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:だが、彼女は妖精國を救う伝説の『予言の子』であると目されていると同時に、「亜鈴の子」たる妖精國ブリテンの住民とは異なる楽園の妖精という出自と、その妖精達が今日まで抱えている『罪状』故か、多くの者達から内心忌み嫌われる宿命にあり、船の宝物や装飾品は全て、村の人達が食い扶持とするべく勝手に売り払い、アルトリア本人は女王モルガンの目を逸らす為とはいえ、簡素な家具しかない粗末な馬小屋に、暖を取る道具もまともに与えられず手足の指が凍傷で壊死するまで放置され、さらに村人の半数からは「予言の子になるための修行」と称して汚れ仕事や重労働などを押し付けられ、もう半数はそんな彼女の処遇を見て見ぬふり。その癖肝心の『予言の子』として一番必要な、魔術に関する事や何をするべきか等については『巡礼の旅』に出ること以外教えて貰えず、ただひたすら魔力が成長しない事を非難混じりに嘆かれるという、養育とは名ばかりの奴隷同然の酷使と虐待を繰り返し受け続けていた。
 
:だが、彼女は妖精國を救う伝説の『予言の子』であると目されていると同時に、「亜鈴の子」たる妖精國ブリテンの住民とは異なる楽園の妖精という出自と、その妖精達が今日まで抱えている『罪状』故か、多くの者達から内心忌み嫌われる宿命にあり、船の宝物や装飾品は全て、村の人達が食い扶持とするべく勝手に売り払い、アルトリア本人は女王モルガンの目を逸らす為とはいえ、簡素な家具しかない粗末な馬小屋に、暖を取る道具もまともに与えられず手足の指が凍傷で壊死するまで放置され、さらに村人の半数からは「予言の子になるための修行」と称して汚れ仕事や重労働などを押し付けられ、もう半数はそんな彼女の処遇を見て見ぬふり。その癖肝心の『予言の子』として一番必要な、魔術に関する事や何をするべきか等については『巡礼の旅』に出ること以外教えて貰えず、ただひたすら魔力が成長しない事を非難混じりに嘆かれるという、養育とは名ばかりの奴隷同然の酷使と虐待を繰り返し受け続けていた。
 
:さらに自身は高位の妖精眼を持っていたため、いくら優しく取り繕っていても、労いや慈しみの言葉に混ざる『醜い感情や言葉』を見抜いてしまうので、現実でも夢の中でもその有象無象の悪意の嵐を絶えず直視し続ける羽目になっていた。
 
:さらに自身は高位の妖精眼を持っていたため、いくら優しく取り繕っていても、労いや慈しみの言葉に混ざる『醜い感情や言葉』を見抜いてしまうので、現実でも夢の中でもその有象無象の悪意の嵐を絶えず直視し続ける羽目になっていた。
: そんな境遇ながらも、7歳のある時「選定の杖」から聴こえてきた『[[オベロン|マーリン]]の声』と、12歳の時にお使い先で出会った鍛冶屋の妖精[[エクター]]と交流を深めたことで、魔術の修行と鍛冶場の手伝いにそれぞれ精を出すようになってからは少しづつ心に安らぎを得ていく。しかし、前者では一人で話す姿を気味悪がった妖精の告発で「選定の杖」を16歳まで取り上げられ、後者では'''「エクターは女王の元親衛隊で悪い妖精<ref group = "注">文句自体はあながち間違ってないが、彼と(トネリコ時代の)モルガンが活躍していた当時を知る者が現在居ない事を前提に考えると矛盾が生じるので、アルトリアをその気にさせる為の適当な口実の可能性が高い。</ref>だから(予言の子が)何とかして」'''という村人達の強引かつ身勝手な頼みを押し付けられ、彼自身の優しさをよく知っているが故にアルトリアが良心の呵責から出来ないでいると、今度は打って変わって「『予言の子』じゃなかった<ref group = "注">運悪く『マーリン』から教わった魔術が、火薬や鍵開け用の針金といった道具類を用いて使うものだと同時に暴露されてしまったことも一因。</ref>」「役立たず者」だと全員から激しい糾弾と罵倒を浴びせられ、女王に差し出す捕虜として地下牢に閉じ込められてしまう形で『打ち切りという名の終わり』を迎えた。
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: そんな境遇ながらも、7歳のある時「選定の杖」から聴こえてきた『[[オベロン|マーリン]]の声』と、12歳の時にお使い先で出会った鍛冶屋の妖精[[エクター]]と交流を深めたことで、魔術の修行と鍛冶場の手伝いにそれぞれ精を出すようになってからは少しづつ心に安らぎを得ていく。しかし、前者では一人で話す姿を気味悪がった妖精の告発で「選定の杖」を16歳まで取り上げられ、後者では'''「エクターは女王の元親衛隊で悪い妖精<ref group = "注">後にこの文句自体はあながち間違ってなかったと判明するのだが、彼と(トネリコ時代の)モルガンが活躍していた当時を知る者が現在居ない事を前提に考えると矛盾が生じるので、アルトリアをその気にさせる為の適当な口実の可能性が高い。</ref>だから(予言の子が)何とかして」'''という村人達の強引かつ身勝手な頼みを押し付けられ、彼自身の優しさをよく知っているが故にアルトリアが良心の呵責から出来ないでいると、今度は打って変わって「『予言の子』じゃなかった<ref group = "注">運悪く『マーリン』から教わった魔術が、火薬や鍵開け用の針金といった道具類を用いて使うものだと同時に暴露されてしまったことも一因。</ref>」「役立たず者」だと全員から激しい糾弾と罵倒を浴びせられ、女王に差し出す捕虜として地下牢に閉じ込められてしまう形で『打ち切りという名の終わり』を迎えた。
 
:そして[[ウッドワス]]の隊がティンタジェルに到着する日。隙をついて逃げ出す手段を練っていた所へ、アルトリアの処遇と冬越しの口減らしのための話し合いが拗れた結果巻き起こった、村人同士による争いに乗じてエクターが現れ共に脱出。だが「選定の杖」を取り戻す過程で既に彼は瀕死の重傷を負っており、目眩し用の帽子と一緒にそれを手渡した途端息を引き取ってしまう。こうして全てを見届けたアルトリアはそれを唯一の見送りとして旅を始めた。
 
:そして[[ウッドワス]]の隊がティンタジェルに到着する日。隙をついて逃げ出す手段を練っていた所へ、アルトリアの処遇と冬越しの口減らしのための話し合いが拗れた結果巻き起こった、村人同士による争いに乗じてエクターが現れ共に脱出。だが「選定の杖」を取り戻す過程で既に彼は瀕死の重傷を負っており、目眩し用の帽子と一緒にそれを手渡した途端息を引き取ってしまう。こうして全てを見届けたアルトリアはそれを唯一の見送りとして旅を始めた。
 
:村の崩壊後は巡礼のため各地を回るも、当然ながら『予言の子』としてどうしたらいいのか全く分からず、それらしい仕事をこなしてもまともに取り合ってくれないまま、妖精からも人間からも疎まれる日々を続けた末に一時だけでも「なにものでもないわたし」になろうと『名無しの森』を訪れる。だが彼女にはこの森の忘却効果が働かず、ただ一人テントの隅で蹲りいじけていた。そんなある時、ブリテン異聞帯上陸直後に仲間と離れ離れになった上にマシュの名前を除き全ての記憶を失った状態で『名無しの森』を彷徨っていた[[主人公 (Grand Order)|主人公]]と邂逅し意気投合。紆余曲折の末に[[オベロン]]や[[パーシヴァル #パーシヴァル〔ブリテン異聞帯〕|パーシヴァル]]達円卓軍とも合流し、今度こそ『予言の子』としての使命を果たすべく、カルデア一行と共に本当の意味での巡礼の旅に出る事になる。
 
:村の崩壊後は巡礼のため各地を回るも、当然ながら『予言の子』としてどうしたらいいのか全く分からず、それらしい仕事をこなしてもまともに取り合ってくれないまま、妖精からも人間からも疎まれる日々を続けた末に一時だけでも「なにものでもないわたし」になろうと『名無しの森』を訪れる。だが彼女にはこの森の忘却効果が働かず、ただ一人テントの隅で蹲りいじけていた。そんなある時、ブリテン異聞帯上陸直後に仲間と離れ離れになった上にマシュの名前を除き全ての記憶を失った状態で『名無しの森』を彷徨っていた[[主人公 (Grand Order)|主人公]]と邂逅し意気投合。紆余曲折の末に[[オベロン]]や[[パーシヴァル #パーシヴァル〔ブリテン異聞帯〕|パーシヴァル]]達円卓軍とも合流し、今度こそ『予言の子』としての使命を果たすべく、カルデア一行と共に本当の意味での巡礼の旅に出る事になる。
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