由井正雪

由井正雪
読み ゆい しょうせつ
外国語表記 Yui Shousetsu
性別[注 1]
身長 160cm
140cm(『断章・白龍紅鬼演義』)
体重 48kg
35kg(『断章・白龍紅鬼演義』)
魔術回路・質 A
魔術回路・量 D
魔術回路・編成 異常(ホムンクルスゆえ)
声優 田村睦心
デザイン 渡れい
初登場作品 Fate/Samurai Remnant
テンプレートを表示

概要編集

Fate/Samurai Remnant』の登場人物。

略歴
聖杯戦争「盈月の儀」に参戦した七人のマスターのうちの一人。
森宗意軒によってホムンクルス(実際はその亜種)として作られる。彼の元で育てられ、宗意軒亡き後は駿府の武家に預けられ「由井正雪」の名を授かる。
後に江戸で軍学塾を開き、多くの浪人たちから慕われるようになった。
江戸幕府に対しては思うところがあるようだったが、「盈月の儀」の少し前にどういう心境の変化か仕官を決めた模様。
そのため彼女の塾に通っていた浪人たちからは「幕府に弱みを握られたのでは」という噂が立つこととなった。
「盈月の儀」には伊織よりも前に参加しており、地右衛門とは同盟を組んでいた。そして物語序盤にて伊織を襲撃するも、マスターの自覚がないと知ると彼をあえて逃した。
その後は儀の最中に自ら出向くことは少なく、十五騎目のサーヴァントの確保などの要件は同盟相手の地右衛門に任せていた。
土御門泰広が暗躍しだすとライダーに操られた振りをさせ彼の目を欺こうとするも、負傷してしまい伊織の長屋で手当を受ける。
物語終盤では、死亡した土御門から盈月の器を奪って伊織らに勝負を仕掛けた。
しかしその途中でライダーが本性を表し江戸を破壊しようとしたため、これを伊織や地右衛門、バーサーカーらと協力して撃破することになる。
ライダーを失った後は、ホムンクルスという神秘を秘匿するためにコイエット家に身柄を引き取られることとなる。しかし「一条の光」ルートではその直前に、伊織らと共に鄭成功キャスター、そして八十禍津日神と戦い、その生涯を終える。
『断章・白龍紅鬼演義』では霊脈に干渉した「鳥の怪異」の仕業によって在り得ざる幼い姿となってしまい、さらにこのままでは江戸が滅ぶことを予見したため、伊織らと協力して事態の収拾を図る。
人物
総髪の若侍と見まごうばかりの姿であるが、心身ともに女性。強い志を秘めた烈士にして軍学者。伊織が調べたところによると、もう30歳は越えていてもおかしくないらしい。
その正体は森宗意軒によって作られた人造にして贋造の生命――疑似的なホムンクルスである。
正々堂々を旨とした性格であり、敵とはいえマスターの自覚がない伊織を殺すことをせず、また伊織がマスターとして自覚した後も、彼の妹であるカヤに看病された際はその優しさを尊重するなど、根は善良な人物である。
その出自から親の愛を知らず、『断章・白龍紅鬼演義』ではそれを理解しようと鬼子母神へ自ら歩み寄った。
盈月にかける願いは救われない人々のために「世をただす」こと。
能力
武器としては、盈月の儀が催されるにあたって徳川将軍家から下賜された白色の大小二本を使用する。
軍学塾を開くだけのこともあり、聡明で知略に長けている。
また、ホムンクルスということもあって普通の人間よりも丈夫で高い自己再生力を備え、魔術の心得もある様子。 特に魔術に関しては、八十禍津日神の光弾を正面から防ぐほどの防護の術式を使うことが可能。
ただし他のホムンクルスの例に漏れず短命なようで、既に食事を取ることも止めており、「一条の光」ルート終盤を見る限り余命幾許もない状態であった模様。
『Samurai Remnant』では明かされなかったが、『Grand Order』の期間限定イベント『盈月剣風帖』では、自身を作った森宗意軒によりとある機能が組み込まれていたことが判明する。

バリエーション編集

由井正雪 (Grand Order)編集

特異点「夢幻泡影盈月」にサーヴァントとして召喚された由井正雪。

詳細は「由井正雪 (Grand Order)」を参照。

登場作品と役柄編集

Fateシリーズ編集

Fate/Samurai Remnant
ライダーのマスター。一部の場面では敵として戦うこととなる。

人間関係編集

ライダー
召喚したサーヴァント。
真名を「源頼光」とのみ伝えられており、加えて「狂化」スキルを隠蔽されていたためか、彼女の秘めた狂気には気づくことができなかった。
かなり信頼していたようであり、彼女が暴走した際にはひどく取り乱していた。
宮本伊織
「盈月の儀」におけるセイバーのマスター。
サーヴァントを召喚する前の彼を襲うも、「マスターとして未熟である」という理由のみでわざと逃がした。
ライダーの消滅後はコイエット家の保護下に入るが、分岐で「蛇神討滅」を選択していた場合、善行を成す彼に「光」を見たと安堵し敗北を受け入れる。
その後の「一条の光」ルートでは地右衛門の強襲から彼を庇って大怪我を負うも、その後の鄭成功とキャスターとの戦闘にも協力する。
こちらのルートでは、伊織に異性としても惹かれていた様子がある。
しかし、途中で「可惜夜に希う」ルートへと派生すると、彼の本性を知ったことにより、絶望し闇の中へと消えて行くことになる。
地右衛門
「盈月の儀」におけるランサーのマスターで、同盟相手。
しかしほとんど気ままに動いているため、あまり快くは思っていない様子。
ドロテア・コイエット
「盈月の儀」におけるアサシンのマスター。
ライダーを失った後、神秘の秘匿のために彼女の家へと身柄を引き取られる。
部下の調査もあってホムンクルスであることは予め見抜かれており、彼女が死亡する「復讐の焔」ルートでは生前に正雪の身柄を引き取ることを部下に伝えられていた。
森宗意軒
自身の生みの親。故人。
彼を慕っていたようだが、彼自身はその心の眩しさに罪悪感を覚えたらしく、正雪を駿府の武家へ預け去った。
徳川家綱
徳川四代将軍。
一度だけ言葉を交わしたことがあり、その際自身を「その魂、清廉の白が如し」と評した。
趙雲
逸れのサーヴァントの一騎。
『断章・白龍紅鬼演義』では「鳥の怪異」を追う内に知り合い、互いに信頼関係を築いていく。
最終決戦の際には、宝具を使用して戦場を駆ける彼に声援を送った。
鬼子母神
逸れのサーヴァントの一騎。
『断章・白龍紅鬼演義』では彼女によって幼い姿となってしまい付け狙われるも、暴走が収まった彼女に歩み寄り「その心を理解したい」と進んで彼女の要石となる。
その後も気に入られており、再度入谷に訪れた際には「子」として連れ去られてしまう。
親子の情を知らない正雪だが、最終的には彼女に面と向かって「親離れ」したいと告げたため、ようやく元の姿に戻ることができ要石の役割からも解放された。

名台詞編集

メモ編集

  • 映画版における天草四郎の印象が強い為に割を食っている事は否めないのだが、実は『Fate』シリーズのオマージュ元である『魔界転生』原作版における敵陣営ボス格の一人。満を持しての登場となった。
    • 島原の乱の生き残りである地右衛門からも「昔語りをしようじゃないか」と因縁を吹っかけられているため、そちら方面での縁が本編で描かれる可能性も示唆されていた。ファミ通のオンライン記事にも「由井正雪は、地右衛門が自分の名前、そして森宗意軒の名前を知っていることに驚く」というシーンの画像が載せられている。[出 1]
  • 武器として使う刀の詳細は『Fate/Grand Order』にサーヴァントとして実装された際、絆礼装で初めて言及された。

話題まとめ編集

由井正雪の乱
史実において『Fate/Samurai Remnant』の舞台になっているまさに慶安四年、由井正雪が企画していた幕府転覆計画。
当時多くの大名が改易されて浪人となった武士が増え、幕府への不満が高まっていた事から将軍の代替わりを機に企まれた。
江戸城の火薬庫を爆発させて江戸城に放火、異変に乗じて幕府首脳陣を暗殺、将軍と天皇を手中に収めるという計画であった。
だが計画が露見し、反乱首脳陣は実行前に幕府に捕らえられ、乱は未遂に終わった。
由井正雪は当時45歳であり『Fate/Samurai Remnant』の姿と異なっているが、幕府に思うところがある点やPV中で宮本伊織が「江戸を火の海にするような計画は看過できない」と発言しているため、作中で触れられる可能性を予想しているプレイヤーも多かった。
実際には作中でそのような計画は無かったものの、由井正雪は確かに幕府に不満を抱いていた。

脚注編集

注釈編集

出典編集

リンク編集