。イラストレーターは坂本みねぢ、設定担当は東出祐一郎。
- ちびちゅき!
- 所属不明。こちらでは制服を着ているが、例のごとく破廉恥極まりない着方をしている。
人間関係
Fate/Grand Order
- 主人公 (Grand Order)
- マスター。「主どの」と呼び、臣下の礼を取る。大勢のサーヴァントを擁しながらも、一人一人としっかり向き合う真摯さを気に入っている様子。
- 彼(彼女)の仲間ということからか、マシュやフォウにも「どの」などの敬称を付ける。
- 源頼光
- 彼女の百年ほど前の先祖。血筋的にも逸話的にも大変尊敬する相手。頼光の持っていた名刀「膝丸」が後年名を変えたものが、彼女の持つ「薄緑」である。
- なお、残念ながら彼女が成人した頃まで成長しても体型は頼光には敵わないらしい。
- 坂田金時
- 先祖の部下。御先祖様ともども大変尊敬しているが、やはり見た目があまりにイメージと変わり過ぎていたらしく、イベント「天魔御伽草紙 鬼ヶ島」では初対面時に「外国かぶれのケダモノ」呼ばわりしてしまった上、彼の真名を知った後も心中では恰好や髪の色を「反抗期的なもの」と判断していた。
- 一方、金時も金時で彼女の目のやり場に困る服装には大変衝撃を受けており「後の源氏はこれがデフォなのか」と内心で困惑していた。
生前
- 源頼朝
- 兄。生前、一途に慕っていたらしいが、兄には彼女の戦う理由を最後の最後まで信じてもらえなかった。
- サーヴァントとなった今でも慕っており、聖杯に「兄と仲良く出来る」ようにと願いをかけるほど。
- 「兄上は厠とかいきません」と
昔のアイドルみたいに彼女の中ではとても神格化されている。 - 武蔵坊弁慶
- 牛若丸に仕えた郎党。彼の臣下としては最も名が知れており、互いに信頼しあう相棒のような間柄だったとか。
- 常陸坊海尊
- 牛若丸に仕えた郎党。子供の頃はよくやんちゃをして彼を困らせていたらしい。ちなみに彼を持っていた場合、マイルームの専用ボイスで脅す。
- 鬼一法眼
- 牛若丸に兵法を授けたと伝えられる陰陽師。一説には鞍馬天狗であったとも言われる。
- 伊勢義盛
- 牛若丸に仕えた郎党。悪賢い狐のような顔をしていたらしいが、牛若丸にとっては気易く話せる部下であり、主人公も似た雰囲気を纏っているらしい。
- 北条政子
- 兄嫁。兄同様に牛若丸のブレーキの壊れた犬っぷりに頭を痛めていたらしく、何かやらかすたびに怒鳴り込んできていた模様。
名台詞
- 「牛若丸、罷り越しました。武士として誠心誠意、尽くさせていただきます」
- 天賦の才と数々の逸話を残した武将、時を越えて現代に召喚される。
- 「戦を怖い……と思った事はありません。私、こう見えて天才ですから。どんな戦場に送り込んでも生還する、と兄上はよく言っていた程です」
- 英雄としての己の力への絶対的な自信。だが、武に優れたが故に戦への恐怖心が欠如し、戦を避けようとした兄や周囲の武士から反感を買ったのはあまりにも皮肉としか言いようがなかった。
- 「嫌いなもの……高い所は、少し。鵯越(ひよどりごえ)など、二度とやりたくありません」
- マイルームで聞ける、牛若丸の苦手なもの。「鵯越」とは一の谷の合戦で義経が行った、急斜面の崖を馬で一気に駆け下り、その崖を背に陣を敷いていた平家軍に奇襲をかけたという「鵯越の坂落とし」のこと。
- 「何度裏切られても、やっぱり私は誰かの為に戦いたいです。主殿が許してくれるのなら、最期まで一緒に……いえ、なんでもありません」
- 絆レベルをMAXにするとマイルームで聞ける台詞。信頼する兄に裏切られて非業の死を遂げた彼女だが、「信頼する誰かの為に戦う」信念は色褪せることはない。
- 「弁慶……?そなた弁慶か!?では、あれをやってみろ。白紙書経の斉唱だ。何……できない?では跳べ、跳んで小銭を私によこせ。何……それもできない?成程……貴様、あとで寺の裏に来るがいい」
- 武蔵坊弁慶所属時。昔はやんちゃしていたとのことだが、礼節を弁えるようになってもその悪癖は抜けきらなかった様子。
- というか、台詞から察するに弁慶の「正体」に主君である彼女は勘付いたのかもしれない。それにしても本物の弁慶はそんな事やっていたのだろうか。
- ちなみに彼の「正体」も、正真正銘彼女の郎党である。
- 「……。す、すいません。フォウさんの可愛さに、ちょっと胸が締め付けられました」
- キャラクエ「無償の愛などなく」より、エネミーの気配を感じてマシュから静かにするように言われ、「キュッ。」と返事をしたフォウの姿にときめく牛若丸。やっぱり女の子である。
- 「ふぅ!いい運動になりました!ところでこの獲物、食べても大丈夫でしょうか?」
- 同上。まるで鳥や猪を狩ったかのようだが、彼女のいう獲物とはラミア。半分人間の体っていうか、化物なのだが…
戦の際に蛇を非常食にしていたから、と当人は言うが、ラミアと普通の蛇を同列に扱う感性にはマシュも軽く引いていた。 - 「私は……よく、人から『わからない』と言われたのです。」
「戦う理由が、誰かのためだというと皆がはて? と首を傾げてしまいます。」
「私の理由は、そんなに不思議なものでしょうか?」 - 兄のために命をかけて戦う。彼女にとって当たり前の戦う理由は、しかして周囲にとっては奇異なものであり、結果的には当の兄からも拒絶されてしまった。
- まるでどこぞの赤い外套の騎士のような境遇である。英雄は周囲に理解されないのが常なのだろうか。
- 「マシュどの!主どのが、褒めてくれました!」
「よ、よろしければ。主どのに、少し、頭を撫でて貰えると、嬉しいです。」 - 英雄の名に恥じない大立ち回りの褒賞として彼女が求めたのは、ささやかな主君からの労い。彼女にとってはそれこそが、何よりも嬉しい見返りなのだろう。
- 「ぽんぽこ…りん」
- サーヴァントの強化時、レベルが上昇すると呟く謎の言葉。タヌキの腹鼓?
- 「誓いましょう。清姫殿の想いを糧とし、その熱を胸に抱き、この牛若丸……」
「主殿の雌犬として、最後まで立派に戦いぬいて見せます!」 - 期間限定クエスト『天魔御伽草子 鬼ヶ島』にて、桃太郎一行の犬枠を清姫と争い、勝利した末の誓い。
- 同じブレーキの壊れた犬でも、マスターから雌犬扱いをされたかった清姫とは大きく方向性が異なるが、それでも熱い想い"だけ"は伝わった様子。
よーしいい子だご褒美をくれてやろう……。
メモ
- 真名は幼名である「牛若丸」。少なくとも源平壇ノ浦の合戦での源義経の姿は彼女の霊基再臨第3段階時と同様のものとなっているのだが、何故真名が「源義経」でないのかは判明していない。
- YAMA育ちにして当時の源氏のSAMURAIの中にあって尚天才を自称するその能力は伊達ではなく、絆クエストでは「アサシンクラスに匹敵する気配遮断」「明らかに八艘分以上の距離を一息に跳躍する身体能力」を披露してみせた。前者が本人の戦闘技術の賜物か、「遮那王流離譚」の一つかは不明。
- 「遮那王流離譚」の残り四種の候補としては、ゲーム中でも触れられている「鵯越の坂落とし」や「太夫黒」などが考えられる。
- 「遮那王流離譚」のやや特殊な位置付け故か、「壇ノ浦・八艘跳」の種別も「対人宝具」や「対城宝具」といった「○○宝具」というものではなく「対人奥義」とされている。佐々木小次郎の燕返しの種別である対人魔剣と同じ「宝具の域に昇華された武術」とも思われるが、正式な扱いは不明。
- 太三郎狸や源九郎狸など牛若丸に縁のある狸こそいるものの「ぽんぽこ……りん」や「いつまでも横になっているとタヌ……あ、いえ、牛になると言いますゆえ」等の妙にタヌキを気にしたセリフの真意は不明。
- これほど外見に突っ込み所のあるサーヴァントも珍しいだろうと思わせる外見をしている。女性化であることを差っ引いても、烏天狗モチーフと思われる品を身に着け、上半身は痴女同然、ついでに下着が時代を先取りし過ぎと、正直「これのどこが武士なんだ」とか言われても仕方ないような恰好をしている。
- 『TYPE-MOONエース Fate/Grand Order』では絵師の坂本みねぢ氏曰く「どうしたって女の子にしか見えない、というのがコンセプトです」との事。
- 作中でも金時は「スパークしすぎ」と困惑し、小太郎も「寒そう」と突っ込まれている。
- 霊基再臨していけば全身に武具や衣服を装備していくが、肝心の胴体部分は殆どそのまま。第三段階まで行っても、おへそどころか下乳や下着すら丸出しのまま。これでよく戦場で生き残れたものである。やはり天才か…。
- 『ちびちゅき!』においても上半身はリボンだけで隠しており、さらにはスカートをめくって堂々と下着を見せようとした。
- 日本人女性のサーヴァントとしては、時代背景を考えれば破格と言える168cmの高身長。数値未公表の鈴鹿御前を除けば、玉藻の前、沖田総司、織田信長、清姫、両儀式、酒呑童子ら日本組においてのトップであるのみならず、女性サーヴァント全体で見ても第6位。
- イラストの背景は、岩手県平泉にある中尊寺がモデルとなっている。中に収められている金色堂は栄華を極めた奥州藤原氏を象徴しており、国宝にも指定されている。平泉は牛若丸にも縁深い場所であるため、この場所が選ばれたのであろう。
- 『Grand Order』のイベント、「ぐだぐだ本能寺 第四幕 大勝利!! ぐだぐだ天下布武」のボスとして登場した際の名義は「今川よしつね」。
「ほぼ週間 サンタオルタさん 第三夜 ハートブレイク☆ケーカちゃん」の中ボスとして登場した際の名義は「弾ける駄犬」。
「空の境界/the Garden of Order 三階 二号室」のボスとして登場した際の名義は「孤立の徒」。- 今川よしつねは召喚時に今川義元の因子が加えられていると見られ、更にサーヴァントの霊核に感染する特殊な粒子によってステータスの弱体化、記憶の改竄、霊核の摩耗、「残念になる」などの悪影響が及んでいる。武蔵坊雪斎に「宴会を2秒で支度せよ」と無茶ぶりをしているほか、本来の彼女と比べて自信家がより強調されている。
- なお、バレンタインイベント時に彼女がくれたチョコ「名刀薄緑チョコ風味」だが、この薄緑とは源満仲が作らせた太刀膝丸と同一のものであると伝わり、対となる刀髭切と共に源氏重代の宝とされる名刀である。膝丸の名の由来は刀が完成した時に罪人を使って試し切りをする歳、首を落とした勢いそのままに(首を前に突き出す格好で正座をさせていた)その下の膝までスパッと切れたからという、いわゆる截断銘なのだが……「切れ味抜群でございます」ということはまさか、源氏の重宝にチョココーティングを!?
- ちなみに膝丸は源頼光の佩刀でもある。