概要
ロストベルト。過った選択、過った繁栄による敗者の歴史。歴史の残滓。
“不要なもの”として中断され、並行世界論にすら切り捨てられた“行き止まりの人類史”。異なる歴史を歩んできた人類の年表。一時の点ではなく、帯として現在まで続いたもの。異聞帯のサーヴァントは存在するが、このサーヴァントは汎人類史のサーヴァントとは比べ物にもならない強さを持つ。
特異点を『正しい歴史が間違ったもの』ならば、異聞帯は『何も間違ってはいない』世界。言うなれば、汎人類史とは異なる歴史でありながら、特異点のように狂った世界ではない領域である。だが異聞帯は並行世界ですらない。本来なら百年で打ち切られる歴史が、現在まで続いてしまった世界。いわば『汎人類史に敗北した歴史』が地球上に突如として現れた。特異点とは違い、現代の今の時間軸に7つの異常地帯が浮かび上がっている。テクスチャの上書きであるため、点ではなく帯。最早転換点は過ぎ去り、異聞帯は歴史を紡いでいる。多くの知られざる異聞史の中からより強力なもの、汎人類史を押しつぶせるほどの可能性を持ったものが、侵略兵器として用いられた。異聞帯という人類史による地球そのものを攻撃し、ダ・ヴィンチやクリプターはこれを濾過異聞史現象と呼ぶ。
宇宙からの侵略が始まり、三ヶ月ものの間は汎人類史の人類は抵抗という名の長い戦いを繰り広げた。 しかし隣国を牽制・監視する手段に長けていれど宇宙からやってくる侵略者には何のプランを持ち合わせてないために、あらゆる抵抗は無意味に終わり、最後まで侵略に抵抗していた合衆国は消滅してしまった。 かくして地球は完全に漂白された惑星と化し、一握りの生存者の目の前に映るのは、かつての面影の欠片もない、何もかもが一新された白い荒野が広がっていただけである。 逆転の目も、生存の目もなく、あらゆる活動はなんの成果も現さないという、正しく絶望的な状況を生存者は受け入れてしまったが、デイヴィット・ブルーブックはその上で過去の記録を漁ろうと行動していた。 “異星の神”による侵略が終わった今、カルデアの抹殺は余分な仕事、クリプターにとっては雑務でしかないが、障害であることも否定できない。
人理再編
第二部におけるクリプターの使命。異聞帯による人理再編を目標とし、もう一度人類が神と共にある世界を作り上げる事にある。
第1.5部「Epic of Remnant」の最中、人理焼却と同列の災害かのようにクー・フーリンとBBから呟かれた。
濾過異聞子現象
多くの知られざる異聞史の中からより強力なもの、汎人類史を押しつぶせるほどの可能性を持ったものが、侵略兵器として用いられた。
地球は完全に漂白された惑星と化し、一握りの生存者の目の前に映るのは、かつての面影の欠片もない、何もかもが一新された白い荒野が広がっている。
宇宙からの侵略が始まり、三ヶ月ものの間は汎人類史の人類は抵抗という名の長い戦いを繰り広げた。
しかし隣国を牽制・監視する手段に長けていれど宇宙からやってくる侵略者には何のプランを持ち合わせてないために、あらゆる抵抗は無意味に終わり、最後まで侵略に抵抗していた合衆国は消滅してしまった。
ダ・ヴィンチやクリプターはこれを濾過異聞史現象と呼ぶ。
空想樹を打ち込み、異聞帯の書き換えを行う濾過異聞史現象を執り行うが、発芽には90日という時間を必要とする。
異聞帯の安定と空想樹の成長は同義であり、異聞帯のサーヴァントとの契約よその継続に全力を注ぐことが鍵となっている。
クリプターは自分が担当する異聞帯の領域拡大を目的とするが、互いの異聞帯の境界が衝突した場合、より強い人理を築き上げた異聞帯が脆弱な異聞帯を飲み込んでいく。
だが、その衝突以外の対決、他のクリプターの異聞帯内への干渉は御法度であり、異聞帯にカルデアが現れた場合、その異聞帯の王が対応するべき事である。
最終的に、クリプターは一つの異聞帯を選ばなければならず、あるクリプターが担当する異聞帯の領域拡大を放棄しても、そのうち他の異聞帯に侵略される。
空想樹
異聞帯の要。惑星を初期化し、新たな神話を作り上げる。地脈から
空想の樹なくして、現実への侵攻はありえない。濾過異聞史現象を成立させている要石。異聞帯の中心に存在する。
シャドウ・ボーダーに搭載されているペーパームーンの羅針盤に現れていない『異物』。
具体的にはペーパームーンは『地球の地形』として判定し、観測しているが、空想樹だけは除外している。
起動後は膨大な魔力量を持ち、神代クラス、真エーテルに近しい。星の人理が巻き戻り、神の下に帰還していく。
レオナルド・ダ・ヴィンチが「大げさではなく、このままだと世界がひっくり返る」と言うほど。
発芽には90日という時間を必要とする。
- 空想樹オロチ
異聞帯
- 永久凍土帝国 アナスタシア(ロストベルトNo.1)
- 副題:獣国の皇女
異聞深度:D
年代:AD.1570 - カドック・ゼムルプスの担当地区であるロシア領のロストベルト。氷河期が訪れた地球で延々と歴史を積み重ねた人類史。
- 分岐点は隕石の落下による氷河期だと言われている、四百五十年前の大寒波によるもの。地球上は何処だろうと分け隔てなく極寒の世界となった。
- 異聞帯の王はイヴァン雷帝。世界がその在り方を完全に破綻させている。土台は悪いが国の真ん中にいる『王』は最上級の代物。異聞帯の中心には空想樹・オロチが生えているが、イヴァン雷帝が空想樹の必要性を認めていないため、このロストベルトだけ空想樹が根付いておらず、芽吹いていない。
- 吹雪の真っ只中にあり、外の気温は零下100度。下手をすれば零下120度。防寒具もなしに外に出れば、二分と持たない極寒の地獄であるため、人間が生存できる環境ではない。そんな過酷な環境で動物が生きていくのは不可能であり、絶え間なく産み落とされる魔獣という上位種が存在したこともあって、500年前まではいた犬や猫、象などの動物もとうの昔に絶滅していた。ただし、蝿はこの世界での極寒の地で生き延びただけあって、肉を見ると何が何でも喰らい付く獰猛さを持つ。
- 絶え間ない雪嵐と産み落とされる魔獣に対抗するため、人は独自の進化を遂げてヤガとなり、旧種であるヒトは伝説にしか残されていない。最早“人間”という旧い種では生き残る事のできない環境となり、寒さに慣れていなかった国は呆気なく滅び、元々常に寒さに対する備えがあり、わずかに余裕があったロシアでも、人口の九割近くが失われ、国そのものが消えてなくなる一歩手前までいった。当時のイヴァン雷帝は魔術師と一緒に対策を練り、ロシアの人間に魔獣と人間の合成術を施したことで“ヤガ”は誕生した。ヤガの生死のサイクルはゆっくりと、だが確実に早まっている。
- また、ロシアを包んでいるスーパーセルは世界の壁のように阻んでおり、あらゆる電磁波はそこから発するオーロラに阻まれ、嵐がかなりの規模であるために核爆弾に匹敵するエネルギーが渦巻いているため物理的な突破は不可能[注 1]。当然ながら、青空も見えることはない。
- 脆弱さは邪悪であり、死は敗北であり、強靭さこそが正義と讃えられる。それは弱肉強食の理論を突き詰めた永久凍土の世界ともいえる。450年の間、叛逆軍が出なかった時代は無く、貴族や食い詰めた農民がなっていた。いつも殺戮猟兵に虐殺されて終わる。アタランテ〔オルタ〕が率いる叛逆軍は、いつもの叛逆軍と比べると奮闘している。
- 無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング(ロストベルトNo.2)
- 副題:消えぬ炎の快男児
異聞深度:B+
年代:BC.1000 - オフェリア・ファムルソローネの担当地区である北欧のロストベルト。神代が終わらないまま歴史を積み重ねた人類史。
- 分岐点は紀元前1000年頃。
- 彼女の異聞帯の行く末は、ヴォーダイムの異聞帯に関わる。
- 人智総合真国 ■■■(ロストベルトNo.3)
- 芥ヒナコの担当地区であるロストベルト。
- 他の異聞帯と異なり、領域拡大に適さない。
- 創世滅亡輪廻 ■■・■■■■■■ (ロストベルトNo.4)
- スカンジナビア・ペペロンチーノの担当地区であるロストベルト。
- 『四角』があるらしいが、デイビットの所感によるとアキレス腱であるようだ。
- 星間都市山脈 ■■■■■■(ロストベルトNo.5)
- キリシュタリア・ヴォーダイムの担当地区であるギリシャのロストベルト。汎人類史より栄えているとされている。
- 都市もあるようだが、ヴォーダイム自身の力で攻略しており、三体もの神霊を仕えているのがその証拠。
- ■■円卓領域 ■■■■■・■・■■(ロストベルトNo.6)
- ベリル・ガットの担当地区であるロストベルト。原始的であり、「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない模様。
- ■■樹海■■ ■■■・■■■■■(ロストベルトNo.7)
- デイビット・ゼム・ヴォイドの担当地区であるロストベルト。原始的であり、「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない模様。
メモ
脚注
注釈
- ↑ FGO世界における現在の人類の技術であの規模のスーパーセルを突破できる乗り物は開発されておらず、ましてやシャドウ・ボーダーでは脱出はできない。
出典