ヤマトタケル

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セイバー
真名 ヤマトタケル
性別[注 1]
身長 154cm
体重 49kg
好きな物 食事(特に米)
天敵 若旦那
出典 日本書紀、古事記
地域 日本
属性 中立・善
一人称
二人称 キミ/貴様/呼び捨て
声優 山村響
デザイン 渡れい
武内崇(原案)
初登場作品 Fate/Samurai Remnant
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概要

剣士」のサーヴァント
Fate/Samurai Remnant』では主人公である宮本伊織と共に戦う。

略歴
Fate/Samurai Remnant』において、盈月によって宮本伊織のもとに召喚されたサーヴァント。真名を明かすことを拒否したまま、盈月の儀を戦い抜く。
最初から宝具を抜きかけるも、(偶然ではあるが)伊織に令呪を用いて止められ、家屋を幾つか吹き飛ばしたことで宝具を抜くことを禁止される。
そして事態を飲み込めない伊織に「盈月の儀」のいろはを教え、「君は弱いのだから戦うな」と切り捨てる。
人物
古代日本の装束を身に纏った麗人。性別を判別できないが、殆どから女性と思われている。
作中では非常に大食いであり、特に米が好物である模様。
大雑把なところがあり、周囲の被害を顧みずにあらゆるものを吹っ飛ばそうとする。だがその度に伊織によって釘を差されている。
初めて見るものや珍しいものに目がなく、見世物小屋や南蛮船に興味を示している。
(選択肢がある以上しょうがないことだが)伊織の決定を第一にする場面が多いものの、若旦那の旅に着いて行くことについてはそれで正しいのか3回も確認する。
盈月にかける願いは作中では明かされなかったが、彼の台詞からして恐らく「友達が欲しい」だと思われる。
能力
宝具『水神』による加護と、スキル『魔力放出(水)』による水流を用いた攻撃と剣術による戦闘を行う。
周囲の水を操ることも可能で、敵に水をぶつけたり、周辺の水を動かすことで船を動かすといったことが可能。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
セイバー 宮本伊織 B A+  A? EX  対魔力:A
騎乗:A
神性:D
魔力放出(水):?
 

宝具

水神(みなかみ)
ランク: C
種別:対人宝具
レンジ:-
最大捕捉:1人
ヤマトタケルが持つ『天叢雲剣』の刀身の姿を変える隠蔽宝具。水の鞘とも。
スキル『魔力放出(水)』を強化する効果もあり、宝具を使用することで水の魔力による水流を駆使した攻撃を行うことができる。
宝具自体が鞘となることや、魔力放出による攻撃を加える等、アルトリア・ペンドラゴンの宝具『風王結界』のオマージュになっている。
絶技・八岐怒濤(ぜつぎ・はっきどとう)
ランク: B 
種別:対人/対軍絶技
レンジ:1〜10
最大捕捉:1〜20人
水の斬撃を1度に8本放つ絶技。蛇のようにうなる斬撃は、さながら八岐大蛇を彷彿とさせる。
作中では魔性・神性に対して効果を発揮すると伊織に目されており、実際に作中では甲賀三郎の召喚した大おろちに向けて放った。
この宝具を見た伊織はその迫力に圧倒されると同時に、「切らねばならない」と打ち勝つことを目標にする。
界剣・天叢雲剣(かいけん・あめのむらくものつるぎ)
ランク: EX 
種別:対界宝具
レンジ:1〜99
最大捕捉:1〜900人
水の鞘を開放した神剣本来の姿。伊吹童子の『神剣・草那芸之大刀』と同一の剣。
『水神』を開放することで、白色の蛇行剣から翡翠色の刀身が顕になる。
討ち取られた災害竜の尾から生じたこの剣は、かの竜自身が備える数多の威、天地自然の諸力の具現である神造兵装の一種と扱われている。故にこれを行使することは、一時的に「神/カミ」すなわち世界と一体になる事と同義である。
一振りにより青白い光が放たれ、さながらアルトリアの『約束された勝利の剣』を彷彿とさせる。

真名:ヤマトタケル

古事記や日本書紀に登場する、景行天皇の皇子「小碓尊おうすのみこと」。「ヤマトタケルノミコト」とも。
古代日本最大の英雄であり、父に命じられ、九州、出雲、東国などに遠征し、多くの兵士、王、神々を殺して、血を流した。日本における最初の英雄とも言える。
だが、血の繋がった兄弟すら手にかける凶暴な性格は父に疎まれ冷遇される。そして、遠征最中に最愛の妻──オトタチバナヒメを亡くしてしまう。
最期は伊吹山の神の力によって死んだとされている。死後は白鳥となって羽ばたいた、とも伝わっている。
父の命に従い続け、戦い続けた彼だが、「救い」がもたらせることは無かった。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Samurai Remnant
初登場作品。他の登場サーヴァントと違い、ほとんどの場面でプレイアブルキャラクターとして使用できる。

人間関係

Fate/Samurai Remnant

宮本伊織
自身のマスター。最初は剣の腕前はともかく、無謀にもサーヴァント相手に立ち向かう姿に呆れ、「弱い」と断じるも、互いに信頼関係を築いていく。
彼と協力して「共闘絶技」という大技を放ったり、進む道を切り開いて、共に盈月の義を勝ち進む。
しかし、彼の潜んだ本性も感じ取っているようで、「可惜夜に希う」ルートではその本性と正面から向き合うこととなる。
余談だが、『Samurai Remnant』のキャッチコピーにある「━━きみの願いを、切り捨てる。」という部分は「可惜夜に希う」ルートでの彼との戦闘を表していると思われる。
小笠原カヤ
伊織の義妹。出会った当初はいきなり伊織の恋人と勘違いされてしまうが、全く気付いていない。
彼女の手料理を気に入り、良好な関係を築くものの、やがて彼女が自身の最愛の相手の依代となっていることに気づいてしまう。
若旦那
傲岸不遜な態度である故に苦手意識を持っている。
その一方で彼の王気や強さを感じ取っているらしく、侮れない相手だともしている。
彼のルートでは不本意ながらも「盈月の儀」を放棄して旅に同行することとなり、「これでいいのかなぁ……」と首を捻っていた。
地右衛門ランサー
ランサー陣営。度々カヤを攫うため、目の敵にしている。
由井正雪
ライダーのマスター。物語序盤では御家人を操り、けしかけてきていると思い込んで敵視していた。
土御門泰広
儀の監督役。彼の仕掛けた術にかかり、操られかける。
また、彼の術によって他のサーヴァントが操られる状況を見て「ツチミカドめ!」と憤っていた。
キャスター
キャスターのサーヴァント。古事記の編纂者であるために、真名を一目で見抜かれてしまう。
バーサーカー
バーサーカーのサーヴァント。健啖家である点が共通しており、竹を割ったような快活な性格だからか気が合う様子。
新井助之進
伊織と顔馴染みの同心。完全に伊織の恋人だと思われており、時々飛び出る物騒な発言も都合よく解釈されてしまう。

生前

オトタチバナヒメ
最初の妻。海神を静めるために海に身を投げた彼女の犠牲と、彼女への思いを伝えきれなかったことをサーヴァントとなった今でも悔やんでいる。
しかし「盈月の儀」において再会を果たすことができ、再び言葉を交わして今度は自分の思いを伝える事ができた。
クマソ兄弟(熊襲兄弟)
九州の豪族であり、大和朝廷に反抗し続けた。そのため、景行天皇は自身の息子である皇子(後のヤマトタケル)に彼らの討伐を命じる。
皇子は父の命に従い、宴会時に女装して二人を暗殺した。その豪胆さから、クマソ兄弟は景行天皇の皇子に「タケル」の名前を贈った。
伊織がセイバーの精神世界に入った際、彼に殺されながらも讃えている豪族の台詞があるが、これは彼ら兄弟のものだと思われる。
景行天皇
タケルの父。多くの遠征を命じる。時には彼の兄弟の暗殺を命じることもあった。
タケルとの関係性は古事記と日本書紀で大きく異なる。古事記ではろくな兵力も与えず立て続けにタケルに出陣を命じることから、タケルが「父は私を殺したいのだ」と嘆く場面がある。
作中ではセイバーの精神世界で彼に命を出している。
大碓命
双子の兄。父の命により手に掛けることとなった。[注 2]
シナリオ上で何度か言及されている「兄弟殺し」は名前こそ出てこないものの、彼を殺したことを指していると思われる。
なおタケルが兄に対して行った殺害方法というのが、「素手で掴み殺した後、手足を引きちぎった」という凄まじいもので、タケルの怪物的な能力を示す逸話でもある。

その他 

アルトリア・ペンドラゴン
デザイン担当が武内崇氏であり、彼女のオマージュと見られる箇所がいくつも見受けられる。
曰く、「黒髪のアルトリア」を意識している模様。健啖家な点も共通している。
ヘラクレス
「父に疎まれる」、「凶暴な性格」、「多くの試練」「神話の英雄」など共通する部分が多く、ギリシャ神話と日本の神話の共通性の一つに挙げられる。

名台詞

Samurai Remnant

「察するに、きみが私の喚び人か?」
召喚して初めて伊織に対面した時の台詞。
Fate名物の運命構図。
「じゅるり……」
町の屋台を通った時の台詞。
食事好きの彼らしく、美味しそうな匂いを嗅ぐとよだれが止まらなくなってしまうようだ。
「どうだ。私の特大ばびゅーんは!」
突然伊織を担いで、崖をジャンプした時の台詞。
伊織からは「次からはもう少し優しく頼む……」とリアクションされた。
「わからいでかー」
アーチャー陣営との共闘の後の台詞
伊織に市民に迷惑かけるから宝具を禁止されて不服を言う。最終的に「ぶー」と言って、拗ねてしまう。

メモ

  • 健啖家であり、食べ物は積極的に食べる。特に白米を好んでおり、食べ物をねだる姿についつい買い与えてしまうプレイヤーも。
  • 古代の人間であるためか江戸の町は非常に新鮮に映ったようで、まるで遊園地の来た子供のようにはしゃぐ。
    • 「わくわくポイント」ではその様子が顕著だが、満開の桜など古代日本を思わせる風景を見ると、普段の様子が嘘のように感傷に浸る。
  • 伊織と比べると、戦いに無辜の市民を巻き込むことも視野に入れるなど、情が薄い場面が多い。史実でも敵に対して「騙し討ち」「暗殺」「奇襲」などの卑劣な手段を使って殲滅してきた性格を反映している。とはいえ、父である景行天皇が遠征に対してまとな兵[注 3]を出さず、このような手段を取るしか無かったことも考慮して置く必要がある。  
  • 伝承ではオトタチバナヒメを亡くした後も何人か妻を娶ったとされているが、作品内では言及されていない。

話題まとめ

実は女性?
本編では女性と間違えられるが、結局否定はしておらず、性別は不明なままである。女装してクマソ兄弟を討った逸話から、女装しても違和感がないほど容姿が女性に似ていた=元々女性だったという説もあり得る。
「古事記」と「日本書紀」での差異
Fateシリーズでは出典を記紀の両者とされているが、それぞれの書でヤマトタケルの行為に差異が見られる。
大きな違いとしては、古事記では兄殺しを行い父・景行天皇から疎まれたのに対し、日本書紀では兄殺しを行っておらず父に遠征の功績を讃えられていることが挙げられる。
『Samurai Remnant』では古事記の編纂者に一目で真名を見破られていることから、出典の比重としては古事記をベースにしていると思われる。
日本神話の英雄
ヤマトタケルが実在したという資料は挙げられておらず、神話のキャラクターという見方が多数である。しかし、大和朝廷が遠征を続け領土を広げたことは事実であるため、複数の天皇の偉業をまとめたのが「ヤマトタケル」であるという一説がある。また、「雄略天皇」の遠征と重なる部分も指摘され、同一人物説もある。
また、彼の子供は「仲哀天皇」で、その后は著名な「神功皇后」である。この神功皇后は卑弥呼と同一人物説がある。


脚注

注釈

  1. オトタチバナヒメを妻としているため、男性だと思われる。
  2. 暗殺の動機については、古事記では「父の命令を勘違いした」とされているが、Fateシリーズにおいてその設定が反映されているかは不明。
  3. 荷物持ちや食事係レベルが数人程度

出典


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