死界魔霧都市 ロンドン | |
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副題 | ロンディニウムの騎士 |
人理定礎値 | A- |
年代 | AD.1573 |
シナリオ担当 | 東出祐一郎 |
監修・加筆 | 奈須きのこ |
概要
第四特異点。産業革命を迎え人類が著しい発展を遂げた時代の十九世紀の西暦1888年の大英帝国の首都ロンドン。
時代は文明の発展と隆盛を起こし、人類史が大きな飛躍を遂げた「産業革命」が決定的な人類史のターニングポイント。消費文明の観点からも、この時期に現代への足掛かりを得た。
七つの特異点の中では最も現代に近い。この特異点は第一から第三特異点は範囲が広範だったが、この特異点は首都ロンドンに特定されている。
聖杯を動力として動く巨大蒸気機関「アングルボダ」が「魔霧」を発生させ、魔霧でロンドン中を覆っている。世紀末の都市は全く視界が効かない程の濃霧に覆われており、人体に有害な程の濃度の魔力を含んでいる。しかもこの霧の魔力が魔力感知を阻害する。
霧の中ではホムンクルスや魔術式の
魔霧とは別にジャック・ザ・リッパーも宝具『暗黒霧都』で周囲に霧を発生させており、外を出歩く人たちを襲っている。2種類の霧の合わせ技で非常に厄介。
魔霧による犠牲者が出た後に生存者は屋内に避難したらしく、ロンドン市民は建物内に閉じ籠っている。午後二時でも往来は全くの無人で、馬車も歩行者もいない。犠牲者の姿すら見えず、まるで廃墟の様な状態。建物は全ての戸や窓が閉められている。
既に完全に廃墟と化している地区もあり、イーストエンドはほぼ全滅している。
モードレッドや主人公たちはヘンリー・ジキルの家を拠点にしている。ジキルお気に入りの個人用ソファがある。碩学に使う低温保存の必要な薬品のために、まだ普及前の冷蔵庫も設置されており、中にはシードルを冷やしてある。魔術師であったジキルは魔霧に魔力が含まれている事を突き止めたが如何にも出来ずにいた時にモードレッドと出会い、協力関係を構築した。主に実働はモードレッドが行い、調査と解析はジキルが担当していた。
ちょっとした時空の歪みが発生しており、この年代の少し前に発売されたはずの小説「ジキル博士とハイド氏」が存在してなかったり、そのモデルとなったヘンリー・ジキルが存命だったりしている。
マキリ・ゾォルケン、パラケルスス、バベッジらが「魔霧計画」という計画を行っており、最後の一手としてマキリ・ゾォルケンが狂化に似たスキルが付与されたニコラ・テスラを召喚し、テスラに魔霧の集積地帯に雷電を放たせて魔霧を活性化させることでブリテン島の壊滅、ひいては人理の破壊を起こそうとした。
この時のニコラ・テスラはサーヴァントですら寄せ付けない活性魔霧を纏っていた。
アングルボダの魔術炉心には染み付いた執念、呪いがかかっており、幕間の物語「開闢の理」では霧の中から土地に焼き付いた亡霊が現れ、更にまだ生きていた炉心によって大聖杯を作った者の妄念[注 1]がA級サーヴァントクラスのエネミーとして出現した。
当時の「時計塔」が登場するが、マキリ・ゾォルケン、パラケルスス、バベッジらの襲撃を受けて壊滅している。 ただし、そもそも時計塔の人材はロンドンに集中していないことに加え、ロンドンにいた上位陣も襲撃から早々に逃亡しているため、人類史に影響を与えるほどの被害を受けているわけではないという。
円卓の騎士モードレッドに窮地を救われた主人公達は、この特異点の調査をしているという彼女に協力することになる。
なお、第六特異点につながる伏線が張られていたことが後にとある人物により語られた。
用語
- アングルボダ
- ロンドンの大聖杯。聖杯を動力として「魔霧」を発生させる巨大蒸気機関。
- 魔霧
- 巨大蒸気機関アングルボダが発生させた魔力の霧。
- 高い濃度の魔力を含んでおり、まるで大気に魔力が充満しているかのようで、大気の組成そのものと魔力が結び付いたいるクラスの濃度。生体に対して有害で、普通の人間なら深く吸い込むと命に関わる[注 2]。霧が薄い場所ならマスクなどで覆えば死ぬ事はないが、濃い場所だとマスクをしていても吸い込んだだけで通常の生物は魔力に侵される。素質や体質にもよるが酷い場合では一時間ほどで死んでしまう。
- この霧の魔力が魔力反応感知の邪魔になり、対象を識別することが出来なくなっている。
- 主人公たちがレイシフトする三日前から夜毎に生命を奪う程の霧が都市に満ちている。全く視界が効かない程の濃度でロンドンを覆っている。ジキルの試算ではこの霧の所為で数十万単位で死亡者が出ている。
- 不明の怪機械(ヘルタースケルター)
- チャールズ・バベッジの宝具によって創造される蒸気式ロボット。天属性。
- トーマス・エジソンはこのロボットの技術を勝手に流用し、更に「蒸気より電気」という考えで改造して機械化歩兵にしている。
メモ
- シナリオ中のハンス・クリスチャン・アンデルセンの台詞は全面的に奈須きのこが執筆している。
脚注
注釈
出典