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| [[聖杯]]からマスターに与えられる、自らの[[サーヴァント]]に対する3つの絶対命令権。 | | [[聖杯]]からマスターに与えられる、自らの[[サーヴァント]]に対する3つの絶対命令権。 |
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− | 英霊の座から英霊を招くにあたり、聖杯を求め現界するサーヴァントが、交換条件として背負わされるもの。<br />その一画一画が膨大な魔力を秘めた[[魔術]]の結晶であり、マスターの魔術回路と接続されることで命令権として機能する。<br />冬木の聖杯戦争の令呪は[[間桐臓硯]]が考案(第二次聖杯戦争から)。 | + | 英霊の座から英霊を招くにあたり、聖杯を求め現界するサーヴァントが、交換条件として背負わされるもの。<br>その一画一画が膨大な魔力を秘めた[[魔術]]の結晶であり、マスターの魔術回路と接続されることで命令権として機能する。<br>冬木の聖杯戦争の令呪は[[間桐臓硯]]が考案(第二次聖杯戦争から)。 |
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| [[Fate/EXTRA|月の聖杯戦争]]では、かつて地上で行われた聖杯戦争をモデルとしているため令呪のシステムも基本そのまま使用されている。<br>予選を突破し、本戦へと到達したマスター128人それぞれにサーヴァントとともに三画の令呪がムーンセルから与えられる。 | | [[Fate/EXTRA|月の聖杯戦争]]では、かつて地上で行われた聖杯戦争をモデルとしているため令呪のシステムも基本そのまま使用されている。<br>予選を突破し、本戦へと到達したマスター128人それぞれにサーヴァントとともに三画の令呪がムーンセルから与えられる。 |
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− | 地上の聖杯戦争に比べて令呪の重要性は大きく、令呪を保持していることが「本戦への参加権利」の保有と見なされている。<br />ゆえに令呪を三画全て失った時点でマスターは参加権を剥奪され、ムーンセルによって強制的に消去される。そのため、使用できる令呪は実質的に二画までとなる。<br>ただしこの仕組みは聖杯戦争中、ムーンセルの権限が適用される場所に限った規則であり、[[Fate/EXTRA CCC|月の裏側]]のようにムーンセルの目が届かないところにおいては、この規則は適用外にある。<br />この事から、令呪を失うと消去されると言うのは令呪そのものに備わった機能ではなく、ムーンセルの機能であることがわかる。 | + | 地上の聖杯戦争に比べて令呪の重要性は大きく、令呪を保持していることが「本戦への参加権利」の保有と見なされている。<br>ゆえに令呪を三画全て失った時点でマスターは参加権を剥奪され、ムーンセルによって強制的に消去される。そのため、使用できる令呪は実質的に二画までとなる。<br>ただしこの仕組みは聖杯戦争中、ムーンセルの権限が適用される場所に限った規則であり、[[Fate/EXTRA CCC|月の裏側]]のようにムーンセルの目が届かないところにおいては、この規則は適用外にある。<br>この事から、令呪を失うと消去されると言うのは令呪そのものに備わった機能ではなく、ムーンセルの機能であることがわかる。 |
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| + | 全ての聖杯戦争の元となった『[[Fate/Prototype]]』にも令呪は存在し、その性質は現在の物と余り変わらないが、最大の特徴はマスターに選ばれた魔術師の体に、七人のマスターの中で自分の実力が何番目か一目でわかる「マスター階梯」が令呪として現れる事。「マスター階梯」は天使の名を模し、順位に応じて羽の数が増えていく。<br>また令呪が身体に現れる位置も個人差があり、胸・うなじ・頬・掌・舌など完全にバラバラ。 |
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| === 令呪の効果 === | | === 令呪の効果 === |
− | 令呪は「サーヴァントに対する絶対命令権」ではあるが、逆に言えばサーヴァントには「令呪以外の命令に従う義務」というものはない。<br />ただし、サーヴァント自身にも聖杯を求める理由があり、マスターには令呪以外にも魔力供給や現代に現界するための寄り代といった役割があるため、共闘は聖杯戦争に参加するための必須条件となる。 | + | 令呪は「サーヴァントに対する絶対命令権」ではあるが、逆に言えばサーヴァントには「令呪以外の命令に従う義務」というものはない。<br>ただし、サーヴァント自身にも聖杯を求める理由があり、マスターには令呪以外にも魔力供給や現代に現界するための寄り代といった役割があるため、共闘は聖杯戦争に参加するための必須条件となる。 |
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| 単なる「命令の強制」だけではなく、令呪に宿る魔力はサーヴァントの行動を強化したり、純粋魔力に変換してガソリンとすることも出来る。令呪+マスター+サーヴァントの三つの魔力で届く範囲ならば、通常は行使不可能な奇跡を実現できる(サーヴァントを離れた場所から瞬間移動させる、左腕の義手に変化させるなど)。 | | 単なる「命令の強制」だけではなく、令呪に宿る魔力はサーヴァントの行動を強化したり、純粋魔力に変換してガソリンとすることも出来る。令呪+マスター+サーヴァントの三つの魔力で届く範囲ならば、通常は行使不可能な奇跡を実現できる(サーヴァントを離れた場所から瞬間移動させる、左腕の義手に変化させるなど)。 |
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| サーヴァントの意思を補助する形の令呪、特に戦闘関連にそれを使用することは、サーヴァントにとっても利となる場合がある。単なる「命令の強制」だけであるならサーヴァントにとってデメリットでしかないが、そういったメリットもあることが、サーヴァントが招かれるにあたって令呪を拒否せず受け入れる要因となっている。<br>言わばサーヴァントにとっても令呪は「切り札」となりうるものである。そのため、それを弁えているサーヴァントが、くだらない命令に令呪を使おうとするマスターを戒めるといった場面も作品中で描かれている。 | | サーヴァントの意思を補助する形の令呪、特に戦闘関連にそれを使用することは、サーヴァントにとっても利となる場合がある。単なる「命令の強制」だけであるならサーヴァントにとってデメリットでしかないが、そういったメリットもあることが、サーヴァントが招かれるにあたって令呪を拒否せず受け入れる要因となっている。<br>言わばサーヴァントにとっても令呪は「切り札」となりうるものである。そのため、それを弁えているサーヴァントが、くだらない命令に令呪を使おうとするマスターを戒めるといった場面も作品中で描かれている。 |
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− | 令呪の命令は絶対、とは言われるが、いくつかの条件があえば、「絶対」とはいかないのが実際である。<br />令呪の強制力は、命令した内容が明確であったり瞬間的であれば強くなり、曖昧であったり長期間に渡る命令であれば弱くなる。そして、令呪の命令に対しサーヴァントは、それが不本意な命令であれば、拒否するために抵抗する、ということ自体は可能なのである。<br />サーヴァントの意思に沿わず、かつ曖昧で長期間に渡るという悪条件が揃えば、令呪の命令といえど絶対ではない。しかし逆に言えば、そういった特殊な条件でもない限り、令呪の「サーヴァントに対する絶対命令権」という謳い文句に偽りはない。いかにサーヴァントの意思に沿わずとも、その命令が明確で瞬間的であれば、ほぼ抵抗を許さず強制できる。<br>端的な例が「サーヴァントに自害を強制する」という命令であり、マスターにとってサーヴァントが都合の悪い存在となった場合、マスターはいつでもサーヴァントの意思を無視して切り捨てることができる。<br />(これがあるため、作中で自分のマスターを直接殺害したサーヴァントの多くは、全ての令呪を使い切らせた状態で実行している。返り討ちにあうリスクを考慮しないのであれば、令呪を持ったままのマスターの殺害も可能)。<br>実際、[[アサシン (Apocrypha・黒)|黒のアサシン]]は[[相良豹馬]]の「自害しろ」という命令に対し令呪を使われる寸前に豹馬の下顎を斬り落とし、使用を未然に防いでいる。<br />セイバールートのバッドエンドの一つには、[[セイバー]]が[[衛宮士郎|士郎]]を手にかけるというものもある。 | + | 令呪の命令は絶対、とは言われるが、いくつかの条件があえば、「絶対」とはいかないのが実際である。<br>令呪の強制力は、命令した内容が明確であったり瞬間的であれば強くなり、曖昧であったり長期間に渡る命令であれば弱くなる。そして、令呪の命令に対しサーヴァントは、それが不本意な命令であれば、拒否するために抵抗する、ということ自体は可能なのである。<br>サーヴァントの意思に沿わず、かつ曖昧で長期間に渡るという悪条件が揃えば、令呪の命令といえど絶対ではない。しかし逆に言えば、そういった特殊な条件でもない限り、令呪の「サーヴァントに対する絶対命令権」という謳い文句に偽りはない。いかにサーヴァントの意思に沿わずとも、その命令が明確で瞬間的であれば、ほぼ抵抗を許さず強制できる。<br>端的な例が「サーヴァントに自害を強制する」という命令であり、マスターにとってサーヴァントが都合の悪い存在となった場合、マスターはいつでもサーヴァントの意思を無視して切り捨てることができる。<br />(これがあるため、作中で自分のマスターを直接殺害したサーヴァントの多くは、全ての令呪を使い切らせた状態で実行している。返り討ちにあうリスクを考慮しないのであれば、令呪を持ったままのマスターの殺害も可能)。<br>実際、[[アサシン (Apocrypha・黒)|黒のアサシン]]は[[相良豹馬]]の「自害しろ」という命令に対し令呪を使われる寸前に豹馬の下顎を斬り落とし、使用を未然に防いでいる。<br>セイバールートのバッドエンドの一つには、[[セイバー]]が[[衛宮士郎|士郎]]を手にかけるというものもある。 |
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| なお、令呪は事実上現代の魔術師には魔術で干渉できない、とされている対魔力Aのサーヴァント(セイバー等)にも干渉する事が可能。これは単純に令呪の魔力がAランクを超えるということではなく、魔力による強制力以外にもサーヴァントは召喚の際に「令呪を受け入れる」という契約を交わしているためである。 | | なお、令呪は事実上現代の魔術師には魔術で干渉できない、とされている対魔力Aのサーヴァント(セイバー等)にも干渉する事が可能。これは単純に令呪の魔力がAランクを超えるということではなく、魔力による強制力以外にもサーヴァントは召喚の際に「令呪を受け入れる」という契約を交わしているためである。 |
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| ==== 聖杯大戦 ==== | | ==== 聖杯大戦 ==== |
| ;[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア]] | | ;[[ゴルド・ムジーク・ユグドミレニア]] |
− | :赤のライダーに押される[[セイバー (Apocrypha・黒)|セイバー]]の姿に焦りを覚え、敵の不死性の正体を全く考慮せずに宝具の強制解放に使用した。その直後に彼の暴挙を察知した[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア|ダーニック]]によって、「宝具解放命令の撤回」に使用。<br>'''最も無駄な令呪の使用法'''として知られることとなった。 | + | :赤のライダーに押される[[セイバー (Apocrypha・黒)|セイバー]]の姿に焦りを覚え、敵の不死性の正体を全く考慮せずに宝具の強制解放に使用した。その直後に彼の暴挙を察知した[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア|ダーニック]]によって、「宝具解放命令の撤回」に使用。<br>当初、彼の使用方法が余りに画期的(悪い方向に)だったため、「最も無駄な令呪の使用法」言われたが、後にこれが屁でもない物に感じられる位の最悪な使用法が登場し、ゴルド自身も吹っ切れてから魅力を発揮するようになったため彼の名誉はある程度回復した。 |
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| ;[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア]] | | ;[[カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア]] |
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| ;[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア]] | | ;[[ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア]] |
| :一気に3画連続使用。先ず1画目に、[[ランサー (Apocrypha・黒)|ランサー]]にとって禁忌の宝具『鮮血の伝承』の強制使用。<br>2画目に後の禁術使用のリスクと自害の可能性を考慮して、「大聖杯を手に入れるまで生き続けろ」という絶対命令に。<br>最後に自らの存在をランサーの魂に刻み付け、肉体を乗っ取るために使用した。 | | :一気に3画連続使用。先ず1画目に、[[ランサー (Apocrypha・黒)|ランサー]]にとって禁忌の宝具『鮮血の伝承』の強制使用。<br>2画目に後の禁術使用のリスクと自害の可能性を考慮して、「大聖杯を手に入れるまで生き続けろ」という絶対命令に。<br>最後に自らの存在をランサーの魂に刻み付け、肉体を乗っ取るために使用した。 |
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| + | ;[[セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア]] |
| + | :[[ライダー (Apocrypha・黒)|ライダー]]にとって大切な存在となった[[ジーク]]に対する嫉妬と、彼女自身が持つ「美しい者を穢し、絶望に染めたい」という歪んだ欲望から、<br>ライダーに「'''愛する友を自らの手で殺害しろ'''」と命じる。<br>聖杯戦争も、サーヴァントとの信頼関係も何もかもを完全に度外視した命令で、これだけでも先のゴルドの使用例より悪い。<br>更に特筆すべきは、'''男同士の関係に嫉妬して令呪を使用した'''という事実である。現状、これが最強最悪の令呪使用例である。これより悪い使い方は恐らく出ない物と……信じたい。 |
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| === 令呪の形状 === | | === 令呪の形状 === |
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| 第四次聖杯戦争の全マスターの令呪は、後に発売された設定集「Fate/Zero material」で確認が可能。 | | 第四次聖杯戦争の全マスターの令呪は、後に発売された設定集「Fate/Zero material」で確認が可能。 |
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| + | ==== Fate/Prototype==== |
| + | ;[[沙条綾香]] |
| + | :マスター階梯:七位、翼数:1枚羽、天使階級:「権天使」、刻印位置:胸部中央。 |
| + | ;[[玲瓏館美沙夜]] |
| + | :マスター階梯:二位、翼数:6枚羽、天使階級:「智天使」、刻印位置:うなじ。 |
| + | |
| + | ;[[アーチャー (Prototype)|アーチャー]]のマスター |
| + | :マスター階梯:五位、翼数:3枚羽、天使階級:「力天使」、刻印位置:左貌 |
| + | ;[[ライダー (Prototype)|ライダー]]のマスター |
| + | :マスター階梯:三位、翼数:5枚羽、天使階級:「座天使」、刻印位置:左掌 |
| + | ;[[サンクレイド・ファーン]] |
| + | :マスター階梯:番外位、翼数:なし(無数の眼球を備えた悪魔のような形)、天使階級:なし、刻印位置:舌 |
| + | ;[[沙条愛歌]] |
| + | :マスター階梯:一位、翼数:7枚羽、天使階級:「熾天使」、刻印位置:胸部中央 |
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| + | ;不明 |
| + | :マスター階梯:四位、翼数:4枚羽、天使階級:「主天使」、刻印位置:未定 |
| + | ;不明 |
| + | :マスター階梯:六位、翼数:2枚羽、天使階級:「能天使」、刻印位置: |
| + | |
| + | Prototypの全マスターの令呪形状は、「Fate/Prototype Tribute Phantasm」にて公開されている。 |
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| ==== 月の聖杯戦争 ==== | | ==== 月の聖杯戦争 ==== |