フォーリナー | |
---|---|
真名 | 葛飾北斎 |
読み | かつしか ほくさい |
本名 | 栄(葛飾応為) |
愛称 |
とと様(葛飾北斎) お栄さん(葛飾応為) |
性別 | 女性(葛飾応為) |
身長 | 162cm(葛飾応為) |
体重 | 51kg(葛飾応為) |
出典 | 史実 |
地域 | 日本 |
属性 | 混沌・中庸 |
一人称 | おれ(葛飾応為) |
声優 | ゆかな(葛飾応為) |
デザイン | 黒星紅白 |
レア度 | ☆5 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
- 略歴
- 『葛飾北斎体験クエスト』で登場。
- 人物
- 華やかな着物と花を思わせる髪飾りが特徴な女流作家。隣に浮いているのは面妖蛸の“とと様”。
- 本体の女性は「葛飾応為」。面妖蛸の“とと様”が「葛飾北斎」。二人一組のサーヴァント。応為は本名の「栄」から、「お栄さん」と呼ばれることが多い。
- 型破りな性格で荒っぽく男口調でカタカナをひらがなで読む特徴的な喋り方をする他[注 1]、湿っぽい話を好まない。応為は荒っぽさの中にも女性的な一面を持っているが、父親同様に家事の類は全く出来ない。
- 画工であるためか絵を書く事に情熱を燃やしており、話しかければ答えは帰ってくるが筆をもつ手先だけは全く休まない。
- 霊基再臨3回目からは娘の葛飾応為と面妖蛸の葛飾北斎が融合する。こうなると北斎の人格が強く出て来るため、男らしさが前面に押し出される。北斎としては娘の体に融合することは抵抗が無いようで、それどころか女の体になったのをいいことにあれこれやらかしている様子。
- 能力
- 身の丈程の巨大な筆を振るって戦う他、小筆を投擲武器として扱ったり、絵を具現化させる攻撃を行う。
- また、面妖蛸の”とと様”も墨を吐いて支援する。
- 画工としての腕前もかなりのものであり、3時間の間で絵を量産させていく。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
フォーリナー | 主人公 (Grand Order) | D | D | B | B | A | A | 領域外の生命:EX 道具作成:B 陣地作成:D 神性:B |
森羅万象:A+ 父娘の絆:A 雅号・異星蛸:B |
宝具
- 富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)
- ランク:A
種別:対軍宝具 - ご存じミスター北斎の大傑作グレートウェーブ。
- 連作浮世絵の二十一作目『神奈川沖浪裏(かながわおきなみうら)』。
- 自然の振る舞いを見極め、神懸かりの境地より繰り出される筆鋒は、神秘的な実態を備え、鑑賞者の身も心も衝き動かす。
- そして、深淵の邪神と交信し覚醒した北斎は、その狂気を取り込み、唯一無二の浮世絵を描き上げた。それが『神奈川異海裏すさび』。
- “表富士”三十六景に加えた“裏富士”十景、さらにその先の境地にまで踏み込んでしまった禁断の筆。
- 『Grand Order』では「敵全体に強力な〔人の力を持つ敵〕特攻攻撃[注 2]」という効果のArts宝具。
真名:葛飾北斎
- 江戸時代後期の浮世絵師。真名である「葛飾北斎」の他にも「画狂老人」「宗理」など30もの雅号を持つ。
- 日本を代表する画家であり、ゴッホやドビュッシーなど海外の画家・音楽家にも多大な影響を与えた。
- 大変な速筆で知られ、生涯に3万点もの作品を残す。その内容は浮世絵の版画から肉筆画、漫画、春画など多岐にわたる。
- 晩年は三女の“葛飾応為(おうい)”を助手として共に暮らしていた。
- 代表作は連作『富嶽三十六景』、『北斎漫画』、化け物絵『百物語』、春画『蛸と海女』ほか。
- 彼のスケッチは現代にも残されている。人魚、河童、水虎。そして、海魔。
- 生涯に引っ越しを93回もしたり、金銭にまったく無頓着で赤貧であったり、奇行の目立つ変人として知られる。外出する際は常に呪文を唱えていたとか。
- 一つの流派にこだわらず様々な絵師たちの技法を熱心に学ぶ一方で、進取の気風にも富んでいた。
- 西洋画の遠近法を取り込んだり、現代漫画の原点とも言える、動きの瞬間を切り取る表現を風景画に用いた。
- この現代に北斎が顕現し、厳しかった幕府の締め付けから自由となったなら、あらゆる技術を喜々として学び、精力的にチャレンジしていく事だろう。
- 春画だろうが抽象絵画だろうがデジタルだろうがパフォーマンスアートだろうが。
- サーヴァントとして召喚された葛飾北斎は女性の姿になっているが、「史実では男性だが、この世界では女性だった」というわけではない。
- 着物を着た女性は葛飾北斎の娘「葛飾応為」であり、とと様と呼ばれる面妖蛸こそ「葛飾北斎」。即ち、一匹と一人で『北斎』である。
- では、何故「葛飾北斎」があのような姿になったのか。
- 東西の伝奇奇譚を漁り、資料蒐集の鬼でもあった北斎が唐国より取り寄せた書物の中に螺湮の城について記された一冊の魔道書が含まれていた。
- 北斎の描く江戸の妖怪は、どこか乾いていて偽物くさく、他の絵師たちの奔放な想像力に負けている。
- 無理もない。北斎は本物の怪異を、邪神を目の当たりにしてしまったのだ。
- それでも北斎は狂気に飲まれず人間でいられたものの、その影響であの姿になったのだ。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order
- 『葛飾北斎体験クエスト』開催に伴い期間限定サーヴァントとして実装。
人間関係
Fate/Grand Order
- 鈴鹿御前
- 体験クエストで共演。彼女の容姿と戦いぶりから正体を見抜き、伝説の存在と直に見えたことに感動していた。
- ジル・ド・レェ
- 邪神絵師扱いでテンションが上がった為に詰め寄られ、扱いに困って額にサインをしてあげたとか。
- 玉藻の前
- 何故か「天女様」と呼ぶ。……まさか、本体を知覚しているのだろうか。
- 刑部姫
- 『バレンタイン2018』では彼女からゲスト原稿を依頼されているが、締切が一番ヤバイためいの一番に終えようとしている。
- ハンス・クリスチャン・アンデルセン
- 『バレンタイン2018』では彼から新作絵本の挿絵を依頼されている。
- 坂田金時
- 彼を「怪童丸」と呼んでいる。
- 『バレンタイン2018』では彼からモーターバイクのエンブレムのデザインを依頼されている。
- 牛若丸
- まさか女性であんな格好をしているとは思っていなかったようだが、琴線に触れたのか彼女を参考にして源為朝を描いてみようと危険なことをのたまっていた。
- オジマンディアス
- 『バレンタイン2018』では彼から『遠近法禁止、ほぼ等身大、画材は岩』という形で注文をうけている。
- 無茶ぶりがすごいが、彼女からすれば「目先が変わって面白い」「珍妙な境遇を楽しまなきゃ損」と特に気にしてない模様。
- エドワード・ティーチ、殺生院キアラ
- 『バレンタイン2018』では春画を所望しており、黒髭に至っては持参の資料を山のように提供されたが、嫌な予感を感じた主人公によって検閲されたそうな。
- アビゲイル・ウィリアムズ
- 期間限定イベント『サーヴァント・サマー・フェステイバル!』では同人誌サークル「鉄棒ぬらぬら」を結成していた。
- ただ、作成した同人誌がかなり過激な内容の為、彼女に売り子をさせることには若干抵抗がある模様。
- 謎のヒロインXX
- 期間限定イベント『サーヴァント・サマー・フェステイバル!』で遭遇した新たなフォーリナー。
- イベントではループの中で何度も彼女に殺されてしまうが、主人公がすんでのところで食い止めた際、創作欲をえらく刺激されていたことが発覚。救出後にロボットの委託イラストを描き始めるのであった。
生前
- 喜多川歌麿、東洲斎写楽、歌川広重
- 同時代の浮世絵師達。いずれも北斎と並ぶ最高峰の浮世絵師である。
- 曲亭馬琴
- 読本作家で仕事上のパートナー。代表作は「南総里見八犬伝」など。
- 北斎とは対照的に几帳面で生真面目な性格であったが、仲は良かったらしく一時期北斎を自宅に居候させている。
- 仕事では中々指示通りに挿絵を描かない北斎に手を焼かされたようだが、後に扱い方を心得たのか「北斎との付き合い方」を日記や友人へ宛てた手紙にしたためている。
名台詞
- 「オン・ソチリシュタ・ソワカ、オン・マカシリエイ・ヂリベイ・ソワカ。万象を見通す玄帝、北辰より八荒擁護せし尊星の王よ! 渾身の一筆を納め奉る! いざいざご賢覧あれ!『
冨嶽三十六景 』! 神奈川沖浪裏荒び!」 - 宝具発動。北斎の娘により描かれるは、今に轟く天下随一の浮世絵。
- 「ふんぐるいふんぐるい、オン・ソチリシュタ・ソワカ、うがふなぐるふたぐん。 万象を見通す玄帝、星海の館にて微睡む天帝よ! 渾身の一筆を納め奉る! いざいざご賢覧あれ!『
冨嶽三十六景 』! 神奈川、異海裏荒び!」 - もう一つの宝具発動。北斎が渾身の一筆で描きたるは、邪神の狂気をも飲み込む大海波。
- 「出目金面づらのひょうげた男がいるだろう? じるどれえ、とかいう。
あれが、『ぉおお素晴らしい、神絵師ならぬ邪神絵師ですとおぉぉぉ!』とか絶叫して供物を持参するってから丁重に断った。
それでおんおん泣きやがるんでなだめて額に落書きと、さいん?をしといた。雅号は『紫色雁高』でな」 - マイルーム会話「ジル・ド・レェ」。北斎の言う『紫色雁高』とは裏名義の一つだったりする(後述)。
メモ
- 新春2018年1月1日に、またもや事前予告無しで実装。元旦に日本鯖を実装するのは初夢の縁起物である「一富士二鷹三茄子」に因んだものと考えられる。
- しかもまさかの2人目のフォーリナークラスであり、またやりやがったな型月!と多くのプレイヤーが驚いた。……が、葛飾北斎をクトゥルフと関連付けたのはTYPE-MOONが初めてというわけではない。
- 北斎の名画に浮世絵風の邪神を足したパロディイラストが既に存在していたり、某漫画では女体化してショゴスと戦っていたりする。
- 憑依自体もFGOが最初ではなく「磯部磯兵衛物語」が最初である。
しかし実在すんのか実在しないのかわからん孫に憑依して春画書くあたり大概である。- というか彼の作品の中には「マジで外宇宙とか異界とか繋がっちゃいけない場所覗いちゃったり?」と言いたくなるようなものも存在しており、コズミックホラーたるクトゥルフと絡めるのは必ずしも
いつもの型月荒唐無稽なこじつけとは言い難いのが一周して葛飾北斎という画工の天才性とキテレツぶりを物語っているといえる。まぁ、色々言ったところでぶっちゃけ「蛸と海女」なんか描いたせいだろうけどね!- 晩年の作品「怒涛図」はその代表であり、宇宙を描いたとも天界を描いたともいわれる。
- というか彼の作品の中には「マジで外宇宙とか異界とか繋がっちゃいけない場所覗いちゃったり?」と言いたくなるようなものも存在しており、コズミックホラーたるクトゥルフと絡めるのは必ずしも
- 生前、戦闘や殺人の逸話を持たない所謂「文化人系」のプレイアブルサーヴァントとしては、何気に初となる日本出身者。
- 別の意味で有名なのが春画「蛸と海女」。つまるところ
全ての元凶たる200年前の天才が手がけたセリフ付きエロ絵(しかも触手モノ)。一応R-18なので詳細はここでは差し控える。何も言うまい。- 描かれている台詞も北斎自身が考えたもの。なんだかんだ言って200年前の絵なので真顔で見れなくもない絵本体と違って完全にアウトである。なお、R-18時の裏名義は「鉄棒ぬらぬら」「紫色雁高」など。
繰り返して言うが、何も言うまい。 - ただし北斎に限らず当時の高名な画工の多くが春画を描いていたことは明記しておく。更に言えば、当時の浮世絵は規制によって画工の技術をフルに発揮できない状況にあり、春画に至っては違法であった。言い換えればどうせ違法なんだから規制なんか気にしなくていいよね!と春画には当時の最高技術がフルに使われている場合もあり、一流の画工の描いた春画の文化的価値は紛れもなく本物である。
応為本人も黒髭やキアラから春画の依頼をこなしているあたり、仕事を選んでない模様。 - なお、最終再臨時の姿はモロに蛸女になっており、スカート(?)の裏側には蛸の吸盤が並んでいる。
- 描かれている台詞も北斎自身が考えたもの。なんだかんだ言って200年前の絵なので真顔で見れなくもない絵本体と違って完全にアウトである。なお、R-18時の裏名義は「鉄棒ぬらぬら」「紫色雁高」など。
- 北斎はしばしば応為のことを「アゴ」と呼ぶ。ゲーム中ではそうは見えないが、これは応為が顎の突き出た顔をしていたため。また「応為」という画号は娘を呼ぶ時に「おーいおーい」と言っていたのをそのまま号にした説、または逆に応為の方が北斎をこうして呼んでいた事がきっかけという説がある。また「お栄」とも呼ぶがこれは応為の本名。
- 対して応為も北斎を「鉄蔵」と本名で呼び捨てにすることがある。
- 生涯で93回も引っ越した「引っ越し魔」だが、その理由は部屋の掃除や後片付けが全く出来なかったからだったりする。
- 酷い時には1日で3回も引っ越したとのことで、引っ越した後でゴミの山を片付ける羽目になった家主達はさぞ泣かされたことだろう。
- 晩年は娘の応為と同居していたが、彼女も家事全般は全く出来ず、嫁ぎ先から三行半を突き付けられて追い出された前科がある。なお、嫁ぎ先は南沢等明(堤等明)という絵師で、家事が手付かず以外に彼の絵に対し痛烈なダメ出しをしたのも追い出された要因の一つらしい。
『Grand Order』でも家事周りは改善せず、彼女の部屋に訪れた主人公からは「畳が見えぬ程の散らかりよう」と感想を述べた。 - しかし、そんな不摂生な生活を送りながらも北斎は90歳近く、応為は晩年の動向がはっきりしていないが70歳近くまで生きたとされており、当時の平均寿命からすればかなり長命である。
- この時期の二人については杉浦日向子のコミック「百日紅」に詳しい。
- 自身の作品に多くの技法を取り入れているが、とりわけ動きの瞬間を切り取る表現は当時の西洋画にもほとんど無い技法で、多くの西洋画家に強い影響を与えた。
- 影響を受けた画家には、ゴッホやゴーギャン、ピカソなどの印象派やキュビズム派の巨匠達が含まれており、フランスのアンリ・リヴィエールに至っては独学で浮世絵を学んで「エッフェル塔三十六景」という作品まで残している。
- 応為は父と比べると流石に知名度が低いが、美人画においては父をも凌ぐと言われた一流の絵師であり、北斎をして「美人画に関しては自分では敵わない」とまで評する程。ちなみに応為単独で手掛けたとされる作品は10点ほど現存しているが、晩年の北斎の作品はいくつかが彼女との共同制作であるという説もある。
- 童顔のためか登場当初はロリキャラと言われることがあったが、作中では一貫して「若い女性」で少女と扱われる場面は無い。また彼女の身長162センチは江戸時代の基準(男性は150センチ後半、女性は140センチ弱くらい)からするとかなりの大女である。
- ちなみに史実での北斎の身長は180センチはあったとの事で、当時の平均を遥かに上回る大男だったそうな。
脚注
注釈
出典