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3,171 バイト追加 、 2021年1月8日 (金) 23:56
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| 出典 = マハーバーラタ
 
| 出典 = マハーバーラタ
 
| 地域 = インド
 
| 地域 = インド
| 属性 = 秩序・善 / 悪<ref group = "注">善悪両方の属性を持ち、[善]属性限定効果のスキル・[悪]属性限定効果のスキルが無条件で適用される。</ref>
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| 属性 = 秩序・善/悪<ref group = "注">善悪両方の属性を持ち、[善]属性限定効果のスキル・[悪]属性限定効果のスキルが無条件で適用される。</ref>
 
| 隠し属性 = 天
 
| 隠し属性 = 天
 
| 性別 = 男性
 
| 性別 = 男性
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: そして───彼は、そうなるための力に手を伸ばし、壮絶な艱難辛苦を飲み込むことを選んだ。
 
: そして───彼は、そうなるための力に手を伸ばし、壮絶な艱難辛苦を飲み込むことを選んだ。
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; 「……カルナ……知っている。おまえは、カルナ、だ……。」<br/> 「……何故……だ。何故……邪魔を、する……?<br/> おまえも……視た、はず。あの、愚かな、戦争を……。<br/> 世から悪を……滅する。不出来で、不要なものを、排する……。<br/> それが……正義の、刃、である……。<br/> その刃にて、管理される……我が、世界は……絶対的に、正しい……。」
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; 「……何故……だ。何故……邪魔を、する……?<br/> おまえも……視た、はず。あの、愚かな、戦争を……。<br/> 世から悪を……滅する。不出来で、不要なものを、排する……。<br/> それが……正義の、刃、である……。<br/> その刃にて、管理される……我が、世界は……絶対的に、正しい……。」
 
: 再び己の前に立ち塞がったカルナに対し、同じ地獄を視た者として問い掛けるアルジュナ。自我と記憶がどんなに薄れようとも、カルナのことはやはり覚えていた。
 
: 再び己の前に立ち塞がったカルナに対し、同じ地獄を視た者として問い掛けるアルジュナ。自我と記憶がどんなに薄れようとも、カルナのことはやはり覚えていた。
 
: 望むのは邪悪なき完璧な世界。彼にとってはそれだけが正義である。創世と滅亡を繰り返しているのも、彼の考える正義を貫くための行為に過ぎない。
 
: 望むのは邪悪なき完璧な世界。彼にとってはそれだけが正義である。創世と滅亡を繰り返しているのも、彼の考える正義を貫くための行為に過ぎない。
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; 「ええ、とても。<br/> ……サーヴァントとなった身の上ですが……。味は分かります。<br/> ……否。わからずとも───私は美味しいと、形容したでしょう。<br/> あなたが心を籠めて作られたもの。その感情を戴いたのですから。」
 
; 「ええ、とても。<br/> ……サーヴァントとなった身の上ですが……。味は分かります。<br/> ……否。わからずとも───私は美味しいと、形容したでしょう。<br/> あなたが心を籠めて作られたもの。その感情を戴いたのですから。」
 
: こちらは「美味しかったか」と尋ねた場合に聞ける返答。
 
: こちらは「美味しかったか」と尋ねた場合に聞ける返答。
: 一度は神に成り果てた彼も味覚は機能を残していたようだ。尤も、仮にそれが失われていたのだとしても、そこに籠めた想いはきっと伝わったことだろう。
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: 一度は神に成り果てた彼も味覚はどうにか機能を残していたようだ。もっとも仮にそれが失われていたのだとしても、そこに籠めた想いはきっと伝わったことだろう。
    
; 「マスターと共にある限り、私は常に幸福ですが……。<br/> そういうことではなく? ふむ、なるほど。」
 
; 「マスターと共にある限り、私は常に幸福ですが……。<br/> そういうことではなく? ふむ、なるほど。」
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: 主人公より贈られたチョコレートを早速口にして「心持ち、気分が軽やかです」と形容したあと、そのような結論に至った理由を分析するアルジュナ。
 
: 主人公より贈られたチョコレートを早速口にして「心持ち、気分が軽やかです」と形容したあと、そのような結論に至った理由を分析するアルジュナ。
 
: 人体の機能も無論影響しているのだろうが、それ以上に「マスターから贈られたものだから」との考えに至り、笑みを深くする。
 
: 人体の機能も無論影響しているのだろうが、それ以上に「マスターから贈られたものだから」との考えに至り、笑みを深くする。
: このように落ち着いた様子のオルタとは対照的に、オリジナルが終始どれだけ動揺していたかも一層よく分かるだろう。
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: このように落ち着いた様子のオルタとは対照的に、オリジナルが終始どれだけ動揺していたかも一層よく分かることだろう。
    
; 「……いえ。こちらは半貴石、あるいは準宝石と呼ぶべきもの。<br/> 石は人の手で仕分けられ、価値を決められる……。<br/> ですが、その前段階として、<ruby><rb>ただ輝こうとしただけで価値がある</rb><rt>・・・・・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>。<br/> ……私はどうやら……そう認識しているようです。」/<br/> 「いいえ、これは厳密には宝石ではなく、半貴石、または準宝石と呼称されるものです。<br/> 価値こそ異なりますが、美しさは決して劣りません。<br/> そして何より、この石は美しく輝くことを選んだ。<br/> 美しく輝いているから美しいのではなく、輝こうとするからこその美しさ。<br/> あなたがいつまでも、この準宝石のような心を抱けるよう……。<br/> 私は心から祈るのです。」
 
; 「……いえ。こちらは半貴石、あるいは準宝石と呼ぶべきもの。<br/> 石は人の手で仕分けられ、価値を決められる……。<br/> ですが、その前段階として、<ruby><rb>ただ輝こうとしただけで価値がある</rb><rt>・・・・・・・・・・・・・・・・</rt></ruby>。<br/> ……私はどうやら……そう認識しているようです。」/<br/> 「いいえ、これは厳密には宝石ではなく、半貴石、または準宝石と呼称されるものです。<br/> 価値こそ異なりますが、美しさは決して劣りません。<br/> そして何より、この石は美しく輝くことを選んだ。<br/> 美しく輝いているから美しいのではなく、輝こうとするからこその美しさ。<br/> あなたがいつまでも、この準宝石のような心を抱けるよう……。<br/> 私は心から祈るのです。」
 
: こちらのアルジュナからの返礼品は「ただ美しいだけの価値なき鉱石」。
 
: こちらのアルジュナからの返礼品は「ただ美しいだけの価値なき鉱石」。
 
: 魔術的にも金銭的にも本物の宝石とは比べるべくもない。それでも本物に劣らず輝こうとする様子こそが美しいのであり、そこにこそ真価を見出すことができるというもの。この贈答は神に近い方も、人に近い方であっても、彼がアルジュナである以上は変わらない。
 
: 魔術的にも金銭的にも本物の宝石とは比べるべくもない。それでも本物に劣らず輝こうとする様子こそが美しいのであり、そこにこそ真価を見出すことができるというもの。この贈答は神に近い方も、人に近い方であっても、彼がアルジュナである以上は変わらない。
: かつて自らの手で不出来を仕分けていた神は、人と共に過ごすなかで何を思ったのか……何かと深く考えさせられる言葉である。
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: かつて自らの手で不出来を仕分けていた神は、人と共に過ごす中で何を思ったのか。何かと考えさせられる言葉である。
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; 「正直なところ、私には。<br/> 味というものは、よくわかりません。刺激の強い辛さや甘さであればなんとか、というところです。<br/> この料理も、おそらく皆さんのようには味の詳細を感じられてはいないでしょう。ですが……<br/> これは、温かい。それは分かります。」
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: 「栄光のサンタクロース・ロード」にて。
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: [[ゲオルギウス]]の手料理で食事を摂りながら、味覚が鈍く繊細な味はうまく感じ取れないと零すアルジュナ。それでも作り手の思いも同時に感じ取っているのだろう、温かみを感じることはできるのだと微笑みながら料理を口に運ぶ。
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; 「……ふーふー。」
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: 上述の流れを受けて「そんなにひょいぱくひょいぱく食べていたら口の中を火傷しないか?」と心配したジークに、一旦吹き冷ましてからゆっくりと食べるよう促されて。
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: 世話を焼いているのが人生経験の浅いジークということもあり、教えられたことを素直に実行する様子からはどこか幼さを感じさせる。
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; 「不思議なことに。先程のあなたの声には、何かを、感じました。<br/> あの抑揚の揺らぎ。言葉のリズム。あれが……曲、というものなのですね。<br/> 使命に必要でない欲を切り捨て、戒めた私にも、届く音があるとは。<br/> 新鮮で、心地好いと言えます───」
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: 複製エリザベートの歌を聞いたアルジュナは、心を揺さぶる何かを見出せたことに驚きと喜びを見せる。
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: 素直に褒められたエリちゃんは感激し、カルナからは「[[ネロ・クラウディウス|ローマの皇帝]]の歌声もおまえには届く気がするな」と声を掛けられた。
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; 「マスター。この光景は……普通ですか?」
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: 閉塞状態が解除され、取り戻せた目の前の美しい景観について。特定への好悪による評価の基準を持たないアルジュナは主人公に尋ねる。
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: その後のマスターの反応で多少受け答えの内容が変化するが、これが普通/善いものであると学び取りながら、彼は少しずつ人間として成長していく。
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; 「私が邪悪でないと判じたのは、これも理由です。<br/> ヴリトラの堰界化、何かを堰き止め閉じ込める行為には、ある性質が付随していると感じます。<br/> 人としての多くを失った、神の子である私には……なかなか言い表せないものですが。」
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: 強大な試練を乗り越え、黄昏のヒマラヤ山頂を包む絶景を目にしながら、ヴリトラを「邪悪にあらず」と見定めた理由を説明する。
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: 人の視点とは異なる超越の瞳は、うまく言語化できないものではあったが「乗り越えた先に成長をもたらす障害であり必要悪」というヴリトラの司る性質を鋭く見抜き、それはもう一人の自分から託された使命と期待に正しく応えてみせた瞬間でもあった。
    
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