歌月十夜

歌月十夜
発売日	2001年8月
機種	Windows 95/98
前	月姫PLUS-DISC（PC）
次	MELTY BLOOD（PC）

概要

同人サークルTYPE-MOON時代の作品で、前作『月姫』のファンディスク。アルクェイドグッドエンド後の一年後の話となっている。

物語は本編「Twilite Grass Moon,Fairy Tale Princess」（以下「TGM」と略）と、TGMを進むことにより出現する全十種類の短編「夢十夜」（奈須きのこ作のもの七編と一般公募により選ばれた読者シナリオ三編と＋α）、そして本編終了後に出現するヒロインとのおまけシナリオ「夏祭り」が収録されている。

『MELTY BLOOD』シリーズとは別枠のストーリーであり、『MELTY BLOOD』の世界ではこの『歌月十夜』の事件は起こっていないとされている。
ただし、「夢十夜」の「赤い鬼神」など、時系列的には『月姫』以前のエピソードも収録されているため、『MELTY BLOOD』のストーリーを完全に理解するためにはプレイしておくことが望ましい。

本編

Twilite Grass Moon,Fairy Tale Princess（トワイライトグラスムーン フェアリィテールプリンセス）

夢十夜（＋α）

がんばれ知恵留先生（がんばれちえるせんせい）

宵待閑話（よいまちかんわ）

朱い月（あかいつき）

赤い鬼神（あかいきしん）

ななこちゃんＳＯＳ！

妹切草（いもぎりそう）

タナトスの花

翡翠ちゃん、反転衝動！（ひすいちゃんはんてんしょうどう）

※読者シナリオ

遠野家のコン・ゲーム

※読者シナリオ

黎明（れいめい）

※読者シナリオ（小説家の丸山くがね執筆作品。話題まとめも参照）

酔夢月

※読者シナリオ（シナリオライターの健速執筆作品）

登場人物

前作からの主な登場人物

遠野志貴

主人公。高校2年生。

アルクェイド・ブリュンスタッド

あーぱー吸血鬼。

シエル

カレー・エージェント代行者。

遠野秋葉

鬼妹。

翡翠

翡翠拳。

琥珀

覚醒。

ミハイル・ロア・バルダムヨォン

学生。

ネロ・カオス

学生。

遠野槙久

遠野家前当主。

乾有彦

志貴の悪友。

遠野四季

秋葉の実兄、志貴の義兄。

主に今作からの登場人物

レン

アルクェイドの預かる使い魔。今作のキーパーソン。【TGM】

七夜黄理

七夜当主。志貴の実父。【赤い鬼神】

七夜志貴

志貴の産んだ七夜を名乗る志貴。志貴の恐れであり、レンの協力者でもあり話を進ませる狂言回し。【TGM】

軋間紅摩

七夜を滅ぼした「鬼」。【TGM】【赤い鬼神】

時南宗玄

志貴の主治医。【TGM】

時南朱鷺恵

宗玄の娘。志貴の初めての……【TGM】

久我峰斗波

遠野分家・久我峰の長男で秋葉の元・許嫁。実は秋葉より翡翠が好み。【妹切草】

瀬尾晶

浅上女学院生徒。秋葉の後輩。【TGM】【宵待閑話】

三澤羽居

浅上女学院生徒。秋葉のルームメイト。【宵待閑話】

月姫蒼香

浅上女学院生徒。秋葉のルームメイト。【TGM】【宵待閑話】

四条つかさ

浅上女学院生徒。【宵待閑話】

ななこ

家出精霊。【ななこちゃんSOS】

乾一子

有彦の姉。【TGM】【ななこちゃんSOS】

朱い月のブリュンスタッド

【朱い月】

山瀬舞子

志貴と同じ高校に通っていた一年生。【黎明】

用語

メシアン

三咲町の雑居ビルの2Fにあるインド料理店。日本人向けにカレーパンも出している。なお、1Fには和食処・飯庵がある。

メモ

• 起動時にdaily-massageが表示される。内容は各ヒロインのパーソナルデータ、死徒二十七祖、月姫の裏話、スタッフのこぼれ話やまるで意味のない叫び声など多岐にわたる。ファンの調査によって212種類が確認されている。

話題まとめ

• 「夢十夜」収録の短編「黎明」は、のちに小説『オーバーロード』で商業デビューした小説家・丸山くがね氏の投稿作である。『オーバーロード』においては、「黎明」の主要キャラクターである山瀬舞子・明美姉妹の名が「やまいこ」「あけみ」姉妹として登場を果たしている。
  • ただし名前以外の設定には差異が多く、あくまでも名前と姉妹という設定だけ流用された別人と考えられる。また「やまいこ」「あけみ」は『オーバーロード』作中においては「本編開始前の過去において主人公と関わったキャラ」であり、本編においては回想にのみ登場する端役に留まっている。
  • ちなみに丸山氏は2001年の「黎明」投稿後に一時文筆業を断念しており、約10年間沈黙したのちネット上での『オーバーロード』投稿から同作商業化にこぎ着けた経緯を持つ。文筆業断念の理由は、丸山氏本人曰く「実際に歌月十夜をプレイしてみると、自分と奈須氏との力の差を感じずにいられなかったから」とのこと。

脚注