久宇舞弥
- 読み:ひさう まいや
- 誕生日:7月7日 / 血液型:A型
- 身長:161cm / 体重:49kg
- スリーサイズ:B75/W58/H77
- イメージカラー:黒鉄色
- 特技:戦闘技術一般
- 好きなもの:洋菓子 / 苦手なもの:化粧、服選び
- 天敵:言峰綺礼
- CV:恒松あゆみ
衛宮切嗣の助手。完全なる殺人機械「衛宮切嗣」を構成するパーツの一つ。
- 略歴
- 戦争只中の貧国で幼年兵として使われていたところを切嗣に拾われる。それ以来、切嗣の助手として働いてきた。
- 「久宇舞弥」というのは切嗣が最初に作った偽造パスポートに使われた名前であり、本名ではない。舞弥自身、切嗣に拾われる以前の記憶は殆ど無く、出生も本名も覚えていない。
- 少年兵時代は昼は戦闘、夜は大人達による輪姦という凄惨な日常を余儀なくされており、輪姦の結果子供を孕み、父親にあたる男性に頼まれて出産したこともある。その子とも早くに引き離され、再び同じ地獄に戻る生活を切嗣に拾われるまで続けており、切嗣が舞弥を拾った時には既に彼女の人間性はなくなっていた、と言われている。
- 人物
- 色白の端整な美人。幼年兵時代の壮絶な経験から人間性を喪失しており、今の人格は殻の機能に過ぎない。「とうに自身の生命など無く、今の自分は切嗣の拾ったもの。ならば彼が自由に使い捨てればいい」と自身を切嗣の部品と割り切っている。人間性を剥奪され育ったため「確立された自我」が無い。そのため自身の境遇、過去にすら悲しみも怒りも懐いていない。
- 理想も悲願も無い、その心には焼き尽くされた焦土のように空虚な洞があるだけの彼女は切嗣と真逆だった。だが戦士としての両者は相似していた。人同士が戦う場において残忍さは稀有なものではないと、切嗣はもちろん舞弥もただ事実をありのまま理解している。ソラウを生け捕りにする理由を察しても彼女に対し同情も憐憫も皆無であった。
- 切嗣の指示に従っただけであろうとセイバーには抵抗していないケイネスとソラウを射殺した冷酷な行為は認めがたいものだった。そのため後に会った時は少々不機嫌そうに視線を逸らされた。だがその後、自身よりアイリスフィールの救援を優先する姿を見て、誇りの形は違おうと責務の為に命すら投げ出すその在り方は騎士そのものだと悟り、彼女が切嗣とアイリに誓い果たせなくなった誓いをセイバーは請け負った。
- 一切の感情が欠如しており、ただ人間の殻をかぶり冷徹に任務をこなす、機械か使い魔のようなモノ。そして時として切嗣以上に的確かつ容赦ない判断を下す事ができる。
- 舞弥自身、その辛うじて人として体裁を保つ人格すら自身の「機能」としてしか捉えていないが、最期を看取るときにそれが間違いであったことを知る。
登場作品と役柄
- Fate/Zero
- 切嗣の助手としてアインツベルン陣営のバックアップを務める。
- Fate/strange Fake
- 主人公の一人シグマの母親として名前が登場する。
- フェイト/タイガーころしあむ アッパー
- 切嗣の台詞で名前のみ登場。アイリと舞弥に内緒でデジカメを買ったという切嗣の発言から、登場はしないものの一緒に生き返っているようである。
- Fateゼロカフェ~Fate/Zero Cafeに集う英霊達~
- 切嗣のアシスタントとしてアイリやイリヤの護衛にあたる。
- 大好物の甘いものを目の前にした時は、セイバーにすら視認できないほどのスピードで動いたりもする。
- ちびちゅき!
- 所属不明。相変わらず切嗣の助手としてイリヤに変なのが寄ってこないように監視している。
人間関係
Fate/Zero
- 衛宮切嗣
- 師であり親のようなものでもある。自身の全てを預けた相手。
- 戦場を共にしてきた彼女は切嗣のもっとも血塗られた側面も知っている。
- アイリスフィール・フォン・アインツベルン
- 切嗣の妻。同じ男に人生を委ねた同士として、次第に理解を深めていく。
Fate/strange Fake
- シグマ
- 息子。生まれてすぐに引き離されたため、面識はほとんどない。
- 後に彼自身もフリーの魔術使いという、彼女と同じ職業に就く。
名台詞
Fate/Zero
- 「マダム、いけない!」
- 身を隠し掩護に徹すると打ち合わせたはずの彼女が姿を現したことに驚き狼狽し恐怖した。アイリスフィールを案じてのことではない。
- 今の切嗣が妻を喪うことになる事態は彼を護ると誓った身にとってはこれほど絶望的な危機はなかったから。故に己の絶体絶命より彼女の窮地の方が舞弥にとってはるかに問題だった。
- 「私が、この命に代えてでも――アイリスフィール、最後まで貴女をお守りいたします。
だからどうか、衛宮切嗣のために死んでください。あの人の理想 を叶えるために」 - アイリスフィールが倒れてしまった理由が、聖杯として満ちていくためにその人間である部分が剥がれ落ちていっているからだと告白を受けて。
- ヒトとして生まれながらも道具として生きた舞弥だからこそ、道具として造られながらヒトとして生きたアイリスフィールの末路を「良し」と認めた言葉。
- 「やっと、戻りましたね。昔のあなたの顔に」
- 11年前に出会って戦場を共にしていた頃の彼女の知る衛宮切嗣の顔だった。アインツベルンでの暮らしで鈍っていく切嗣を舞弥は9年間どう思っていたのだろうか。
- 「マダム、貴方は初めて見た世界を美しいと感じて、そこに生きる人々を幸せだと思ったのかもしれない。
でも私に言わせれば、あの冬の城から一歩も出ないで暮らしていた貴方の方こそ羨ましかった。
この世界の醜さも、おぞましさも、何ひとつ見ることもなく済んだなんて」 - 口に出した時点で、アイリスフィールの無垢さを咎める意味合いを持たざるを得なかった言葉だった。
- けれど、世界の残酷さを幾度と体験し、その身に刻み生きてきた者からすれば当然の感情だろう。
- 「――生き残るなどと、考えてはいません。もし仮に命を繋いだとしても、もう私に生きる意味は無い。
切嗣によって変革された世界というのは、きっとそういう場所でしょう」 - 戦火の中の生き方しか知らぬ者の居場所はない。彼女にすれば当然すぎる結論だった。しかしアイリにはその諦観があまりに哀しく悔しく思えた。
- 「……だめだよ。ないたら……」
「それは……おくさんのために、とっておいて。……ここでないたら、だめ……あなた、よわいから。いまはまだ……こわれちゃ、だめ……」
「けさ、やっと……むかしのままの、キリツグに、なったんだから……こんなことで、ゆれたら、だめ……」 - 切嗣の「部品」として11年生きた少女が、最期に彼に遺した言葉。
- 「お前に正義の味方になる資格はねぇぇ!!
起源弾 で自分の服を接げやぁ!!」 - コミカライズ版『Fate/Zero』番外編にて、何故か服が破けた切嗣に対する魂の叫び。なにげに舞弥がマジギレした貴重なシーン。
- 前回は
曖昧な表情で沈黙しながらもどうにか冷静になれたが、今回は上記の台詞に該当するシーンで起きた為、トンプソン・コンテンダーで切嗣を銃撃してしまう。まぁいいや。
その他の作品
- 「……だめだよ ないたら……」
- 上記の台詞とは異なり、ゼロカフェ劇中においてはシリアスさは皆無。例えば春のゼロカフェ本だと「アイリの作ったあれなクッキーを泣きながら無言で食べてるとき」やニュータイプで連載中のなかでは「言峰綺礼専用麻婆パフェ+からし等の刺激臭」が原因で泣いてる時。ゼロカフェ関係者本では「中の人の夢(劇場版)が叶ったとき」など様々な(わりとどうでもいい)理由で泣きを入れる切嗣に対するツッコミとして容赦なく多用される。
- 「ただ奇妙と言えば、旅館のメニューが三食すべてケーキバイキングに急遽変更されてしまったことが、不可解ではあります」
「ティラミスと苺シャーベット、それにチョコレートフォンデュが絶品です。念のためご参考までに」 - 『とびたて!超時空トラぶる花札大作戦』より。切嗣一行が着くまでに目的地である聖杯温泉に罠がないかなどを入念に調べていた舞弥であったが、結果として温泉一番乗りは彼女となり、聖杯温泉は彼女の内なる願望を叶えてしまった。おすすめのスイーツを語る彼女はいつになく楽しげであるがそれにしても三食とは…
- 「貴方らしくない疑問ですね、切嗣。 戦いの場で、どのように心を支えるか。
貴方にとっては、自明すぎる理だと思っていましたが」 - 『Fate/Zero一期BDBOX特典CDにて』己を機械と自覚していて、何故お前は戦場で自分を強く保てるのか不思議に思えてきたという切嗣に対して。
- 「機械は、人間より頑強ですが、機械であるが故の限界もある。
一方で、人間は限りなく脆弱ですが、時としてあらゆる限界を超越した殺戮の達人。
所謂、英雄と呼ばれる例外的な存在も現れる事があります。
そういった少数のイレギュラーについては、度外視していいでしょう。
大多数の兵士にとって、まずは生き延びるためだけに、弱点を克服する事が最優先です。」
「だから人は、戦場において、心を捨てて機械になる。私もそういった凡人の一人です」 - 同上。人と機械はどちらが戦場ではより優秀なのだろうかという切嗣への返答。
- 戦場で生き抜くためには心など人を殺すことを躊躇させ、殺される可能性を上げるだけの不要な物でしかない。
メモ
- 彼女の銃のチョイスは切嗣とは対照的に、いたってマトモ。キャレコ短機関銃だけは戦場の定番とは言い難いが、これは切嗣とサイドアームを共通化した方が、整備や運用の面で都合がいいからだろう。
- 魔術師の使い魔は当然、主たる魔術師と視覚を共有したりするなど魔術的な情報伝達の手段が組み込まれている。本来であれば、使い魔にCCDカメラを仕込むなどという必要はない。しかしそこは「魔術師殺し」の助手。敵の魔術師が魔術的な幻惑や結界迷彩で使い魔対策をとっていても、現代技術であればその穴をつける可能性があるためのカメラである。また、カメラの映像であれば、切嗣への客観的な情報の受け渡しが容易であり、再検証も効率的に行える。舞弥自身がその場では気づかなかったかもしれないことを、切嗣が、もしくは映像を再確認した舞弥自身が、後々になって気づくかもしれないというメリットが考えられる。これがゆえに、カメラの重量で使い魔の動きが鈍ることを承知で、舞弥は「CCDカメラ付き蝙蝠」を使い魔として使役している。
- 実は極度の甘党。ケーキバイキングに現れては仏頂面のまま黙々とスイーツを食す謎の女として店員に都市伝説扱いされていたそうだ。
- 「Fate/Zero アンソロジードラマCD Vol.1」に収録されている「イートイン泰山」では、冬木ハイアット・ホテルのケーキバイキングをいたく気に入ったが、そのホテルは切嗣の指令でケイネス暗殺のために爆破された。
なお、「甘党」「都市伝説」の設定は本編で触れられてこそいないがZero materialに記載がある。これを受けて「イートイン泰山」のシナリオが書かれたわけだが、これはあくまで「アンソロジードラマCD」であり、本編の裏で本当にこういったエピソードがあったのかどうかは定かではない。 - ソーシャルゲーの「Fate/Zero [Next Encounter]」において幸せそうな顔でスイーツを食べる舞弥の一枚絵が存在している。店員の前ではなくアインツベルン城の中で一人でこっそりと食べる時は破顔する事もあるようである。
- 「Fate/Zero アンソロジードラマCD Vol.1」に収録されている「イートイン泰山」では、冬木ハイアット・ホテルのケーキバイキングをいたく気に入ったが、そのホテルは切嗣の指令でケイネス暗殺のために爆破された。
- 「切嗣を愛しているのか?」という質問は、「内臓に脳を愛してるか」と問うのと同義。
- 虚淵氏曰く、おそらく愛情という概念を理解せず切嗣に尽してたがそれは献身とも違う。だって「捧げるべき自分が無い」
- また虚淵氏的綾波の系譜。生に執着するほど人生経験を積んでいないため精神年齢が低くすぎる、ゆえに愛に死ぬ女らしい。
- 「魔術師」としての技量は黒桐鮮花に毛が生えた程度。ただし、「プロの殺し屋」としての使い方ができるため、遥かに危険。
- 相手が全盛期の綺礼だったこともあり、劇中での戦闘ではいいところがない。初戦、二戦目ともに完全に遅れをとる。護衛対象であったアイリスフィールも完全には守りきれず、もしアイリに「全て遠き理想郷」が埋め込まれていなければ、アイリは早々に死亡していただろう。
- 少年兵時代に出産経験があるが、出産直後に引き離されてしまっており、しかも子供も少年兵にされている。
- 彼女が余計な知恵をつけて魔術を覚えることができないように彼女本人には隠されていたが、彼女の妊娠出産は「魔術回路を持つ男性兵士と女性兵士を掛けあわせ、魔術使いの兵士を作り出す」という目的によって当時の政府の意志で行われたもの。その子供にあたる若き傭兵、魔術使いシグマは後に「偽りの聖杯戦争」に身を投じる事となった。
- ニトロプラスの格闘ゲーム「ニトロ+ロワイヤル」にセイバーのストライカーとして切嗣と共にゲスト出演している。手榴弾を投げつけ、対戦相手をセイバーごとぶっ飛ばすのがお仕事。
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