キャスター・リンボ | |
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真名 | 蘆屋道満 |
読み | あしや どうまん |
性別 | 男性 |
声優 | 森川智之 |
デザイン | 古海鐘一 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
『Fate/Grand Order』に登場する「魔術師」のサーヴァント。
- 略歴
- 亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』にて英霊剣豪の一角、「キャスター・リンボ」として登場。
- あくまでも英霊剣豪の内の一騎に過ぎないものの、英霊剣豪というモノ自体が英霊に道満の持つ“一切鏖殺”の宿業を埋め込んだものであるという発言[1]や、度々発生していた「赤い月の夜[2]」が道満の術によるものであると思しい描写、そして事件の首謀者たる妖術師との会話が具体的な企ての内容に踏み込んだものである事を鑑みるに、蘆屋道満は英霊剣豪の中でも、参謀、軍師といった立ち位置にいたものと考えられる[3]。
- 自称した宿業“一切嘲弄”の名の通り、あらゆる全てを嘲笑し、愚弄せんばかりの言動だったが、自らの術を主人公に解除され[4]、さらに武蔵の一太刀で傷を負った事に激昂。サーヴァント並みの力を持った巨大な悪霊を代役として呼び出し、“英霊剣豪七番勝負”を挑みにかかる。
- これを打ち破られ、狼狽したところを斃れた段蔵の加護を受けた風魔小太郎に斬られ、消滅したかに思われたが、主人公らが妖術師の企みを打ち破り、下総国に平和が戻った後、単独で再び登場する。
- その場で改めて事件を起こす素振りは見せなかったが、独白のような形で意味深な言葉の数々を残した。亜種並行世界に於いては妖術師の下についていたものの、他の、サタン改め「■■■■■■■■■様」なる上位の存在に対する敬意を口にする、「カルデアへの現出は失敗した」などと口走る[5]など、多くの謎を残しながら物語からフェードアウトしていった。
- 人物
- 美形ながら奇抜で、何処か歪な出で立ちをした男性。
- 長い髪は右が白く、左が黒いモノトーンになっている。また、ところどころ外ハネをした髪に鈴が括り付けられており、黒髪の方は植物「薇」のように複数のとぐろが巻かれている特徴的な髪型。
- 陰陽師らしく和服を基調としながらも、右肩から袖までが和服らしからぬ赤と白の縞模様であり、道化師、ピエロを彷彿とさせるデザインになっている。
- その性格は「外道」の一言であり、英霊剣豪を作る際に人間や英霊に宿業を埋め込む必要があり、対象者はこの時耐え難い苦痛を覚えるようだが、道満はこれに躊躇を覚えないどころか、その苦悶を楽しんでいる節さえ見受けられた。
- 他人の挟持を踏み躙り、他人の苦しむ姿を嘲笑うその性根は本人から滲み出ているらしく、対峙した宮本武蔵にひと目で見抜かれている。
- 一方、平時は冷静かつ理知的な言動であるが、主人公らと対峙した際は度々高笑いと激昂を交互に繰り返しており、情緒が不安定である様子も見て取れる。「ンンン――」と言葉を溜めるクセがある模様。
- 能力
- キャスターのクラスに恥じない強力な陰陽術の使い手であるが、彼の性格上、その秘術は悪辣を極めたものが多い。
- 五芒星でサーヴァントの動きを封じ込めたり、英霊に“一切鏖殺”の宿業を埋め込んで凶暴性の塊のようになったサーヴァント「英霊剣豪」と化させたり、下総国の人間たちを不規則に化物に変生させるのが最たるもの。
- また(無の境地に至る前とは言え)武蔵の本気の斬撃を結界で軽々と受け止めている。
- 加えて、「神を喰らったモノ」「黒き神を自らの太陽へと取り込んで、悪の神を自らの魔力へと置き換えて、強大なる存在によって導かれた~」との謎めいた記述があり、そもそも正規の英霊ではない可能性も高い。
宝具
真名:蘆屋道満
- 安倍晴明と敵対したと伝わる法師にして陰陽師。
- 悪霊左府と共に都を転覆せんとした、呪いと血に嗤う者。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order
- 亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』に登場。
- 2部に敵方のパートナーサーヴァントの一騎として登場予定。
- 後にCMにてキャスターではなくまさかのアルターエゴであることが判明。
人間関係
Fate/Grand Order
- 天草四郎時貞 (剪定事象)
- 主であり、亜種並行世界の黒幕。
- 彼に宿業を埋め込まれたと言っていたが、明らかに召喚される前からの付き合いがあり、事件が始まる前から彼の事を利用していた節がある。
- サタン
- 真の主君。サタンとは仮の名前であり、真の名前があるが、ソレは世界の呪いに等しい音節となっている。
- 加藤段蔵
- 亜種並行世界にて機能停止している所を拾いあげ、記憶を壊した上で機能修復し、都合の良い道具として行使していた。
- 下総の大霊
- 亜種並行世界にて、自身の代わりに主人公達に嗾けてきた霊。
- サーヴァント数騎に匹敵するという規格外であり、名前は明かされていないが、霊格や土地柄を考えると、坂田金時が口にしかけた「名前を言うと祟られる人」の可能性が有力視されている。
生前
- 安倍晴明
- ライバル。
- 亜種並行世界では主人公たちに対して名乗るとき彼の名を偽った。自身の正体を隠すと同時に、憎き宿敵への嫌がらせが目的といったところか。
- ……多少なりとも過去作の情報を拾っているプレイヤー達はおろか、劇中相対した面々にすら全く信用してもらえていなかったが。
名台詞
Fate/Grand Order
- 「はははははは見える、見える、貴方の魂が見える! 妖術師殿同様、
多少は戸惑っていようが 我が前には丸裸も同じ!
フフ、思い出しますねえ。胤舜といい誰といい彼といい、こうするときには必ず苦悶の表情を浮かべたものです。
拒絶しようとして足掻く! ですが無意味無意味どうしようもないのです!」
「はははははははははははははは! 魂も意思もすべて、すべて、すべてすべてすべて!
私が新たに作り替えて差し上げる! さようなら新免武蔵、はじめまして新たなる英霊剣豪!
生きながらして英霊剣豪となるのもいと可笑し! 貴方には、そう、無間地獄あたりが―――」 - 『屍山血河舞台 下総国』にて。
- 五芒星の呪詛で武蔵の動きを縛り、新たな英霊剣豪に仕立て上げようと一切鏖殺の宿業を埋め込もうとするが、主人公が発動した『イシスの雨』で脱出を許し、逆に武蔵から一太刀を受けてしまう。
- 「我が刃の忌名、キャスター・リンボ! 我が骸の真名、言うに及ばず!」
- 武蔵との戦いに挑む際の口上。
- 怒りに震えながらも、他の英霊剣豪とは異なり自身の骸の真名を名乗らない点が、彼の狡猾さ、あるいは往生際の悪さを感じさせる。
- 「妹の力―――英雄を守り、力あるモノとなさしめる女どもの祈り、願い、想い! そんなささやかなモノが!
この私に、この、辺獄を司るキャスターにィ!」
「……………………ヒトの情。か」 - 辺獄の大霊を倒され、母の加護を受けた風魔小太郎に一撃を受けて。
- 自身の快楽のために矜持や信念を踏みにじったモノは、こうして「
母 の情」の力を乗せた一閃で倒れた。……と思いきや?
- 「武蔵ィィ!!」
- 倒された、と見せて自身のプライドを傷つけた怨敵武蔵に奇襲を仕掛けんとする道満。
- 最後の最後まで執念深く、また狡猾な男である。
- キャスターでありながら、武蔵をして「完全完璧に近いくらい」と表される気配遮断による攻撃であったが……。
- 「ふふ、ふふ、ふふふふふゥフフフフフフゥゥウ! 見事な始末でありましょうや、人間の皆々様!」
- 全てが終わった後、実は生きていたと言わんばかりに姿を現して。まるで自身が人間ではないとでも言わんばかりだが……?
メモ
- イアソンやシータ同様、『屍山血河舞台 下総国』時点ではプレイヤブル化されていないキャラクターだが、安倍晴明を名乗るなど、自身の真名や能力を主人公たちに対して徹底して秘匿している点が異質な点。
戦闘においても形代である大霊としてのみ戦い、彼自身の宝具なども一切不明で、名称も武蔵が彼を評した『美しき肉食獣』とだけ称された。
プレイヤーに真名が明かされたのも、『屍山血河舞台 下総国』の最後の最後であった。そして第二部OPでは敵方のサーヴァントと思しき面々の中に彼の姿が映し出されたが、果たして……?- 4週連続・全8種クラス別TV-CM「アルターエゴ編」にて彼の姿が映されたため、これによってキャスターではないことが確定した。
尤も、『屍山血河舞台 下総国』最終盤での地の文で「強大な存在によって導かれた自我 の雫」というモノがあるため、一応伏線は貼られていた。 - 彼の宿敵とされる安倍清明だが、彼の名は『Fate/EXTRA CCC』において玉藻の前の口から「暗黒イケモン」の一人としてちらっと触れられている。
- 4週連続・全8種クラス別TV-CM「アルターエゴ編」にて彼の姿が映されたため、これによってキャスターではないことが確定した。
- これまで系列作品に置いては日本の魔術は呪術、修験道の使い手がいたが、初の陰陽師のキャラクターとなる。
- 現段階における道満の行動は主に以下の三つ。①英霊剣豪を作成。②妖術師の計画を自らの妖術と頭脳で補佐する。③加藤段蔵を使役する、である。
- 前二点については前述したため、割愛。三点目、加藤段蔵については、機能停止していた段蔵を道満が拾い上げ、故障していた四肢を修復した結果、手駒として使役するに至ったという。
この際段蔵は「壊れた肉体を修復して貰った」と認識していたが、事実は「機能に問題はなく、単純に魔力切れで停止していたものを拾い上げ、記憶を滅茶苦茶にした上で再起動した」というもの。
つまり、壊れていたものを修復したのではなく、問題がなかったものをわざわざ壊したという事となる。
これだけなら、生前の記憶を残しておくと手駒として扱い辛いかったからとも取れるのだが、劇中の台詞からしてそういう意図以前にまず「滅茶苦茶にぶち壊してやりかったからやった」ような部分が見受けられ、彼の性格の悪さが滲み出ている。
- 前二点については前述したため、割愛。三点目、加藤段蔵については、機能停止していた段蔵を道満が拾い上げ、故障していた四肢を修復した結果、手駒として使役するに至ったという。
話題まとめ
脚注
- ↑ 妖術師と道満の会話より。
- ↑ たとえ晴天の広がる昼間であろうと、道満が術を行使すると、唐突に赤い月が昇り辺りが暗闇に満ちる。この時、恐るべき力を秘めた「怪異」と呼ばれる異形が出現し、人々を襲うようになる。
- ↑ 妖術師の本拠地たる穢土城に踏み込んだ主人公らを単身で出迎えた際、段蔵が「妖術師の傍に控えているものとばかり」と驚いていた事からも、彼が妖術師の片腕のような存在であった事が伺える。
- ↑ 武蔵に宿業を埋め込み英霊剣豪に変貌させようとしたが、主人公が魔術礼装「アトラス院制服」のスキル「イシスの雨」を行使して解除。
- ↑ 妖術師の攻撃目標が「あらゆる平行世界」であった事に対し、道満のこの口ぶりはカルデアという個を目標としているように見受けられるため、両者の間には目的意識に齟齬がある。これは、道満にのみ見られた特徴である。