グランドキャスター
- 真名:ソロモン
- 性別:男性
「魔術師」クラスの頂点に立つグランドキャスターのサーヴァント。
- 略歴
- 『Fate/Grand Order』では人理焼却を実行した首謀者であり、メインストーリー第四章の最終幕で姿を現す。
- 本人にとっては戯れに等しい戦いで絶大な力を主人公らに見せつけ、七つの人理焼却を全て防げればカルデアを自らの解決すべき案件と認めると告げ、その場を去っていった。
- しかし、それは主人公を見逃したわけではなく、自身と目を合わせたことで邪視を受けた主人公をもう“終わるもの”として見捨てたためであった。
- だがそのたった一度の気まぐれによって行われた姑息な罠は、使用する尖兵として最初から自身を裏切る気満々であった巌窟王 エドモン・ダンテスを選択してしまったために失敗に終わり、結果的に主人公は生き残ることとなる。シャーロック・ホームズの推測によれば現在の彼は人理焼却という仕事を終えた後の次の作業に取り掛かっているとのこと。獅子王ですら危惧するほどのものらしいが詳細は不明。
- 人物
- 傲慢で残忍な振る舞いを見せ、「人類は自身の愉しみのために消費されるのが救い」とまで言ってのける一方で主人公に思わせぶりな忠告をする、マシュと同化した英霊に何らかの気づきを見せて興味を示す等の意味深な言動を見せていた。
- その言動の不安定さは、複数の属性を持ちすぎているソロモンが乱雑な者が語りかければ粗野に、賢明な者が語りかければ真摯に、残忍な者には残忍に、穏やかな者には穏やかに応える鏡のような性質を持つからだとシャーロック・ホームズは推測している。つまり第四章におけるソロモンの性格はモードレッドが乱暴でアンデルセンが意地悪だったからそうなっていたということ。
- 能力
- 「神にも匹敵する」と形容されるほどの魔力を持ち、存在するだけで領域を圧し潰すほどの力場が発生し、カルデアからの干渉をほとんど遮断してしまうほど。
- スキルにある「啓示」は天からの声を聴き最適な行動をとる能力であり、「直感」とは違い戦闘のみならず目標達成に関する事象全てに適応される能力。
- 彼はただ一度しか啓示を受けなかったが、それを元に只人の手でも行える現象操作術―――すなわち魔術を確立した。
- 同じくスキルの「召喚術」は過去・あるいは未来から霊体を喚起する魔術であり、これによりソロモンは七十二柱の魔神と呼ばれる霊的存在を語り上げ、有能な使い魔として成立させた。彼が残した知識に悪魔を使役する術があるが、その写本は後にレメゲトン、あるいはゲーティアと名付けられた。
- スキル「千里眼」もEXという規格外のレベルで保持しており、過去から未来を見通すとされる。しかし、時間の流れの外に出てしまったカルデアは彼の目を以てしても見通すのが難しいらしい。
- スキル「ソロモンの指輪」もEXという規格外レベルで、十の指輪がすべて揃っている場合、人類が行うあらゆる魔術を無効化し、また配下に納めるとされる。即ち、魔術師である限りどうあがいても勝てないということに他ならない。この能力のためか本格的に姿を現す第四まで各特異点において、人理を歪まさせるために聖杯を使わされたのは揃いも揃ってキャスタークラスのサーヴァントか人間の魔術師である。神代で高位の魔術師であったメディアですらも逆らえない辺り、その力の凄まじさが理解できよう。
- 冬木の聖杯戦争における英霊召喚システムの前身、すなわち本来の「世界を救うための決戦術式」としての英霊召喚により呼び出される英霊であるため、他のサーヴァントより一段階上の規格を持つ。
- これにより呼び出されたサーヴァントは例えるなら通常のサーヴァントが「人」に対する英霊であるのと比較し、「世界」に対する英霊と称されるほどの器・権能の差があるという。
- 他にも、視線を合わせるだけで魂が縛られる、真名を口にする、姿を絵に描くだけで呪詛にかかってしまう等の力を持っている。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
グランドキャスター | ? | E | E | B | A++ | A++ | A++ | ? | 啓示:B 召喚術:EX ソロモンの指輪:EX 千里眼:EX |
宝具
- 誕生の時きたれり、其は全てを修めるもの(アルス・アルマデル・サロモニス)
- ランク:不明
種別:対人理宝具 - ソロモン王の第三宝具。原罪のⅠ。
- 一見すると地球を囲む光の輪だが、その実態は幾億もの光の線の集合体である。
- 線の一本一本がAランク宝具である『エクスカリバー』に匹敵する極大ダメージを持つ。
- 残念ながら、この宝具の熱量を上回るものは地球上には存在しない。
- 『Grand Order』で各特異点の上空に浮かぶ光の帯の正体がこれである。
真名:ソロモン
- ソロモン。旧約聖書に登場する、 魔術の祖と謳われイスラエルを最も発展させた古代イスラエルの第三代王。紀元前1011年生、紀元前931年没。
七十二柱の魔神を使役し、初めてイスラエル神殿を築き、人類に魔術をもたらした人物。王として優れた政策を行ったが、それ以外にも魔術師としての逸話が多い。
- エジプトのファラオの娘を娶った後、ある日夢枕に神が現れ「汝に資格あり。望みを口にせよ。願うものを与えよう」と告げたという。
これに対しソロモンは黄金や権力ではなく知恵を求め、この返答こそが「真の叡智」に至る資格の証左であるとして満足した神から十の指輪を与えられた。
これこそが神に認められた知恵者の証であり、後にソロモンの指輪と呼ばれる、天使や悪魔を使役する魔術の源泉であった。
- 魔術の王と呼ばれる存在ではあるが、その賢明さから奇跡を見せたのはただの一度きり。
その一度のみの奇蹟により「民は王の加護を得ている」と知らしめ、その後は民から恐怖される、民が堕落するといった事態を防ぐために奇蹟は起こさなかった。
ソロモンは魔術を使わないまま魔術の王として近隣諸国に名を広め、賢王のままこの世を去った。
ソロモン王の死によって世界からは加速度的に神代の神秘が失われていき、西暦を迎えて完全に人の世に塗り替わったという。
- ――そして死後、彼は自らの力で蘇り、その身を英霊へと昇華させた。
彼は生者にして英霊であり、マスターなど必要としない。
- 彼は本来、人理を守るために喚ばれるあらゆる英霊の頂点に立つ者であった。
霊長の世を阻む大災害、築き上げられた文明を滅ぼす終わりの化身、文明より生まれた文明を食らうもの
―――その害敵、自業自得の死の要因 に対し、人理を守護する守護者として遣わされる天の御使い。
人理を護る、その時代最高峰の七騎。英霊の頂点たる始まりの七つ。
- その英霊達の頂点に立つ七騎において、魔術師の座に君臨する者。
それこそが冠位 の器を持つキャスター、ソロモンである。
関連
- ソロモン七十二柱
- ソロモン王が召喚したとされる魔神の集団。いずれも爵位を持ち、軍団を率いっている。
- Fateでは伝承の姿ではなく魔神柱として登場しており、ある計画のために受肉・新生した。
- ソロモンの指輪
- 神よりソロモン王に授けられた十の指輪。これを用いって天使や悪魔を使役している。
- 十の指輪がすべて揃っている場合、人類が行うあらゆる魔術を無効化し、また配下に納めるとされる。
登場作品と役柄
- Fate/Grand Order
- グランドキャスターのサーヴァントであり、第四章の最終幕にて姿を現した。
- 〔グランドキャスター〕キャラクターデザイン:武内崇 / 設定作成:??? / レア度:SSR(☆5)
- 無尽蔵とも言える魔力量を持ち、存在するだけで領域を圧し潰すほどの支配力を誇る。
- 人理焼却を目論む本作の黒幕と思しき存在。
人間関係
Fate/Grand Order
- 主人公 (Grand Order)
- 人理焼却に立ち向かう人類最後のマスター。七つの人理を全て修復した時、自身が解決すべき案件として認めるとした。
- マシュ・キリエライト
- 彼女の盾に何か気づいたのか関心を示す。
- ダビデ
- 父親。
- レフ・ライノール
- 配下の一人。カルデア襲撃の実行犯であり、ソロモンに心酔する魔術師。魔神柱フラウロスを貸し与えた。
- 魔神柱
- 彼の忠実なる使い魔であり、最たる逸話の一つであるソロモン七十二柱の魔神達。
- 彼の命のままに受肉・新生し、彼の望むとおりに人理を破壊せんとする。
- ジル・ド・レェ
- 『魔元帥』
- 聖杯を与え、第一特異点の焼却を命じた。
- ロムルス
- 『帝国真祖』
- 第二特異点の焼却を命じた。だが、彼本人は世界を愛し、人理焼却を望んでいなかったたためにレフを介して命令を出させるという形を取らざるを得なかった。
- メディア〔リリィ〕
- 彼女を純粋な魔術で打ち負かし、行動に制限をかけていた。神代の魔術師とはいえど、相手はその上を行く魔術王であった。
- 魔神柱フォルネウスを貸し与えた。
- イアソン
- 『英雄間者』
- 彼に最強の力が得られると虚偽を吹き込み第三特異点の焼却を実行させようとする。
- 彼からは目の届かない場所でも「あのお方」と呼ばれており、ほとんどの相手を見下すイアソンでも彼の偉大さは無条件で敬うほどのものだったのだろう。
- マキリ・ゾォルケン
- 若く理想を抱いていたはずの頃の彼を絶望させ、配下に加える。魔神柱バルバトスを貸し与えていた。
- ニコラ・テスラ
- 『神域碩学』
- 彼の召喚による第四特異点の破壊を期待していた。
- メイヴ
- 彼女に聖杯を渡し、第五特異点を破壊させようとした。
- オジマンディアス
- 『十字軍において本来死ぬべきであった人物』に聖杯を渡して第六特異点を破壊させようとしたものの、調子に乗って彼を召喚した結果その人物は聖杯を取り上げられてしまった。
- 以降は下手な相手の手に渡らないよう、オジマンディアスが聖杯を手元に置いていた。
- 巌窟王 エドモン・ダンテス
- 主人公を嵌める為の監獄の支配者に任命するが、反逆された。
設定
- プライミッツ・マーダー
- 御するために七騎の守護者が必要とされるという存在。
- 聖杯戦争の七騎のサーヴァントはこれになぞらえているとされているため、『Grand Order』で語られた「人類を護るために決戦術式で呼び出される最高峰の英霊七騎」と同一のものであるとも思われるが、召喚されるものが守護者ではなくサーヴァントである点、術式で対抗する害悪が「文明によって生まれる自業自得の死の要因」とも書かれ、ガイアが生み出したプライミッツ・マーダーが該当するのか等の点から疑問もある。
名台詞
Fate/Grand Order
- 「
魔元帥 ジル・ド・レェ。帝国真祖ロムルス。英雄間者 イアソン。そして神域碩学 ニコラ・テスラ。」
「多少は使えるかと思ったが―――小間使いすらできぬとは興醒めだ。」
「下らない。実に下らない。やはり人間は時代 を重ねるごとに劣化する。」 - 第四章で突如として正体不明の存在として割り込んだ時の台詞。
- 「ん? なんだ、既に知り得ている筈だが? そんな事も教わらなけねば分からぬ猿か?」
「だがよかろう、その無様さが気に入った。聞きたいなら教えてやろう。」
「我は貴様らが目指す到達点。七十二柱の魔神を従え、玉座より人類を滅ぼすもの」
「名をソロモン。数多無象の英霊ども、その頂点に立つ七つの冠位の一角と知れ」 - 第四章での初登場時。規格外の力を秘めて現れた、人類最高の魔術師にして英霊の頂点に君臨する者の名乗り。
- 「ほう。私と同じく声だけは届くのか。」
「カルデアは時間軸から外れたが故、誰にも見つける事のできない拠点となった。」
「あらゆる未来―――すべてを見通す我が眼ですら、カルデアを観る事は難しい。」
「だからこそ生き延びている。無様 にも。無惨 にも。無益 にも。」
「決定した人類の滅びの歴史を受け入れず、いまだ無の大海にただよう哀れな船だ。」
「それがおまえたちカルデアであり、◯◯という個体。」
「燃え尽きた人類史に残った染み。私 の事業に唯一残った、私に逆らう愚者の名前か。」 - 第四章でロマンの通信を聞いた時の台詞。正真正銘、カルデアが人類史最後の砦だと分かる。
- 「哀れだな。時代の先端に居ながら、貴様らの解釈はあまりに古い。」
「七十二柱の魔神は受肉し、新生した。だからこそあらゆる時代に投錨 する」
「魔神どもはこの星の自転を止める楔 である。天に渦巻く光帯 こそ、我が宝具の姿である。」 - 第四章でロマンが「ソロモン王の使い魔があんな醜悪な肉の化け物のはずがない」と反論した時に返した台詞。
- 「そら見た事か。ただの英霊が私と同じ地平に立てば、必然、このような結果になる。」
- 第四章でウィリアム・シェイクスピア、玉藻の前、坂田金時をたった一人でまとめて倒した時の台詞。人類史に名を残した強大な英霊も七つの冠位の一角を相手では、ただの英霊扱いされる。
- 「ほう? いいぞ、語ってみよ即興詩人。聞き心地よいい賞賛ならば楽に殺してやる。」
- アンデルセンが自らの正体に見抜いた時の台詞。自らの正体を見抜かれて尚も、その余裕は消えることはない。
- 「―――そうだ。七騎の英霊は、ある害悪を滅ぼすために遣わされる天の御使い。」
「人理を護る、その時代最高の七騎。英霊の頂点に立つ始まりの七つ。」
「もともと降霊儀式・英霊召喚とは、霊長の世を救う為の決戦魔術だった。」
「それを人間の都合で使えるよう格落ちさせたものがおまえたちの使うシステム―――聖杯戦争である。」 - 第四章での台詞。作品の根幹に関わる聖杯戦争の真実。
- 「そうだ。よくぞその真実に辿り着いた!」
「我こそは王の中の王、キャスターの中のキャスター! 故にこう讃えるがよい!」
「―――グランドキャスター、魔術王ソロモンと!」 - 第四章で自身の在り方を的確に見抜いたアンデルセンを称え、自身の格を高らかに謳う。
- 「―――さて。では褒美だ、受け取れ即興詩人。五体を百に分け、念入りに燃やしてやろう。」
- 第四章で自分の正体を見抜いたアンデルセン]に対する台詞。自らの正体を見抜いた褒美がこれとは酷い。
- 「凡百のサーヴァントよ。所詮、貴様等は生者に喚ばれなければ何もできぬ道具。」
「私のように真の自由性は持ち得ていない。どうあがこうと及ばない壁を理解したか?」 - 第四章でグランドキャスターの力を存分に見せつけたモードレッドに対する台詞。
- 「―――人類最高峰の馬鹿か、貴様?」
「四つもだと? 違うな。すべてを踏破してようやく、なのだ。」
「一つも六つも私には取るに足りぬ些事である。〇〇なる者が脅威などと、程遠い話だよ。」 - 第四章で上の台詞をモードレッドに負け惜しみと言われた時の台詞。人類最後のマスターは魔術王にとって脅威でもなんでもなかった。
- 「では帰るか。思いの外時間をとったな」
モードレッド「はあ!? 帰るって、テメエ一体なにしにきやがった!?」
「いや、単なる気まぐれだが?」
「 ひとつの読書を終え、次の本にとりかかる前に用を足しに立つことがあるだろう? これはそれだけの話だ」
モードレッド「なっ……小便ぶっかけにきたっつうのか!?」
「――――、は」
「ハハ、ハ、ギャハハハハハハハハ……!」
「その通り! 実にその通り! 実際、貴様らは小便以下だがなァ!」 - 圧倒的な力を見せつけ、その場にいたサーヴァントの半数以上を消滅させた上であっさりと帰還しようとし、見とがめたモードレットを嘲り笑うように。
- だが、この悪辣な嘲笑が回り回って自分に降りかかるとは思ってもいなかっただろう(メモ参照)
- 「私はおまえたちなどどうでもいい。ここで殺すか生かすもどうでもいい。
わかるか? 私はおまえたちを見逃すのではない。おまえたちなど、はじめから見るに値しないのだ。
だが―――ふむ。だが、もしも七つの特異点を全て消去したのなら。
その時こそ、おまえたちを、“私が解決すべき案件”として考えてやろう。」 - 第四章で特異点から去る時の台詞。宣言を実際に行う程の圧倒的な実力を持つが故の傲慢。……その割にはイベントで卑怯な手を使っていたが。
- 「―――――ほう。意外な反応をしたな、人間。」
「楽しいか、問うのか? この私に、人類を滅ぼす事が楽しいかと?」
「ああ――――無論、無論、無論、無論、最ッッ高に楽しいとも!」
「楽しくなければ貴様らをひとりひとり丁寧に殺すものか!」
「私は楽しい。貴様たちの死に様が嬉しい。」
「貴様たちの終止符が好ましい。その断末魔がなによりも爽快だ!」
「そして、それがおまえたちにとって至上の救いである。」
「なぜなら、私だけが、ただの一人も残さず、人類を有効利用してやれるのだから―――――!」 - 第四章で主人公に「世界を燃やして楽しいのか!?」と問われての答え。モードレッドから心底から腐っていると言われるほど。
- 「――――――。」
「娘。人の分際で生を語るな。死を前提にする時点で、その視点に価値はない。」
「生命への感謝だと? それはこちらが貴様らに抱く疑問だ。」
「人間 たちはこの二千年なにをしていた? ひたすらに死に続け、ひたすらに無為だった。」
「おまえたちは死を克服できなかった知性体だ。にも関わらず、死への恐怖心を持ち続けた。」
「死を克服できないのであれば、死への恐怖は捨てるべきだったというのに。」
「死を恐ろしいと、無残なものだと認識するのなら、その知性は捨てるべきだったのに!」
「無様だ。あまりにも無様だ。それはおまえたちも同様だ、カルデアのマスターよ。」
「なぜ戦う。いずれ終わる命、もう終わった命と知って。」
「なぜまだ生き続けようと縋る。おまえたちの未来には、何一つ救いがないと気付きながら。」
「あまりにも幼い人間よ。人類最後のマスター、○○よ。」
「これは私からの唯一の忠告だ。」
「おまえはここで全てを放棄する事が、最も楽な生き方だと知るがいい。」
「――灰すら残らぬまで燃え尽きよ。それが貴様らの未来である。」 - マシュに「命を弄んでる」とその考え方を批難され、立ち去る前に語った反論。
- 何が彼をそこまで失望せしめ、人理焼却という凶行に走らせたのか。残忍な発言とは一線を画す態度であり、主人公とマシュへの態度は嘲笑と言うよりは強い哀れみを感じさせる。
メモ
- 戦闘時には魔神柱と同じく独自演出があり、戦闘前に真っ暗な画面の中で魔神柱らの眼が蠢く中心に赤字で『魔術王降臨』と表示され、戦闘中のBGMも専用のものとなる。
- ファンタジーの界隈では余りに有名で、七十二柱もの魔神を束ね、父親であるダビデが成せなかった大神殿を築いた破格の王。ソロモンと彼の眷属達に纏わる逸話は数え切れないほど存在し、父親より遥かに聖杯戦争に映える英霊とファンからは囁かれていた。
- タイプムーンの世界でも、公式で言及された『魔術の王とされ、彼の死後加速度的に神代の神秘が失われ、西暦を迎えて完全に神代が終了した』という重要な転換点としての設定や、メレム・ソロモンの名の元となった人物であることなどからその存在には少なくない注目が集まっており、それ故に黒幕と思しき登場はファンに衝撃を与えた。
- スカサハは、ソロモンが行った人理焼却は「命だけでなく死すらも灼き尽くす"偉業"」と評している。
- というのも「真っ当な滅亡」ならば死が溢れるものであり、煉獄、冥界、その他諸々あらゆる魂の行き先で溢れるが、「人理焼却による滅亡」は死ぬことなく消滅し、「死にすら置いて行かれた残骸」と化してしまう。
- 人の使う奇蹟には魔術、儀式、秘蹟、呪いがあり、さらにその上に神々が持っているとされている権能があるが、人理焼却はそれらに全て当てはまらない。故に「偉業」「世界を滅ぼすための権能を超える人の業」である。
- シャーロック・ホームズはソロモンが人理焼却を行った理由を、彼の未来を見通す千里眼を持ってしても2016年以降の未来を見通すことが出来なかった、つまり未来は元から存在していなかったのではないかと考察している。
- また、西暦元年ではなく西暦2016年を基点とし、そこから過去に遡って人類史を焼却している。
- 人理焼却を成し、実行し続けているのは、ソロモンの手で過去の古代メソポタミアに送られている第七の聖杯であり、それを修復しない限りは人理焼却は行われる。
- ソロモンの拠城となる「神殿」も正しい時間軸には存在せず、ソロモンの座標を示すのは第七の聖杯のみとなっている。
- 余談だが第四章以前にも『氷室の天地 Fate/school life』におけるぼくの考えた最強偉人募集でひっそりと登場していた。(あくまでも古代ヘブライ伝承上のソロモン王であって本人ではないが)
- 能力名は『ソロモン王の指輪』と普通に伝承通りだが、画風は某妖怪漫画家的なアレであって指輪というより笛を吹いて十二使徒を使役する方になってしまっている。
- 監獄塔イベントで「名前を口にすると呪いがかかる」という魔術師をテーマにした世界的に有名なあの小説に登場した事があるような能力が明かされた際、一部ファンからは「どこの例のあの人だ」という突っ込みが多発した。
話題
- ソロモンの立場
- これまでその偉大さが設定で語られ、満を持して登場した最強のキャスター……なのだが、第三章でダビデが語った「基本的に残虐で悪趣味でろくでなし」「隠れて交際していた愛人10人みんなに裏切られるくらいの事があれば人理焼却だってやるかもしれない」という人物像のせいで「(愛人)10人全員にフラれたのか」「言われてたとおり、わりとクズだった」などの感想がチラホラ。さらには第四章公開直前のクリスマスイベントでのダビデのキャラ付けが、「偉大な業績を持つ大物だが、育児放棄気味の爽やか系クズ」というとんでもないものであったために、「父親がこんなだからグレた」と同情する者まで現れる始末。
- 極め付けに前述の台詞での喩えがあまりにあまりだったため、一部で付けられたあだ名が「小便王」。もっとも上述のセリフの通りあくまでもソロモン本人は用足しとぼかした言い方をしていて初めに例え話に小便と言ったのはモードレッドなのだが…
- 「グランドキャスター」という大層な肩書きで登場したわけであり、人理消却の元凶であり、まさに全人類丸ごと見下した傲岸不遜な態度と誰がどう見ても黒幕、ラスボスであるわけだが、「グランドキャスター」と肩書きがある以上他のクラスでの「グランド」の英霊もいるのではないか、ソロモンさえ氷山の一角ではないかという憶測も一部である。そもそも本人が語った聖杯戦争の成り立ちを考えれば「世界の危機に対抗する七騎」が用意されていて然るべきであり、またオンラインゲームであるGrand Orderの性質上、「ソロモンを倒した」後だろうがサービス終了まではストーリーが追加されていくことは想像に難くない。…今は文句なしの存在感の彼だが、遠い先パワーインフレの波に浚われることとなるのだろうか。なお、聖杯戦争では「魔術師らしい魔術師ほど酷い目に逢う」という一種のジンクスがある為、盛大な噛ませ犬の可能性も…。
- 実際、竹箒日記によれば、現在のFGOのストーリーは第一部であり、hollowやCCCのような続編の存在が示唆されている。「今のラスボスを倒したらどうなるの?」「知らんのか」「次のラスボスが出てくる」とも書かれており、ソロモンが文字通りのラストのボスではないことが半ば公認されてしまった。
- また、2016年度のエイプリルフールでは、全てのサーヴァントの編成画面とマテリアル一覧でのセイントグラフが『マンガで分かる!FGO』のリヨ氏の画風となるというサプライズが行われたが、自分のサーヴァントとして使えなくともマテリアル一覧に記載されているソロモンも例外ではなく、リヨ氏画のソロモンがぐだ子に泣きそうな顔で締め上げられるというセイントグラフが描かれる。
もはやどっちがラスボスなんだ。 - 一方で、他のサーヴァントからの黒幕の人物評では、「愛の無い獣、そのくせ夢だけは人一倍」、「怨念を持たぬ者、恩讐の外に在る存在」、「致命的に何かが壊れている、あるいは“何もない”」、「“例えようもない”愚かな憎しみの化身、何も残さないことだけに執着した愚か者」となっている。