鬼子母神
逸れのバーサーカー | |
---|---|
真名 | 鬼子母神 |
読み | きしもじん |
外国語表記 | Kishimojin |
異名 | 愛月撤灯 |
性別 | 女性 |
身長 | ??? |
体重 | ??? |
属性 | 混沌・中庸 |
一人称 |
予(よ、はは)/母 予(われ)[注 1] |
二人称 | おまえ/○○(呼び捨て)[注 2] |
声優 | 名塚佳織 |
デザイン |
渡れい ホトソワカ(原案) |
初登場作品 | Fate/Samurai Remnant |
概要編集
- 略歴
- 『断章・白龍紅鬼演義』に登場。
- 元は子を失い精神を病んだ吉原の遊女に取り憑き、受肉した怪異「姑獲鳥」だったが、吉原に存在していた水子の霊を喰らい、さらに連鎖して不完全な形で現界した神霊「鬼子母神」を取り込んで混じり合い、知恵と強大な力を得た……と土御門泰広に考察されている。
- 作中では「鳥の怪異」として行動しており、霊脈に接続して魔力を吸い上げる他、江戸一帯の子供を攫うなどして暗躍していた。
- 物語終盤では魔力が十分に集まったことによって、「全ての子供たちを取り込み、母である自身が永遠に彼らを幸せにする」という計画を行動に移す。
- しかしそれは「盈月の儀」に参加したマスターやサーヴァントたち、そして逸れのライダー・趙雲の活躍により阻止されて、「姑獲鳥」としての側面が鳴りを潜める形で暴走が収まる。
- その後は由井正雪を要石とする形で江戸に現界していたが、後に彼女が要石でなくなったため宮本伊織と友誼を結び、彼を要石とする形で現界することにした。
- 人物
- 鬼種の角を生やした、背丈の大きな女性。
- 子供に対する口調は穏やかだが、それ以外の人々への反応はやや辛辣。
- 自身を「すべての子の母」だと思い込んでおり、子供を傷つけたり不幸にしようとする存在に対しては激しい怒りをぶつけている。
- また「すべての子は幸せになるべき」という独自の思想を抱いていて、『断章・白龍紅鬼演義』ではそれを叶えるのと同時に、姑獲鳥として子供たちを喰らう事を目的にしていた。
- 会話は可能だが、「狂化」スキルにより理性的な対話を交わすことは難しい。
- 「姑獲鳥」としての側面が前面に出ている際は、無差別に子を攫うなど見境が無くなっており、鬼子母神の性質がぎりぎり抑え込まれた暴走状態にある。
- また鬼子母神の精神と姑獲鳥の習性が混ざり合い、子供を愛しながらも喰らってしまうという相反した在り方が同居している。
- 能力
- 「姑獲鳥」としては子供を連れ去る程度の能しか無かったが、鬼子母神が合一した事で知恵や強力な力を得た。
- 作中では誰にも気づかれることなく江戸中の子供たちを攫っていたり、姑獲鳥としての姿を現した際は江戸中の子供たちを操って、自身のいる入谷へ向かわせるという能力を見せている。
- また姑獲鳥の姿に変じたり、分身である姑獲鳥を生み出すことも可能。浅草では半透明になった自身を出現させ、伊織とセイバーを誘導するような行動をしていた。
- 戦闘の際は手から光の衝撃波を出したり、背負った光輪を操って攻撃する他、黒い羽根を飛ばす。
- 魔力の障壁を纏って敵に突撃する事や、光輪からビームを放つ事も。共鳴絶技では絶叫や巨大な光弾を放つ攻撃も見せる。
- 宝具「夜行鬼神・姑獲鳥」使用後は羽による切り裂き攻撃の他、赤紫色の火球や衝撃波を放ったり、地中に潜って大きな翼を出す攻撃を行う。
- またその状態では胸元に鋭い牙の付いた口が出現し、悍ましい鳴き声を上げる。
ステータス編集
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
バーサーカー | なし | C+ | B+ | B+ | B | A | B+ | 狂化:EX 女神の神核:D 有角鬼形:A+ |
宝具編集
- 夜行鬼神・姑獲鳥(やこうきしん・こかくちょう)
- ランク:B+
種別:覚醒宝具
レンジ:-
最大捕捉:自身 - 怪異「姑獲鳥」としての特徴と性質を目覚めさせる叫び。
- 人界を乱す妖鳥としての自らの存在そのものを示す宝具である。
- 霊基はその翼を大きく広げ、今こそ空に羽ばたく。
- すべての子を奪い、攫い、我が愛し子として育てるために。
- 神霊・鬼子母神の霊基に取り込まれる形で融合していた怪異「姑獲鳥」が、大量の魔力を吸い上げて、霊基の主導権を鬼子母神から奪う際に発動。
- ひとたび真名解放されれば半永久的に維持される、一種の常時発動型宝具。
- 怪異「姑獲鳥」としての側面が封じられた後には、「真名解放による一時的な効果」として翼を羽ばたかせ、周囲に破壊をもたらす。
- 『Samurai Remnant』ではこちらが宝具ゲージを消費して発動する宝具で、使用すると『断章・白龍紅鬼演義』で見せた禍々しい姿へと変貌し、アクションが変わる。
- 息災福徳・鬼子母神(そくさいふくとく・きしもじん)
- ランク:A
種別:加護宝具
レンジ:0~20
最大捕捉:1~50人 - 幼子の息災や福徳、安産の加護を与える。
- サーヴァントとして現界した鬼子母神は分霊であるため、一度の加護がもたらされる範囲はごく限定的だが、効果は覿面。
- 結界としての効果もあり、内部にいる幼子は暴力や病から守護される。
真名:鬼子母神編集
- インド神話にて語られる存在。
- 元は神霊ではなく夜叉(鬼)であり、名も「ハーリーティー」であった。
- 500人(一説には千から一万人とも)の子を持つ母で、それだけの子を育てるために人間の子を捕まえて食べ、人々から大いに恐れられた。
- 彼女を見かねた釈迦はその末子を隠し、自身の子を探せども見つからず困り果てたハーリーティーは釈迦へ助けを乞う。
- そこで釈迦は彼女に子を失う親の気持ちを説き、戒を受けるように言うとハーリーティーはそれを承諾。そうして彼女が改心すると、釈迦は隠していたその末子を戻した。
- かくしてハーリーティーは仏法の守護神「鬼子母神」となり、子供や安産の守り神として信仰され、法華経の守護神としても祀られるようになった。
- 本来であれば江戸に現界できるはずもない格を持つ神霊だが、『Samurai Remnant』では怪異である姑獲鳥と合一することで特殊な霊基として成立してしまった。
- 神霊と怪鳥という二種の性質を抱え込んだその霊基は、ひび割れかけて暴走状態にある。
関連編集
- 姑獲鳥
- 中国に伝わる怪異。日本では「産女」としても伝わっている。
- 目を付けた子供の衣服に己の血で印を付け、夜中に攫うという習性を持った夜行の鬼鳥。
- 『Samurai Remnant』作中では格の低い幻想種とされており、黒い巨体の鳥の怪異として描かれている。
登場作品と役柄編集
Fateシリーズ編集
- Fate/Samurai Remnant
- DLC第3弾『断章・白龍紅鬼演義』より登場。
- 彼女の異傅「焼け野の雉、夜の鶴」をクリアすることによって、同行サーヴァントに設定することが可能となる。
人間関係編集
Fate/Samurai Remnant編集
- 由井正雪
- 「盈月の儀」に参加するマスターの一人。
- 霊脈を通じて在り得ざる幼子の姿へと変じさせた。また作中では彼女に執着するような様子を見せており、姿を変じさせたのも何か意図あってのことだろうとされている。
- 事件解決後は彼女に歩み寄られ、要石としての役割を担わせることとなった。
- その後も彼女のことを自分の子と認識し、過保護に守ろうとしていたが、正雪が親離れをしたいと申し出たことで(気が進まないながらも)彼女の姿を元に戻し、親離れを認めた。
- 趙雲
- 逸れのサーヴァントの一騎。
- 彼と共に現界した劉禅を取り込んでいたため、生前の主君の子を取り戻そうと追い掛けられていた。
- 最終的に入谷で戦い、劉禅を取り返されて倒されることで「姑獲鳥」の側面が封じられることとなった。
- 宮本伊織
- 「盈月の儀」に参加するマスターの一人。
- 姑獲鳥として、浅草では彼とそのサーヴァントであるセイバーを誘導するような事をしていたり、また交戦も行った。
- 事件解決後は正雪が自身の要石でなくなったことにより、「正雪が心配だから」として彼に友誼を結ぶことを迫っていた。
- 土御門泰広
- 「盈月の儀」の監督役。
- 姑獲鳥として騒ぎを起こしていた際、事を治めるため「幼子の衣服を血に見立てた丹砂で汚し、術を仕掛ける」という罠を仕掛け、自身を仕留めるつもりでいた。
- なお、作中では分身の姑獲鳥がその罠に引っかかっている。
- 高尾太夫
- 「盈月の儀」に参加するマスターの一人。
- 事件解決後は吉原の女性と子供たちのために、入谷に鬼子母神を祀ることを誓っている。
- これについて雑記帳では、「何処かの法華宗の本山に寄進を贈り、開山を願うのだろう」とされている。
名台詞編集
メモ編集
- 彼女が拠点とした事で異界となった入谷には巨大なザクロがそこかしこに生っているが、これは鬼子母神が持つ吉祥果(きちじょうか)という果実が元であると思われる。
- 実際に鬼子母神は吉祥果を持った姿で描かれることが多く、日本ではこれがザクロと考えられることが多い。
- なお伝承では、彼女が改心する際に「人間の代わりにザクロを食べるようになった」とされている。
- 名前の読みについては「きしぼじん」とされる事もあるが、『Samurai Remnant』では「きしもじん」とされている。
- プレイアブルとしては甲賀三郎に続き二人目の、宝具を使用するとアクションが変わるサーヴァント。
- 上記のように高尾太夫が入谷に鬼子母神を祀ることを誓っているが、史実でも鬼子母神を祀った真源寺が『Samurai Remnant』で舞台となっている年代から8年後の1659年に入谷に開山し、今日まで入谷の鬼子母神としてその名が広く知れ渡っている。
- 『Fate/Grand Order』でもその名前だけは言及されていた。茨木童子〔ランサー〕が源頼光の浮かれた様子を「鬼子母神が水着で授業参観に来ているようなもの」と例えていたり、葛飾北斎〔セイバー〕が「恐れ入谷の鬼子母神」という洒落を口にしている。
話題まとめ編集
脚注編集
注釈編集
出典編集