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| :ランスロットの名を出した獅子王が場を去った時に。不満を剥き出しにした苦々しい顔で呟く。 | | :ランスロットの名を出した獅子王が場を去った時に。不満を剥き出しにした苦々しい顔で呟く。 |
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− | ;「そうだな―――ああ、ちょうど一人、手の空いている騎士がいたようだ。」 | + | ;「そうだな―――ああ、ちょうど一人、手の空いている騎士がいたようだ。」<br>「遊撃騎士ランスロット。聖都への帰路についている卿に連絡を。」<br>「異邦からの叛逆者を追撃せよ。<br> これを成すまで聖都に戻る事は許されない、とな。」 |
− | ;「遊撃騎士ランスロット。聖都への帰路についている卿に連絡を。」
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− | ;「異邦からの叛逆者を追撃せよ。
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− | ; これを成すまで聖都に戻る事は許されない、とな。」
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| :ランスロットに主人公らの追撃命令を伝達させるが、その内容には彼への当てつけが多分に含まれている。 | | :ランスロットに主人公らの追撃命令を伝達させるが、その内容には彼への当てつけが多分に含まれている。 |
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| :三蔵から「そんなだから嫌われる」と指摘された時の返し。あえて憎まれ役をしている事が分かる。 | | :三蔵から「そんなだから嫌われる」と指摘された時の返し。あえて憎まれ役をしている事が分かる。 |
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− | ;「当然だ。ギフトとは獅子王との契約。獅子王のサーヴァントになるようなもの。」 | + | ;「当然だ。ギフトとは獅子王との契約。獅子王のサーヴァントになるようなもの。」<br>「そんなものを受けてしまえばいざというときに困る。王に対して、何も出来なくなるだろう……?」 |
− | ;「そんなものを受けてしまえばいざというときに困る。王に対して、何も出来なくなるだろう……?」
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| :他の円卓の騎士達にはある獅子王からのギフトが無い事に対して。この台詞の意味、そして彼の真意とは……? | | :他の円卓の騎士達にはある獅子王からのギフトが無い事に対して。この台詞の意味、そして彼の真意とは……? |
| :後に竹箒日記で真意の一端が判明している。 | | :後に竹箒日記で真意の一端が判明している。 |
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− | ;「……裏切り者、だと?私が?おまえと同じ?」 | + | ;「……裏切り者、だと?私が?おまえと同じ?」<br>「はは、ははははは。<br> ははははははははははははははははははははははは。」<br>「<ruby><rb>笑いが止まらぬとは、この事だ。</rb><rt>・・・・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>」 |
− | ;「はは、ははははは。
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− | ; ははははははははははははははははははははははは。」
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− | ;「<ruby><rb>笑いが止まらぬとは、この事だ。</rb><rt>・・・・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>」
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| :ランスロットの「自分達は共に裏切り者」という言葉を聞いて。その言葉に、アグラヴェインの感情は爆発した。 | | :ランスロットの「自分達は共に裏切り者」という言葉を聞いて。その言葉に、アグラヴェインの感情は爆発した。 |
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| :自らの望ましい強い王として、アーサーは使える、適していると考え、利用した。当初はそうだった。だが―――。 | | :自らの望ましい強い王として、アーサーは使える、適していると考え、利用した。当初はそうだった。だが―――。 |
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− | ;「私は女は嫌いだ。」<br>「モルガンは醜く<ruby><rb>淫蕩</rb><rt>いんとう</rt></ruby>だった。清らかさを<ruby><rb>謳</rb><rt>うた</rt></ruby>ったギネヴィアは貴様との愛に落ちた。」<br>「私は生涯、女というものを嫌悪し続ける。」<br>「人間というものを軽蔑し続ける。」<br>「愛などという感情を憎み続ける。」<br>「その、私が―――。」 | + | ;「私は女は嫌いだ。」<br>「モルガンは醜く<ruby><rb>淫蕩</rb><rt>いんとう</rt></ruby>だった。清らかさを<ruby><rb>謳</rb><rt>うた</rt></ruby>ったギネヴィアは貴様との愛に落ちた。」<br>「私は生涯、女というものを嫌悪し続ける。」<br>「人間というものを軽蔑し続ける。」<br>「愛などという感情を憎み続ける。」<br>「その、私が―――。」<br>「はじめて。嫌われる事を恐れた者が、男性であった時の安堵が、おまえに分かるか。」<br>「……それが。貴様とギネヴィアのふざけた末路で。王の苦悩を知った時の、私の空白が、おまえに分かるか。」 |
− | ;「はじめて。嫌われる事を恐れた者が、男性であった時の安堵が、おまえに分かるか。」<br>「……それが。貴様とギネヴィアのふざけた末路で。王の苦悩を知った時の、私の空白が、おまえに分かるか。」
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| :アグラヴェインの周囲に見せなかった自身の、そして王への偽らざる本心。王に仕えるうちに、いつしか王に希望を見出し、惹かれていき、やがて王の苦悩を知るのだった。 | | :アグラヴェインの周囲に見せなかった自身の、そして王への偽らざる本心。王に仕えるうちに、いつしか王に希望を見出し、惹かれていき、やがて王の苦悩を知るのだった。 |
| :気に食わない相手の本音を知ったランスロットは愕然とし、そして……。 | | :気に食わない相手の本音を知ったランスロットは愕然とし、そして……。 |
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− | ;「……いえ、畏れ多い。それに、私には仕事がまだ、五つばかり残っています。」 | + | ;「……いえ、畏れ多い。それに、私には仕事がまだ、五つばかり残っています。」<br>「賊軍の排除。侵入者の排除。破壊された聖都の修復。聖抜を受けた市民たちの誘導。<br> そして―――最後にただひとり残される貴方が住まう、<ruby><rb>絢爛</rb><rt>けんらん</rt></ruby>たる離宮の仕上げ。」<br>「まだ……やる事が、ありすぎる。ありすぎる、というのに―――……現実は、ここまでのようだ。」<br>「今度こそ、貴方に、理想の国を献上する予定、でしたが―――」<br>「まことに、お恥ずかしい―――私の計画は、今回もうまくいかなかった。」 |
− | ;「賊軍の排除。侵入者の排除。破壊された聖都の修復。聖抜を受けた市民たちの誘導。
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− | ; そして―――最後にただひとり残される貴方が住まう、<ruby><rb>絢爛</rb><rt>けんらん</rt></ruby>たる離宮の仕上げ。」
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− | ;「まだ……やる事が、ありすぎる。ありすぎる、というのに―――……現実は、ここまでのようだ。」<br>「今度こそ、貴方に、理想の国を献上する予定、でしたが―――」<br>「まことに、お恥ずかしい―――私の計画は、今回もうまくいかなかった。」
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| :死にゆく状態にあっても、文官として、補佐官としての役目を全うし、王に尽くそうとする忠誠心を見せる。 | | :死にゆく状態にあっても、文官として、補佐官としての役目を全うし、王に尽くそうとする忠誠心を見せる。 |
| :その様を見た獅子王からは働きぶりを労いながらも、「'''働きすぎなのが唯一の欠点'''」と指摘するのだが、それもむべなるかな。 | | :その様を見た獅子王からは働きぶりを労いながらも、「'''働きすぎなのが唯一の欠点'''」と指摘するのだが、それもむべなるかな。 |