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:アルケイデスはゼウスが人間の娘アルクメネを孕ませて生まれた子のため、出生時からヘラの嫉妬と憎悪を受けていた。その中でもアルケイデスにとって最悪の受難となったのは、狂気を吹き込まれて我が子を殺してしまったことである。
 
:アルケイデスはゼウスが人間の娘アルクメネを孕ませて生まれた子のため、出生時からヘラの嫉妬と憎悪を受けていた。その中でもアルケイデスにとって最悪の受難となったのは、狂気を吹き込まれて我が子を殺してしまったことである。
 
:その罪を償う方法を求めてデルポイに赴き、「自分から王位を奪った相手であるエウリュステスに仕え、十の試練を受けよ」という神託を授かる。
 
:その罪を償う方法を求めてデルポイに赴き、「自分から王位を奪った相手であるエウリュステスに仕え、十の試練を受けよ」という神託を授かる。
:伝承によると試練は順に「ネメアの谷の獅子退治」、「レルネーの沼のヒュドラ退治」、「ケリュネイアの鹿の生け捕り」、「エリュマントスの猪の生け捕り」、「アウゲイアス王の牛小屋掃除」、「ステュムパロスの怪鳥の撃退」、「クレタの牡牛の生け捕り」、「トラキアの人食い馬の生け捕り」、「アレスの帯探索」、「ゲリュオンの牛の生け捕り」、「ヘスペリデスの黄金の林檎探索」、「冥界の番犬ケルベロスの生け捕り」を指し、アルケイデスはこれらに関連する宝具を持っていると思われる。
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:伝承によると試練は順に「ネメアの谷の獅子退治」、「レルネーの沼のヒュドラ退治」、「ケリュネイアの鹿捕獲」、「エリュマントスの猪捕獲」、「アウゲイアス王の牛小屋掃除」、「ステュムパロスの怪鳥駆除」、「クレタの牡牛捕獲」、「トラキアの人食い馬捕獲」、「アレスの帯探索」、「ゲリュオンの牛捕獲」、「ヘスペリデスの黄金の林檎探索」、「冥界の番犬ケルベロス捕獲」を指し、アルケイデスはこれらに関連する宝具を持っていると思われる。
 
:このうち「ヒュドラ退治」、「牛小屋掃除」の二つはアルケイデスの振る舞いのために贖罪としては認められなかったが、追加された二つも含め十二の難題を達成した。この偉業によりギリシャ最大の英雄として完成し、以後は試練中にも度々受けていたヘラによる干渉も受けなくなる。
 
:このうち「ヒュドラ退治」、「牛小屋掃除」の二つはアルケイデスの振る舞いのために贖罪としては認められなかったが、追加された二つも含め十二の難題を達成した。この偉業によりギリシャ最大の英雄として完成し、以後は試練中にも度々受けていたヘラによる干渉も受けなくなる。
 
:この期間にヘラを祀る神殿のあるティリュンスを拠点としたことから、ヘラクレス(「ヘラの栄光」の意)という皮肉な呼び名が付けられた。
 
:この期間にヘラを祀る神殿のあるティリュンスを拠点としたことから、ヘラクレス(「ヘラの栄光」の意)という皮肉な呼び名が付けられた。
*「ネメアの谷の獅子退治」:ネメアの谷に住み着く人食い獅子(後のしし座)との死闘。獅子の毛は矢やこん棒の攻撃、刃物を通さない性質を持っていたため、ヘラクレスは素手で獅子を羽交い締めにして首をへし折り、退治した後は毛皮を剥いで防具として使うようになったとされている。なお、死しても毛皮は刃物を通さなかったので、獅子の爪を利用することでやっと毛皮を剥ぐことが出来た。ただ、防具にした毛皮を剥いだのは狂気を吹き込まれ十二の難行を行う前、キタイロン山で牛飼いをしていた際に現れたライオンの方とされている場合もある(ネメアの谷の獅子の毛皮もそれとして剥いだともされている)。
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*「ネメアの谷の獅子退治」:ネメアの谷に住み着く人食い獅子(後のしし座)との死闘。獅子の毛は矢や棍棒の攻撃、刃物を通さない性質を持っていたため、ヘラクレスは素手で獅子を羽交い締めにして首をへし折り、退治した後は毛皮を剥いで防具として使うようになったとされている。なお、死しても毛皮は刃物を通さなかったので、獅子の爪を利用することでやっと毛皮を剥ぐことが出来た。ただ、防具にした毛皮を剥いだのは狂気を吹き込まれ十二の難行を行う前、キタイロン山で牛飼いをしていた際に現れたライオンの方とされている場合もある(ネメアの谷の獅子の毛皮もそれとして剥いだともされている)。
 
*「レルネーの沼のヒュドラ退治」:レルネーの沼に住み着く毒蛇ヒュドラ(後のうみへび座)との死闘。不死身の体を持つ九頭蛇ヒュドラを弓矢の形をした宝具「射殺す百頭」によって滅ぼした(本来の伝承では剣で戦い、切り落としても復活する首の切り口を甥のイオラーオスが松明で焼く事で復活を防ぎ、最後に一本残った不死身の首を岩の下敷きにして倒した)。この際、ヒュドラを助けに来た巨蟹(後のかに座)を踏みつぶして殺している。戦闘後猛毒のヒュドラの毒を手に入れて後々の冒険で活用するが、これが師である[[ケイローン]]や自身の命を奪う事になる。
 
*「レルネーの沼のヒュドラ退治」:レルネーの沼に住み着く毒蛇ヒュドラ(後のうみへび座)との死闘。不死身の体を持つ九頭蛇ヒュドラを弓矢の形をした宝具「射殺す百頭」によって滅ぼした(本来の伝承では剣で戦い、切り落としても復活する首の切り口を甥のイオラーオスが松明で焼く事で復活を防ぎ、最後に一本残った不死身の首を岩の下敷きにして倒した)。この際、ヒュドラを助けに来た巨蟹(後のかに座)を踏みつぶして殺している。戦闘後猛毒のヒュドラの毒を手に入れて後々の冒険で活用するが、これが師である[[ケイローン]]や自身の命を奪う事になる。
*「エリュマントスの猪の生け捕り」:エリュマントス山に住まう大猪の捕獲。向かう途中ケンタウロスのポロスと出会い一緒に休息を取っていた時、ポロスが持っていた酒を飲んでしまいケンタウロス族との争いになってしまった。その最中ケイローンを誤射してしまい、彼の死を招く事になった。なお生け捕り自体は大猪がヘトヘトになる程疲れさせてから罠にかけて捕らえた。
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*「エリュマントスの猪捕獲」:エリュマントス山に住まう大猪の捕獲。向かう途中ケンタウロスのポロスと出会い一緒に休息を取っていた時、ポロスが持っていた酒を飲んでしまいケンタウロス族との争いになってしまった。その最中ケイローンを誤射してしまい、彼の死を招く事になった。なお捕獲自体は大猪がヘトヘトになる程疲れさせてから罠にかけて捕らえた。
*「ステュムパロスの怪鳥の撃退」:ステュムパロス湖畔の森に巣食うアレスの元ペットであった怪鳥の撃退。ヘラクレスの力を以ってしても辿り着けない場所に巣を構えていた。アレスを快く思っていないアテナとヘファイストスがヘラクレスに協力、青銅の巨大な鳴子を造り与えた。鳴子の音に怪鳥達は驚き飛び出した所を仕留められた。
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*「ステュムパロスの怪鳥駆除」:ステュムパロス湖畔の森に巣食うアレスの元ペットであった怪鳥の撃退。ヘラクレスの力を以ってしても辿り着けない場所に巣を構えていた。アレスを快く思っていないアテナとヘファイストスがヘラクレスに協力、青銅の巨大な鳴子を造り与えた。鳴子の音に怪鳥達は驚き飛び出した所をヒュドラの毒矢で仕留めた。
*「トラキアの人食い馬の生け捕り」:トラキア王ディオメデスが飼っている四頭の人食い馬の捕獲。ディオメデスは旅人達を罠にかけて人食い馬の餌にしており、ヘラクレスも餌にしようとしていた。だがヘラクレスは罠を見抜き、潜んでいた刺客とディオメデスを討ち取り、人食い馬を鎮めた。
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*「トラキアの人食い馬捕獲」:トラキア王ディオメデスが飼っている四頭の人食い馬の捕獲。ディオメデスは旅人達を罠にかけて人食い馬の餌にしており、ヘラクレスも餌にしようとしていた。だがヘラクレスは罠を見抜き、潜んでいた刺客とディオメデスを討ち取り、人食い馬を鎮めた。
*「アレスの帯探索」:アマゾーンの女王[[ヒッポリュテ]]が所有している父アレスから授かった帯の入手。当初はヒッポリュテとの交渉で受け取れそうだったが、ヘラの策略により戦闘になってしまい、止むなく彼女を殺害し、奪い取る形になってしまったとされている。
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*「アレスの帯探索」:アマゾーンの女王[[ヒッポリュテ]]が所有している父アレスから授かった帯の入手。当初はヒッポリュテとの交渉で受け取れそうだったが、ヘラの策略により戦闘になってしまう。止むなく彼女を殺害し、奪い取る形になってしまったとされている。
*「冥界の番犬ケルベロスの生け捕り」:冥界の神ハデスに仕える冥府の番犬ケルベロスの連行。事情を把握しているハデスから決して殺傷してはいけない事を条件に連れ出すのを許可された。
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*「冥界の番犬ケルベロス捕獲」:冥界の神ハデスに仕える冥府の番犬ケルベロスの連行。事情を把握しているハデスから決して殺傷してはいけない事を条件に連れ出すのを許可された。
    
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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