アインツベルン

2018年4月23日 (月) 09:35時点におけるイルステリア (トーク | 投稿記録)による版 (→‎リンク)

アインツベルン

聖杯戦争」における御三家の一つ。

ドイツの魔術師一族であり、別格の資金力を持っている。主に錬金術を修めており、中でもホムンクルス(人造生命体)の製造で名高い。

もともとは第三魔法を実現した魔法使いの弟子たちによって西暦元年に作られた工房。
彼ら弟子たちは人類の救済のため第三魔法を再現しようとするも彼ら自身の手では叶わず、代案として「師と同一の個体を作りその個体に魔法を再現させる」という方法を取った。
九百年近くの徒労の末、師と同等かそれ以上の性能を持つホムンクルス、ユスティーツァを鋳造することに成功する。しかしそれは彼ら自身の技術や努力とは関係のない全くの偶然から生まれたものであった。
それを耐え難く感じた彼らは自らの技術体系によってユスティーツァを超えるホムンクルスを作ろうと努力したものの挫折し、あるものは城を捨て、あるものは命を絶ち、アインツベルンにはホムンクルスのみが残された。
その創造主に捨てられたホムンクルスたちが創造主の目指した理想と目的のために稼働させ続けている工房こそがアインツベルンである。

アインツベルン城

常冬の城で寒く、基本的に明かりが落とされる事のない不夜城。
建造物その物は俯瞰すれば凹字型になっており、中央のへっこみ部分が中庭に当たる。対霊加工は完璧で、半端な幽霊では進入出来ない。出来るとしたらそれは霊格の高い、名のあるモノのみ。
中庭は一番寒い所で、管理担当はセラ。無断で入ると彼女に怒られるが、イリヤと一緒であればその限りではない。
元々アインツベルンは冬山の城なだけに花を育てる伝統は無いのだが、それでもイリヤの希望をセラが汲み取って花壇が作られた。セラの手による花壇作成の記念碑があり、イリヤ曰く「ガラじゃなーい」。
イリヤたちがこの城にやって来たばかりの頃は荒れていたが、その段階でも咲いていた花は残っていたらしく、士郎は十年前はかなりの数の花が咲いていたのではないかと予想している。後にその荒れた中庭はセラとリズの働きにより整えられる。
『Fate/hollow ataraxia』においてイリヤは他人に誇れるほど雅ではないと自信なさげであったが、少なくとも一般人の視点から見れば充分美しい庭園になっていたと思う。二年後くらいには今以上に花いっぱいの庭園になるのを目指してセラが頑張っているようだ。
その外観とは裏腹に防犯用に作られた地下牢直通の落とし穴があったりもする。

『Fate/hollow ataraxia』では三階はイリヤ曰く凛が散らかしたままの面白い状態、士郎及び一般人の感性で述べるなら危険な状態で放置されているらしい。

地下にワインセラーがあるが利用していない。本国の城の方であれば蒸留所もある。ただし、飲む為の酒ではなくて魔術的な用途を目的とした物であり、詰まる所魔術の実験材料の工房である。温泉もある。

人物

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
アインツベルンの最高傑作と謳われるホムンクルス。第五次聖杯戦争におけるバーサーカー陣営のマスター。
彼女でも聖杯戦争に勝利できなかった場合、アインツベルンは「自身の設計思想では第三魔法に辿り着けない」として自殺するのだという。
アイリスフィール・フォン・アインツベルン
イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの母親。第四次聖杯降霊儀式の聖杯の「器」として錬成されたホムンクルス。
「冬の聖女」ユスティーツァの後継機にあたり、また究極のホムンクルスの母胎となるべく設計されたプロトタイプ。
Fate/Grand Order』のコラボイベント『Fate/Accel Zero Order』ではアインツベルンの研究が一世代早く進んだことで、彼女が究極のホムンクルスとなっている。
ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルン
第三魔法の魔法使いの弟子によって作られたアインツベルン城の中枢制御用人工知能「ゴーレム・ユーブスタクハイト」。
彼本人に人格は存在しないが、人間性を植え付けた人型端末筐体を鋳造しアインツベルンの管理を行っている。
ユスティーツァ・リズライヒ・フォン・アインツベルン
最初に大聖杯となったホムンクルス。後継機であるイリヤの中にも彼女の記憶が息づいている。
リーゼリット
イリヤの従者。もとは聖杯となるべくして鋳造されたが、失敗作として廃棄されかける。
セラ
イリヤの従者。イリヤに魔術教育と身の回りの世話を施すために鋳造された。
フィリア
鋳造されたホムンクルスの一体。偽りの聖杯戦争ではアインツベルンと決別している。

関連組織

遠坂家
「聖杯戦争」における御三家の一つ。聖杯戦争を行う教会の管理下ではない霊地、世界に孔をうがつ秘術、サーヴァントを象るシステムを提供した。
間桐家
「聖杯戦争」における御三家の一つ。サーヴァントというシステムの考案、素材安定のための呪い、第二次から令呪を考案し編み出した。
ムジーク家
Fate/Apocrypha』で交流がある一族。同様に錬金術を修めており、ホムンクルスの技術の一部提供をしているが、アインツベルンからしてみれば、せいぜい子供に持たせる玩具程度の技術しか教えていない。
ユグドミレニア一族であることを伏せていたが、当然のようにアインツベルンは承知している。だが、大聖杯は唯一成功したユスティーツァモデルを分解したものであり、それが起動するのであればと協力した。

言及作品

メモ

  • 上述の錬金術を応用しているのかとんでもないお金持ちで、冬木の聖杯戦争で損失が出た場合の金銭補償はアインツベルンが行っている。
  • Fate/Apocrypha』では、第三次聖杯戦争によって大聖杯が強奪されたことにもめげず、再び大聖杯を作るべく奮闘しており、奇跡の再現が行えないものかと腐心している。
    • それに伴って、閉鎖的だった彼らもやむなくムジーク家をはじめとする別の魔術師たちと繋がりをを持つようになった、と語られている。
    • また、衛宮切嗣と関わり合いにならないため、最高傑作であるイリヤスフィールは永遠に生まれることはない。尤も、彼女が生誕しない限り、アインツベルンは絶望することはないのが幸いである。
  • Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』ではアイリスフィール曰く「アインツベルンはもうない」と、ドイツの魔術師一族としては完全に断絶した事が示唆されている。また「他の魔術師とは一切の交流を断っていた一族」「十年程前に願望機降臨の儀式を起こそうとしていた(それ以前についてはまったく触れられておらず、また該当のケースも「第四次」とも言われていない)」など、『Fate/stay night』でのアインツベルンとはかなり異なった経歴に至っている。

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