ニコラ・テスラ

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アーチャー
真名 ニコラ・テスラ
外国語表記 Nicola Tesla
性別 男性
身長 190cm
体重 80kg
好きな物
苦手な物 悪鬼
出典 史実
地域 欧州
属性 混沌・善
副属性
一人称
二人称 君/貴様/ミスター・○○/ミス・○○
三人称 彼/彼女/ミスター・○○/ミス・○○
声優 稲田徹
デザイン なまにくATK
設定作成 桜井光
レア度 ☆5
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要編集

弓兵」のサーヴァント

略歴
第四特異点『死界魔霧都市 ロンドン』で「魔霧計画」最後の一手としてマキリ・ゾォルケンによって西暦1888年のロンドンに召喚された。
本来は人類史の焼却に加担するような人物ではないのだが、このときは狂化に似たスキルが付与されており、マキリの意図したままに行動を開始。魔霧の集積地帯に向かい、自身の放つ雷電でその魔霧を活性化させることでブリテン島の壊滅、ひいては人理の破壊を起こそうとした。
サーヴァントですら寄せ付けない活性魔霧を纏うことで悠々と歩を進めるも、玉藻の前の援護を受けた坂田金時との激突により魔霧を剥がされ、追いついた主人公一行により撃破されて消滅した。
自らの意志に反してロンドンを壊滅させかけた自分を止めたことを主人公らへの借りとして考えており、その借りを返すために西暦1783年のアメリカで密かにマーリンの手引きに応じて再度現界、第五特異点『北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム』最終盤で絶体絶命の窮地に追い込まれたアメリカ軍の前に救援として駆けつけ、不本意ながらも犬猿の仲のエジソンと協力して魔神柱の猛攻を食い止めて見せた。
終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では冠位時間神殿に召喚され、アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕 (ランサー)と共にⅣの座を統括する管制塔バルバトスに挑む。
Lostbelt No.5『星間都市山脈 オリュンポス』では破神同盟のサーヴァントとして登場。エレナ・ブラヴァツキートーマス・エジソンと共にデメテルと交戦し全滅していたことが回想で判明している。
奏章Ⅲ『新霊長後継戦 アーキタイプ・インセプション』ではトーマス・アルバ・エジソン〔オルタ〕によって召喚されたサーヴァントとして登場。彼と共に協力し次元ゲートを開ける事に成功した。
人物
雷電を操る叡智にして絶世の美男子。
自信家であり、非常に尊大な性格。自分を「天才」と公言して憚らず、それに見合うだけの知性を有している。
言動は常に舞台じみて大仰。いつも大言壮語を吐いているように見えるが、実は「本当に自分ならできる」と確信していることしか口にしていない[注 1]
詩人や芸術家、科学者、人智を超えた技を振るう要観察、要実験対象の武人などについては観察を開始することもあるが、マスターに対してはあまり興味を示さない。――が、マスターが「毒耐性持ち」等のイレギュラーであると分かった途端、すぐさま要観察、要実験対象とした。
自身を雷電に準え、ゼウス・トール・ペルクナス等の雷神さえ凌駕すると言い放つほどの傲岸不遜さである。その一方で良き師・紳士たろうとしており、未来へと目を向けるものを導こうと心がけている。
能力
宝具『人類神話・雷電降臨』の電磁操作能力により、電磁気を発生させ、基本的に電磁投射で攻撃を行う。
だが宝具について魔力の燃費が良くないため、スキル「ガルバニズム」によって魔光、魔風、魔弾など実体のない攻撃を瞬時に電気へ変換し、蓄積することで自らの魔力の補給を行いながら戦うのが、アーチャーとしての戦闘スタイルとなる。
シナリオ上では自身の雷電によって魔霧を活性化させ、常人なら触れると即死、サーヴァントであっても魔力を奪われて行動不能に陥る領域を展開するという大技も見せた。
「星の開拓者」のスキルを持つサーヴァントとしてはこれで3人目。長らく神のみが持つ権能だった雷電を地上へ引きずり下ろし、今日に至る電気文明の礎を作り上げた彼の宝具は文句なしのEXランク。

ステータス編集

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
アーチャー 主人公 (Grand Order) D C C B D EX 対魔力:C
単独行動:B
ガルバニズム:A
天賦の叡智:A→EX
星の開拓者:EX
テスラコイル:A+→A++
強化クエストクリアで「天賦の叡智」がAからEXにランクアップ。
幕間の物語クリアで「ガルバニズム」が「テスラコイル」に変化。
強化クエスト2クリアで「テスラコイル」がA++にランクアップ。

宝具編集

人類神話・雷電降臨(システム・ケラウノス)
ランク:EX
種別:対城宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:400人
「電気を人類に対してもたらす」という生前の偉業と、数々の超自然的な伝説による神秘が昇華された宝具。
真名解放前の時点でも極めて強力な電磁気操作能力を持ち、数多の神話で語られる雷電神たちの再臨を思わせる猛威を地上へともたらす。
基本的には電磁投射によって攻撃を行う。この遠距離攻撃の存在が、本来は弓や射撃武器を用いる英霊ではないニコラ・テスラをアーチャーたらしめている。
真名解放を行えば「限定的・擬似的な時空断層の発生」によって周囲一帯を破壊する。
攻防一体の宝具だが燃費の悪さが欠点であり、真名解放による魔力消費はあまりに膨大。使用すればあっという間にガス欠になるため、魔力残量には注意が必要。
『Grand Order』では「敵全体に強力な〔天または地の力を持つサーヴァント〕特攻攻撃[Lv]<オーバーチャージで特攻威力アップ>&低確率でスタン状態を付与(1ターン)+自身のHPを500減らす【デメリット】」という効果のBuster宝具。
幕間の物語クリアで強化され、ランクはそのままに宝具威力倍率とスタン付与確率が上昇する。

真名:ニコラ・テスラ編集

ニコラ・テスラ。十九世紀~二十世紀にかけて活躍した発明家。比類無き天才。現代のプロメテウス。絶世の美男子。発明王エジソンの好敵手。ゼウスの雷霆を地上に顕した男。壮絶にして華麗なる叡智の魔人こそ、彼である。
現在の主な電力システムたる交流電流技術を実用化に導く貢献を行った一人。作家マーク・トウェインは彼を指して「雷電博士」と呼ぶ。
8ヵ国以上の言語を事も無げに操り、世界が驚嘆するような発見をいとも容易く創造し、それを実用するための装置の設計図すら空想の中で組み立てきってしまうテスラは紛れもなく人類史上最高峰の知性を持った魔人だった。
1882年に回転磁界の原理を発見した彼はそこから技術を発展させ2相交流システムを開発。
出資者を得たテスラは交流配電の輪を広げようとして直流電流を推すエジソンと激しく対立する。「電流戦争」と呼ばれるこのエジソンとの戦いをナイアガラ瀑布発電所に交流陣営側のシステムを採用させることで制し、これより世界中に交流電流の配電網が張り巡らされていくことになる。
正確には、回転磁界の開発には当時の多くの科学者が関与しており(アラゴ、ベイリ、フェラリス、ドブロフスキーなど)、テスラが1人で開発を行ったものではない。回転磁界はアラゴの円盤が持つ機械的な構造の問題を開発するために考えられた。これを解決するための回転磁界を利用した装置をベイリが「ベイリの回転円盤」として1979年に開発している。これを発展させ多相交流システム仕組みを確立し1相交流モータを作成したのがテスラとフェラリスである。ドブロフスキーはこの2人のモータを研究し、現代に主に用いられている3相交流の回転磁界モータを作成した人物である。
これらの人物以外にもテスラより早くに2相交流モータの特許を申請したブラドレイなどが存在しており、回転磁界をモータに用いるという発想は天才のひらめきから生じたのではなく、科学者たちの研究の積み重ねの帰結として生まれたものであると考えられる。
テスラの叡智は留まることを知らない。高周波変圧器、水力発電、無線通信、X線、蛍光灯やネオン照明、ラジオ、リモートコントロール。挙げれば切りがないほどに現代の技術のあちこちにテスラの技術は生きている。電気エネルギーによって稼働する多くの現代社会の工学技術を発明したこの男の名は今日に至るまで科学史上に眩く輝いている。彼が地上に降ろした雷電の燦然たる瞬きのように。
かつては天上の神々のものでしかなかった力によって稼働する巨大機械の数々で人類が得た発展と繁栄は、今や地上を超えて宇宙(ソラ)にまで手に伸ばさんとする文明を築いた。
現在は彼らのものかもしれないが、未来は私のものだ。
ニコラ・テスラ世界システムの夢破れた晩年は鳩のみを友人として愛し、住まいとしていたホテルの一室で誰にも看取られずにひっそりと事切れる孤独な最期だったという。

関連編集

星の開拓者
人類史においてターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。
かつて神の領分であった「雷霆」を人類文明に引き寄せたことで、このスキルを有している。
ニコラ・テスラ世界システム
交流電流が空間そのものを行き交う世界。

登場作品と役柄編集

Fateシリーズ編集

Fate/Grand Order
ストーリーガチャ限定サーヴァントであり、第四特異点『死界魔霧都市 ロンドン』クリア後ガチャに追加される。
期間限定イベント『バトル・イン・ニューヨーク2022』開催に伴い、モーションが一新された。

その他編集

ちびちゅき!
体育祭の組み分けに難儀する生徒会に自動組み分けマシーンを提供するものの、文明破壊者人の区別の否定者予想通りの直流にボコボコに壊されてしまった。

人間関係編集

Fate/Grand Order編集

坂田金時
第四特異点にて敵対した相手。
自身と同じ「人の英霊」であり、「Mr.ゴールデン」と大絶賛した。
玉藻の前
第四特異点にて敵対した相手。
彼が不要と断じる「天の英霊」であることは見ぬいたものの、麗しきレディだということで礼を尽くした対応を取る。
彼女からはその魂を「素敵なイケ魂」と評されたが、狂化スキルに似た効果が付与されている状態であったためその心は「イケてない」とされた。
神槍 李書文スカサハ
コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』の第五特異点で、ゲーム版より早めに召喚されていたために共に行動していたメンバー。
このため、『Fate/Grand Order -turas réalta-』ではゲーム版より早めの暗殺作戦失敗後に主人公らに合流することになる。
アルジュナ
コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』の第五特異点で敵対していた相手。
ゲーム版同様にカルナ戦以降にケルト陣営を離れた彼を味方に引き込んでいたが、コミック版では「人理に敵対する側に立った」という共通点から彼を説得していた。
なお、彼の権能については「古代の遺物」と若干辛辣である。
チャールズ・バベッジ
イベント「セイバーウォーズ」にて上記の金時と連れ立って登場。偉大な科学者同士として敬意を持って接しており「貴方ともあろう方」と呼ぶ場面がある。
マイルームボイスでも彼と研究を進めようとしている。
トーマス・エジソン
生前の元上司であり、発明家としてのライバル。
史実での人間関係は最悪の一言であるが、こちらでも似たようなものらしく「凡骨」「悪鬼」とまで罵倒する。
ただし史実のようなガチの嫌がらせ合いではなく、トムとジェリーのような関係で憎まれ口合戦のコントになるのがお約束の間柄。
自分を本気にさせることができるのはこの男しかいないと考えているが、絶対口にはしない。
向こうとしても感情はだいたい同じようで、マイルームでは名指しで嫌われている。とはいえ感情ではなく理性に由来する部分が多いようで、アストルフォ〔セイバー〕の幕間の物語『新月にて、浮かれ浮かれてなんやかんや』にて理性の七割が吹っ飛んだ際には「直流最高!」「交流最高!」と意気投合していた。
第五特異点ではゲーム版では魔神柱の群れ相手に自爆特攻しようとしたタイミングで援護に現れるが、コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』では召喚が少し前倒しされた関係で、彼の行動に対して違和感を覚えている[注 2]
トーマス・アルバ・エジソン〔オルタ〕
奏章Ⅲにてオルタとなったエジソン。
彼のラスボス候補としての特権でムーン・ドバイに召喚され、どちらが上かを競い合いながら次元ゲートを開けて退去していった。
なお、自身の方が発電量はわずかに上だったが先に退去した事で、残ったエジソンには勝ち誇られている。
エレナ・ブラヴァツキー
生前からの知り合い。
エジソンと喧嘩になっては彼女に仲裁&お説教されることが生前から多かった為か、頭が上がらない。
彼女も天才だと認識しており、宝具の円盤から電気の気配がするらしい。
2部6.5章で彼女の知己であるシャーロック・ホームズが消滅した後は、彼女のことを心配し声をかけていた。
フランケンシュタイン
人体に対して電気を使用するという行為を「実現」させているフランケンシュタイン博士の偉業には賞賛を惜しむつもりはなく、その結果であるレディも素晴らしいと思っている。
アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕 (ランサー)
第四特異点では彼の雷電とモードレッドの存在が彼女を呼び出すことになった。
終章で共闘した際には恭しく「クイーン」と呼び、天も地も気に食わないと前置きしつつ、ロンゴミニアドを「直流も交流も越えた星の極光」と大絶賛した。
……あるいは、玉藻の前同様、「体の一部」のサイズが琴線に触れたのかもしれないが。
加藤段蔵
絡繰仕掛けということで興味を持って接触し、動力に電気が使われていないと知るや出力アップと称して電力を勧めようとする。
フランシス・ドレイク
方向性は違うが、同じ「不可能を打破した」という点から敬意を抱いている。
オデュッセウス
彼の宝具「終焉の大木馬」をアトランティスの古代文明に連なるものとしてその解析をしたいと思っているが、彼のマイルームボイスではそれを却下されている。
エウロペ
彼女の宝具「青銅巨人の超重鎚」と「愛らしき白き牡牛」も解析しようとしたものの、彼女から「帯電している感じがゼウスに似ていて懐かしい」と言われて照れくさそうにしていた。
ネモ〔サンタ〕
エンジンとは怪我をしたカモメの手当てをしているところに声をかけられ、技術面で話が合うことから茶飲み友達になっている。
『雪原のメリークリスマス』ではキャプテンからフィラデルフィア実験などに伴う物質転送装置について水を向けられ、トンデモと否定して夢を壊すわけにもいかないと苦悩することになってしまった。

サーヴァントユニヴァース編集

謎のヒロインX
ヴィランとして対立しているヒーロー。
謎のヒロインX〔オルタ〕
コスモカルデア学園から出奔した彼女を拾い、ヴィラン同盟へと導いた。
暗黒触師サニティ・ジル
対立している相手。おそらく彼もヴィランであろうが。

その他編集

ベンジャミン・フランクリン
雷電実験を果たした先達として、誰に対しても傲岸不遜なニコラが「雷電の神」と呼んで尊敬する人物。
アレクサンダー・グラハム・ベル
電話の発明者。
『Fate/Grand Order』のイベント『セイバーウォーズ』では彼に手伝ってもらい、10km先から主人公達の会話を傍受していたとか。
ヴィンフリート・オットー・シューマン
ドイツの電磁気学者。地球と電離層の間での電磁波動であるシューマン共振を発見した人物。
テスラの生前には証明できなかった内容なのだが、「論文には明記されていないが、自分の研究にインスピレーションを受けて発見したに違いない」と信じて疑っていない。

名台詞編集

Fate/Grand Order編集

戦闘編集

「神の雷霆は此処にある……さぁ、御覧に入れよう!『人類神話・雷電降臨システム・ケラウノス』!」
宝具発動。円環を成す雷電が巡り、新たなる人類の神話がゼウスの雷霆の如く時空間を引き裂く。
「古の神々よ、眠れ! 今や、我々こそが神話を紡ぐ! 『人類神話・雷電降臨システム・ケラウノス』!」 
モーション改修後の宝具発動時の台詞。雷電で塔を構築し、その上から電撃を叩き込むというかなり派手な演出になっている。

マイルーム会話編集

「私は、ニコラ・テスラ。天才だ」
召喚時。第一声からこの調子である。
「ゼウス、インドラ、トール、ペルクナス、サンダーバード。古くより、人は雷電を畏敬した」
マイルーム会話の1つ。数多の神話で語られる雷電神たちの名を口にする。
「我が雷電を阻むことは出来ない。あの男、悪鬼エジソンを除いては」
マイルーム会話「絆Lv5」。
比類無き天才、雷電博士の歩みを止めるものは存在しない。文明の歴史で並び立つ、ただ一人の男を除いて。

本編編集

「曰く、これが魔霧の活性というものだ。サーヴァントの魔力さえ際限なく吸い込もう!
 無論、私は例外だ! 接近すれば、活性魔霧は君たちの魔力をも吸収する!
 霊核ごと取り込まれることも有り得るだろうが、さて、それでも近づくかね?
 私を倒そうとするなら、まずはこの活性魔霧を完全に排除するしかなかろうなァ――――」
第四特異点にて、雷電で魔霧を活性化させ、サーヴァントさえまともに行動できない領域を作り出しておいての講釈。
「一度試してみたかった」らしいが、その理論は正しかったようでご満悦。そして能力の概要から対処方法まで懇切丁寧に教えてくれる。
自身の意志とは裏腹に人理を滅ぼすべく暴走するのを止めて欲しがっているのか、単なる自己顕示欲故か。何となく、両方のような気もするが。
「さあ来たれ! 私は是より天へと進まん! 運命の上空集積地帯へと至るがための足場を此処へ!
 呼び声に応じて此処に参じた大雷電階段!ペルクナス・ラダー 今許そう、私を何処へとでも運ぶがいい!
 ははははははははははははは! ははは!! もはや、私を止める者は何処にも現れはしないか!」
同上。倫敦に止めを刺すべく、バッキンガム宮殿上空へと自身を至らせる紫苑の大階段を築き上げ、喝采を浴びるかのように登りながら。
彼自身の能力を考えると、電磁力で飛んでいくことも余裕で可能と思われるため、最後のどこか期待するような言動も相まって追いかけてきてほしいようにしか見えない。
上記の言動のように、ド派手な演出は自己顕示欲の表れという見方も十分すぎるほどに成り立ってしまうのではあるが。
「―――成る程、雷神の子と言うだけはある!」
「活性魔霧の中でよくやる! 通常のサーヴァントであれば霊核を呑まれていよう!」
「流石は我が雷電の魔霧に招かれし人の英霊、人の希望を背負って立つか! だが、はは、ははは!」
「その霊核―――既に、些か亀裂が走っているようだな!」
「最早長くは保つまい! これよりは、我が雷電に灼かれて砕け散るのみ!」
第四章にて、並のサーヴァントでは触れることすら出来ない活性魔霧の中で戦う金時に対する賞賛の言葉。
「んん。実に美しい……。その笑顔、まるで太陽のような輝きで私の心を灼く!」
「フォクシィ・レディ! 貴女ならば我が神話に寄り添えるかも知れない!」
第四章で玉藻の前に対して言った台詞。自らの嫌う天の英霊であるにも関わらず求婚する。
「来たか――― やはり君たちは新たな神話を築かんとするか!」
「だが、哀しいかな不可能だ。活性魔霧がなくとも私の操る雷電はあまりに強力だ。」
「何故なら、私は天才だ。何故なら、私は雷電だ。」
「神とは――神とは何だ。そう、雷電だ。」
「遥か古代より多くの人々がそう信じ、実際のところ……」
「主神ゼウスや帝釈天インドラの名を挙げずとも、確かに神ではあるのだろう。雷。空より来たる神なる力。」
「見るがいい。私が地上へ導いたこの輝きこそ、大いなる力そのものだ!」
「新たなる電気文明、消費文明を導きしエネルギー! 旧き時代と神話に決定的な別れを告げる、我が雷電!」
「其は人類にもたらされた我が光・・・!」
「さあ! 君たちにもご覧に入れよう!」
「――人類神話・雷電降臨!」
第四章での台詞。地上に雷電を導いた星の開拓者との最終決戦。
「はは……! ははは、はははははははははは……!」
「いいや、そう残念と言う訳でもなかろうさ! 私は紛うことなき星の開拓者なれば!」
「真に、人類と世界の終焉など望むことはないとも。天と地の英霊は未だ以って邪魔ではあるが―――」
「世界の存続は我が雷電の文明の存続に他ならない! 礼を言おう、新たな神話を望む者ども!」
「希望の勇者たち! 現代に於けるゼウスたる我が身をよくもたおした!」
「なれば、素直に私は再び座へ戻るまで―――」
「はは! はははははははは!! それでは諸君―――」
―――さらば!!
第四章の撃破後の台詞。狂化に近いスキルを付与され人理定礎を破壊しようとしたが、その本質は星の開拓者であり、本心から人類と世界の終焉を望むことはない。
???「―――――――――ハハハハハ! 無様なり、無様なりエジソン!!!
    所詮は凡骨、この私の前に立ちはだかる資格などない! 疾く、項垂れ消え失せるがいい!」
エジソン「……この……この忌まわしい声と……無駄な高笑いは……。
     ま、まさか……おまえは……。」
???「そのまさか、だ!この真の天才、星を拓く使命を帯びたる我が名は―――――――」
エジソン「すっとんきょう! ミスター・すっとんきょうかぁ―――――――!!!」
テスラ「ニコラ・テスラ! である!」
第五章クライマックス、北部戦線において。魔神柱総計28柱という絶望的な敵の前に自爆を敢行せんとしたエジソンの前で、その悲壮な有様を笑い飛ばす。
まさか第四章に引き続き、それも終盤に来て登場など誰が予想しただろうか――この二人の因縁を鑑みればこうなって当然とも言えるが。
テスラ「エジソン。貴様はただ、この大雷電の美しさに臥せるがいい……!
    ははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!」
エジソン「むう、この日のために発声練習をしてきたとしか思えぬ高笑い! その周到さ、さすが天才である!」
……一応本編シナリオで、エジソンが大真面目に死を覚悟したというのにこの有様である。
四章で人理の守護者達へかけた迷惑。その借りを返すため――決してエジソンを救うためではなく――天才ニコラ・テスラは神から奪った権能を振るう。
「おっと、電気が滑った。」
エジソンの挑発を歯牙にもかけぬ―――ように振舞った直後。エジソンが「手を滑らせた」その報復。
電気が滑るという短いながらも突っ込み所満載のワード。魑魅魍魎と神秘が跋扈するTYPE-MOON作品群でも前代未聞の現象である。もはやこのおっさん、登場するたびに名言と迷言を生み出しているような。
このあと勿論殴り合いが始まった。
「その通り、無理は禁物。敵など我らに任せるがいい!
 見よ!神鳴る雷霆は此処にあり!ふふ、ふははははははははは三相交流電流が冴え渡る!」
「大雷電階段の高みからゆっくり降りてきて失礼! 左様、ニコラ・テスラ此処に在り!」
終章にて。いかなる状況でも必ず大仰に参上してくるのは彼の性らしい。
「はは、ははははははははははははは!素晴らしい!交流も直流も超える光の奔流、星の……!」
「天の英霊も地の英霊も実際気に入らんが、いいや、いいや、貴女は別だ嵐の王、ワイルドハント!」
「共に参りましょう、クィーン!雑兵どもはこの私が蹴散らしてご覧に入れよう!」
同上、管制塔制圧後の一幕。モードレッドと主人公の存在が呼び水となって呼び出された嵐の王に対して。
世を救わんとする英霊ではなく、魔神柱を粉砕するためにその聖槍を解放する彼女の傍らで、彼もまた英霊としてその権能を振るう。

イベント編集

「なによりアレは電気を必要としていない! そのようなテクノロジーなどあってはならない!
 そもそもノー・リスク、ノー・公害、ノー・テスラの夢のエネルギーだとぅ……?
 そこはニコラコイルと名付けたまえ! アルトリウムとか巫山戯ているのかぁああ!!!!」
『セイバーウォーズ』にてドゥ・スタリオンⅡ号やアルトリウムを評して。
本人はいたって真面目なのだが「激怒するのはそこなのか」「あやつも残念な天才」と呟いたネロの表情は沈鬱なものだった。
「キャプテンかぁ……」
『セイバーウォーズ』にて謎のヒロインXからサーヴァント界における自分に類する存在の呼称を聞き出しての一言。
常に尊大な彼らしくないぼやきである。キャプテンよりはドクターと呼ばれたいらしい。
「爽快だな。実に爽快だ。そして快適だ!
 輝く電気の下で読む本の、なんと眩しいことか!」
「ただでさえ増していくインテリジェンスが鰻登りと言わざるをえない!電気だけに!」
「……なに、分からない?鰻といえばあれだよ、あれ。
 発電器官を持つゴッドフィッシュだが……まあいい。」
「さて、では光量をもっと上げてみよう。
 500Wですらこれなのだ。その倍にしたらどうなるか?」
「おそらく光によって私の知性は神域に達し、もはや読書どころでなくなるのは明白だがね!」
「ははははははは!ではお見せしよう―――」
人類神話・雷電降臨!システム・ケラウノス
『空の境界 / the Garden of Order』にて。作中ではカルデアに召喚され、電力の一部を担っている模様。
現代の送電システムの主流が交流なこともあってか、その明りのもと、いつもに輪をかけてハイテンションな様子で読書を楽しむその姿は電気のムダ遣いを嫌うフランを激怒させた。
ちなみにこの後、さすがに彼の宝具の出力には耐えられなかったのかカルデアは停電、天才は「電気は大切にね!」という教訓を得た。
そして出奔したフランを連れ帰った主人公らに叱られた模様。

幕間の物語編集

「電気ですかー!!!」
「電気があれば何でもできる。イチ、ニイ、サン、ダー!」
ドレイクの幕間『星の開拓者』にて、海賊たちへ見舞ったサンダーと掛け声。
元ネタは某プロレスラーの有名な挨拶であり、ガタイがいいので似合うだろうとティーチが教えた。
「ふむ。君はブレイクスルー、という言葉を知っているかな?」
「“できなかった事ができるようになる”“限界を超える”といったように使われがちだが、」
「それはただの成長、進歩にすぎない。生命であれば当然備わっている機能でね。」
「ブレイクスルーとは『現在の技術・文明の成長を阻む障害・問題を突破する』事を指す。」
「“突破するのにあと何十年もかかるもの”“その技術系統では本来、突破できないもの”。」
「人類の歴史にはこの問題、障害がたびたび顔を出す。人類の進化を阻む神の意思とも言える。」
「これを神秘に頼らず、技術の進歩にも頼らず、今ある技術・・・・・資源だけで突破した者・・・・・・・・・・……」
「ただ個人の人間力だけで障害を乗り越え、それ以後、それを常識として人類に広めた者。」
「これを『星の開拓者』と呼ぶ。」
「人類の版図はんと、人類の意識を、次のスケール・・・・・・ひらいた功績を称えてね。」
「まあ、言ってしまえば不可能な出来事を、不可能なまま可能にしてしまった者の事だ。」
「言うはたやすいが、常識から逸脱いつだつした所業だ。そのほとんどが凡人たちに狂人と笑われた。」
「誰もが“またできっこない”と思った事を、“いま乗り越えてみせる”と考えた変人としてね。」
「キャプテンや私のように。……まあ、私には彼女のようなカリスマはなかったが。」
同上。主人公に「ねえ、テスラ。星の開拓者って何なの?」と聞かれた際に披露した解説。
サーヴァントのスキルの中でも謎めいたもののひとつである『星の開拓者』に関してその当人からの重大なヒントとなっている。

その他編集

「は。ついに頭だけでなく心臓にまで毛が生えたと見えるな凡骨。確かに私は菜食主義だがそれは信条であって絶対ではない。
 肉を美味く食べるには野菜を定期的に摂るべきなのだ。
 肉と野菜の組み合わせこそ旨味がまし、また効率よく栄養を摂取できる。栄養学的に。
 ところで私はかねてからニホンの黒毛和牛が持つ脳細胞活性化成分に興味があってだね。
 そこでブラヴァツキー女史、どうだろう。キミの不思議な円盤でニホンまで買い出しに行く、というのは?」
概念礼装『ミートウォーズ』での一コマ。場面はエジソンとBBQのピットマスターの立場を争う姿をエレナに呆れられているというもの。
一応注釈しておくとピットマスターとはBBQにおいて調理の全てを取り仕切る者のことであり、アメリカにおいては家長たる者やその場のホストが行う仕事である。
アメリカではBBQは単なる食事以上の意味を持っておりそのピットマスターを務めるということは重大な責任と引き換えに尊敬を集める誉あること、ということになる。
ちなみに肉の焼き目はテスラのものは交流、エジソンのものは直流となっている。細かい。

メモ編集

  • 彼以前にも弓ではない遠距離攻撃を用いたり、弓よりも接近戦が主体となるアーチャーはいたが、「矢どころか実体のある物を何も飛ばさないアーチャー」というのは初。この後に、弓から音の刃を発するトリスタンも登場する。
    • 宝具について「遠距離攻撃の存在が弓や射撃武器を用いない彼をアーチャーたらしめている」と解説されているため、遠距離攻撃さえ可能であればそれがなんであろうと問題ないらしい。
  • 神々の領域とされてきた雷電を地上に降ろした英霊ゆえに、雷電神の名を口にすることが多い。以下は作中で話された神々の簡単な説明。
    ゼウス:ギリシャ神話の主神。雷霆(ケラウノス)は彼の持つ武器の名前である。
    インドラ:ヒンドゥー教の軍神にして、デーヴァ神族に属する雷を操る雷霆神。アルジュナの父でもある。
    トール:北欧神話の軍神。彼の持つ巨槌ミョルニルはあらゆるものを文字通り打ち砕く。『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』ではベアトリス・フラワーチャイルドが彼の息子であるマグニの力を元に作ったバーサーカーのクラスカードを所持しており、彼を彷彿させるような怪力と雷を操る能力、ミョルニルを振るって戦っている。
    ペルクナス:リトアニア神話の雷神。最高神ディエヴァスに次ぐ主要な神。
    サンダーバード:北米のインディアン部族の間に伝わる神鳥。雷の精霊とされる。
  • 歴代サーヴァントで3つ目となる「対城宝具」の担い手。呂布奉先の「軍神五兵」の種別は正確には「対人・対軍・対城宝具」のため、純粋な対城宝具としてはアルトリア・ペンドラゴンの「約束された勝利の剣」以来2つ目となる。
    • さらに言えば、「EXランク」の対城宝具はテスラが初である。他サーヴァントと比較せずとも、20世紀という近代を生きた人物が得た宝具として見ても規格外のランクを持つ。ただし人類文明に電気という「光」を授けた彼の偉業や、雷電という神秘を昇華した宝具ということを考えれば、EXランクという破格の評価もあながち不思議でもないだろう。
    • そのランクと種別に違わず、極めて高い出力を誇る宝具。最大出力時には限定的な時空断層の発生という、ギルガメッシュの「天地乖離す開闢の星」と同規模の現象を起こしうる。奇しくも両者は同じ弓兵クラスのEXランク宝具持ちという共通点がある。
  • 1856年生~1943年没と満86歳まで生きており、李書文を抜いて最も近代まで活躍した英霊である。
    • このため、本人と断定できる写真が残された初の英霊。上記の通り190cmの長身でハンサムと言える外見だが、流石にFateの彼ほどがっしりとした体格ではない。なお、写真やナイアガラの側に立てられた銅像では立派な口髭を生やしているのだが、なぜか本作に登場するニコラは髭を生やしていない。
    • Fateシリーズでアメリカ合衆国出身初のサーヴァント。なお厳密に言うと両親はセルビア人で1884年までオーストリア帝国に住んでいた。その後アメリカ・ニューヨーク市に移住し、1891年にアメリカ市民権を取得。
      • 一方で生涯セルビア国籍を保持していたので民族的なアイデンティティも捨ててはいなかったようである。セルビアでは現在でも空港や通りの名前に採用されて銅像が建てられ、肖像画は100ディナール紙幣に用いられており、郷土の偉人として崇敬されている。
    • 経歴上は特にイギリスと関係はないはずだが、彼本人は英国紳士を志している。
  • 聖杯にかける願いは、「生前に提唱していた『世界システム』の完成」。一言でいうと、「電磁波で無線送電するシステム」である。ワイヤレス電力伝送自体は現代2018年時点でモバイル端末などに向けた小規模ながら実用に至っているのだが、これがより大規模化するなら「家庭からコンセントがなくなり電子機器に直接送電できるようになる」「宇宙空間で大量発電して地表にエネルギーを送る」など、それこそ神の雷霆を地上に降ろした時以来のブレイクスルーが完全に成立することになる。
    • なお、この「完成」の方法についてだが、理論に存在する欠陥を聖杯で埋めるつもりなのか、聖杯で受肉して自力で研究を完成させるつもりなのかは不明である。
  • 竹箒日記ではダ・ヴィンチちゃんから「巨乳好き」だと言われており[出 1]、「セイバーウォーズ」では謎のヒロインXに対して体型的には魅力的ではないレディと評している。

話題まとめ編集

直流・交流論争
上記のように彼とエジソンの関係性は最悪であるが、その端的な例が「送電には直流・交流のどちらが良いか」という論争である。
直流は送電中の電力損失が小さく電線の絶縁が容易という利点があるが、交流のほうが電圧を変更しやすく変電による電力ロスも少ないため論争となった。
テスラは交流を支持し、エジソンは直流を支持していた。
エジソンとしては当時すでに主流であった直流のほうが白熱電球(エジソンの発明品で特許料の源泉)に向いていたために交流の存在を認可するわけにはいかず、悪質な嫌がらせを続けたとされる。
一例として、電気椅子の動力に交流の使用を提案し、それを論拠に「交流は危険である」というネガティブキャンペーンを行った(勿論、直流交流どちらでも人間は感電するのだが、当時は専門の人以外分からなかったのだろう)。この際、ウェスチングハウスの名を「交流電気で処刑する」という動詞として普及させようとしていたが、流石に定着しなかった。[注 3]同じようなことをしたのならば、「悪鬼」と呼びたくもなるであろう。
1893年、ナイアガラ瀑布の発電設備にニコラの2相交流システムの採用が決定。これを切っ掛けにアメリカ合衆国、延いては世界の送電システムは交流が主流になった。
これら一連の流れはFGOで両者が登場する以前から『ジョジョの奇妙な冒険』等で知られる荒木飛呂彦氏の実在するマイナーな偉人や奇人を取り扱った漫画『変人偏屈列伝』でも取り上げられておりサブカルチャー方面ではそこそこ知られていた。そこでは荒木氏の作風によりFGOさながらに殴り合いまでして争っているエジソンとテスラがおり、「ほざくかッ!テスラーッ」「殴られたってやめないぞエジソン!」という同作のやり取りをFGOのテスラとエジソンにやらせる二次創作も定番というレベルで普及している。
交流は電圧の変更が容易であるため、規格(使用電圧)の違う電化製品に対応させる事ができ、また、交流から直流への変更は簡単だがその逆は面倒であるため、まずは交流で送電するというのは極めて合理的である。
しかし実際に電化製品の内部で電力が使用される場合、基本的にはアダプタを用いて直流に変換してから使われる事が殆どで、特に現代社会において至る所に存在するバッテリー駆動の機器の場合、機器の中で送電が完結するため最初から直流電流である。
現在においては交流送電と比較して送電損失が低い高圧直流送電が長距離の送電において(海底ケーブルなどでも)採用されており、電力が大量に必要なデータセンターなどの需要の増加により直流給電が注目されている。これは、交流が送電方式として選ばれたもっとも大きな理由である変電技術が発達し、半導体を用いて直流の電圧を変換することが可能になったことに起因する。
このように直流・交流ともに長所短所が存在するため言うまでもなく使い分けが肝要なのだが、テスラとエジソンの2人は個人的事情も多分に含め、どちらかに統一させようと日々殴り合いを演じているのである。


論争のその後
直流・交流論争に勝利したニコラだが、彼が設立に関わったウェスチングハウス社は1980年代後半から事業を縮小していき、1999年に解体(2017年に乱脈経営で破綻した会社は、名称と事業を受け継いだ別会社である)。一方、エジソンが設立したゼネラルエレクトリック社は堅実な経営で存続しているが、エジソン自身は事業に口煩く干渉しすぎたせいで周囲から疎まれた結果、会社からはじき出されてしまった。
オカルトサイエンス
かくも偉大な発明を人類に齎した彼ではあるが、エキセントリックな言動やこれまでの利潤を全てつぎ込んで没頭した晩年の研究内容等から後世に至るまで理解者に恵まれず、その功績に反して世間的な知名度は低め。しかも、一部ではオカルト科学者の第一人者のような扱いを受けてしまっておりそちらの方面でのほうが名前が上がることが多いのが実情である。
そうなった理由としては、かの世界的に有名なデマであるフィラデルフィア実験の責任者だったという噂や、(理論上)「地球を分断出来る」といった大胆かつ挑戦的な言動、霊界通信機のような後年の研究内容によってマッドサイエンティストの烙印を押されてしまっていることが挙げられる。
特に、電磁気学的には存在しないとされるスカラー電磁波を発見したとするテスラの研究は、陰謀論や宗教と結び付けられ、現代においてもカルト団体などにおいて提唱されることがある。日本では2003年に白装束の集団として注目を集めた宗教団体がスカラー電磁波の存在を主張していた。もちろん、スカラー電磁波自体もテスラの発見報告から90年あまりが経とうとしている現在もテスラ以外の観測報告がなく、疑似科学として扱われている。
生涯孤独の天才
作中でエジソンから「結婚もできなかった生涯独身」と誹られており、対してテスラは「私についていける女がいなかっただけのこと」とにべもなく返している。
これは史実でも実際にそうであり、上記の通り余りにも突飛な言動やオカルティックな研究に走ったせいであまり理解者に恵まれることがなかったという。
長身かつ端正な顔立ちのテスラは社交界の女性たちからモテたというが、その気難しい性格ゆえかあまり色恋話に熱を上げなかった。当時世界一の女優といわれたサラ・ベルナールの誘いすら無視したという逸話も残っている。数少ない恋仲の関係にあった、アメリカの大富豪J・P・モルガンの令嬢とも最終的には破局で終わっており、その結果研究費の援助も得られなくなってしまっている。
そんなに恋愛に無縁のテスラだが、晩年には公園で出会った一匹の鳩を深く愛していたという話を、彼自身の口から語られている。
雷電王
ファンから時々通称として用いられる二つ名。この名は、テスラがメインで登場する四章を担当した桜井氏の代表作である『スチームパンクシリーズ』で同名のキャラクターが主役として登場しており、そちらでの二つ名である《雷電王》に掛けたものである。
外見は青年然としたあちらと違うが、雷電を操る能力や、装着した機械式グローブの造形は非常に似ている。また作中でテスラが発言した雷電の神々の名も、あちらの作品で名が挙がったものと大体一致している。英国紳士を志している点も同様。
もっとも、蒸気王のチャールズ・バベッジに比べるとそこまでパロディといえるものではなく、あくまでキャラクター造形におけるエッセンス程度の要素である。また、蒸気王のバベッジが蒸気文明の立役者として「十碩学」の筆頭に数えられて尊敬を受けているのに対し、電気という異端の力を振るうはぐれ者で自身の存在を誰の記憶にも残せないテスラという、『Fate/Grand Order』における彼らとは正反対の存在となっている。
玉藻の前を好みだと四章で口説くのは、あちらのテスラの主役作である『黄雷のガクトゥーン』のヒロインにして語り部であるネオン・スカラ・スミリヤが玉藻と容姿(赤よりのピンク髪、金眼、巨乳)が似ているところもあるかもしれない。

脚注編集

注釈編集

  1. 『デッドヒート・サマーレース』にてエレナに亜光速加速という物理的に無茶振りをされた時は普通に狼狽した。
  2. いろいろと極端な人間であったが、思想教育や強制労働までして他人を自分の目的のためにコントロールしようとするのは「やりすぎ」であり、普段と違って議論より先に攻撃するかもしれないレベルとのこと。
  3. 『Fate/Grand Carnival』では再生回数を伸ばそうとしたエレシュキガルによってエジソン共々電気椅子に掛けられる、という絵面的にもブラックすぎるネタがあった。

出典編集

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