柳生但馬守宗矩
セイバー | |
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真名 | 柳生但馬守宗矩 |
読み | やぎゅう たじまのかみ むねのり |
外国語表記 | Yagyu Tajima-no-kami Munenori |
性別 | 男性 |
身長 | 181cm |
体重 | 71kg |
出典 | 史実 |
地域 | 日本 |
属性 | 秩序・中庸 |
一人称 | 私/拙者 |
二人称 | 貴殿/貴様/○○殿/○○(呼び捨て) |
三人称 | 奴/あれ/○○殿/○○(呼び捨て) |
声優 | 山路和弘 |
デザイン | 古海鐘一 |
設定作成 | 桜井光 |
レア度 | ☆4 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
- 略歴
- 亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』では生前の人間として登場。
- 『宮本武蔵体験クエスト』で並行世界より現れた宮本武蔵と剣を交えた後、剪定事象の天草四郎に「宮本武蔵はまた現れる」と告げられる。
- 以後、天草四郎の元につき、宿業を埋め込まれた英霊剣豪の一人「セイバー・エンピレオ」として行動する(正確には、この時点では生きた人間であるため英霊ではない)。
- その半年後、再会した宮本武蔵に味方として近付き、彼女が他の英霊剣豪を倒して成長するのを待っていた。
- 厭離穢土城でキャスター・リンボを倒した宮本武蔵たちの前に正体を現して戦いを挑んだが、空の座へと至りつつあった彼女に敗北した。
- 人物
- 感情を交えず、氷の理性ですべてを見据える合理性の鬼。「術理とは合理であり、すなわち剣きわまれば、自ずと無駄なくすべてが叶う」という理論を持つ。
- 情熱を口にせず、逸(はや)らず、焦らない。目的へ到達するための最善、最短の手段を至極冷静に突き詰める。味方となれば頼もしいが、敵となればあまりに恐ろしい、氷にして鋼鉄の男。
- 兵法家にして政治家で、諸大名やその子弟に新陰流を指南し、自らの弟子を有力な大名の剣術師範として送り込むなどした。
- 生前の宗矩は武蔵と激突する事はなく、相手をする事もなかったが、実のところ気には留めてはいた。故に『英霊剣豪七番勝負』では(自らの世界の「宮本武蔵」とは別人だと知りながらも)彼女との対決に固執しており、その為に英霊剣豪達の暴虐をあえて断罪しきらずに武蔵たちに対処を一任しており、そして自らもセイバー・エンピレオとして彼らに加担していた。
- だが、宿業を埋め込まれた英霊剣豪と化し、魔縁に堕ちた身であってもなお唯一、剣に向けた矜持に歪みはなかった。
- 英霊としてカルデアに召喚された宗矩は、武蔵の腕と在り方を認めている。自らの世界の「宮本武蔵」については、「西軍のもの」と見ている事以外は今もって不明である。
- 能力
- 武者七名を瞬時に斬り捨てたというほどの腕を持つ剣の天才であり、武蔵からも剣神に達していると評されている。
- その実力故に纏う剣気も凄まじく、主人公を一瞥しただけで身動きを取れなくさせ、サーヴァントである小太郎でさえも全身を総毛立たせた。
- 先読みに長けており、島原の乱の拡大をいち早く見抜いていたとも語られる。
- 「新陰流」スキルをAランク以上で有する宗矩は柳生新陰流の奥義を修めており、剣のわざのみならず、精神攻撃への耐性をも有している。
- 少し話しただけで感染するレベルの呪詛を受けて平然としていたり、クー・フーリンでさえルーン魔術の耳栓をつけてどうにか、というレベルの叫び声を上げるマンドラゴラを無念無想で悲鳴を無視して引っこ抜いたりと精神耐性が非常に高い。
別クラス / バリエーション
セイバー・エンピレオ
- 『屍山血河舞台 下総国』にて、生前の柳生但馬守宗矩が英霊剣豪に変貌させられた姿。
- 基本的な人格はそのままなのだが、宮本武蔵と出会った事により斬り合いの愉しさに目覚めてしまい、柳生家のことや将軍家への忠誠などが全て色褪せてしまっていた。
- 英霊剣豪としての不死性は身につけているが、英霊剣豪になって人格が歪んだという事は無く、腕前も据え置きである。
- とはいえ、晩年とはいえ生前の時点で変じてしまっている為、「英霊」としての柳生但馬守宗矩よりは腕は劣ってしまっている模様。
暗黒武者MUNENORI
- サーヴァントユニヴァースにおける柳生但馬守宗矩。悪の秘密結社「スペース神陰流」の副総統であり、現総統であるアシュタレトの育ての親。
- 元々はオトメ流であるエド神陰流の使い手であった事が示唆されているが、おそらく「宇宙を斬ってみたい」とセイバーなら誰でも思う大それた願いを抱いてしまったことから出奔。
- トキオミ教授の元から奪った女神の神核の片割れを自分の娘として育て、神陰流の剣術を伝授し、総統の座につけた。
- 物語中では彼女を女神に押し上げ、その力を以て宇宙を征服する事を目論んでいたが、同時に自身の技の後継者として、娘として情を抱いていたことも事実であった。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
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セイバー | 主人公 (Grand Order) | B | D | A++ | E | B | B | 対魔力:C 騎乗:B |
新陰流:A++ 水月:B 無刀取り:A |
宝具
真名:柳生但馬守宗矩
江戸柳生最強の剣士の一人。柳生石舟斎の子にして柳生十兵衛の父として知られる、剣の天才。
大坂夏の陣(1615年)では将軍秀忠を守り、武者七名を瞬時に斬り捨てたという。
将軍家光からは死後「剣術無双」と讃えられた。
兵法家にして政治家。諸大名やその子弟に新陰流を指南し、自らの弟子を有力な大名の剣術師範として送り込むなどした。
時代小説や時代劇では稀代の陰謀家とされる。
江戸時代初期、柳生家の地位を一万二千五百石の大名にまで押し上げてみせたからには、清廉潔白なだけでは有り得ないと考えられたのだろう。
先読みに長け、島原の乱の拡大をいち早く見抜いていたとも語られる。
寛永十四年(1637年)、キリシタン宗徒による反乱の報せが届いてすぐの頃、宗矩は追討使の任を受けた板倉内膳正重昌を必死に引き留めようとした。何故と問い掛けた将軍家光に、宗矩は「宗教徒のいくさはすべて大事」「重昌殿は討ち死にするでしょう」と答えたという。
宗矩の予見は的中した。才知溢れるものの一万五千石の小大名であった重昌は、多数が十万石以上を食む西国大名達に軽んじられ全軍を纏めきれず、苦戦を強いられるに至った。状況を重く見た将軍家光は「知恵伊豆」と讃えられた老中・松平伊豆守信綱を新たな総大将として江戸から進発させたのだが、重昌はそれを知って焦り、信綱の到着前に島原城を落とさんと自ら陣頭に立ち総攻撃を仕掛け、眉間を撃ち抜かれて戦死。総攻撃自体も4000以上の損害を出して失敗に終わり、家光は宗矩の言に従わなかったことを甚く後悔したという。
関連
- 二階笠
- 柳生家の家紋となっている二枚の編み笠。『Fate/Grand Order』における絆礼装にもなっている。
- 彼の息子である十兵衛は宗矩の打ち込みを二枚の笠で受け止めたという伝承もあるが、上記の家紋の件も併せて「出来すぎた話」と一蹴している。
- ……実際の所、そんな伝承が残ってもおかしくないレベルのとんでもない事を笠でやらかしたらしく、語りかけたもののすぐに言葉を濁している。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order
- ストーリーガチャ限定サーヴァント。亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』クリア後ガチャに追加される。
その他
- ちびちゅき!
- 裏生徒会の書記担当(つまり教師では無く生徒側)……なのだが、墨を擦る所から始める為なかなか進まない。
人間関係
Fate/Grand Order
- 宮本武蔵
- 『宮本武蔵体験クエスト』にて彼女と剣を交えたことで、彼は剣術の死合に愉悦を見出し、生きながらにして英霊剣豪と化すことになる。
- なお、負傷により隻眼となった彼女を見て、同じく隻眼である息子を想起している。
- セイバー・エンピレオ
- 『屍山血河舞台 下総国』にて、自身が至った別の可能性。
- 自身の幕間の物語では彼について「良い出会いがあったのだろう」と羨ましく思っているものの、自身よりは腕で劣っていると認識している。
- 加藤段蔵
- 『屍山血河舞台 下総国』にて、表向きは公儀隠密として、裏向きは英霊剣豪側からのスパイとして、武蔵たちに同行するように命令していた。
- 天草四郎時貞 (剪定事象)
- 『屍山血河舞台 下総国』にて、「宮本武蔵はまた現れる」と告げられて以後天草四郎の元につき、宿業を埋め込まれた英霊剣豪の一人「セイバー・エンピレオ」として行動する。
- 清姫 (亜種並行世界)
- 『屍山血河舞台 下総国』にて、江戸にほど近い土気の松平家の姫君ということで顔馴染みの相手。
- 理路整然と諭すために彼女からは懐かれつつも苦手意識を持たれている模様。
- 巴御前
- 『屍山血河舞台 下総国』では英霊剣豪として共に戦った仲。
- 期間限定イベント『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』では、「ロコモコ」について話し合った結果両者共に盛大に勘違いし、語源になった謎の生き物を一緒に探索しに行った。
- また、「子供を持った事がある人物」同士としてよく話をしているとのこと。
- アヴァータ
- ディルムッド・オディナ〔セイバー〕の幕間の物語にて、シミュレーター内に現れた彼の残留思念と交戦。
- 勝負自体は引き分けに終わったものの、彼が求めているものの概要を看破していた。
- 清姫
- ディルムッド・オディナ〔セイバー〕の幕間の物語にて、上記の立ち会いの後、感染させられた呪詛をマスターに二次感染させないためにマスターに言伝を頼んだ。
- 彼女の呪詛への耐性を考えてのことであるが、彼女への二次感染は問題視していないあたり結構イイ性格である。
- 武則天
- 彼女の幕間の物語にて、彼女に依頼され彼女宛の脅迫状を代筆した。
- 後に自分で記憶を消した彼女に問い詰められた際には、当然だが依頼主を明かさなかった(前もって問い詰められても答えないよう約束していた可能性が高いが)。
- ビーストⅢ/L
- 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』にて敵対した相手。
- 徳川に仇成すという暴挙に対し、終盤では春日局の支援と松平信綱の刀で寄ってくる彼女の分身を片っ端から切り捨ててゆくという大活躍を見せた。
- 岡田以蔵
- 期間限定イベント『惑う鳴鳳荘の考察』で共演。
- 前々から道場剣法と馬鹿にされていたようだが、クランクアップを告げられて駄々をこねていたところを挑発し、斬り合いに突入。
- 最後には剣気のみで後退させる絶技を見せ、さらには自分の戦いが殺す気の無い殺陣であったことを明かし、少し傷を受けた以外は無事に解決した。
- 生前を考えるとこの手の才能があって血気盛んな人間を諌めるのは慣れているのであろう。
- 織田信長
- ウィリアム・テルの幕間の物語にて、一緒に鷹狩りに興じていた。
- 性格についてはともかく、外見については大御所様(家康)から聞いていた姿とはだいぶ違ったらしい。
- ウィリアム・テル
- ウィリアム・テルの幕間の物語にて、一緒に狩りに興じていた。
- その後、狩人としての感覚を取り戻したい彼の願いを見抜いてアドバイスを送っていた。
生前
- 柳生十兵衛七郎三厳
- 息子。子供の頃から強く、稽古をつけるのも一苦労だったと述懐している。
- なお、稽古の際に彼を隻眼にしてしまったという逸話については「そういうことになっている」と言葉を濁している。
- 柳生石舟斎
- 父親。宗矩ほどではないが一流の剣士だったとのこと。
- 宗矩が剣に対しては愉しみを覚えない性格だったために、自身が修めていた新陰流ではなく柳生新陰流を名乗らせたとか。
- 徳川家康
- 江戸幕府の初代将軍であり、最初に仕えた相手。
- 徳川家光
- 江戸幕府三代目将軍であり、剣術指南役として仕えた相手。
- 史実同様に距離感がだいぶ近かったようで、「柳但(りゅうたん)」と渾名で呼ばれていたとか。
- 沢庵和尚
- 生涯懇意にしていたとされている僧侶。土方歳三が愛好する「沢庵漬け」の始祖という伝承もある。
- 詳しく語らないので詳細な人間関係は不明であるが、少なくとも面識があったのは間違いない模様。
- 春日局
- 徳川家光を支えた「鼎の三脚」の同僚。
- 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』では事態解決の為に生前の彼女と共闘した。
- 松平信綱
- 徳川家光を支えた「鼎の三脚」の同僚。
- 期間限定イベント『徳川廻天迷宮 大奥』では彼に囚われてしまうが、後に意外な形で助力を得る事になった。
- 柳生左門友矩
- 息子。十兵衛の弟であり、史実では寛永十六年死去。
- 死亡年が『屍山血河舞台 下総国』の設定年と同じため、登場&死亡が一部ファンに期待されたが一行の描写すらなかった。
名台詞
Fate/Grand Order
戦闘
- 「抜かせるな。一度抜けば、斬らねばならぬ。」
- 戦闘開始時の台詞。剣道を確立した厳格な師は、「活人剣」を成すべくただ戦いにおいても無益なそれを省く。
- 「参る。我が心は不動。しかして自由にあらねばならぬ。即ち是、無念無想の境地なり。『剣術無双・剣禅一如』」
「いざ。剣は生死の狭間にて大活し、禅は静思黙考の裡大悟へ至る。我が剣にお前は何れを見るものか。『剣術無双・剣禅一如』」 - 宝具発動。静かなる凪の奥義より繰り出される刹那の一閃に、斬れぬ物はなし。
マイルーム
- 「剣の稽古? いや、止めておくが宜しかろう。私では加減が効かぬ。三厳を相手にした逸話を知っていよう? 貴殿の眼を潰す訳にもいかぬ。」
- マイルーム会話「絆Lv2」。主人公が剣の稽古をつけてほしいと頼んだ返答と思われる。
- こんな事を言っているが将軍の剣術指南役を務めた人間が手加減が出来ないはずもなく……要は、遠回しに断っているのであろう。
- 「天草四郎時貞。何もかも…懐かしい。」
- マイルーム会話「天草四郎時貞」。宗矩は天草四郎と同時代を生き、島原の乱にも関わっているため、そのことを思い返している。詳しい関わりについては天草四郎時貞の項目を参照。
- 「外道が、ここにもいるか」
- マイルーム会話「クリストファー・コロンブス」、「ジル・ド・レェ」、「殺生院キアラ〔アルターエゴ〕」。
- 全員が露骨に何かやらかしそうな連中なので密かに警戒している様子。
ジルの旦那については一応抑え役がいるので心配はなさそうだが…
本編
- 「身体に力の起こりなし。我が剣生において無二の、自然無想による一の太刀。
それを既の所で流された。天下一の剣豪 など、作り話と意に介していなかったが――――
……これは斬らねばならぬ。何としても、斬らねばならぬ。」 - 『宮本武蔵体験クエスト』にて、初登場のシーン。鯉口で誘ってきた武蔵を目にも止まらぬ抜刀で追い詰めるが―――
- 武蔵からしたら裸足で逃げ出すレベルの実力差があったと見られているが、宗矩にとっても無念無想による前触れを全く見せない必殺の一撃を凌がれてしまった事で、天下一の剣豪と言う話もあながち嘘では無いと感じた。
- 「……消えたか。剣術だけではなく妖術にまで精通しているとは。
手応えはあったが、頭蓋を割るには至らなんだ。……我が秘伝を受け、二度までも生き延びる―――
新免武蔵守藤原玄信。その名、決して忘れぬぞ。」 - しかし二度の必殺を与えても武蔵を仕留め切る事は叶わず、別世界に飛んでいった彼女の名を心に刻み竹林へと消える。冷静沈着としている様だが、この時彼の心境にはある決定的な変化が起こっていた。
- 「安堵せよ、皆の者。怪異なぞ夜盗山賊の類と差はない! 是より私が土気城主たる松平下総守とともに討伐いたす!
我が配下はいずれも島原を平定せす戦に参じた者、幕府の威光が南の果てに届くと知らしめた兵ども!
故に。悪戯に騒ぎ立てず、ただ吉報を待て。
下総を騒がせた怪異跋扈の噂。遠からず、この柳生但馬守が刈り尽くしてくれよう。
島原の折の愚など二度と有り得ぬ。私が来たからにはな。」 - 亜種並行世界『屍山血河舞台 下総国』にて、下総の民に向けての演説。"剣術無双"と謳われる実力に裏打ちされた説得力と威厳を感じさせる。
- 「死して霊魂となったモノなどではなく、私は私、生まれ落ちた時と変わらぬ命と血肉を備えた者である。
些か、魔縁に堕ちた身ではあるが 。
フ。それにな。宿業なぞどうという事もない。業ならたっぷり百八つ、腐るほど持ち合わせておるわ。」 - 「侍衆を率いて土気城下へと至った時なぞは……フ。事もあろうに、
此処で屍山血河を築くしかあるまいか―――
等と、滾る心を抑えるのに必死であった。だが結局のところ貴様は気付かぬまま、此処へ至った。」 - 終盤、セイバー・エンピレオとしてその正体を現した際の発言。サーヴァントでさえ霊基を歪められ狂い果てる宿業を人の身で埋め込まれたにも関わらず、外面上の精神の変生が殆ど見られない。もはや人とは思えぬ彼の規格外ぶりが伺える。
- しかしその内には英霊剣豪としての深い業を確かに持ち合わせており、本来守るべきはずの下総の民に対して必死に殺意を抑え込んでいた。
- 「気づかされたのだ。私はこれまで剣術に愉しみを覚えたことなどなく、そのような者だからこそ、
父は私に古き新陰流を継がせなんだ。新陰流より生じたもの、柳生新陰流とな。
……それで良いと思った。どれほど高説を重ねようが、剣の道は殺人の道。
そこに特別な意味など―――人生の価値など求める事こそ不純だと。
だが違った。齢この歳、貴様と立ち合って今さらに気付かされたわ。
立ち合いの妙。刹那に生死が融け合う感覚。己が心と対手の心が同一する境地。
―――成る程。剣者の道というものは、面白い。」 - 英霊剣豪という魔に身を堕とす事になった理由。過去の武蔵との立ち合いで彼は生涯感じた事のなかった「剣者としての愉しみ」を見出した。それはかつて彼が培ってきた信念、忠義、道徳が全て消え失せてしまう程の変革であり、後に残ったのは強者と立ち合うという「欲」の為ならばあらゆる犠牲も厭わない一匹の剣鬼のみだった。
- 「その意気や良し。二度と巡らぬ両者の出逢いの天運の下にて―――
出でよ、血華咲き誇る我らが極地! 敗北せし者の魂を取り込み喰らう屍山血河の死合舞台!
我が刃の忌名、セイバー・エンピレオ! 我が魂の真名、柳生但馬守宗矩!
いざ、いざ、いざ。いざ決死の剣を見せよ新免武蔵! いざ! 尋常に!」
武蔵「―――――勝負!」 - 英霊剣豪七番勝負、七番目。サタンの名を出していない等他の英霊剣豪とは前口上が異なっており、ただ武蔵との闘いの為だけに剣を抜く。
- 「嗚呼、良い気分だ―――ふ。くくく―――
おのれ、三厳め。このような心地で剣を振るっていたとはなぁ。
であればあの上達ぶりも頷けるというもの。まったく憎らしい……
貴様達には胸糞の悪い言葉だろうが、すまぬ。敢えて言おう。
新免武蔵。カルデアのマスター。実に、この上なく……愉しき……立ち合いであった―――」 - 敗北後の台詞。一切の後悔も未練も無く、一人の剣客として潔く散っていった。
イベント
- 「承った。なお、拙者はチョキを出す。」
- 『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』にて、ロビンへの挑戦者の人数が多過ぎたためにジャンケンで選抜すると決まった際の一言。
- その道に長けているとはいえ、見事なまでに大人げない心理戦を吹っかけている。おかげでバーサーカーに窘められることに。
- なお、普段は一人称に「拙者」を使う事はほとんど無かったためプレイヤーからは芝居と解釈されていたが、イベントが復刻された際には一人称が「私」に変更されていた。
- 「とーすと ひとつでは 足りもうさん。(手拍子を打ちながら輪唱する
好々爺 )」 - 『雀のお宿の活動日誌〜閻魔亭繁盛記〜』での宴会にて。
- 荊軻が歌うエリザベートの代表曲「恋はドラクル」の「♪お腹は空くの 生きてるライフ(トースト一つじゃ足りないの)」に合わせたもの。
- 歌のリクエストに「手拍子で輪唱できるものがいい」と言ったが……生まれた時代もジャンルも異なる『ろっく』にもノリノリである。
- 「不覚。妖術の類をよもや一閃できぬとは、
生前よりも腕が落ちたか……」 - 『徳川廻天迷宮 大奥』にて、一度目の探索でも怪しいと思っていたがどうにもできないのでいったん放置していた怪しい壁を再探索した際に。
- 壁を破壊するのにとりあえず斬ってみて失敗した際、マシュに「剣がどうこうではなく封印的なものがあるから」と斬れなくて当然というフォローを入れられたが、当の本人は生前は妖術の類も斬れたとしてやはり自身の失敗と捉えていたようだ。これにはフォローを入れたマシュも驚いていた。
- 「勝算は、有る。」
「この印籠を手に入れたことで得た。それは疑いようもない。で、あるならば。」
「我らはそれを必ず掴む 。故に勝算は充分。勝ち十割である。」
「先刻は一歩及ばず、不覚を取った。だが次は十全たる状態の主殿がおられるのだ。」
「主が立ち向かう以上、勝たねば武士がすたる というもの。」
「故に負けぬ。二言はない。」 - 『徳川廻天迷宮 大奥』にて。カーマに雪辱戦を挑む準備が整った際、春日局から「これで勝てるか」と問われての答え。
- 自身の武士としての誇りに賭けて、二度目の敗北はないと言い切った。
- かつて英霊剣豪として立ちはだかった彼だからこその、味方としてこの上なく頼もしい言葉。彼と激戦を繰り広げたプレイヤーたちは胸を熱くした。
メモ
- ムーンセルのBBのようなチートを除けば、これまで登場した中でA++という最高の敏捷値を保持するサーヴァント。現状これに続くFGOでのサーヴァントは牛若丸〔アサシン〕や紅閻魔といった人外に片足を突っ込んだ者のみで、既出した佐々木小次郎やアキレウスですらA+止まりであることを考えると、単純な足の速さではないと思われるが、厳密な理由は現状では不明である。
- バトルキャラのモーションからの推測に過ぎないが、恐らく「あらゆる雑念を捨て去る無念無想の境地」に至る事で、どんな達人でも本来必ず生じる「動作の無駄」をゼロにし、それによって「あらゆる動作の最短距離の最適解」を行うことからの超高敏捷、加えて「動作の意を悟らせないことでその始動が見えなくなり、相手が応対に入る猶予が大きく制限される」差し合いでの大幅な優位ということだろう。
単純な走行速度でアキレウスに勝てる者はいないが、攻撃などの動作に要する時間は宗矩のほうがより短い、といった具合に。
「天眼」の異能によって「未来の可能性を剪定して」最適解の斬撃を放つ武蔵の宝具とは違い、人智の技の極限による対人奥義が「一つの最適解」となっているということだろう。
そして敏捷ステータスに反映される由縁として恐るべきは、斬撃以外も含むあらゆる動作にこの奥義が適用できることと言える。実際、バレンタイン2018では引っこ抜いた際に放つ死の悲鳴で命を脅かすマンドチョコラゴラを無念無想にて収穫したとのこと。
- バトルキャラのモーションからの推測に過ぎないが、恐らく「あらゆる雑念を捨て去る無念無想の境地」に至る事で、どんな達人でも本来必ず生じる「動作の無駄」をゼロにし、それによって「あらゆる動作の最短距離の最適解」を行うことからの超高敏捷、加えて「動作の意を悟らせないことでその始動が見えなくなり、相手が応対に入る猶予が大きく制限される」差し合いでの大幅な優位ということだろう。
- 生前の主君である徳川家光公からは「柳」生「但」馬守宗矩の名から「柳但(りゅうたん)」と呼ばれていたとされ、本作でもプロフィールでその旨が触れられている。そこからこの渋い老爺キャラでありながらJKセイバーを思わせる呼び方に「りゅーたん」とファン間ではあっという間に愛称が決まった。
- ちなみに『繁栄のチョコレートガーデンズ・オブ・バレンタイン』ではピジョンレポートにおいて「りゅうたん」という名で言及されている。
- スキル使用時のバトルモーションが「禅」をして精神を整えるという剣禅の一致を成し遂げた彼に相応しい演出であるが、座ってから立ち上がるまでが割と早く、またバトル中に正座をしている光景がシュールに映るため、一部のファンからは「セイザーのサーヴァント」「屈伸運動をするお爺ちゃん」等と言われるハメに。
- ちなみに第三再臨では和服から甲冑を纏った姿になるためか、スキル使用時の姿勢が「正座から胡坐に変わる」という細かいギミックがある。
- 生前は踊りや能を好み、自らも能を舞っていたとされ、時には友人の大名の家に押しかけて上がり込んだ挙句、立ちくらみを起こすまで舞い続けたという。割りとお茶目。そのうちイベント等でそのことについて語ることがあるかもしれない。
- イベントでは真面目な振る舞いをしているがそれ自体がギャグになっている事が多い(しかもそのスタイル故非常に押しが強くなる)。また、期間限定イベント『サーヴァント・サマ・フェスティバル!』や『雀のお宿の活動日誌〜閻魔亭繁盛記〜』などでは酒が絡む話にしばしば現れ、カルデアでも酒豪として知られている模様。
- なお、史実の宗矩本人には酒にまつわるエピソードは少なく、むしろ息子の十兵衛が酒癖の悪さで問題を起こすことが多い。
- イベントでは真面目な振る舞いをしているがそれ自体がギャグになっている事が多い(しかもそのスタイル故非常に押しが強くなる)。また、期間限定イベント『サーヴァント・サマ・フェスティバル!』や『雀のお宿の活動日誌〜閻魔亭繁盛記〜』などでは酒が絡む話にしばしば現れ、カルデアでも酒豪として知られている模様。
- 新宿で出会った記憶喪失のアラフィフ、アガルタで味方になった頼りがいのあるレジスタンスのリーダー、そして下総の重鎮こと彼。
彼らとの1.5部に入ってからのシナリオから、ある共通意識がユーザー間で生まれつつある…「1.5部の老人を信用してはならない」と。…なんともはや。- 『禁忌降臨庭園 セイレム』でも同じような「信用し難い老人」の存在は予想されていたが、その正体はかなりの鳴り物入りであった。
脚注
注釈
出典