グランスルグ・ブラックモア
- スペル:Gransurg Blackmoa
死徒二十七祖第十六位、「黒翼公」「鵬」「月飲み」。正体は巨大なカラスの姿、普段は半人半鳥の姿をした、魔術師上がりの死徒。
- 略歴
- 祖の地位には後々に加わったがために、二十七祖としては最古参に数えられこそしないが、朱い月が健在だった時代から存在する死徒。生前は鳥を神聖視し魔術基盤としていた魔術師で、優れたソウルキャリアーであった。
- 朱い月に戯れに挑まれ敗北を喫するも、最後は偶然に助けられ生きながらえる。以降、朱い月に御付の魔術師として仕え、心身ともに忠誠を誓っていた。二十七祖が真祖たちから離反した後も仕え続けたが、朱い月がゼルレッチに砕かれたあとは前十六位の一族を滅ぼし、二十七祖の一角に収まった。もともと朱い月の存命時から「二十七の一つ」と認められていたため、他の祖たちもこの襲名を認めた。
- 「黒翼公」という肩書きは現・死徒の王たる白翼公と対比したもの。「最初にして高貴なる白い翼の君とは似ても似つかない、黒い羽の獣使い」というのが死徒社会でのグランスルグへの評。反面、歴史、実力ともに白翼公とタメを張る彼に面と向かってそんな皮肉を言えるのは死徒二十七祖の上位くらいなもの。
- 数少ない「原液持ち」の死徒として、アルズベリでは死徒側の陣営に参加する。自らに私闘を禁じていた彼は、今回儀式の阻止側に回った憎き司祭と、ようやく存分に殺しあえる。
- 人物
- 鳥を溺愛し、偏執的なまでに鳥に拘った魔術師で、朱い月に仕えるにあたっては自ら鳥に似た姿に変わっていったという。人間としては破綻しているが礼節を重んじる人物で、朱い月に本当の忠誠を誓っており、当の本人が霧散したところでその忠誠は揺るがない。
- 魔術師上がりであるためか魔術に理解があり、死徒達により儀式が執り行われる際には必ず顔を出す社交的な人物。だが、どうにも他の祖たちからは疎遠に扱われている。というのも、ブラックモアに血を吸われた人間はみな鳥の頭と翼を持つキメラとなるからであり、彼自身も人としての体裁を保たない姿をしているからである。しかしブラックモアに言わせれば人の姿をしている時点で他の死徒たちこそ優雅さに欠けるとか。
- 能力
- 普段は半人半鳥の姿をしているが、それは仮の姿であり、正体は全長数キロという大怪鳥で、二十七祖の中でも指折りの大きさ。
- グランスルグによって死徒化したものは普通の吸血鬼にならず、鳥の頭と翼をもつキメラと化す。
固有結界
- ネバーモア
- 詳細不明。宙を覆う死羽の天幕、月も星も飲み込む「絶対無明の死の世界」。
- 死徒の有する能力でありながら死徒に対して絶対的な能力を持っているという。
登場作品と役柄
- the dark six(仮名) / Prelude III
- アルズベリの儀式に関して、メレム・ソロモンと怪しい会話をする。
- 因みに主な内容はズバリ「アルトルージュ・ブリュンスタッドの殺害」。メレムだけでは護衛殺しまでが限界であるが、固有結界「ネバーモア」があればアルトルージュ殺しが成立するとか何とか。
人間関係
- メレム・ソロモン
- 同じく朱い月に忠誠を誓う盟友。しかし、その忠義の在り方が決定的に違うため、殺したいほど憎んでいる。
- メレムはブラックモアを朱い月に忠誠を誓う者同士生涯の友とまで思っているが、ブラックモアからすればメレムの恋慕を交えた忠誠というのは我慢がならないものである。それでもメレムと争わなかったのは彼が闘争を起こすのは主の教えを忘れた死徒を正すときか、主の願いに沿うときだけだから。
- トラフィム・オーテンロッゼ
- 白翼公。死徒の王(形式上)たる白翼の君とは似ても似つかない、と皮肉されたが故にグランスルグは「黒翼公」と呼ばれる。が、実力も歴史も白翼公にタメはれるとか。
- 朱い月のブリュンスタッド
- かつて敗北し、従者として付き従った。その存在が霧散し数百年、今なお絶対の忠誠を誓う。
- アルクェイド・ブリュンスタッド
- 朱い月の後継者として敬意を持ってはいる。
- アルトルージュ・ブリュンスタッド
- ニセモノ。彼女を滅ぼすことではメレムとも見解が一致した。
名台詞
- 「———気をつけたまえ。
我が夜に舞う鳥たちは死者にのみ厳しいぞ———」 - 固有結界『ネバーモア』。この言葉と共に前十六位の城に堂々と攻め入り、一夜にして百を越える死徒たちを殲滅したという。
メモ
- (もしあれば)月姫2の死徒側キャラクター。しかし祖の誇りの為ではなく、朱い月の威厳を守るために参戦。
- 普段の半人半鳥の容姿は、ぶっちゃけ「ガッチャマン」である。