概要
魔術協会の三大部門の一つ時計塔の十二のロードの一族の一つ。貴族であり、魔術師でもある一族。元は鉱石科のロードであったが、当時の当主であるケイネス・エルメロイ・アーチボルトの死亡をきっかけに没落して、現代魔術科のロードの座に収まった。
現主家であるアーチボルト家とその分家は、合わせてエルメロイ派と呼ばれている。
歴史
設立
1994年の時点で、一族の一部であるアーチボルト家の発生から500年以上が経っている。鉱石科の別名がキシュアであり(学科の別名は設立者から取られる)、十三世紀には現代魔術科以外の学部が設立されていたことから、一族の発生後のどこかでロードの座についたと考えられる。
ケイネス以前
エルメロイ派にはアーチボルト家以外にも有力派閥があったが、アーチボルト家九代目当主のケイネスが十代で典位の階位を得たことで神童と呼ばれ、その才能から、他派閥を押し退けて源流刻印の移植を受けることとなった。ケイネスはエルメロイ派の当主にして鉱石科の君主となり、これによってアーチボルト家がエルメロイ派の主家となった。
ケイネス時代
ケイネスは同じ貴族主義である降霊科のロードルフレウス・ヌァザレ・ユリフィスの娘(ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ)との政略結婚を予定し、エルメロイ派の勢力を強める。時計塔内での序列は三大貴族に次ぐ4位。
しかし、ケイネスは戦闘面での泊をつけるために参戦した1994年の聖杯戦争で、一族が受け継いできた魔術刻印を破壊された上で敗北し、ソラウもろとも死亡する。
ケイネス死後
ケイネスの死後、元々反目が酷かったエルメロイ派は上位の分家が財産を取って離反した結果、天文学的な額の借金を負う。(ハリウッドの超大作が作れる額とのことなので推定100〜400億円程)
また、メルアステア派に鉱石科のロードの地位を奪われ、1997年頃ロード不在だった弱小学科の現代魔術科のロードとなる。
遠ざかったエルメロイ派にいるまだ魔術刻印の移植を受けていない血縁の子弟たちの中で、源流刻印の適応率がたまたま突出して高かったからという理由でライネス・エルメロイ・アーチゾルテが次期当主に選ばれた。当時8歳程だったライネスは、アーチゾルデ家に権力が集まっていたタイミングで、自分が成人するまでの代理として、ケイネスの弟子であったウェイバー・ベルベットを指名した。これ以降、ウェイバーはロード・エルメロイⅡ世を名乗り、エルメロイ派の代理ロードとして、学科の運営や源流刻印の修復、エルメロイ派の借金の返済などに取り組んでいく。
ロード・エルメロイⅡ世時代
エルメロイ教室で多くの高等階位持ちを生み出すことで、他学科からも一目置かれるようになる。
所有物
- 月霊髄液(ヴォールメン・ハイドラグラム)
- ケイネスの切り札である魔術礼装。詳細はトリムマウのページを参照。
- 魔術刻印
- エルメロイ派で代々受け継がれてきた源流刻印。両肩に刻まれている。魔術の自動詠唱機能や、治癒魔術を自動で行う機能がある。ケイネスの死亡後、回収出来たのは1割程で、調律師であるメルヴィン・ウェインズの元で修復しているが、完了まで50年はかかる。
- 魔力炉
- ケイネスが聖杯戦争のために日本に持ち込んだ3機の魔力炉。これらと、同時に持ち込んだ多くの魔術礼装とを破壊されたことがエルメロイ派の借金を大幅に増やす一因となった。
- 集合住宅
- エルメロイ派所有の集合住宅。Ⅱ世はエルメロイの屋敷ではなく、こちらに家賃を払って住んでいる。イギリスでは集合住宅のことを「フラット」と呼ぶのが一般的だが、Ⅱ世に倣って「アパート」と呼ぶものが多い。
関連組織
所属者
- ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
- 先代ロード。
- ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ
- ケイネスの婚約者。
- ロード・エルメロイⅡ世
- ライネスが成人するまでの代理ロード。ライネスの義兄となった。
- ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ
- 次期ロード。エルメロイの正当な姫君。
メモ
- アーチゾルテ家出身のライネスは『エルメロイの姫君』と呼ばれ、エルメロイの源流刻印を継承予定だが、ライネスがアーチボルト家に移籍したのか、アーチゾルテ家が主家に変わったのかは明らかになっていない。
脚注
注釈