燕青
新宿のアサシン | |
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真名 | 燕青 |
読み | えんせい |
性別 | 男性 |
身長 | 171cm |
体重 | 63kg |
出典 | 水滸伝 |
地域 | 中国 |
属性 | 混沌・悪 |
声優 | 岡本信彦 |
デザイン | 縞うどん |
レア度 | ☆4 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
「暗殺者」のサーヴァント。亜種特異点Ⅰで真名が明かされる前は新宿のアサシンと呼称されている。
- 略歴
- 『Fate/Grand Order』亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』では西暦1999年の新宿において召喚され、幻影魔人同盟の一人として行動する。
- 討ち果たした呪腕のハサンに化け、エミヤ・オルタの襲撃を受けた主人公達を援護し、共に行動するが、実は主人公を捕縛することが狙いであった。
- 直前にマシュに見破られて正体を明かすも、既にアルトリア・オルタとジャンヌ・オルタをリア王に迎撃させて主人公を連れ去ることに成功。
- しかし、巌窟王(に変装したホームズ)によって逃がされた挙句、自身のアジトへの潜入を許してしまい、サーヴァント達に追い込まれる。
- 最後の手段としてアジトの地下に仕掛けられた爆弾を起動して主人公たちを葬ろうとするが失敗。瀕死の市民に化けて逃走を図るもホームズとモリアーティに見破られ、止めを刺されて消滅する。
- 人物
- 本能で生きているような侠客の心意気を有しており、自分ほど分かりやすい奴はいないと認めている。
- 亜種特異点Ⅰでは幻霊の性質も色濃く刻まれており、本人すら理解できぬ思考を擁している。この影響で会話を交わしながら本人以外には全く読めないタイミングで不意に殺害にかかる殺人鬼と化した。[1]
- 英雄を身近で観察したがるのは自分が化けるに足る存在かどうかを判断するため。
- 能力
- 高速で動き回りながら、拳法を使った戦い方を得意としている。
- 燕青拳の始祖として伝説に残っているその実力は凄まじく、素手であるにも関わらず「槍を持った李書文」と互角という規格外の強さを誇る。(ただし、伝説と史上の差だけあって格は上な模様)。
- 亜種特異点Ⅰである幻霊を取り込んだことで、他者の外見を投影する能力を身に着けている。霊基はカルデアの観測を以ても見破れない程に精巧に再現されるが、内面の方までは投影できないため自身の知識でなんとかしなければならず、会話や行動に違和感が生じる。[2]
- また、投影した人物の記憶を残してしまうというデメリットがあり、亜種特異点Ⅰではチンピラや成金、呪腕のハサンの人生の記憶によって自己が曖昧になって苦しんでいた。[3]
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
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アサシン | 主人公 (Grand Order) | B | D | A+ | D | B | D | 気配遮断:C 無頼漢:A |
中国拳法:EX 諜報:A 天巧星:A+ |
宝具
真名:燕青
- 中国四大奇書「水滸伝」、梁山泊の義賊たちを描いた物語後半に登場する無頼漢の一人。二つ名は浪子(伊達男、ハンサムといった意味)。
- 小柄ながら二つ名の通り端正な顔つき、そして優れた武術の腕や楽器の演奏などに長けており、主である盧俊義と共に梁山泊入りした。
- 当然ながら、彼は架空の存在であったが、中国拳法の流派の一つ、燕青拳の開祖として水滸伝から外れた場所においても、その名が知れ渡ることになる。
- 無論、開祖というのは虚偽であるのだが、拳法の開祖として名高き無頼漢を押し上げるのは箔付けとしての意味合いもあった。
関連
- 梁山泊
- 中国山東省にある地域。上記のように「水滸伝」の舞台となった。
- そのため、梁山泊に集った義賊達そのものを指す方が一般的である。
- 燕青によると、メンバーはほとんどがバーサーカーみたいなものだったとか。
- 天巧星
- 災いを為すという百八の星が転生した者たちの一人。
- 魔星の生まれ変わり、生まれついて災厄と業を背負う。
- 燕青は巧緻に極めて優れた天巧星である。
- ドッペルゲンガー
- 燕青が取り込んだ幻霊。
- 他者の姿と記憶を投影する、という性質故にドッペルゲンガーは英霊に昇華されることがない。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order
- 亜種特異点Ⅰ『悪性隔絶魔境 新宿』の解禁に際して真名を伏せる形で実装。
その他
- ちびちゅき!
- 文化祭にて、謎の執事喫茶の一員として登場。普段のノリなので、接客態度はあまりよろしくない。
人間関係
Fate/Grand Order
- 荊軻
- 彼の時代でも有名な暗殺者が女性と知って非常に驚いている。
- ハサン・サッバーハ〔呪腕のハサン〕
- 亜種特異点Ⅰで敵対した相手。
- 召喚されたものの孤独に戦っていた彼を殺してその姿を奪った。
- ケツァル・コアトル
- 期間限定イベント『デスジェイル・エスケイプ』にて、黒幕を欺く為に(半ば無理矢理)依頼を押し付けてきた相手。
- 武則天
- 期間限定イベント『ハロウィン・ストライク!』にて共演した相手。
- 無頼漢と皇帝ということで相性はあまり良くなく、相対すると拳に力が入るとか。
生前
- 盧俊義
- 主。止めはしたものの「栄華が約束されている」と忠告に耳を傾けず、結果として裏切られる形で死んでしまった。
- 彼を莫迦な主と切って捨てるも、同時に主を死なせた自責の念から、主など持つまいと決めていた。
- 高俅
- 水滸伝における最大の悪役であり、主を暗殺した人物でもある。
- 「蹴鞠野郎」と呼んで忌み嫌っており、「聖杯を手に入れたら死ぬより酷い目に遭わせたい」と微妙に冗談と断言できないようなことを宣っていた。
- 晁蓋
- 「託塔天王」の異名を持つ、梁山泊の仲間の一人。
- 凄まじい気功を持つ武闘派だったようで、ダウンから立ち上がり炎を燃え上がらせるケツァル・コアトルを見て彼のことを連想していた。
名台詞
戦闘
- 「よーしぃ。始めるとするか」
「さて、侠客らしく殴り合いといくか」 - 戦闘開始時の台詞。
- 「あらよっと」
「そらよっと」 - スキル使用時の台詞。
- 「奥義装填」
「闇の侠客ここに参上。『十面埋伏・無影の如く』!」 - 宝具発動時の台詞。影すら地面に映らぬとされた分身打撃。
- 「いいよぉ」
- コマンドカード選択時の台詞の一種。独特なニュアンスが心に刺さったプレイヤーも少なくないという。
- なお、台詞は真名解放前、解放後共通。
マイルーム
- 「ったく、しょーがねえなぁこのマスターは。そら、毛布だ毛布。寝ろ寝ろ」
- マイルーム会話「絆Lv.3」。真名解放前、後共通。気さくに接しつつもしっかりと気を配っており、本人の従者としてのスキルの高さを感じさせる。
- 「マスター、真名を未だ明かさぬ俺をどうしてここまで信じた? お人好しだねぇ…。
だが、無頼にも誇りがある。天に輝く三十六星の一つとして、誠意をもって仕えるとしよう」
「かつて酷い裏切りにあってね。以来主など持つまいと決めていたが。
いや、我が主、我がマスターよ。天巧星燕青、命のすべてを捧げてお仕えしよう」 - マイルーム会話「絆Lv.5」。真名解放前、解放後。自身を信頼してくれたマスターに心から仕えることを約束した。
本編
- 「褒められてる、俺?」
「そっか、そっかあ。いやあ、そうなら嬉しい!
俺は生前の頃から、あまり褒められたことがなかったからなあ、特に主には!」 - 亜種特異点Ⅰ「悪性隔絶魔境 新宿」より。黒幕との会話。生前の主に対する複雑な感情を引き摺っていることがわかる。
- 「安心しろ、触れた感じ怪我はないさ。
ただし、言うまでもないが逃げたら死ぬし殺すぞ。」 - 同上。隠れ家から幻影魔人同盟の本拠地まで攫った主人公が目を覚ました際の台詞。主人公を気遣いつつも牽制している。
- 「よっしゃ、おまえら! 死ね! 俺のために! おまえのために!
栄華のために欲望のために、片っ端から死んでくれ! 我が宿星は、天巧星!
梁山泊百八傑が一人、浪子燕青! 推して参る――!」 - 同上。パーティー会場にて主人公一行と戦闘に突入する際の台詞。前半の言動は殺人鬼めいているが、後半は侠客らしい名乗りを上げている。
- 「──莫迦な主だ。そして、莫迦な使用人だ。
殺してでも止めるべきだった。そうすりゃ、あの旦那は、裏切られずに死ねたのだ。
誇り高く、死ねたはずなのに……。誇り……矜持……。
ああ──。俺の誇りは、何処に消えたんだっけなァ……。」 - 同上。主人公一行との戦闘に敗北し、霊基が消滅する際の台詞。生前の主に対する思いを吐露した。
イベント
- 「あのフハハハハ大兄なら、
『フハハハハ! 玉座が逆さになった程度で、余が座れぬと思ったか!』って座ってると思う俺である。」
「皇帝だけにか。
……すまん、聞かなかったことにしてくれ!」 - ハロウィンイベント2017「ハロウィン・ストライク!」第四節より。逆さまになったピラミッド内の玉座の間を前にした際の台詞。
- 所感を述べ、主人公の「肯定」という台詞に対する駄洒落を口にする。しかし、ウケが悪かったのか、沈黙の後居た堪れない様子で目をそらす。
- ゲーム内で照れ顔のグラフィックが初めて使用されたシーンでもある。
- ちなみに「大兄」とは、男性が尊敬の意を持った相手への人称代名詞である。
- 「むり。」
- ハロウィンイベント2017「ハロウィン・ストライク!」より。メカエリチャン2号機との戦闘後。
- 巨大メカエリチャンによる援護射撃の一方的な破壊力を前に倒れる直前の、ごもっともな一言。
メモ
- 「TYPE-MOON世界では実在していた」「モデルとなった人物が居た」などの設定を持つ「物語の登場人物」の英霊が多い中、「架空の人物」と断言された珍しい例。
- 当初は真名が伏せられていた三人の新宿のサーヴァントの中でも、「天に百八ある輝き」「無頼漢」「拳法」「赤い牡丹の刺青」などの要素の多さから、発表当初から真名はほぼ確実視されていた。
- さらに言えば、彼を召喚あるいはフレンドとして使用した時点で彼の正体を表す第三スキル「天巧星」の名前が真名判明前から見れてしまう。
- 取り込んだ幻霊ドッペルゲンガーに関しては、似たような「誰にでもなれるが誰でもない存在」としてアンリマユ、ナーサリーライム、ジャック・ザ・リッパー (Fake)等がいる。彼らと幻霊どまりのドッペルゲンガーの差異は不明だが、信仰であったり、知名度であったり、ある程度の個人としての形等の有無が英霊昇華の鍵であろうか。
- 上記のように生前の主人に非常に大きな問題があったことから、現代ではあまり積極的には主を求めていない。ただ、2017年のエイプリルフール企画曰く、思い詰めやすい性格からか理想の主を追い求めるか、自分の主が理想的になるように調教するかしようとしているらしい。企画が企画なので、どこまで本当かは不明であるが。
- 燕青拳とは別名「秘宗拳」と呼ばれる河北省に伝わる北派武術の外家拳の一つであり、伝人が開祖(宗師)の存在を秘したことからその名で呼ばれている。"燕青の主人である盧俊義が燕青に伝え、燕青から後世の伝人に伝えられたが、反乱軍の将であるためにその名を秘した"というのが燕青拳の由来ともなっているが。実際にはいくつかの仮説があり、"敵を退ける為に燕青の名を借りた"という説や、"河北燕州と山东青州地域から取って「燕青拳」"という説もある。
- 相手を撹乱し制する戦術性から来る複雑な歩法を用いることから、また名を迷蹤芸(迷蹤拳)とも言われ、彼の宝具の名に由来する"十面埋伏"というのも、足跡で埋め尽くされるという話から来ているとされる。
- 逸話上においては燕青拳(及び彼の拳法)には無影というまでの話は無く、これらの由来は恐らくは黄飛鴻の無影脚からの逆輸入から来ているのではないかとも思われる。無影脚というのは元は燕青拳の技であったとされており、燕青拳の達人との交換教授によって彼独自に磨き上げたものが無影脚であり、『FGOマテリアル』でもその存在を明らかにしていることから、燕青拳=無影脚という接点を持たせたのではないかとも考えられる。