アントニオ・サリエリ
アヴェンジャー | |
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真名 | アントニオ・サリエリ |
性別 | 男性 |
身長 | 181cm |
体重 | 65kg |
出典 | 『灰色の男』、モーツァルト暗殺伝説など |
地域 | 欧州 |
属性 | 混沌・悪 |
声優 | 関俊彦 |
デザイン | PFALZ |
レア度 | ☆3 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
- 略歴
- 『Fate/Grand Order』Lostbelt No.1『永久凍土帝国 アナスタシア』にて登場。本編開始前に瀕死のアマデウスに出会い、「全てが終わったら、きらきら星を弾いてくれ」という遺言と自らを「アマデウス・オルタ」だと認識する呪いと共に、後を任され、自身をアマデウス・オルタだと誤認したままイヴァン雷帝を眠らせるためにピアノを弾いていた。
- グレゴリー・ラスプーチンに命じられ、主人公達を襲撃したが、仮面を割られ、顔を見られたことでアマデウスであることを否定され、自分がアントニオ・サリエリだと思いだし、異聞帯によって洗脳されていたと勘違いして主人公と戦っていたカドック・ゼムルプスとアナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァに攻撃を仕掛けた。
- その後は主人公達と共に叛逆軍に所属し、生きることで精一杯のヤガ達に、音楽の素晴らしさを訴えかける。主人公が不在の間にミノタウロスの宝具を使った奇襲で捕縛され、グレゴリー・ラスプーチンから真実を教えられる。
- 山岳型魔獣と結合した状態のイヴァン雷帝都の戦闘では、宮殿で己とアマデウス、そして二人の関係性を生んだ時代そのものを燃やし、己の憤怒と絶望を叩き付け、人生の全てを込めてピアノで弾いた「怒りの日」で、イヴァン雷帝の精神に音が入り込み、心を縛り上げることで弱体化に成功する。
- 空想樹が切除された後、役目を終え今にも消えそうな状態のまま、アマデウスの遺言に従って異聞帯が消滅する時までイヴァン雷帝のピアノできらきら星を弾き続けた。
- 人物
- マスターの命令に従い、対象を速やかに仕留める優秀なサーヴァント。そこに人間的な性格や意思が介在する事はない。
- 本来は思慮深く落ち着いた性格の持ち主だが「無辜の怪物」と化してしまった事で彼の精神は既にひび割れ、死神の伝説にも等しい『灰色の男』と融合した事も悪い方へ働いた。
- アマデウスを目にした時、彼は恐らくマスターの命令を無視し、殺戮の暴走機械となり果てるだろう。
- 本来であれば反英雄として座に刻まれる事は無かったが、英霊の座に刻まれた由来から攻撃的な存在と化したため、意思疎通が困難なタイプ。扱いには注意が必要[注 1]。
- 独り言が多く、ジャンヌ・ダルク・オルタや巌窟王とは
波長 が合う(と本人は思っている)が、ファントムとは波長 が合わない。 - マリー・アントワネットの前では借りてきた猫のように大人しくなる。
- 作曲家を目指す子供は「天才か、馬鹿か、破綻しているか」のどれかだったため、純朴な子供の相手は経験が無いため苦手。
- 能力
- サリエリ自身の戦闘能力はアヴィケヴロンやシェイクスピアにも劣り、あのアンデルセンと同等で、まともに戦うのは困難を極める。
- そのためか戦闘時には全身を覆う特殊な外殻「慟哭外装」を自動的に纏い、殺戮機械の如く戦い、長剣を得物とする。外殻を纏うことで高い戦闘能力を有しているが、魔力の消費が激しくなる。
- 音楽家であるため、「慟哭外装」を纏っていなくても遠くの魔獣の鳴き声を察知するほど耳が良い。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
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アヴェンジャー | 主人公 (Grand Order) | B | C | A | C | B | C | 復讐者:C 忘却補正:B 自己回復(魔力):C |
無辜の怪物:EX 慟哭外装:A 燎原の火:B |
宝具
- 至高の神よ、我を憐れみたまえ(ディオ・サンティシモ・ミゼルコディア・ディ・ミ)
- ランク:C
種別:対軍宝具
レンジ:1~20
最大補足:50人 - 一箇の生物にとっては制御不能なまでに巨大な殺意を圧縮・凝固させ、更には魔力と混ぜ込むことで、精神と肉体の双方を蝕む破滅の曲を奏でる。
- 「生前のサリエリ」が決して持ち得る筈のなかった「無辜の怪物たるサリエリ」だけが有する、絶技にして音楽宝具。
- ……だが悲しきかな。アマデウスに匹敵するほどのその「音楽」を、アヴェンジャーと化したサリエリは永遠に「音」として認識できない。
- 『Grand Order』では「敵全体に強力な攻撃&Arts攻撃耐性をダウン[注 2][注 3]&味方全体のスター発生率をダウン[注 2]」という効果の宝具。
真名:アントニオ・サリエリ
- アントニオ・サリエリ。稀代の音楽家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの友人。
- サリエリはかつての宮廷楽長の立場を追われはしたものの、尊敬すべき音楽家として尊敬を集める存在であり、数多くの音楽家やその子弟を弟子にしていた。
- その中にはモーツァルトの一番弟子であったジュスマイヤーやモーツァルトの息子であるフランツ・クサーヴァー・ヴォルフガング・モーツァルト、そしてルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンらが含まれた。
- だが、1820年代「モーツァルトはサリエリによって殺害された」という伝説が突如として世界に広まっていった。
- 事実と異なっているにも関わらず、人々は「神に愛された天才と、それを深く恨み命を奪わんとした秀才」という残酷な物語を夢想した。
- 老年のサリエリが弟子モシェレスへと告げた「悪意ある中傷以外の何者でもない」という言葉さえ、罪の告白として流布された。
- 罪を悔いて老人は自らナイフで喉を切ったとする噂さえ、まことしやかに囁かれた。
- そして長い時を経た後――謂われなきモーツァルト暗殺伝説によって存在を歪められ続けたサリエリの存在は、
- 同じくアマデウスの最後にまつわる伝説『灰色の男』と習合し、サーヴァントとして現界を果たす。
- 人を害する反英雄。悲しき者。怒れる者。神の愛し子を殺す者。一騎の「無辜の怪物」として。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order
- Lostbelt No.1『永久凍土帝国 アナスタシア』解禁に伴い実装。
- ストーリーガチャ限定サーヴァントであり、『永久凍土帝国 アナスタシア』クリア後ガチャに追加される。
人間関係
Fate/Grand Order
- 主人公 (Grand Order)
- マスター。
- 第一異聞帯ではカドックらから離反し、主人公の傘下に入った。
- マシュ・キリエライト
- 演奏を褒められたからか非常に好印象で「可憐な少女」「盾の乙女」と絶賛し、盾にサインしようとしたほど。
- イヴァン雷帝
- 第一異聞帯ではアマデウスから役割を受け継ぎ、彼を眠らせる為にピアノを弾き続けていた。
- レオナルド・ダ・ヴィンチ
- 本物の天才をよく知っている彼ではあるが、音楽にしか興味は無いため、その部分の薄い彼女の事は凡才扱いである。
- 一応、史実では音楽方面でも業績を残しているはずなのだが……
- パッションリップ
- 彼女の幕間の物語によると、請われてピアノを教えてあげたらしい。
- もっとも、彼女の腕が腕なのと無意識に神経を逆撫でする言動のせいで、最後の方は怪物モードに入るレベルで怒っていたようであるが。
生前
- ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
- 生前のサリエリにとっては神才に羨望はあるものの親友、アヴェンジャーのサリエリにとっては殺意を向ける相手という、非常に複雑な関係。
- 『Fate/Grand Order』の第一異聞帯では彼から呪いを受け継ぎ「アマデウス・オルタ」となってイヴァン雷帝のためにピアノを弾き続けていた。
- マリー・アントワネット
- 彼女の前では借りてきた猫のように大人しくなるという。
- 彼女の性格もあるだろうが、後述する兄の事も影響していると思われる。
- ヨーゼフ2世
- 神聖ローマ帝国皇帝にして、マリー・アントワネットの兄。
- サリエリを宮廷楽長に抜擢した恩人であり、マリーにも「兄君には世話になった」と述べている。
名台詞
Fate/Grand Order
マイルーム
- 「私は、死だ。私は、神に愛されしものを殺さねばならぬ。……我が名はサリエリ。いいや。違う。私は、私は誰なのだ…………───」
- 召喚時の台詞。彼はサリエリであってサリエリではない、燎原の火に焼かれた無辜の怪物。
- 「演奏は良い、音楽は好きだ。それらは真に聖なる物だ。……『かつてのサリエリ』にとっては」
- マイルーム会話「好きなこと」。
- 「貴方の兄君には世話になった……のだろうか? いや、私は……おぉ……我は……誰なのだ……」
- マイルーム会話「マリー・アントワネット」 / 「マリー・アントワネット〔キャスター〕」。
- 「貴様が召喚せしサーヴァントは……あぁ、サリエリではない。アントニオ・サリエリは死んだ。『死んだまま』だ。間違えるな」
- マイルーム会話「絆Lv1」。
- 「我はサリエリではない。我は……私は、神の愛し子を殺す者だ。
人々に語られた伝説が産み落とした『無辜の怪物』であり『灰色の男』であり『サリエリの自我の欠片』である。
即ち……即ち……あぁ、私は誰なのだマスターよ。殺すべき者を殺した時、貴様は我に、どの様に答えるのかな……?」 - マイルーム会話「絆Lv5」。
- 「我が外殻、我が外装はこの様に解除も出来る。だが然したる意味はない。私は反英雄としての殻を纏ってこその存在だ」
- 霊基再臨1回目の台詞。ダークヒーロー然とした外装を剥がし、普通の人間と何ら変わりない姿を晒しながら。
- しかし、この状態の彼は英霊としては非常に弱い。皮肉な事にも、自分を苛む無辜のイメージが、彼を強くしているのである。
- 「私は殺す。神に愛された男を。それ以外には何も……何も無いのだ。
諦めろ。お前の召喚したサーヴァントというのは、そういった者なのだ……」 - 霊基再臨4回目の台詞。よりおぞましく、より獣じみた姿へと変わった外装を纏いつつ、彼は何処か悲しげに言う。
本編
- 「ヤツはアマデウス……ヤツこそはアマデウス……ヤツだけがアマデウス……やはりな……やはり貴様だったかアマデウスゥゥゥウ……!」
「行くぞアマデウスゥゥゥゥ! その悪趣味なネタばかり吐く舌、斬り裂いてくれる!」 - ジャヴォル・トローンと遭遇し、強敵と見なして自己暗示をかける。……のだが、そういう方向性でいいのだろうか。
- 「そういうところだアマデウス!」
- 自分はアマデウスのようにはピアノを弾けないと絶望して自分の中にある彼の残留思念と語り合う中、「気にする事無いよ。僕に比べたらみんな下手くそだから」とあっけらかんと言い放ったことに対する全力のツッコミ。
- 残留思念になっても彼は相変わらずである。生前はサリエリもさぞや頭を抱える事が多かったことであろう。
メモ
- 人間体のモデルや衣装はロックオペラモーツァルトのPVを参考にしている。[1][2]
- 「モーツァルトを殺したのは本当にサリエリなのか」という疑惑については、やはりどこまで行っても風評に過ぎない。現在、モーツァルトの実際の死因は「ウィルス性のリウマチ熱」と見られている。
- しかし、当時のまじないめいた西洋医学では死因の特定もいい加減なものであり、今ではありえない事だがこの病死を毒殺と断定。それに加えて病に苦しむモーツァルトが「私を嫉妬する者が毒を盛っているかも知れない」という死の妄想に取り付かれた事、さらにサリエリがモーツァルトと競争関係にあり、なおかつモーツァルトも宮廷楽長にサリエリが居るから出世できないと愚痴をこぼしていた事等々、様々な要因が重なった事で「サリエリの毒殺説」という風評が発生してしまう。
- 文献によればサリエリとモーツァルトの間に敵意があったのは事実のようであるが、その一方で「互いに尊敬を抱き友好的だった」という資料も残っており互いを陥れるような事はなく、あくまでライバル関係に過ぎなかったとされる。
- むしろサリエリに関しては普通に何度もモーツァルトの楽曲を演奏していたり、彼の死後は息子の面倒を見てやったり、それどころか「サリエリはモーツァルトの『魔笛』の大ファンであり、初演奏の際などはあまりの素晴らしさに立ち上がって絶賛した」というエピソードまで残されており、彼がモーツァルトを攻撃した事が確認できるような資料も特に見付かっていない。
- にも関わらず彼らについての険悪な噂が流れたのは、当時の音楽界における権力争いにより、長年宮廷楽長を務めたサリエリが攻撃対象にされた為とも言われる。
- 「モーツァルトとサリエリ」に関するゴシップを題材とした作品はいくつか存在するが、中でも特に有名なのは映画・舞台作品『アマデウス』だろう。
- サリエリの「モーツァルトの才能を誰よりも理解しつつも激しく嫉妬する凡人」というイメージはこの映画の影響も大きいと思われる。
- 実際のサリエリは感情の起伏や執着心が強くめんどくさい所もあったらしい一方で、経済的には成功していたため余裕があり、また幼少期に苦労した経験からか苦学生や目下の者への支援も惜しまなかった等、慈善的かつ親身な一面も持ち合わせており、当時の音楽家にしてはむしろそんなに奇天烈なエピソードは残っていない。…他の作曲家たちの癖が強すぎるとも言うが[注 4]。
- サリエリの「モーツァルトの才能を誰よりも理解しつつも激しく嫉妬する凡人」というイメージはこの映画の影響も大きいと思われる。
脚注
注釈
出典