セレシェイラ・エルロン

セレシェイラ・エルロン
外国語表記 Cerejeira Elron
本名 セレシェイラ・エルロン
性別 女性
所属 人理継続保障機関フィニス・カルデア
一人称 あたし
声優 鎌倉有那[出 1]
デザイン ReDrop
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要 編集

『Fate/Grand Order』の登場人物。
この項ではノウム・カルデアスタッフの一人である「セレシェイラ・エルロン」と、奏章Ⅰ『虚数羅針内界 ペーパームーン』内のキャラクタライズAIである「セレシェイラ」について扱う。

カルデアの「セレシェイラ・エルロン」
略歴
人理修復時からのカルデアのスタッフであり、2017年12月31日にカルデアが襲撃された時にシャドウ・ボーダーで脱出し生き延びた8名のスタッフのうち一人[注 1]
魔術協会からの査問を受け入れる12月31日の日、「記録書記は暇だから」という理由で外部からの来訪者を受け入れるゲート係の補助を指示される。元々ゲート係だった男性が訪れたゴルドルフ・ムジークらへの対応・手続きを担当し、彼からの指示でセレシェイラがゲートの開閉装置を操作する手筈で査問を受け入れた。
だが、それが結果的にカルデアの壊滅を招いてしまったため、以降は「自分の指が全ての元凶を引き起こした」という罪悪感をずっと抱え、必要な場合を除いては作業部屋である電算室に引き篭っていた。
なお、ペーパームーンの中の仮想世界に直接引き込まれた主人公シオンと違い、あくまで人格のモデルとしてコピーされただけであったため、主人公たちと違って昏睡状態に陥ったりはしておらず、AI聖杯戦争が行われている最中も「セレシェイラ」とは関係なくペーパームーンの外で活動していた模様。
人物
青と赤紫のややウェーブがかった髪に青い瞳、右目を前髪で隠し左目下に二つの星型の痣(黒子?)を持つ若い女性。
「セレシェイラ」はポルトガル語で『桜』を意味しており、先述した星型の痣も実は「星っぽく見える桜」である[出 2]
カルデア崩壊の決定的な引き金を引いてしまったという罪悪感を引きずり続けており、心の奥底に贖罪を求める願いを持つこと、それにより精神が安定していなかったこと、そして「たまたま」ペーパームーンの近くにいたことから巻き込まれ、「セレシェイラ」の人格モデルとして贖罪を求める心をコピーされた。
カルデア崩壊後は上述の通り、主人公ら主要メンバーと積極的に関わる事を避けて作業室に引き篭っており、ゴルドルフからは『臆病な性格』と思われていたが、その後のイベントでの登場場面と内容を見るからに発言こそ控えめなものの、割と直球かつハッキリと意見を述べるタイプの模様。
日記をつけるのが趣味で、しばしばそれを見返して自身の記憶と照合して記憶が間違っていない事を確認して安堵する癖がある。名前の由来の他、「故郷の味」としてポルトガル料理に想いを馳せている事からポルトガル出身である模様。
能力
記録書記を務めるだけあり、記憶力に優れる。これは個人の能力ではなく「そういう魔術の家系」であるためで、これにより記憶した出来事は本人が忘れたくても忘れる事ができない。そのため、「カルデアの壊滅を引き起こした」という罪悪感もずっと消えずに残っていた。
ペーパームーンの「セレシェイラ」
略歴
ペーパームーン内の仮想世界において、AI聖杯戦争を行うためのマスター役として人格を与えられた筆頭AIのうちの一体。
ランサーサーヴァントビーマを従えるも積極的に動こうとせず、ランサーの活動によりある程度の成果を上げてはいたものの、統括AI・ラニ=Ⅻとの戦いになるまで本格的に関わろうとしていなかった。しかし、彼女が話した真実は「サクラ」の願いを否定するものだとして受け入れられず立ち向かう事を決意し、ラニ=Ⅻのサーヴァントであるドゥルガーとの戦いにランサーを送り込む。
ドゥルガーを打ち倒し、ビーマとドゥリーヨダナの決闘も終わった後は、残る筆頭AIのうちアーユスが既に満身創痍で唯一残る五体満足な存在であったことから、次代の統括AIを引き継ぐこととなった。
罪悪感の正体は終ぞ知る事は無かったが、聖杯戦争での経験やビーマとの会話から、正体が分からないまでも『罪悪感があるからこそ、立ち止まる訳にはいかないという想いの原動力にできる』という答えを得ており、これは現実の「セレシェイラ・エルロン」にも無意識下ながら反映されている。
人物
外見は現実世界のセレシェイラ・エルロンとほぼ同じ。ただし服装はカルデア職員の制服ではなく、ライダースジャケットにスカートを履いたパンクロック風ファッションである。
マスター役として人格を与えられて以降ずっと「罪悪感」に苛まれており、「自分にはその資格がない」として聖杯戦争への参加に意欲的でなかった。正体は上述した通り「セレシェイラ・エルロン」をモデルとして、巻き込み(インボルブ)の実験方向性を持って作られた仮想人格であるAlterego Involved型のマスター。
自身のオリジナルとなったエルロンと同じく、日記をつけてそれを自身の記憶と照合する癖がある。
能力
「維持部(キープ)」の筆頭AIであり、維持部のAIであるタイプKのラニシリーズを指揮監督する権限を持つ。
日記を付けているが、後で読み返して自身の記憶と照合するためだけに付けている事からオリジナルの「セレシェイラ・エルロン」と同等の記憶力があると思われるが、オリジナルのコピーの結果得た能力なのか、AI故に誰でもそうなのかは不明。

登場作品と役柄 編集

Fateシリーズ 編集

Fate/Grand Order
カルデア所属員の一人として存在しており、奏章Ⅰ『虚数羅針内界 ペーパームーン』でNPCとして初登場。

人間関係 編集

ビーマ
「セレシェイラ」が契約したサーヴァント。
彼が「料理人として仕えた相手を喜ばせる事を史上とする」アルターエゴ化されていた事もあり、非常に大切に扱われていた。
サクラ
「セレシェイラ」としての同僚。ペーパームーン内で生産部(グロウ)の筆頭AIを務める。
彼女が隠していた願望と状況を誰よりも早く知ってしまったのも関わらず黙っていた事でさらなる罪悪感を積み重ねることになったが、その罪悪感まで無くしてしまうわけにはいかないと統括管理AIに反旗を翻すきっかけとなった。
カルデアのゲート係の男性
かつての南極のカルデアでの同僚。
彼に勝手に名前を呼ばれると怒り、名前を勝手に呼んだ回数を細かに記憶していたが、それは彼を悪く思っていないが故のことであり、2017年12月31日の査問団受け入れ手続きの直前、彼から「全てが終わった後の食事の誘い」を快く受け入れていた。
それゆえに、シャドウ・ボーダーに自分が乗れて彼が乗れなかった事も、消えない罪悪感の一つになっていたようだ。
主人公 (Grand Order)
同じカルデア所属員としての関係で、ペーパームーンでの一件があるまでは業務上必要な事やすれ違った時の挨拶くらいしかまともに会話をした事が無かった。
しかしペーパームーン内での聖杯戦争を解決し帰還した主人公と廊下で会った際は、ペーパームーン内の「セレシェイラ」の記憶が無意識にフィードバックされたのか、カルデア崩壊に関して抱いている罪悪感を吐露した。
ゴルドルフ・ムジーク
カルデアの新所長。
彼を招き入れてしまった事が旧カルデア壊滅の発端となってしまったため、内心ではいろいろと複雑な模様。
ジングル・アベル・ムニエル
ノウム・カルデアの職員であり、自身と同じくフィニス・カルデア時代からの古参職員。
2015年のフィニス・カルデアへ訪れたネモ〔サンタ〕が彼の外装を拝借して行った会話では、気楽に話し合う仕事仲間として接していた。

名台詞 編集

メモ 編集

  • これまでジングル・アベル・ムニエル以外にほとんど言及がなかった「ノウム・カルデアの八人のスタッフ」の一人。立ち絵つきの明確なキャラクターとして、満を持しての登場となった。
    • 同時に「見聞きしたことを忘れない記録係」というポジションの為、七つの特異点と七つの異聞帯は元より、「これまでカルデアがイベントで遭遇してきたトンチキな特異点の数々」も全て彼女が記録してきた事になってしまった。その内心はいかばかりであろうか。
    • もっとも主人公や他のスタッフ、並びにサーヴァント達と関わる様になれば、今度は十中八九メカクレが好みの海賊英霊に四六時中追い回されてしまうのが目に見えているので、それに比べるとまだストレス的な意味では軽い方なのかもしれない。
      • なお、ゴルドルフはサバフェスについてまったく信じず、「記録係が発狂したのではないか」と言っていた。


脚注 編集

注釈 編集

  1. 当初は名字の「エルロン」だけが判明しており、容姿についての詳しい記述も無かったので性別も不明だった。

出典 編集

リンク 編集