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| 読み =  
 
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| 外国語表記 =  
 
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| 初登場作品 = [[Fate/strange Fake]]
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| 初登場作品 =  
 
| 声優 =  
 
| 声優 =  
 
;ドラマCD版 Fate/Zero
 
;ドラマCD版 Fate/Zero
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| 性別 = なし
 
| 性別 = なし
 
| スリーサイズ =  
 
| スリーサイズ =  
| 一人称 =
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| 一人称 = 僕/ワタシ(モノローグ)
 
| 二人称 = 君/○○(呼び捨て)
 
| 二人称 = 君/○○(呼び捨て)
 
| 三人称 = 彼/彼女/○○(呼び捨て)
 
| 三人称 = 彼/彼女/○○(呼び捨て)
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; 略歴
 
; 略歴
: 名前の初出は『Fate/stay night』であり、ギルガメッシュの好んで使用する武器「天の鎖」の真名が『エルキドゥ』だった。なお未だにどの作品でも天の鎖の真名開放はされたことがない。
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: 名前の初出は『[[Fate/stay night]]』であり、ギルガメッシュがエア以上に信頼し好んで使う武器「天の鎖」の真名が『エルキドゥ』だった。なお未だにどの作品でも天の鎖は真名開放されたことがない。
 
: アメリカのスノーフィールドにおいて行われる「偽りの聖杯戦争」において、瀕死の合成獣が放った『生きる』という強い意思の叫びに呼応し、6体目のサーヴァント、ランサーとして現界した。
 
: アメリカのスノーフィールドにおいて行われる「偽りの聖杯戦争」において、瀕死の合成獣が放った『生きる』という強い意思の叫びに呼応し、6体目のサーヴァント、ランサーとして現界した。
 
: マスターと認めた狼型の合成獣を危地から救い、傷つき倒れた彼を介抱するなか、『気配感知』のスキルにより同じくスノーフィールドの地に召喚されたアーチャーのサーヴァント、かつての親友である黄金の王の存在を感じ取る。
 
: マスターと認めた狼型の合成獣を危地から救い、傷つき倒れた彼を介抱するなか、『気配感知』のスキルにより同じくスノーフィールドの地に召喚されたアーチャーのサーヴァント、かつての親友である黄金の王の存在を感じ取る。
 
: 時を超えた友との再会、あるいは戦い。心躍らせる予感に、歓喜に満ちた歌声は大地に響き、闘争の始まりを告げる合図となる――。
 
: 時を超えた友との再会、あるいは戦い。心躍らせる予感に、歓喜に満ちた歌声は大地に響き、闘争の始まりを告げる合図となる――。
 
:『[[Fate/Grand Order]]』終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では冠位時間神殿に召喚され、Ⅶの座を統括する[[魔神柱|生命院サブナック]]に猛攻を仕掛けた<ref group = "注">ただ、容姿は[[キングゥ]]のものであり、ゴルゴーンもエルキドゥを見たときはキングゥの名前を言いかけた。</ref>。
 
:『[[Fate/Grand Order]]』終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では冠位時間神殿に召喚され、Ⅶの座を統括する[[魔神柱|生命院サブナック]]に猛攻を仕掛けた<ref group = "注">ただ、容姿は[[キングゥ]]のものであり、ゴルゴーンもエルキドゥを見たときはキングゥの名前を言いかけた。</ref>。
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: 性別は「無性(可変)」。現在は「彼(彼女)」や「エルキドゥ嬢(君)」などのどちらとも取れる表現がされ、FGO海外版の三人称は「They」が使用される。完全に女性となっている時空もある。
 
; 人物
 
; 人物
 
:何にでも変化する粘土細工だが、基本形態はヒトの形を取る。
 
:何にでも変化する粘土細工だが、基本形態はヒトの形を取る。
 
:緑の長髪である姿は、地上で出会った一人の聖娼を尊重し模したもの。どことなく幼さを残した男女とも取れぬ顔立ちと体つきで、質素な貫頭衣を身にまとう。その外見は「魔術的な意味での人形」を思わせる雰囲気を放ち、人間らしい淫靡さと自然の物が持つ純粋さを併せ持つ。この形態はギルガメッシュから見れば“一際懐かしい姿”であるらしい。
 
:緑の長髪である姿は、地上で出会った一人の聖娼を尊重し模したもの。どことなく幼さを残した男女とも取れぬ顔立ちと体つきで、質素な貫頭衣を身にまとう。その外見は「魔術的な意味での人形」を思わせる雰囲気を放ち、人間らしい淫靡さと自然の物が持つ純粋さを併せ持つ。この形態はギルガメッシュから見れば“一際懐かしい姿”であるらしい。
: 物腰たおやか、温和な性格で慈悲深く、生命の全てを「友達」と考えている(ただし片想いになることもあるらしい)。
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: 穏やかな口調、たおやかな仕草で、花のようにたたずむ。温和な性格で慈悲深く、生命の全てを「友達」と考えている(ただし片想いになることもあるらしい)。
 
: その一方でマスターである合成獣に慈悲を向け、彼を虐待した魔術師を一睨みで圧倒する迫力も持つ。普段は美しい花のように佇むが、いざ動き出せば待ったなし・容赦なし・自重なし、の恐るべきアクティブモンスターとなる。親友のあまり言わない方がいい点を初対面の相手にためらい無く喋ったり、ややズレたことを言ったりするなど、若干空気が読めないところがある。
 
: その一方でマスターである合成獣に慈悲を向け、彼を虐待した魔術師を一睨みで圧倒する迫力も持つ。普段は美しい花のように佇むが、いざ動き出せば待ったなし・容赦なし・自重なし、の恐るべきアクティブモンスターとなる。親友のあまり言わない方がいい点を初対面の相手にためらい無く喋ったり、ややズレたことを言ったりするなど、若干空気が読めないところがある。
: 『Grand Order』では自分を「兵器」であり「道具」であると強固に再定義し、自分を無価値なものでありただのシステムであるとして扱おうとしている。カルデアのマスターに対しても一線を引いた対応と機械的な物言いをする。とはいえ、バレンタインでは自分の好意がマスターの迷惑にならないか気遣い、過労の賢王ギルガメッシュに対して休め休めと度々注意するなど、対象に対する敬意は人間以上に大きい。
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: 『Grand Order』では自分を「兵器」であり「道具」であると強固に再定義しており、自分を「無価値なもの」「ただのシステム」であるとして扱おうとしている。故にカルデアのマスターに対しても一線を引いた対応と機械的な物言いをする。とはいえ、バレンタインでは自分の好意がマスターの迷惑にならないか気遣い、過労の賢王ギルガメッシュに対して休め休めと度々注意するなど、対象に対する敬意は人間以上に大きい。
 
: 人間も地球上の生命なので“好ましい”対象だが、人間はその知性から自分たちを外界から分けて考えてしまっているので擁護対象としては低い。動物、植物に自分と近いものを感じており、彼らを守るために行動する事が主となる。
 
: 人間も地球上の生命なので“好ましい”対象だが、人間はその知性から自分たちを外界から分けて考えてしまっているので擁護対象としては低い。動物、植物に自分と近いものを感じており、彼らを守るために行動する事が主となる。
:とはいえ元々好奇心(知的欲求)が大きいエルキドゥは人間との会話を楽しみにしている。その人物が好ましい性格(博愛精神に満ち、全体主義であり、それでいて自分を第一として考えるもの)であれば心からの敬愛と感心を示し、友人としてこれを支える事を喜びとしている。
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:とはいえ元々好奇心(知的欲求)が大きいエルキドゥは人間との会話を楽しみにしている。その人物が好ましい性格(博愛精神に満ち、全体主義であり、それでいて自分を第一として考えるもの)であれば心からの敬愛と感心を示し、友人としてこれを迎える事を喜びとしている。
:エルキドゥの人格は身体に刻まれ、例え身体に別の魂が宿っていたとしても、それは神々が造りし肉体の「道」として世界に刻まれる。分かりやすく言えばもともとソフトウェアを入れる前のハードウェアだけの状態で生まれ、そのまっさらな素体にフワワやシャムハト、ギルガメッシュが人間らしさを刻んだ結果が今の彼であり、今の人格はその時生まれたソフトウェアに過ぎない。つまりエルキドゥとはハードウェアを指す名称である。そのため座に登録されているのは魂ではなく肉体である。
   
:自然をこよなく愛し大事だとも思っているが、町の開拓や海底資源の採掘も人間が営む自然の一部と考えているため森を燃やしたり開拓することにも忌避感までは覚えない。人類の自滅に繋がる過度な開拓を見かけたら一応忠告だけはするが無理に止めさせたりはしないとのこと。
 
:自然をこよなく愛し大事だとも思っているが、町の開拓や海底資源の採掘も人間が営む自然の一部と考えているため森を燃やしたり開拓することにも忌避感までは覚えない。人類の自滅に繋がる過度な開拓を見かけたら一応忠告だけはするが無理に止めさせたりはしないとのこと。
 
: 臨戦態勢の相手に対して平和的な手段で解決をしようとせず、売られた喧嘩はそのまま買うことからガチの殺し合いに発展してしまう。そのことからFGO主人公からも「普段は優しいがバトルジャンキー」と指摘されている(本人はそこまでじゃないと否定している)。一方で、相手から共闘を申し出られればそれを受け入れる。不要な戦いは好まないものの「性能比べ」としての勝負事はむしろ好きらしい。
 
: 臨戦態勢の相手に対して平和的な手段で解決をしようとせず、売られた喧嘩はそのまま買うことからガチの殺し合いに発展してしまう。そのことからFGO主人公からも「普段は優しいがバトルジャンキー」と指摘されている(本人はそこまでじゃないと否定している)。一方で、相手から共闘を申し出られればそれを受け入れる。不要な戦いは好まないものの「性能比べ」としての勝負事はむしろ好きらしい。
:悪気は一切ないのだが相手の地雷を全力で踏み抜いてしまう発言をすることもあるため「キレた斧」と呼ばれており、暴君状態のギルガメッシュをして「ちょっと我でもどうかと思う」というレベルの肝が冷える発言を生前もしていた模様。本人としては至極真剣に相手を理解したいという理由からのものであり、間違っていたり相手を傷つけたとわかると謝罪してくる。
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:悪気は一切ないのだが相手の地雷を全力で踏み抜いてしまう発言をすることもあるため「キレた斧」と呼ばれており、暴君状態のギルガメッシュをして「ちょっと我でもどうかと思う」というレベルの肝が冷える発言を生前もしていた模様。本人としては至極真剣に相手を理解したいという愚直なまでの真摯さからのものであり、間違っていたり相手を傷つけたとわかると謝罪してくる。理屈さえ通っていれば話しやすい方であり、理不尽な要求はして来ない。
 +
:一方で、内面的には自己評価が低く繊細な面があり、自らの感情を分析しいつまでも悩み続ける。理屈で自分を誤魔化そうとする癖があり、内面はかなり複雑で面倒くさい。ギルガメッシュの王律鍵を解析するなど思考能力は高く学習は早い。時どき複数の人格を統制しきれていないことを自覚するような発言をする。どれほど理不尽な目にあっても世界を恨めない宿命を持つ。
 +
:エルキドゥの人格は身体に刻まれ、例え身体に別の魂が宿っていたとしても、それは神々が造りし肉体の「道」として世界に刻まれる。分かりやすく言えばもともとソフトウェアを入れる前のハードウェアだけの状態で生まれ、そのまっさらな素体にフワワやシャムハト、ギルガメッシュが人間らしさを刻んだ結果が今の彼であり、今の人格はその時生まれたソフトウェアに過ぎない。つまりエルキドゥとはハードウェアを指す名称である。そのため座に登録されているのは魂ではなく肉体である。
 
; 能力
 
; 能力
 
: その肉体そのものが、神により作り出された“何にでも変形する粘土細工”。全身が神々の武器にも等しい生きた宝具、ウルク最強の“兵器”である。つまり、生きた「神造兵装」そのもの。聖杯のシステムの関係上、実現は不可能であると言われているが仮に[[バーサーカー]]のクラスに据えられることがあれば知恵と理性を持たない代わりに、失った本来の力の全てを開放し神にすら届く力を発揮する可能性がある。人間性と引き換えに力の多くを失っている状態でさえ、かつてギルガメッシュと対等に戦った強大な戦闘力を持つ。
 
: その肉体そのものが、神により作り出された“何にでも変形する粘土細工”。全身が神々の武器にも等しい生きた宝具、ウルク最強の“兵器”である。つまり、生きた「神造兵装」そのもの。聖杯のシステムの関係上、実現は不可能であると言われているが仮に[[バーサーカー]]のクラスに据えられることがあれば知恵と理性を持たない代わりに、失った本来の力の全てを開放し神にすら届く力を発揮する可能性がある。人間性と引き換えに力の多くを失っている状態でさえ、かつてギルガメッシュと対等に戦った強大な戦闘力を持つ。
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== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==
 
===Fateシリーズ===
 
===Fateシリーズ===
 +
;[[Fate/stay night]]、[[Fate/hollow ataraxia]]
 +
: 名前だけ登場。ギルガメッシュが「友」と呼び好んで使う武器「天の鎖」の真名。
 
; [[Fate/Zero]]
 
; [[Fate/Zero]]
 
: ギルガメッシュの回想の中に登場。彼がエルキドゥの面影を重ねた[[アルトリア・ペンドラゴン|セイバー]]に執着するようになり、また、[[イスカンダル|ライダー]]の誘いを退ける理由となる。
 
: ギルガメッシュの回想の中に登場。彼がエルキドゥの面影を重ねた[[アルトリア・ペンドラゴン|セイバー]]に執着するようになり、また、[[イスカンダル|ライダー]]の誘いを退ける理由となる。
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;[[ギルガメッシュ〔キャスター〕]]
 
;[[ギルガメッシュ〔キャスター〕]]
: エルキドゥの死をもって人の王として完成した親友の姿。青年期と違って、カルデアでは「我にエルキドゥと話す自由はない」と語り、距離を置こうとしている。エルキドゥも「自分はただのシステムであるべき」として会いに行こうとはしていない。
+
: エルキドゥの死をもって人の王として完成した親友の姿。青年期と違って、カルデアでは「我にエルキドゥと話す自由はない」と語り、距離を置こうとしている。エルキドゥも「自分はただのシステムであるべき」として会いに行こうとはしていない。ただし、エルキドゥが「休め休め」と言っているらしく、明らかに交流がありそうな気配もある。
    
; [[キングゥ]]
 
; [[キングゥ]]
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; [[ギルガメッシュ]]
 
; [[ギルガメッシュ]]
 
: はじめは行いを正すべき暴君と見て戦いを挑み、天地を揺るがす対決の末に互いを認め合った後は、世界の終わりまで道具の一つとして傍に在り続ける事を誓った相手。
 
: はじめは行いを正すべき暴君と見て戦いを挑み、天地を揺るがす対決の末に互いを認め合った後は、世界の終わりまで道具の一つとして傍に在り続ける事を誓った相手。
: だが黄金の王はただ一つの「朋友」という価値をエルキドゥに与え、二人の間の友情を何物にも勝る財宝とした。
+
: だが黄金の王はただ一つの「友」という価値をエルキドゥに与え、宝物庫の財宝全てより勝る財宝とした。
 
: 彼と異なり世界の全ての人を友人だと思っているが、彼については心の内側まで全て曝け出しても良い唯一の親友と思っている。
 
: 彼と異なり世界の全ての人を友人だと思っているが、彼については心の内側まで全て曝け出しても良い唯一の親友と思っている。
 
; シャムハト
 
; シャムハト
197行目: 201行目:  
: エルキドゥとギルガメッシュの最初の対決の現場にも居合わせており、その様を「世界が七度生まれ、七度滅びたようだった」と詩的に表現している。
 
: エルキドゥとギルガメッシュの最初の対決の現場にも居合わせており、その様を「世界が七度生まれ、七度滅びたようだった」と詩的に表現している。
 
; [[イシュタル]]
 
; [[イシュタル]]
: かつての主たる神々の一柱。ギルガメッシュに振られたことの意趣返しとしてエルキドゥに致命傷を負わせ、結果的に死に至らしめる原因を作った張本人。
+
: かつての主たる神々の一柱。ギルガメッシュに振られたことの意趣返しとしてエルキドゥに致命傷を負わせ、結果的に死に至らしめる原因を作った張本人であり、唯一嫌う相手。
 
: 石碑に刻まれた神話の中でも二人の仲は最悪であり、どのような状況であろうと手を取り合うことはない。両者が顔を合わせれば'''罵り合いや殺し合いが始まるのは自明の理'''である<ref group = "注">なお、時間神殿での戦いでは人理焼却が実行する瀬戸際だったのかエルキドゥを見逃していた<del>その割には(魔神柱を巻き込む形とは言え)例のごとく殺し合いに発展したが</del>。寧ろサブナックがある言葉を発したことで両者の逆鱗に触れてしまい、殺し合いそっちのけで叩き潰される羽目となった。</ref>。彼女に対する認識も「人から愛想を尽かされた'''邪神'''」とボロクソである。
 
: 石碑に刻まれた神話の中でも二人の仲は最悪であり、どのような状況であろうと手を取り合うことはない。両者が顔を合わせれば'''罵り合いや殺し合いが始まるのは自明の理'''である<ref group = "注">なお、時間神殿での戦いでは人理焼却が実行する瀬戸際だったのかエルキドゥを見逃していた<del>その割には(魔神柱を巻き込む形とは言え)例のごとく殺し合いに発展したが</del>。寧ろサブナックがある言葉を発したことで両者の逆鱗に触れてしまい、殺し合いそっちのけで叩き潰される羽目となった。</ref>。彼女に対する認識も「人から愛想を尽かされた'''邪神'''」とボロクソである。
 
:『Fate/Grand Order』では彼女がカルデアにいると投げつけるものを探しにいこうとする<ref group = "注">後述するように、生前は彼女に[[グガランナ|天の牡牛]]の臓物を投げつけている。</ref>。
 
:『Fate/Grand Order』では彼女がカルデアにいると投げつけるものを探しにいこうとする<ref group = "注">後述するように、生前は彼女に[[グガランナ|天の牡牛]]の臓物を投げつけている。</ref>。
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;「サーヴァント・ランサー、エルキドゥ。キミの呼び声で起動した。<br/> どうか自在に、無慈悲に使って欲しいな。マスター」  
 
;「サーヴァント・ランサー、エルキドゥ。キミの呼び声で起動した。<br/> どうか自在に、無慈悲に使って欲しいな。マスター」  
 
: 召喚時。神によって鋳造された最強の矛と盾は、人類最後のマスターの呼び声で起動した。
 
: 召喚時。神によって鋳造された最強の矛と盾は、人類最後のマスターの呼び声で起動した。
: この台詞に代表されるように本作においてプレイヤーと接する「エルキドゥ」は、非戦闘時には自身を兵器として扱いマスターに一線を引いた対応をし、戦闘中は攻撃的な戦闘狂じみたセリフを吐きまくる等、過去の作品から予想されるようなキャラクターとはかけ離れている。
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: この台詞に代表されるように本作においてプレイヤーと接する「エルキドゥ」は、非戦闘時には自身を兵器として扱いマスターに一線を引いた対応をし、戦闘中は攻撃的な戦闘狂じみたセリフを吐きまくる等、過去の作品のキャラクター像とはかけ離れている。また、唯一嫌う相手であるイシュタルとの絡みが多く、激しい面が強調される。実装当時、Fakeの作者である成田良悟氏はやや戸惑った反応を見せていた。
    
;「それも、いいね」<br/>「呼び起こすは星の息吹。人と共に歩もう、僕は。故に―――『<ruby>人よ、神を繋ぎとめよう<rb></rb><rt>エヌマ・エリシュ</rt></ruby>』!!」
 
;「それも、いいね」<br/>「呼び起こすは星の息吹。人と共に歩もう、僕は。故に―――『<ruby>人よ、神を繋ぎとめよう<rb></rb><rt>エヌマ・エリシュ</rt></ruby>』!!」
270行目: 274行目:  
;「いいね。性能を競い合うんだね?」<br/>「さぁ、どこを切り落とそうか」<br/>「良い声を聞かせておくれ」<br/>「お疲れ様。良い切れ味だったよ? キミたち」
 
;「いいね。性能を競い合うんだね?」<br/>「さぁ、どこを切り落とそうか」<br/>「良い声を聞かせておくれ」<br/>「お疲れ様。良い切れ味だったよ? キミたち」
 
: 上から順に「戦闘開始時」「スキル使用時」「Exアタック時」「戦闘終了時」の台詞。上述した「攻撃的なセリフ」からいくつか抜粋。
 
: 上から順に「戦闘開始時」「スキル使用時」「Exアタック時」「戦闘終了時」の台詞。上述した「攻撃的なセリフ」からいくつか抜粋。
: エルキドゥに(戦闘を楽しむだけならまだしも)'''相手をいたぶって楽しむ趣味がある'''ことが判明。
   
: 単に敵には容赦しないということなのか、それとも………。
 
: 単に敵には容赦しないということなのか、それとも………。
   307行目: 310行目:  
:「女」以外の地雷を全て網羅する直撃っぷりにモードレッドは怒りすら消し飛んだ殺意を向け、カルデアスタッフはあまりのキレた斧っぷりに頭を抱えたのであった。
 
:「女」以外の地雷を全て網羅する直撃っぷりにモードレッドは怒りすら消し飛んだ殺意を向け、カルデアスタッフはあまりのキレた斧っぷりに頭を抱えたのであった。
   −
===その他の作品===
+
===戦車男===
 +
;「はは、やはり君は僕がいないとダメだね」
 +
: 作者の設定画 [https://twitter.com/harunotomoya/status/186162524708798464]。僕っ娘であるらしい。
 
;「きた! 言峰おじさんの寸勁呼び出し!<br> この風圧で前回僕は痛い目にあったんだ!」<br>「しかし今回は優雅な下着を穿いてきたから備えは万全なのさ!」
 
;「きた! 言峰おじさんの寸勁呼び出し!<br> この風圧で前回僕は痛い目にあったんだ!」<br>「しかし今回は優雅な下着を穿いてきたから備えは万全なのさ!」
 
;「何でもない…よ」
 
;「何でもない…よ」
 
: 『TYPE-MOON 10th Anniversary Phantasm』に掲載の『戦車男 A True Tank Story』より。
 
: 『TYPE-MOON 10th Anniversary Phantasm』に掲載の『戦車男 A True Tank Story』より。
: 幼馴染みの引きこもりニート時々ストーカーことギルガメッシュの部屋に遊びに来たエルキドゥは前回、ギルの世話係である[[言峰綺礼|言峰おじさん]]の「家の柱に寸勁を打ち込む」という無茶な呼び出しの煽りを喰ってスカートがめくれてしまったのだが、しかしギルには子供っぽい犬プリントのパンツを鼻で笑われてしまったので(コークスクリューで制裁)、今回は見られても大丈夫な下着を穿いてきたんだ! ……というちょっとズレた対策の取り方。
+
: 幼馴染みの引きこもりニート時々ストーカーことギルガメッシュの部屋に遊びに来たエルキドゥは前回、ギルの世話係である[[言峰綺礼|言峰おじさん]]の「家の柱に寸勁を打ち込む」という無茶な呼び出しの煽りを喰ってスカートがめくれてしまったのだが、しかしギルには子供っぽい'''犬プリントのパンツ'''を鼻で笑われてしまったので(コークスクリューで制裁)、今回は見られても大丈夫な下着を穿いてきたんだ! ……というちょっとズレた対策の取り方。
: 直後に同じコマ内の作者コメントの囲みで「スパッツを穿けばいいと思います」とツッコまれている。
+
: 直後に同じコマ内の作者コメントの囲みで「'''スパッツを穿けばいいと思います'''」とツッコまれている。
 +
;「やっぱりガチャしてる!」
 +
: 作者のツイッターより[https://twitter.com/harunotomoya/status/806583817657978880]。
    
== メモ ==
 
== メモ ==
332行目: 339行目:  
*2018/03/20にてFGOの幕間の物語が追加されたが、執筆担当は設定担当の一人でもある成田良悟氏。奈須きのこ氏に「ゲストで書かない?」と提案され、初めてFGOのシナリオを担当。<br>成田氏曰く『何故強化クエストであのスキルがあの形で強化されたんだろう』と考え、そこから七章の結末を搦めて組み上げたシナリオ[https://twitter.com/ryohgo_narita/status/975777309704691718][https://twitter.com/ryohgo_narita/status/975777310946205696][https://twitter.com/ryohgo_narita/status/975777312145735680]
 
*2018/03/20にてFGOの幕間の物語が追加されたが、執筆担当は設定担当の一人でもある成田良悟氏。奈須きのこ氏に「ゲストで書かない?」と提案され、初めてFGOのシナリオを担当。<br>成田氏曰く『何故強化クエストであのスキルがあの形で強化されたんだろう』と考え、そこから七章の結末を搦めて組み上げたシナリオ[https://twitter.com/ryohgo_narita/status/975777309704691718][https://twitter.com/ryohgo_narita/status/975777310946205696][https://twitter.com/ryohgo_narita/status/975777312145735680]
 
*奈須氏によるサーヴァントの強さの位置付はAランク<ref group="出" name="小説版『Fate/strange Fake』第2巻 あとがき">小説版『Fate/strange Fake』第2巻 あとがき</ref>。
 
*奈須氏によるサーヴァントの強さの位置付はAランク<ref group="出" name="小説版『Fate/strange Fake』第2巻 あとがき">小説版『Fate/strange Fake』第2巻 あとがき</ref>。
*アニメ版の第七特異点5話でギルガメッシュと相対した際にエルキドゥの肉体の記憶がフラッシュバックして狙いを外してしまうが、これについて'''「本物(エルキドゥ)だったら当ててた」というある意味酷いコメント'''が多数寄せられた。ただし、そもそもキングゥが攻撃を外したのはキングゥ自身の意志によるものではなく、'''キングゥの意志に反してエルキドゥの肉体が心肺を停止したため'''である。また、七章のギルガメッシュはサーヴァントではなく生前の生身であり、エルキドゥにはFakeでのギルガメッシュの撃ち合いにおいて他人に迷惑がかからないよう砂漠に移動して戦闘を開始する理性がある。「人と歩む」と自身を定義しているエルキドゥをして「本当に当てさせる」のであれば、エルキドゥを理性を持たない泥人形状態にまで戻す必要がある。
+
*『Fate/Grand Order』での出番は非常に少なく、基本的には召喚で引き当てる以外でプレイヤーがエルキドゥの背景を知り得る機会はない。性能面でも運用が難しいこともあって、実装時はプレイヤーから激しい反発に晒された。
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**アニメ版の第七特異点5話でもギルガメッシュと相対した際にエルキドゥの肉体の記憶がフラッシュバックして狙いを外してしまうが、これについて'''「本物(エルキドゥ)だったら当ててた」というある意味酷いコメント'''が多数寄せられた。ただし、そもそもキングゥが攻撃を外したのは、'''キングゥの意志に反してエルキドゥの肉体が心肺を停止したため'''である。また、七章のギルガメッシュはサーヴァントではなく生前の生身であり、エルキドゥにはFakeでのギルガメッシュの撃ち合いにおいて他人に迷惑がかからないよう砂漠に移動して戦闘を開始する理性がある。また、'''キングゥの人間らしさは「エルキドゥという機体に刻まれたもの」が基盤となっている'''ため、エルキドゥの存在を否定してキングゥの人間らしさは成り立たない。「人と歩む」と自身を定義しているエルキドゥをして「本当に当てさせる」のであれば、エルキドゥを理性を持たない泥人形状態にまで戻す必要があるだろう。
    
== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
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:伝承におけるエンキドゥは娼婦シャムハトと6日7晩に及ぶ性行為によって野性を失う代わりに人間性を獲得しているが、TYPE-MOON世界のエルキドゥとシャムハトは「寝食を共にした」とだけ記述されている。
 
:伝承におけるエンキドゥは娼婦シャムハトと6日7晩に及ぶ性行為によって野性を失う代わりに人間性を獲得しているが、TYPE-MOON世界のエルキドゥとシャムハトは「寝食を共にした」とだけ記述されている。
 
:「ギルガメシュ叙事詩」のエンキドゥは性別なしのエルキドゥと違い、男性として描かれている。
 
:「ギルガメシュ叙事詩」のエンキドゥは性別なしのエルキドゥと違い、男性として描かれている。
:エンキドゥまた、森の番人であるフワワ討伐に向かう前には涙を流して強く反対するが、道中不吉な予知夢に悩まされるギルガメシュを励ますうちに腹をくくる。命乞いをするフワワの言葉を聞くギルガメッシュに対して、止めを指すように忠告しているなど、都市文明に生きるギルガメシュに対しエンキドゥは野に生きるものとしての厳しい一面を持ち合わせている。エンキドゥの死後にはギルガメシュは不眠症になったとされる。
+
:エンキドゥまた、森の番人であるフワワ討伐に向かう前には涙を流して強く反対するが、道中不吉な予知夢に悩まされるギルガメシュを励ますうちに腹をくくる。命乞いをするフワワの言葉を聞くギルガメッシュに対して、止めを指すように忠告しているなど、エンキドゥは情を持ちつつも覚悟を持ち合わせている。エンキドゥの死をギルガメシュは気が触れたように悲しみ、不眠症のようになったとされる。
 +
:二人の関係は「友」が一般的だが、様々な意味が含まれているとされる。
    
;怪物フワワとの関係性
 
;怪物フワワとの関係性
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:これだけならば両者の関係性は「討伐する者」と「討伐された者」でしかないが、2015年に発見された書板の記述によってフワワとエンキドゥが面識があることが判明した。フワワは幼い頃のエンキドゥを見つけるも殺さずに見逃し、エンキドゥもまたフワワの住む森への道筋や彼の強さについて知っていた。そしてフワワが敵として立ちはだかるエンキドゥに投げかける言葉の中には、彼に対する微妙な感情を垣間見せるものもある。また、エンキドゥはフワワを討ったことを後で後悔しており、討伐前にエンキドゥが涙を流す理由も察せられるものになった。
 
:これだけならば両者の関係性は「討伐する者」と「討伐された者」でしかないが、2015年に発見された書板の記述によってフワワとエンキドゥが面識があることが判明した。フワワは幼い頃のエンキドゥを見つけるも殺さずに見逃し、エンキドゥもまたフワワの住む森への道筋や彼の強さについて知っていた。そしてフワワが敵として立ちはだかるエンキドゥに投げかける言葉の中には、彼に対する微妙な感情を垣間見せるものもある。また、エンキドゥはフワワを討ったことを後で後悔しており、討伐前にエンキドゥが涙を流す理由も察せられるものになった。
 
:フワワとエンキドゥは神々によって生み出された存在という共通点があり、二人の関係性はそれまで考察されてきた以上に深いものであると思われる。
 
:フワワとエンキドゥは神々によって生み出された存在という共通点があり、二人の関係性はそれまで考察されてきた以上に深いものであると思われる。
: FGOユーザーには「フワワはエルキドゥの幼馴染」として拡散された。
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: FGOユーザーには「フワワはエルキドゥの幼馴染」として拡散されたが、厳密に言うならば正しくない。
 
:この発見に対して成田氏は「わりとかなり重要な案件」と語っているため、作中に設定が反映される可能性もある。
 
:この発見に対して成田氏は「わりとかなり重要な案件」と語っているため、作中に設定が反映される可能性もある。
  
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