アグラヴェイン

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アグラヴェイン

  • 真名:アグラヴェイン
  • 性別:男性

円卓の騎士の一員。威圧感のある顔立ちをした偉丈夫。

略歴
円卓の一員としてアルトリア・ペンドラゴンに仕えた騎士。
もともとは母であるモルガンによって円卓を破滅させるべく派遣されたスパイであったが、アルトリアに国を栄えさせる希望を見いだし、実直に仕える。
元来の性質からして真面目で厳格であったが、王を支えるにあたり憎まれ役を積極的に買って出た為に円卓内部でも嫌われ者になってしまった。
そしてギネヴィアが不義を働いた際にその所業を手酷く侮辱した為に当事者であるランスロットを激怒させてしまい、殺されてしまった。
『Fate/Grand Order』第六章では獅子王によってサーヴァントとしてAD.1273のエルサレムに召喚され、獅子王の補佐官として忠実に仕える。獅子王についた他の円卓の騎士たちがギフトを与えられているのだが、彼はそれを固辞している。
人物
上記のように非常に厳格で真面目。
その一方で母親の影響かかなりの人間嫌い及び女性不信であり、ギネヴィアの所業もそれに拍車をかけてしまっている。
偉丈夫な顔立ちながら実年齢はかなり若いらしく、天竺へ旅している途中の少女という側面で現界している玄奘三蔵からは同い年と言われている。(なお史実上の玄奘が唐を出発したのは二十代後半だが、FGOの玄奘三蔵は出典が史実ではなく「西遊記」なので年齢はこの限りではない)
能力
円卓随一の尋問官で巧みな拷問技術を持つ。その技術は河馬ですら人語で助けを請う声を上げるともされている。
また、ケイ同様に統治能力に優れ、円卓における文官の事実上の最高責任者であり、補佐役として王にも積極的にアドバイスしていた。
「鉄の戒め」と呼ばれる黒い鎖を生み出し、束縛する。何らかの宝具であるのかは不明。
サーヴァントにとっては触れるのも危険な反面、人間にとっては頑丈な鎖でしかない。
かつて宮廷で逆上し、多くの同胞を斬り殺したあげく遁走した愚か者を参考にして自身の部下を狂化しており、さらにはそれを自分にも使うことができる。

登場作品と役柄

Garden of Avalon
円卓の騎士の一人として登場する。
Fate/Grand Order
第六章に敵として登場。直接の対決はないものの、終盤まで出番は多く、章の締めも勤める。

人間関係

Fate/Grand Order

獅子王
第六章での主君。最期まで仕え続け、章の締めに王を見送る。
玄奘三蔵
第六章で聖都で食客としていたサーヴァント。聖都を離れられるも、聖都へ戻ってこいと言うほどに女性不信の身でありながらその人柄は認めていた。

生前

アルトリア・ペンドラゴン
主君。もともとはスパイとして仕えていたが、ブリテンを繁栄させてくれる希望を見て、補佐官として支え続ける。
因みにサンタオルタはアッくんと呼んでいたが、公の場以外ではそう呼ばれていたのだろうか。
モルガン
母。人間嫌い及び女性不信の原因その1。
彼女の命令で円卓にスパイとして送り込まれるが、淫蕩な彼女のことは心底嫌っていた。
ギネヴィア
主君の妻。人間嫌い及び女性不信の原因その2。
清純であらねばならない彼女の不義に怒りを露にするものの、それが原因で命を落とすことに。
ランスロット
円卓の同僚。もともと性格的な相性は最悪だったが、ギネヴィアを罵倒したことで激昂させてしまい、殺されることになる。
実際、ランスロットへの対応の際にはしばしば感情的になっている。
モードレッド
円卓の同僚。自分と同じくモルガンが送り込んだ刺客でもある。そのためか割と気にかけている。
ガウェイン、ガヘリス、ガレス
円卓の同僚で兄弟。殆どの騎士達と同じく快く思われていない。
ベディヴィエール
円卓の同僚。彼も円卓が健在だった当時は彼のことを快く思っていなかったが、後に彼の死がキャメロット崩壊の引き金となっていたことに思い至り、考えを改めている。
ギャラハッド
円卓の同僚。彼と融合しているマシュは敵対が明らかな状況にも関わらず、アグラヴェインを見て「この人がいるなら王は大丈夫」という奇妙な安堵感を抱いていた。
これは人を見る目の確かであったギャラハッドが、彼の忠義心や尽力を見抜いていたからではとベディヴィエールに推測されている。

名台詞

Fate/Grand Order

「………まだ、あの男を頼りに……。」
ランスロットの名を出した獅子王が場を去った時に。不満を剥き出しにした苦々しい顔で呟く。
「そうだな―――ああ、ちょうど一人、手の空いている騎士がいたようだ。」
「遊撃騎士ランスロット。聖都への帰路についている卿に連絡を。」
「異邦からの叛逆者を追撃せよ。
これを成すまで聖都に戻る事は許されない、とな。」
ランスロットに主人公らの追撃命令を伝達させるが、その内容には彼への当てつけが多分に含まれている。
「それも結構。私は人間嫌いでね。万人に嫌われるのは望むところだ。万人を導きたいなどと夢見る貴女とは正反対の、つまらない男だよ。」
三蔵から「そんなだから嫌われる」と指摘された時の返し。あえて憎まれ役をしている事が分かる。
「当然だ。ギフトとは獅子王との契約。獅子王のサーヴァントになるようなもの。」
「そんなものを受けてしまえばいざというときに困る。王に対して、何も出来なくなるだろう……?」
他の円卓の騎士達にはある獅子王からのギフトが無い事に対して。この台詞の意味、そして彼の真意とは……?
後に竹箒日記で真意の一端が判明している。
「……裏切り者、だと?私が?おまえと同じ?」
「はは、ははははは。
ははははははははははははははははははははははは。」
笑いが止まらぬとは、この事だ。・・・・・・・・・・・・・・・
ランスロットの「自分達は共に裏切り者」という言葉を聞いて。その言葉に、アグラヴェインの感情は爆発した。
「……私の母親は、狂っていた。」
「いつかブリテンを統べる王になる、などと。私は枕言葉に、その怨念を聞かされて育った。」
「私は母親モルガンの企みで、おまえたちの席に座った。円卓など、なりたくもなかったが、それが最短距離だった。」
「私は、アーサー王から円卓を奪い、母親に渡すためだけの、道具だった。」
「私はそれに同意した。ブリテンには強い王が必要だと理解していたからだ。」
「私の目的はブリテンの存続だけだ。その為にアーサー王を利用した。」
「―――利用、したのだ。」
アグラヴェインの生い立ちと目論見、そしてモルガンの妄執。鬼気迫る顔で抑えていた感情と本心をランスロットに対してぶちまけ、まくしたてる。
「私が求めたのは、うまく働く王だ。ブリテンをわずかでも長らえさせるための王だ。」
「私の計画に見合う者がいればいい。誰を王にするかなど、私にとってはどうでもいい。」
「ただ、結果としてアーサー王が最適だった。モルガンよりアーサー王の方が使いやすかっただけだ。」
自らの望ましい強い王として、アーサーは使える、適していると考え、利用した。当初はそうだった。だが―――。
「私は女は嫌いだ。」
「モルガンは醜く淫蕩いんとうだった。清らかさをうたったギネヴィアは貴様との愛に落ちた。」
「私は生涯、女というものを嫌悪し続ける。」
「人間というものを軽蔑し続ける。」
「愛などという感情を憎み続ける。」
「その、私が―――。」
「はじめて。嫌われる事を恐れた者が、男性であった時の安堵が、おまえに分かるか。」
「……それが。貴様とギネヴィアのふざけた末路で。王の苦悩を知った時の、私の空白が、おまえに分かるか。」
アグラヴェインの周囲に見せなかった自身の、そして王への偽らざる本心。王に仕えるうちに、いつしか王に希望を見出し、惹かれていき、やがて王の苦悩を知るのだった。
気に食わない相手の本音を知ったランスロットは愕然とし、そして……。
「……いえ、畏れ多い。それに、私には仕事がまだ、五つばかり残っています。」
「賊軍の排除。侵入者の排除。破壊された聖都の修復。聖抜を受けた市民たちの誘導。
そして―――最後にただひとり残される貴方が住まう、絢爛けんらんたる離宮の仕上げ。」
「まだ……やる事が、ありすぎる。ありすぎる、というのに―――……現実は、ここまでのようだ。」
「今度こそ、貴方に、理想の国を献上する予定、でしたが―――」
「まことに、お恥ずかしい―――私の計画は、今回もうまくいかなかった。」
死にゆく状態にあっても、文官として、補佐官としての役目を全うし、王に尽くそうとする忠誠心を見せる。
その様を見た獅子王からは働きぶりを労いながらも、「働きすぎなのが唯一の欠点」と指摘するのだが、それもむべなるかな。
「まさか―――貴方に比べれば、私など。」
第六章を締める最後の言葉。功を労う獅子王の言葉に謙遜しながらも、鉄の騎士の顔には確かな喜びがあった。

メモ

  • 『Fate/Grand Order』ではサーヴァントとして登場するものの、イアソンシータ同様クラスは不明。
  • 『Fate/Grand Order』の夏期イベント『FGO 2016 Summer』では、アルトリアやモードレッドは水着姿のサーヴァントとして登場し、トリスタン、ランスロット、ベディヴィエール、ガウェインはまとめて礼装カードとして登場しているが、ビジュアルが公開されているにも関わらずアグラヴェインは影も形も姿を見せず、誰一人言及していなかった。
    • おかげで、アルトリアの台詞で「王としての責務は執務室に置いてきた」と言っていることもあり、「王を始め主立ったメンバーが休暇で海に行っている間に一人だけ執務室に残って業務をこなしている」等とネタにされることに。

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