;『世界はどうしようもなく暗黒で、人間は限り無く卑小であり続ける』<br />『善良なる人間とやらが出来ることは、見て見ぬ振りをするだけ』<br />『そんなモノのために指一本だって動かすものかと』<br />『そう考えていたはずなのに』<br />『……あの、お人好しの、ボンクラの、涙ぐましい、前向き、善良、天然、どうしようもない平均的な存在』<br />『怯えても、絶望しても、踏みにじられても、嘲弄されてもなお、進むことだけは止めぬ、人間の象徴みたいな彼(彼女)。』<br />『―――ああ、一つ、大切なことを言い忘れていた。』<br />「……っつーか、私とも踊るくらい思いつけっての……。<br /> 気の利かない、鈍感め……。」 | ;『世界はどうしようもなく暗黒で、人間は限り無く卑小であり続ける』<br />『善良なる人間とやらが出来ることは、見て見ぬ振りをするだけ』<br />『そんなモノのために指一本だって動かすものかと』<br />『そう考えていたはずなのに』<br />『……あの、お人好しの、ボンクラの、涙ぐましい、前向き、善良、天然、どうしようもない平均的な存在』<br />『怯えても、絶望しても、踏みにじられても、嘲弄されてもなお、進むことだけは止めぬ、人間の象徴みたいな彼(彼女)。』<br />『―――ああ、一つ、大切なことを言い忘れていた。』<br />「……っつーか、私とも踊るくらい思いつけっての……。<br /> 気の利かない、鈍感め……。」 |