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特に強力なクラスとされるセイバー、アーチャー、ランサーを総称して「三騎士」と呼ぶ。<br>
 
特に強力なクラスとされるセイバー、アーチャー、ランサーを総称して「三騎士」と呼ぶ。<br>
冬木の聖杯戦争では、1回の聖杯戦争で7騎召喚され、1クラス1騎だが、
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冬木の聖杯戦争では、1回の聖杯戦争で7騎召喚され、1クラス1騎というところまでは固定だが、7クラス全て基本ラインナップとは限らず、三騎士以外は代わりにエクストラクラスが召喚される可能性がある。
7クラス全て基本ラインナップとは限らず、三騎士以外は代わりにエクストラクラスが召喚される可能性がある。
      
== システム ==
 
== システム ==
 
サーヴァントシステムの考案者は御三家のひとつ、[[間桐臓硯|マキリ・ゾォルケン]]。<br>あらかじめ聖杯が用意した「七つの筐」に最高純度の魂を収める事により英霊をサーヴァントとして現界させている。
 
サーヴァントシステムの考案者は御三家のひとつ、[[間桐臓硯|マキリ・ゾォルケン]]。<br>あらかじめ聖杯が用意した「七つの筐」に最高純度の魂を収める事により英霊をサーヴァントとして現界させている。
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召喚された英霊にも聖杯に掛ける望みがあるため、そのままではマスターを無視して独自の行動をする可能性がある。そのため、召喚時に英霊には現界の条件として命令権([[令呪]])への服従を背負わせている。またマスターは、本来この時代の存在ではない英霊が現世に留まり続けるための、時間軸への寄り代であり、魔力の供給源でもある。これらの要素により、サーヴァントはマスターとの協力を余儀なくされている。<br>本来なら、英霊そのものではなく「英霊としての側面も混じってる」状態のモノは召喚されないはずだが、第3次を発端としてシステムに狂いが生じているため、現在は怨霊の類すら召喚可能。
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召喚された英霊にも聖杯に掛ける望みがあるため、そのままではマスターを無視して独自の行動をする可能性がある。そのため、召喚時に英霊には現界の条件として命令権([[令呪]])への服従を背負わせている。またマスターは、本来この時代の存在ではない英霊が現世に留まり続けるための、時間軸への寄り代であり、魔力の供給源でもある。これらの要素により、サーヴァントはマスターとの協力を余儀なくされている。<br>本来なら、英霊そのものではない「英霊としての側面も混じっている」程度のモノは召喚されないはずだが、第3次を発端としてシステムに狂いが生じているため、現在は怨霊の類すら召喚可能。
    
=== 召喚儀式 ===
 
=== 召喚儀式 ===
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> だから、強さは戦闘機ぐらいだと言うのがイメージしやすいかなと。
 
> だから、強さは戦闘機ぐらいだと言うのがイメージしやすいかなと。
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==== 霊体に効果のある近代兵器を使うサーヴァントの強さ ====
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=== 人食いによる強化 ===
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英霊は人間霊に性質が近いため、生きた人間の精神や魂を食うことで自身の魔力の強化・補充が可能である。スキル「自己改造」を持っている場合は他のサーヴァントを食べることも可能。
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とはいえ戦力を大きく変動させるようなものではなく、魔術師がおしなべて隠密行動を好むこともあり、聖杯戦争が人間狩り大会になるようなことはまずない。一般社会を崩壊させるほどに破壊的な参加者には監督役から討伐令が下されることもある。
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=== 霊体に効果のある近代兵器を使うサーヴァントの強さ ===
 
*第四次聖杯戦争の折、[[バーサーカー (第四次)|バーサーカー]]が戦闘機を宝具化して[[セイバー]]を襲撃した際は、セイバーはマスターを守らねばならず、戦闘機のバルカンは威力が大幅に向上していたとはいえ機銃だけでセイバーを防戦一方へと追い込んで、敗退直前まで持ち込んだ。
 
*第四次聖杯戦争の折、[[バーサーカー (第四次)|バーサーカー]]が戦闘機を宝具化して[[セイバー]]を襲撃した際は、セイバーはマスターを守らねばならず、戦闘機のバルカンは威力が大幅に向上していたとはいえ機銃だけでセイバーを防戦一方へと追い込んで、敗退直前まで持ち込んだ。
 
*同じく第四次聖杯戦争時、同じくセイバーを、バーサーカーが宝具化させたサブマシンガンを用いて迎え撃ち、これまた同じく防戦一方へと追い込んだ。
 
*同じく第四次聖杯戦争時、同じくセイバーを、バーサーカーが宝具化させたサブマシンガンを用いて迎え撃ち、これまた同じく防戦一方へと追い込んだ。
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==== 吸血鬼との比較 ====
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=== 吸血鬼との比較 ===
 
*(30%制限がかかっている通常時の)[[アルクェイド・ブリュンスタッド|アルクェイド]]と比較して彼女の四分の一(アルクは強さが4倍であって、個体能力では2倍程度)。<br>単独では勝負にならないが、二対一で、片方が防戦に徹してもう一方が背後を突くならば勝機はある。
 
*(30%制限がかかっている通常時の)[[アルクェイド・ブリュンスタッド|アルクェイド]]と比較して彼女の四分の一(アルクは強さが4倍であって、個体能力では2倍程度)。<br>単独では勝負にならないが、二対一で、片方が防戦に徹してもう一方が背後を突くならば勝機はある。
 
*二十七祖クラスの歴史を持つ古い死徒相手の場合は互角以上、基本サーヴァント有利。特に第五次の三騎士は強い。ただし、例外はある。
 
*二十七祖クラスの歴史を持つ古い死徒相手の場合は互角以上、基本サーヴァント有利。特に第五次の三騎士は強い。ただし、例外はある。
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*幸運EX:[[ライダー (EXTRA)]]
 
*幸運EX:[[ライダー (EXTRA)]]
 
*宝具EX:[[ギルガメッシュ]]、[[キャスター (EXTRA・黒)]]、[[ランサー (Apocrypha・赤)]]
 
*宝具EX:[[ギルガメッシュ]]、[[キャスター (EXTRA・黒)]]、[[ランサー (Apocrypha・赤)]]
   
== メモ ==
 
== メモ ==
*サーヴァントは実体化する術を持つ霊体ではあるが、[[魔法|第三魔法]]である「魂の物質化」とは全く別の現象である。サーヴァントはあくまで「降霊」によって呼び出されるものであり、寄り代がなければ現世には留まれない。<br>魂単体で存在できるようになる「魂の物質化」と比べれば不完全なものである(ただし、冬木においてサーヴァント降霊のためのシステムの基盤である大聖杯には第三魔法の一部を用いているので、間接的には関係あるとも言わなくはない)。
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*サーヴァントは召喚された時、生前の記憶の他に聖杯からその時代・地域の基本的知識や言語能力などを与えられている。
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*パラメータが戦闘力の物差しとして考えられがちだが、基本的にパラメータはそのサーヴァントの本調子の状態に過ぎない。絶対不動の存在である宝具の威力でさえ、持ち主の魔力供給の程度で切れ味が変動してしまう。マスターがコンスタントに魔力供給を行えるか否かが戦闘の情勢に大きく影響を及ぼす。
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**現に、魔力供給が完全に断絶したとはいえ、僅か半日程度のうちに[[アーチャー]]は本来の1割程度の力しか発揮できなくなった。
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*マスターとサーヴァントの間では契約・魔力供給のパスが通っていることもあり、互いの過去を夢という形で見る事がある。
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**描写された限りでは、第四次ではケイネスがランサーの、ウェイバーがライダーの過去を。第五次では遠坂凛がアーチャーの、衛宮士郎がセイバーの過去を垣間見ている。また、セイバーも士郎の過去を夢を通して見ている。『Apocrypha』においては、[[六導玲霞]]がアサシンの過去を、[[獅子劫界離]]がセイバーの過去をそれぞれ夢を通して見ている。
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*『[[Fate/EXTRA CCC]]』において、神話上の神や女神はハイ・サーヴァントと呼ばれる存在であることが判明した。ハイ・サーヴァントそのものは登場していないが、それらの情報を利用して創造された英霊複合体である[[パッションリップ]]や[[メルトリリス]]が登場している。
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**女神の情報を材料にしたアルターエゴたちの宝具は、正規の宝具を違法改造したものであると用語集で語られている。彼女らが持つ宝具も元となった女神の力によるものなので、つまり英霊だけでなく神霊も「宝具」を所有していることが記述から伺える。もっとも神霊という別次元の存在が持つ宝具ゆえに、その効力も英霊の宝具と比べると別格である模様。
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***例えば[[キャスター (EXTRA・青)]]の宝具は現在はDランクの対軍宝具だが、本来の神霊クラスの存在として扱う場合、当人の霊格の上昇に伴って、死者蘇生や死霊の軍団を形成出来るEXランク、そして国を覆う規模の対界宝具へと変化する。
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**[[セイヴァー]]も分類的にはハイ・サーヴァントではないかと推測されている。確証たる情報がないため憶測の域を出ないが、ガウェインを含むトーナメントで戦ったサーヴァント達とは格が違うとされる力を有すると[[キャスター (EXTRA・青)]]が評していることから、元となった人物からして可能性は高い。
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**ただし、ハイ・サーヴァントにし得るのは神霊を顕現させるだけの能力を持った「ムーンセル」に限った話。<br>「[[Fate/stay night]]」作中でも、「地上で神霊レベルの奇跡を起こせる生物が居たとすれば、そいつにとって聖杯など不要」と指摘される程の次元の外れた所業であり、地上ではサーヴァントとして従えるのは無論のこと、降霊させることすら論外である。
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**極端な例を挙げれば、聖杯伝説の大本であるイエス・キリストを降霊できるのであればそもそも聖杯戦争の意義が根底から覆されるようなものである。
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===触媒について===
 
===触媒について===
 
*stay nightでは[[アーチャー]]が「触媒無しでの召喚など有り得ん」と言っているが、後のZeroやApocryphaでは、龍之介のような実例が現れたり触媒無しの召喚に対するメリットとデメリットの言及が為されたりしている。これが彼の認識違いによるものなのか、SNからの設定変更によるものなのかは不明。
 
*stay nightでは[[アーチャー]]が「触媒無しでの召喚など有り得ん」と言っているが、後のZeroやApocryphaでは、龍之介のような実例が現れたり触媒無しの召喚に対するメリットとデメリットの言及が為されたりしている。これが彼の認識違いによるものなのか、SNからの設定変更によるものなのかは不明。
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===真名について===
 
===真名について===
*真名がバレる事は逸話に基づく弱点が看破される事になるので、可能な限り隠そうとするもの、とされている。だが、第四次・第五次のサーヴァントで真名の露見が直接的でわかりやすい弱点の露見になった者はほとんど居なかったりする。それどころか、いずれの戦いでも真名を堂々と名乗った英霊が現われている有様である。
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真名がバレる事は逸話に基づく弱点が看破される事になるので、可能な限り隠そうとするもの、とされている。だが、第四次・第五次のサーヴァントで真名の露見が直接的でわかりやすい弱点の露見になった者はほとんど居なかったりする。それどころか、いずれの戦いでも真名を堂々と名乗った英霊が現われている有様である。
**一応、真名が知られれば、その能力も予測は出来るようになる。例えば、第五次の[[ライダー]]の真名を知っていれば、石化の対策を取る事が出来るようになる、など。そのため、真名の秘匿が全く無意味と言う訳ではない。
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*一応、真名が知られれば、その能力も予測は出来るようになる。例えば、第五次の[[ライダー]]の真名を知っていれば、石化の対策を取る事が出来るようになる、など。そのため、真名の秘匿が全く無意味と言う訳ではない。
 
**とはいえ分かるのはあくまで表面上の情報でしかない。例えば、第五次[[バーサーカー]]の真名が判明した後も、その宝具の内容と能力は分からなかった。[[キャスター (第四次)]]に至っては、そもそもの能力が生前と異なる。にも関わらず真名を隠そうとするのは、「サーヴァントの正体を隠して読者の興味を引っ張る」と言うメタ的な意味合いが大きいだろう。
 
**とはいえ分かるのはあくまで表面上の情報でしかない。例えば、第五次[[バーサーカー]]の真名が判明した後も、その宝具の内容と能力は分からなかった。[[キャスター (第四次)]]に至っては、そもそもの能力が生前と異なる。にも関わらず真名を隠そうとするのは、「サーヴァントの正体を隠して読者の興味を引っ張る」と言うメタ的な意味合いが大きいだろう。
**冬木の聖杯戦争では、「暗殺者」のクラスの真名は開戦当初で確定しているといってよい(ルール違反の[[アサシン|例外]]はある)。だが、その真名から能力を判別する事は不可能に近いので、ある意味では最も深く秘匿された真名とも言える。
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*冬木の聖杯戦争では、「暗殺者」のクラスの真名は開戦当初で確定しているといってよい(ルール違反の[[アサシン|例外]]はある)。だが、その真名から能力を判別する事は不可能に近いので、ある意味では最も深く秘匿された真名とも言える。
**『EXTRA』ではシステム上、真名の看破が探索に占める比重が大きく、従来の作品以上に真名が重要な意味を持っている。また『Apocrypha』では、[[セイバー (Apocrypha・黒)|ジークフリート]]と言う真名の開示が致命的な弱点となるサーヴァントも登場している(その一方、「真名の開示がデメリットにならない」と言う理由で、[[ライダー (Apocrypha・黒)|真名を堂々と名乗ったサーヴァント]]も登場している)。
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*『EXTRA』ではシステム上、真名の看破が探索に占める比重が大きく、従来の作品以上に真名が重要な意味を持っている。また『Apocrypha』では、[[セイバー (Apocrypha・黒)|ジークフリート]]と言う真名の開示が致命的な弱点となるサーヴァントも登場している(その一方、「真名の開示がデメリットにならない」と言う理由で、[[ライダー (Apocrypha・黒)|真名を堂々と名乗ったサーヴァント]]も登場している)。
 
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===神霊とハイ・サーヴァント===
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通常のサーヴァントは、神性を帯びている者も数多いとはいえ、「神霊」の域に至らない「英霊」を受肉させたものである。神話に登場するような神々や、英雄の域を越えた偉人を召喚しサーヴァントの如く従えた場合、ハイ・サーヴァントと呼ばれる(『[[Fate/EXTRA CCC]]』)。作中にハイ・サーヴァントと明言された者は登場していないが、[[パッションリップ]]や[[メルトリリス]]はハイ・サーヴァントとして記録された神々の情報を利用して創造された英霊複合体である。
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*女神の情報を材料にしたアルターエゴたちの宝具は、正規の宝具を違法改造したものであると用語集で語られている。彼女らが持つ宝具も元となった女神の力によるものなので、つまり英霊だけでなく神霊も「宝具」を所有していることが記述から伺える。もっとも神霊という別次元の存在が持つ武装ゆえに、その効力も英霊の宝具と比べると別格である模様。
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**例えば[[キャスター (EXTRA・青)]]の宝具は現在はDランクの対軍宝具だが、本来の神霊クラスの存在として扱う場合、当人の霊格の上昇に伴って、死者蘇生や死霊の軍団を形成出来るEXランク、そして国を覆う規模の対界宝具へと変化する。
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**stay night本編でも北欧神話の主神オーディンの持つ武器・神槍『大神宣言(グングニル)』の話題がちらっと出てくる。
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*明言こそされていないが[[セイヴァー]]はハイ・サーヴァントではないかと推測されている。ガウェインを含むトーナメントで戦ったサーヴァント達とは格が違うとされる力を有すると[[キャスター (EXTRA・青)]]が評していること、元となった人物の神聖性から。
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*月の聖杯戦争がハイ・サーヴァントを顕現させうるのは人間の理解を越えた「ムーンセル」の力あってこそ。<br>「[[Fate/stay night]]」作中でも、「地上で神霊レベルの奇跡を起こせる生物が居たとすれば、そいつにとって聖杯など不要」と指摘される程の次元の外れた所業であり、地上ではサーヴァントとして従えるのは無論のこと、降霊させることすら不可能である。
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**極端な例を挙げれば、聖杯伝説の大本である救世主イエスを召喚できるのであれば聖杯戦争は不要になってしまうだろう。その血を受けた器はなんでも聖杯である。
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===その他===
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*サーヴァントは実体化する術を持つ霊体ではあるが、[[魔法|第三魔法]]である「魂の物質化」とは全く別の現象である。サーヴァントはあくまで「降霊」によって呼び出されるものであり、寄り代がなければ現世には留まれない。<br>魂単体で存在できるようになる「魂の物質化」と比べれば不完全なものである(ただし、冬木においてサーヴァント降霊のためのシステムの基盤である大聖杯には第三魔法の一部を用いているので、間接的には関係あるとも言えなくはない)。
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*サーヴァントは召喚された時、生前の記憶の他に聖杯からその時代・地域の基本的知識や言語能力などを与えられている。また、英霊の座においてはあらゆる時代の他の英雄の逸話をある程度学ぶことができる。
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*パラメータが戦闘力の物差しとして考えられがちだが、基本的にパラメータはそのサーヴァントの本調子の状態に過ぎない。絶対不動の存在である宝具の威力でさえ、持ち主の魔力供給の程度で切れ味が変動してしまう。マスターがコンスタントに魔力供給を行えるか否かが戦闘の情勢に大きく影響を及ぼす。
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**現に、マスターを失った[[アーチャー]]は、単独行動のクラススキルにもかかわらず、半日で本来の1割程度の力しか発揮できなくなった。
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*マスターとサーヴァントの間では契約・魔力供給のパスが通っていることもあり、互いの過去を夢という形で見る事がある。
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**描写された限りでは、第四次ではケイネスがランサーの、ウェイバーがライダーの過去を。第五次では遠坂凛がアーチャーの、衛宮士郎がセイバーの過去を垣間見ている。また、セイバーも士郎の過去を夢を通して見ている。『Apocrypha』においては、[[六導玲霞]]がアサシンの過去を、[[獅子劫界離]]がセイバーの過去をそれぞれ夢を通して見ている。
 
== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
 
;[[令呪]]
 
;[[令呪]]
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