イアソン
- 真名:イアソン
- 出典:ギリシャ神話
- 地域:ギリシャ
- 性別:男性
『Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント。爽やかな印象を与える金髪の青年。
- 略歴
- ギリシャ神話の一大物語「アルゴー号の冒険」のトップとしてその名を知られた英雄。
- 『Fate/hollow ataraxia』でその片鱗は語られていたが、『Fate/Grand Order』第三章で本格的に登場。
- 「『契約の箱』に神霊を生贄に捧げれば大いなる力が手に入る」と嘘を吹き込まれ、『契約の箱』およびエウリュアレを巡って主人公達と対立する。
- 人物
- ギリシャ神話にその名を知られた大英雄とは思えないほど人間的にはアレであり、すぐに調子に乗るくせに些細なことで狼狽え、誰とも上から目線で話す一方で思い通りにならないと癇癪を起こす。他人の力を自分の力と思い込む上に人を人とも思わないという、まさに人間のクズ。
- ただ、その望みは「自分が王となって、誰もが満ち足りて争いのない理想郷を作る」と意外にも極めて英雄らしいもので、『Grand Order』作中でも生前果たせなかったその望みの成就だけを求めていた。メディアには「平和を願う心が本物でも、魂が絶望的にねじれているので決して理想の王にはなれない」と評される。
- 上記のような性質も相まって、良くも悪くも「幼い」印象である。
- 能力
- 一応サーヴァントではあると思われるのだが、生前アルゴー号の同乗者であったアタランテ曰く「戦ったことが皆無」「戦力に数えなくていい」という扱いで、戦う素振りも一切見せない。指揮官としても上記の性格と相まって無能の極み。
- その一方で、ギリシャ神話の英雄をまとめあげてアルゴナウタイを結成しただけあって弁舌やカリスマ性については「怪物」と評されるほど。
登場作品と役柄
- Fate/hollow ataraxia
- キャスターの回想に少しだけ登場する。
- Fate/Grand Order
- 第三章後半に登場。敵の首魁として主人公達と対立する。
人間関係
Fate/Grand Order
生前
- メディア
- 妻。彼女の助力で冒険を成功させるものの、最終的には破局。
- ケイローン
- 師。もっとも、彼の教室を「ケンタウロスの馬蔵」呼ばわりしているあたり、良い感情は持っていないようである。
- ヘラクレス
- アルゴー号のクルー。ギリシャ神話に名高い英雄であり、ひねくれながらも子供のような憧憬を向けている。
- 『Grand Order』ではバーサーカーとして現界しているために多少見下している節もあるが、その強さには絶対の信頼を置いていることが伺える。
- アタランテ
- アルゴー号のクルー。こちらからは特にどうということもないようだが、あちらからは嫌われている。
- ペリアス
- 叔父。本来継ぐはずだった王位を奪われ、対価として求められた金毛羊皮を手に入れる為にアルゴー号を作ることになる。
- 帰国後に彼を謀殺し、王位を取り戻す。伝承によってはメディアの独断による行為とする説[1]もあるが、『Fate』ではイアソンの指示とのこと。
- グラウケー
- コリントスの王クレオーンの娘。メディアの苛烈なやり方に嫌気がさして彼女と結婚しようしたが、怒ったメディアにクレオーン共々焼き殺されてしまう。
名台詞
Fate/Grand Order
- 「なに……なにをいう、魔女め! 鄙びた神殿にこもっていただけの女に何がわかる!
王の子として生まれながら叔父にその座を奪われ、ケンタウロスの馬蔵なんぞに押し込まれた!
その屈辱に甘んじながら才気を養い、アルゴー船を組み上げ、英雄たちをまとめ上げた!
このオレのどこが! どこに! 王の資格がないというのだ!?
オレは自分の国を取り戻したかっただけだ! 自分だけの国がほしかっただけだ!
それの何が悪いというのだ、この裏切り者がーー!」 - 第三章、メディアに騙されていたとわかり、「王様になるべきではない」と彼女に言われての返答。
- 生前も含めて溜まりに溜まった鬱屈が大爆発したようなぶちまけっぷりである。この「思い通りにならないと周囲を呪う」魂のねじれこそが、まさに王の資格の欠落そのものであった。
メモ
- 金髪の好青年然とした姿、爽やかな表向きの性格と小心かつ自分勝手な内面、その一方で平穏を望む心など、非常にアトラム・ガリアスタにそっくりである。
- 彼もサーヴァントであると思われるが、戦闘を行うキャラクターとして登場していないためクラスは不明。アルゴー号の船長であったことを考えるとライダーであろうか?
- 当初姿が公開された際、容姿とどこか傲慢そうな印象から、別クラスのギルガメッシュではないかという噂が一時立った。
- ギリシャ神話におけるイアソンの最期は非常に惨めなもので、メディアに復讐されてボロボロになった後、アルゴー号の残骸の前でかつての冒険を懐かしんでいる時に、落下してきたアルゴー号の船首像に押し潰されるというものだった。なお、この船首像は愛の女神アフロディテを象ったもので、恋人を裏切った罰が与えられたとも言える。
リンク
- ↑ なお、その伝承ではメディアに嘘を吹き込まれた実の娘達に釜茹でにされるという悲惨な最期を遂げており、メディアの苛烈さと魔力に民衆が恐怖した為にイアソンは王位につけなかったとされる。