クー・フーリン〔オルタ〕
バーサーカー (Grand Order)
- 真名:クー・フーリン
- 身長:185cm / 体重:72kg
- 出典:ケルト神話
- 地域:欧州
- 属性:混沌・悪 / カテゴリ:地
- 性別:男性
- CV:神奈延年
- 略歴
- 『Fate/Grand Order』第五特異点では西暦1783年のアメリカに降り立ち、ケルト軍の王として人理破壊のために力を振るう。
- その凶槍を振るいに振るい、多くのサーヴァントを戦闘不能に追いやるが、紆余曲折を経て最後には主人公達に打ち倒される。
- 最終的に義務的な行為として軍魔ハルファスを召喚して消滅した。
- 終局特異点では冠位時間神殿に召喚され、他のサーヴァント達と共にⅤの座を統括する兵装舎ハルファスと交戦する。
- 人物
- 生前の伝承に基づいた本来のバーサーカーとは異なる存在。一人称は「俺」。
- 「異形の如き巨大な容姿」とされる本来のバーサーカーと違い、体格はランサー・キャスター時と大差はない。ただし、その服装や宝具他装備類は赤黒く歪で刺々しい意匠に変貌しており、邪悪さが目に見えて強調されている。
- 性格も冷酷かつ狂暴となり、戦いと殺戮をひたすら求める戦闘機械としての側面を顕にしている。敵味方の区別が明確で、敵として立ったのなら善人・英霊・仲間であろうが皆殺しであり、それが自らの師であったスカサハであろうと躊躇いはない。味方であってもミスを繰り返すようなら、容赦はしない。
- 戦闘への喜びは一切なく、戦が楽しいと思っていない。ただの事務処理として断じており、ただ「王」であることを証明するために戦い続ける。多くのサーヴァントが彼のあり方を「愚か」だと弾劾したが、彼が見てきた「王」とは、例外なく愚かだったのである。
- バーサーカーでありながら論理的な思考も会話も可能だが、それら全てが「戦いに勝つ」というベクトルに向けられているため、基本的に敵対者との会話は成り立たない。というよりは本人がまともに意思の疎通を図る気が無い状態に近い。その為か勝利への渇望は通常のクー・フーリンよりも遥かに強く、勝つ事は当然の義務と考えている。そして慈悲はなく、命乞いも一切効果がない。
- 獣の如き凶暴さと性質となったが、その生命力の苛烈さは「生き残る」為のものではなく、「死に至る」為のもの。彼が持つ「獣の欲望」とは生存ではなく疾走であるが、獣が肉をくらうのは生存のためであって疾走のためではないが、食べる欲望すら無駄と切り捨てており、力尽き、倒れた場所こそ自らのゴールだと信じている。
- 自身を戦闘機械であり刃と考えているため、不可能ではないと思えるのならばどんな無茶な命令にも逆らえないが、戦闘に関連するもの以外に何かせよ、という命令には全く応じない。自分は相手を殺すための存在であるという考えがあり、それ以外のことについては関与しない、という強い意志を持つ。
- 能力
- 基本的にはランサー時同様槍による接近戦を得意とする。
- 聖杯のバックアップを受けている状態ではランサー、あるいはキャスターの状態よりも強さでは上回っており、師匠であるスカサハをして「戦えば負ける」と言わしめたほど。
- ルーン魔術も使用はできるが、ほとんど身体強化や宝具使用の際の肉体再生にしか使用しない。
バリエーション
ミニクーちゃん
- 『Fate/Grand Order』期間限定イベント『プリズマ☆コーズ』に登場したキャラクター。
- 「ハチミツと雪華の国」を治める魔法少女コハナト☆メイヴの守護獣であり、本来の姿をデフォルメして二頭身にしたような姿をしている。
- かわいらしい見た目ではあるが、言動が本来の姿とほとんど変わらないためギャップが大きい。
- こんな体で戦闘能力もあるようで、「爆ぜ喰らう甘牙の幼獣(アマガミ・コインヘン)」なる本来の姿及びマスター担当のイラストレーターを思わせる技も使う。
- ストーリー中では先走ったメイヴを国に連れ戻す為に先んじて登場し、ストーリー後半で再戦となる。
- 最期は自分の内心の願いを見抜かれて心が折れたメイヴを看取り、崩壊する城と共に消滅した。
- 後に2017年のバレンタインイベントにて、クーフーリンオルタにチョコレートを渡すとお返しに「ミニクーちゃん」をくれる。彼曰く朝起きたら枕元にあったとか。当然メイヴを疑ったが彼女も知らなかった。「魔法少女の廃棄場」から直接来たのであろうか?
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
バーサーカー | 主人公 (Grand Order) | A | B+ | A+ | C | D | A | 狂化:EX(C相当) 神性:C |
戦闘続行:A 精霊の狂騒:A ルーン魔術:B 矢避けの加護:C |
宝具
- 抉り穿つ鏖殺の槍(ゲイ・ボルク)
- ランク:B++
種別:対軍宝具
レンジ:5~50
最大捕捉:100人
由来:クー・フーリンが師匠スカサハから授かった魔槍ゲイ・ボルク。 - クー・フーリン本来の宝具。魔槍ホーミングミサイル。
- 自らの肉体の崩壊すら辞さないほどの限界を超えた全力投擲で放たれる為、通常の召喚時よりも威力と有効範囲が上昇している。敵陣全体に対する即死効果があり、即死にならない場合でも大ダメージを与える。
- 当然発動の度に右腕が引き千切れかけるほどに損傷してしまうが、ルーン魔術によって肉体を再生・回復させているため本人がダメージを受けることはない。しかし、常人なら発狂するであろう激痛を受けてしまう。
- 第五特異点ではラーマの心臓の八割を破壊した上に強力な呪いを与えて半生半死に追い込み、あらゆるサーヴァントの攻撃や宝具を容易く防ぐ鎧の宝具『日輪よ、具足となれ』を装備したカルナに直撃させて致命傷を与えている。
- 心臓破壊を免れてもその破壊力は恐ろしく高く、幸運Aを持つネロは心臓破壊こそ免れたものの、心臓以外の臓器を丸々抉り砕かれるという見るも無惨な致命傷を負い、そのまま力尽きた。
- また、第五特異点では、因果逆転の呪詛も使用していた。因果逆転が投擲によるものかは不明。
- 噛み砕く死牙の獣(クリード・コインヘン)
- ランク:A
種別:対人宝具(自身)
レンジ:-
最大捕捉:1人
由来:魔槍ゲイ・ボルクの素材となった紅の海獣クリードの骨で出来た甲冑。 - クー・フーリン・オルタに付与される宝具。
- 荒れ狂う狂王の怒りが魔槍ゲイ・ボルクの素材となった紅海の怪物・海獣クリードの骨格を具象化、鎧のようにして身に纏う、攻撃型の骨アーマー。
- この鎧を装着すると耐久がランクアップ、筋力をEXになるが、「抉り穿つ鏖殺の槍」の発動が不可能となってしまう。敵に突き刺すとそこを基点に四方へ無数の棘が伸びる。
- 鎧の爪で敵を連続で切りつけた後、力を溜め、爪を敵に突き刺し、爪を起点に無数の細かい棘が伸び、敵を体内から引き裂く。
- この宝具は影の国でスカサハに与えられたものではなかったため、スカサハはこの攻撃を見切る事が出来ずに直撃してしまう。咄嗟の機転が幸いして辛うじて命は助かったものの、肉体の殆んどが崩壊させられて肉体再生までかなり時間が掛かり、定礎修復まで何も出来なくなるという有様だった。
- 爆ぜ喰らう甘牙の幼獣(アマガミ・コインヘン)
- プリズマ・コーズで登場したミニクーちゃんの宝具。
真名:クー・フーリン〔オルタ〕
- 狂王クー・フーリン。第五特異点においてカルデアと敵対した。
- 聖杯がメイヴの『クー・フーリンを自らに並ぶほどの邪悪な王にしろ』という願望を叶えた事により、全身の装備が黒く変化し、宝具である魔槍も禍々しい気配を湛え、黒混じりの赤に変色している。
登場作品と役柄
- 〔バーサーカー〕キャラクターデザイン:しまどりる / 設定作成:東出祐一郎 / レア度:☆5
- ストーリーガチャ限定サーヴァントであり、第五特異点クリア後ガチャに追加される。
- ちびちゅき!
- 所属不明。相変わらずメイヴと共に行動中で、他のクーフーリン達と共に騎馬戦の馬になっていた。
人間関係
Fate/Grand Order
- メイヴ
- 生前、自分を破滅させた女性。生前同様に纏わりついてくること自体は鬱陶しがっているが、自分と同じ陣営にいる事については「味方なら別にいいか」程度にしか考えていない。
- サーヴァントとしては自身を創造した女王。世界だって手に入れられたであろう聖杯への願いを以て自身を邪悪な王として作り出したことには一定の「良い女」という評価を持ち、そんな彼女の為に王であろうとする。
- スカサハ
- 師匠を敵に回すのは出来る限り避けたいらしく、彼女を召喚しているとマイルームでは心底ホッとした様子を見せる。
- 自分にとっての最大の壁であり、いざ敵に回す事になったら戦いを望むよりも勝利することを最優先にし、そんな方法で勝利した寂寥感はかなぐり捨てるとか。
- 第五特異点では敵に回った彼女と激しく戦った末に致命傷を負わせ、戦線から脱落させた。
- ラーマ
- 第五特異点で敵対した相手。開幕で心臓を抉り、半死半生の状態に追いやった。その様な半殺しの状態になりながらも、悪人としてアメリカの大地を破壊し尽くし、気の向くままに大殺戮を繰り返す自身のあり方を糾弾した彼に対し、逆に彼にとっての戦いの在り方に対して容赦なく冷酷な言葉を浴びせる。
- カルナ
- 第五特異点で敵対した相手。アルジュナとの宿命の対決の最中に後ろからゲイ・ボルグで後ろから不意撃ちを喰らわせ、致命傷を与えた。
- が、彼が消滅する寸前に宝具で逆襲されて全身に大火傷を負い、一時撤退に追い込まれた。
- アルジュナ
- 第五特異点で味方だったサーヴァントだが、自分の命令通りに中々動こうとしない彼には苛立ちがち。カルナとの一騎打ちの最中に水を差した挙句、その事に彼が激怒した際にも素っ気なく冷たい対応で返したが、その直後に彼は闘う理由と気力を失って自軍から離脱してしまい、最後の最後で命を擲って自分の陣営を裏切る。
生前
- コンホヴァル王
- 自分が生きた時代の王。彼のどうしようもない振る舞いから、「王とは邪悪なものである」と理解し、自身も狂王として振る舞っている。
その他
- クー・フーリン
- 自分のオリジナル。同一の英霊の陰の側面である自分に対して陽の側面と見なしているが、特に思い入れはない。
- マスターに対しても、「あっちの方がいいならあっちの状態に変えろ」と素っ気ない。
名台詞
Fate/Grand Order
- 「俺は敵を倒すだけ、そこに不純は無い。 だからまぁ…裏切らない限りは、俺の槍がお前を刺すことは無い」
- マイルーム会話絆Lv4。戦いと殺戮をひたすら求める側面が強調されたが、本来のクー・フーリン同様「裏切り」を好んでないようだ。
- 「ここまで長く付き合えば、俺のノリは理解してるだろう…まあいいさ。 俺は変わらずお前の槍だ」
- マイルーム会話絆Lv5。
- 「全呪解放。加減はなしだ。
絶望に挑むがいい……『噛み砕く死牙の獣 』!」 - 宝具解放。狂王は荒れ狂う怒りをその身に纏う。
- 「しつけぇなあ、小僧。 こっちはとっとと終わらせたいんだ。」
「あ? 寝言は寝て言えよ。 善悪がぶっとんだからこうなってんだろうが。」
「敵は殺す。自身 が死ぬまで殺せるまで殺す。それが戦の理 だろうが。」 - 登場第一声。並びに対峙したラーマに「授かったわけでもない途方もない修練による、最早善悪を超越しているだろう力を持ちながら何故くだらない悪に堕ちる」と言われて。
- この後ラーマは「圧倒的な弱者を屠ることが貴様の理か」と問う、が。
- 「くだらねえ。 それともなにか?」
「手前は相手の質で殺す殺さないを推し量るのか? 弱いなら活かす、強いなら殺す、と?」
「―――話にならねえ。 優しい殺生がしてえんなら牧場に行けよ。牧場に。」
「ここは戦場だ。持論ほざく前にさっさと死ね。」
「蠢動しな、死棘の魔槍。」 - 上記の「弱者を屠ること」に対しての返答。「クランの猛犬」と称されたケルトの大英雄は、完全に魔獣と化していた。
- 「
噛み砕く死牙の獣 』――。これだけはアンタに習った技じゃない。
この宝具こそが、アンタの土手っ腹に風穴を穿つ、唯一の代物だ。」 - 第五特異点にてスカサハとの一騎打ちでゲイ・ボルクの撃ち合いでは埒が開かなかった際に使った奥の手の宝具。ゲイ・ボルクを封印して放ったもう一つの宝具の存在に虚を突かれ、直撃を受けたスカサハは相当な深手を負い、彼女といえども最後まで戦線復帰は出来ない体になった。
- 「……醜いとも。
それがオレが見てきた王というものだからだ。」 - 「なぜ醜くあろうとするのか?」というスカサハの問いに答えて。生前ろくな人物に出会って居なかったからなのだろうがあまりにも愚直な彼の王としての在り方に「そこまで律儀な阿呆だったか…」とかつての師匠も呆れていた。
- 「メイヴって女は全くどうしようもない悪女だが―――」
「時代を支配できるだけの願望器を、俺一人の心を奪うために、躊躇なく使いやがった。」
「あれにとっちゃ飽きれば捨てるはずの玩具だろうが、心意気だけは買ってやらねェとな。」
「なんで、一切の愉悦を捨てて戦い続ける。これまでも、そしてこれからもだ。」
「大体なぁ、テメエら―――。いままでさんざんオレの邪魔をしやがった奴らを、生かして返す道理はねぇだろうが。」 - 第5章、ホワイトハウスでの最終決戦にて。
- メイヴの消滅により「クー・フーリンが王であるように」という願いの源泉が無くなり、若干正気を取り戻すも彼女の心意気を認めて最後まで戦い続けることを宣言する。
クーちゃん
- 「うるせえ。チー鱈ぶつけんぞ」
「うるせえ。チーカマぶつけんぞ」 - コナハト☆メイヴへのツッコミ。棒状のものなのは、本来の武器を考えてのことか。
- なお、メイヴの死因は投石機でチーズの固まりを頭にぶつけられた事なので、結構なブラックジョークである。
メモ
- アルトリア、ジャンヌに続いて現れた第三の「オルタ」。stay nightからの古参兵たる彼であるが、FGOストーリー第5章大ボスに据えられるという扱いは流石といったところか。5章冒頭からいきなり登場する為、面食らった古いファンも多かったろう。
- 宝具名の由来はゲイボルクの素材となった遥か中東の紅海の海獣、クリードと宿敵のコインヘンにちなむ。
伝承上の一説では、この二頭が決闘し、敗れたクリードの頭蓋骨からボルグ・マク・ブアインがゲイボルクを作製し、数々の戦士の手を経てスカサハからアイフェ、そしてクー・フーリンの手に渡ったとされる。 - 伝承において、クー・フーリンの槍は「足で打ち出すことで30の鏃に変わって敵陣を刺し穿つ」とあり、直接突き刺せば「穂先の五つの切れ込みが無数に分裂して相手をズタズタに裂く」とも伝わっている。