ティアマト
ビーストⅡ
- 真名:ティアマト
- 身長:160cm~7400万km2 / 体重:??kg
- 出典:古代メソポタミア神話
- 地域:メソポタミア
- 属性:混沌・悪
- 性別:女性
- 声優:悠木碧
七つの人類悪の一つ、『回帰』の理を持つ第二の獣・ビーストⅡ。
- 略歴
- 『Fate/Grand Order』第七特異点『絶対魔獣前線 バビロニア』では、人理定礎の崩壊、そして聖杯の力により虚数世界から帰還を果たしたものの、マーリンの魔術によって深い微睡みの中にいた。
- しかし自らの神性を取り込んだゴルゴーンの消滅に伴い、「一度死ぬ」ことで眠りから覚め、マーリンを消滅させる。放ったラフムに用済みとなったキングゥから聖杯を奪い持ち帰らせることに成功し顕現。最初に現れた頭脳体は自身を拘束していたが、これを本体と勘違いしたカルデア陣営が攻撃、破壊したことにより本格的に行動を開始し、その本能に従って人類掃討に乗り出した。
- ケイオスタイドの浸食と自身やラフムの攻撃を以てメソポタミアを蹂躙し最後の砦となったウルクをも飲み込まんとするも、ケツァル・コアトルとゴルゴーンの宝具、そして最後に叛旗を翻したキングゥの“天の鎖”による足止めを受けた挙句、イシュタルの全力の権能によってウルクの地下に相転移された冥界に物理的に叩き落され、そして冥界の機構を利用したエレシュキガルによる猛攻を浴びる。
- それでもなおケイオスタイドとラフムで冥界を飲み込み、更に自身の霊基をジュラ紀にまで回帰させ竜体となり地上へ脱出を図ろうとするが、アヴァロンから駆けつけてきたマーリンの本体にケイオスタイドを綺麗なだけの無害な花に変える魔術で抑え込まれ、“山の翁”の攻撃によって翼を壊され死の概念を付加される。更に英雄王・アーチャーとして駆けつけてきたギルガメッシュを交えての戦闘に敗北して奈落の底に墜ち、跡形もなく爆散した。
- 人物
- 大地を象徴する大角と星の内海を移す瞳を持つ女性の外見をしているが、それはあくまで頭脳体にすぎず、本来の姿は桁違いの巨体を持つ魔物。
- 人格らしきものは確認できない。理性をなくしたのか、はじめから理性がないのかは不明。
- ただ子供を産み、育て、愛でる事だけを存在意義としているが、これを否定された為にティアマトと決別した人類との戦いに乗り出した。
- それは用済みとして捨てられた恨み・憎しみ・悲しみもあるが、ただし他の神々とは違う視点を持っており人間も土地も一つの命と見做していることも起因している。
- ビーストⅡとしての彼女は、もう一度地球の生態系を塗り替え、すべての母に返り咲く『喜び』に耽らんが為に行動する。
- 能力
- サーヴァントや神々すら霞むほどの、物理的にも神話的にも欠点のない完全な存在。弱点らしきものはひとつも確認されなかった。
- 保有する魔力量は七つ分の聖杯を上回る超々々級魔力炉心でさえ比較すらままならず、頭脳体であるファム・ファタール時でも水爆に匹敵する魔力量を持ち、真体となった際は星間すら航行可能な魔力量に加え、体内に膨大な生命原種の種を貯蔵している。
- 自己改造、個体増殖、生体融合など様々な権能を持つが、なにより強力なのが「細胞強制(アミノギアス)」。ケイオスタイドで人間やサーヴァントを飲み込んで侵食、黒化させ、強制的に自身の配下にする厄介な能力を有している。
- 霊基核は頭部に存在するが、竜体になればランクA++の攻撃すら通用せず、黒い海の第一波を防ぎ切ったナピシュテムの牙ですらせいぜい足止めにしかならない。
- ケツァル・コアトルが命懸けで放った『炎、神をも焼き尽くせ』のウルティモ・トペ・パターダを喰らっても僅かに後退しただけで何の損傷もなく、ゴルゴーンが己を犠牲にして発動した『強制封印・万魔神殿』でやっと右角が崩壊したことから、その規格外の硬さが伺える。
- 何より生まれつき『死』というものが存在しない。ティアマトはその存在自体が全ての生命の母であり、地上で生きている生命がいること自体が逆説的に自らの存在を証明している。要は「始まりにして終わりの女」であるため、人類はおろか世界の全生命が死に絶えない限り、いかなる手段を講じても生命としての死が訪れることはない。
- 本編においてはケツァル・コアトルとゴルゴーンの二柱の女神および、意を決したキングゥによる捨て身の拘束、イシュタルがウルクそのものを囮にしての冥界落とし、エレシュキガル率いる冥界の刑罰、マーリンの花の魔術によるケイオスタイドの無力化、そして“山の翁”の冠位の剣の一刀を捧げた「死の概念」の付加と、あらゆる抵抗手段を尽くしたことによってようやく討伐が叶った。
- 自己改造スキルにより顕現した姿は巨体とは裏腹に、速さにおいても群を抜いている。ジャガーマンの見立てでは半日で海から岸に上がり、一日で岸からウルクに辿り着くとの事。
- 脚が巨体と重量を支えるには細すぎであり、本体は海そのものなので海水の上でしか歩行できず、陸地にあがる事はできないが、地(キ)の女神でありながら大角を持ち上げ、泥上で体積を緩和している魔力の素子が角に集まって背部巨大骨格を展開し飛行することであっさりその軛を克服した。
- 顕現してからは休む事なく子供たちである魔獣たちを生み出し、人類を食い尽くしている。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ビースト | なし | A+ | EX | C | A++ | EX | - | 獣の権能:A 単独顕現:B 自己改造:EX |
生命の海:EX ネガ・ジェネシス:A 怪力:A++ |
宝具
- 仔よ、創世の理に従え
- 宝具ゲージが貯まった時に使ってくるスキル。敵全体に強力な攻撃&敵全体に強化無効状態を付与(1回)という効果。
真名:ティアマト
- ティアマト。メソポタミア神話における創世の神のひとり。
- 神々は真水であるアプスー、塩水であるティアマトから生み出された。
- その後、子供である神々は原父アプスーに反旗を翻し世界の支配権を獲得するが、ティアマトは子供たちの行為を穏やかに容認した。夫への愛より子供たちへの愛が勝っていた証左である。
- しかし、神々は母であるティアマトにさえ剣を向けた。ティアマトは嘆き、狂い、新しい子供として十一の魔獣を産みだし、神々と対決する。
- 戦いの末、ティアマトと十一の魔獣は破れた。神々は彼女の死体を二つに裂き、天と地を造り、これを人界創世の儀式としたという。
- 創世後に切り捨てられた母胎。追放された母なる海。
- 生命を生み出す土壌として使われたが、地球の環境が落ち着き、生態系が確立された後に、不要なものとしてに追放された。
- 並行世界でもなければ、一枚の敷物の下にある旧世界にでさえない、世界の裏側、生命のいない虚数世界に。
- ……生態系が確立した以上、ランダムに生命をデザインする彼女はもう要らない。生命体がこの星に準じた知性を獲得する行程において、もう邪魔者でしかなかったのだ。
- 生命の系統樹を得た霊長類にとって、次の世界を生み出しかねない彼女は危険すぎた。以後、ティアマトは虚数世界に永遠に封じ込めたが、元の地球に戻るチャンスを待ち続けた。
- そして、復活した彼女はラフムをはじめとする新生命体をデザインし、現存の生命体である人類を一掃した後、新生命体達の母へと返り咲こうとする。
- 以上の本性を以って彼女のクラスは決定された。創世の神など偽りの名。
- 其は人間が置き去りにした、人類史に最も拒絶された大災害。母から離れ、楽園を去った罪から生まれた最も古い悪。原罪のⅡ。
- その名をビーストⅡ。冠位クラス七騎を以てしか対抗できない、人理を喰らう抑止の獣、七つの人類悪の一つ、『回帰』の理を持つ獣である。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- 〔ビースト〕キャラクターデザイン:山中虎鉄 / 設定作成:??? / レア度☆5
人間関係
生前?
- 神々、人類
- 生み出した子達。しかし生態系の確立により不要になった彼女は排斥された。
- そもそも生態系が確立されたことで彼らにとってティアマトはおぞましい
侵略者 であり、ティアマトにとって彼らはおそろしい異星人 でしかない。 - ……そこにはただ分かり合えない摂理があっただけだった。
- イシュタル、エレシュキガル
- 子供達にあたる神々。
- マルドゥーク神
- かつて「マルドゥークの斧」によってティアマトの喉を切り裂いたという神。
- ムシュマッヘ、ウシュムガル、バシュム、ムシュフシュ、ラフム、ウガル、ウリディンム、ギルタブリル、ウム・ダブルチュ、クルール、クサリク
- 新たに生み出した子である獣達。
Fate/Grand Order
名台詞
- ―――かないで―――
―――いかないで―――
―――れないで―――
―――はなれないで―――
―――わたしから、また―――
―――また、わたしをおいていかないで―――
かえってきて―――かえって―――
もういちど、わたしのもとに―――
もういちど―――もういちど―――
いえ―――いいえ―――
もうにどと―――もうにどと―――
わたし を あいさない で - 第7章で主人公の夢の中に干渉してきた際の彼女の独白。
- 己が子供たちに不要とされて虚数世界へと追放されたことへの嘆き、再び子供たちを愛でたいという願望が見て取れる台詞であるものの、最後に何故「私を愛さないで」と言ったのかは不明。
- 現人類も原初の母たる彼女の子供なので、それを己が願望のために滅ぼすのを躊躇うという僅かな理性の一端だったのかもしれない。
メモ
- 戦闘時には魔神柱と同じく独自演出があり、赤と青の光が中央に収束して現れる第七特異点の紋章の色違いを背景に『人類悪 顕現』と表示される。
- 最終決戦時には『第二の獣 決戦』と表示され、その前に「Childhood's End」と表示があるが、元ネタはアーサー・C・クラークが1953年に著したSF小説「幼年期の終り」の原題から。
- デザインが黒桜を彷彿させるが、これは虚数空間の繋がりもあり、キャラクターデザインの山中氏に桜系のキャラの究極として依頼したため。
- 「原初の母」「無垢」「少女」「巨大」「自縄自縛」「黒桜の黒い泥の凄い版」「ケイオスタイド」というキーワードを山中氏に伝えた結果、あの頭脳体と真体のデザインが届けられたという。他にも作中では使用されていないラフカットや幼女の外見をした頭脳体なども存在するため、そちらは「Fate/Grand Order material」で公開予定だとか。
- 最終戦における11体のベル・ラフムが魔神柱よりも強いのは、あれがティアマトにとっての『魔神柱の拠点』扱いなため。
- 『Grand Order』で初登場したティアマトだが、彼女と彼女が持つ権能『百獣母胎(ポトニア・テローン)』の名前は『CCC』にてすでに語られていた。『百獣母胎』はBBがあらゆる地母神の根源たる「チャタル・ヒュユクの女神」の権能を取りこんだことで獲得したスキルとして登場し、ティアマト(ティアマット)の名はチャタル・ヒュユクの女神から派生した地母神たちの中の1つとして言及される他、『百獣母胎』によって神々や人の脅威となった女神の代表例としても語られている。
- そのためなのか、BBのアルターエゴであるキングプロテアとは驚くほど共通点がある。
どちらも無垢であり、少女であり、巨大であり、自己拡大し、縛られており、大地母神であり、―――不要と切り捨てられ、虚数の海に沈んだものである。
両者とも間桐桜のキャラクター性を発展させて生みだされた存在なので、相似する点が多いのはある意味必然か。- また、それとは別にビーストの初披露というのもあってか、企画当時から「怪獣もの」として登場することが想定されたが、あれだけ巨大になったのは奈須きのこが「シン・ゴジラ」を見た影響が大きい。
- キングプロテアはあらゆる神話に共通する大地母神のエッセンスを元に創られているため、大地母神たるティアマトの情報も組み込まれた結果、彼女によく似た存在になったのかもしれない。
- そのためなのか、BBのアルターエゴであるキングプロテアとは驚くほど共通点がある。