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:かつてカルデアの生き残りである「ある人物」に執着心を抱き、その人物の治療室に押しかけるも発見したドクターによってすぐに追い出されてしまった過去を持つ<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 プロローグ"/>が、この人物こそスカウトされた当初カルデアの医務室で見かけた、当時はまだ感情も何も無い未熟児のような、ベリル曰くとても不細工な有り様だった後のAチームメンバーとなるマシュ・キリエライトで、一目見て彼女が将来誰よりも美しく綺麗な存在になると確信すると同時に心惹かれる<ref group = "出" name="Lostbelt No.6 第29節">『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』第29節「ある予言」</ref>のだが、そもそも元から人の物差しで美意識を測ることが出来なかった彼は、マシュに接する過程で自分の手で美しいものを壊す事によってその『美しさ』を感じ取れるという歪んだ価値観に気付いてしまい、彼女に苦痛<ref group="注">作中の描写では、寝たきりで動けないマシュの指を折っている。</ref>を負わせながらもその姿を心から真剣に労る事で自分なりの「愛情」を示し、同時に殺人以外に見出した『楽しみと喜び』でもあった。
 
:かつてカルデアの生き残りである「ある人物」に執着心を抱き、その人物の治療室に押しかけるも発見したドクターによってすぐに追い出されてしまった過去を持つ<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 プロローグ"/>が、この人物こそスカウトされた当初カルデアの医務室で見かけた、当時はまだ感情も何も無い未熟児のような、ベリル曰くとても不細工な有り様だった後のAチームメンバーとなるマシュ・キリエライトで、一目見て彼女が将来誰よりも美しく綺麗な存在になると確信すると同時に心惹かれる<ref group = "出" name="Lostbelt No.6 第29節">『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』第29節「ある予言」</ref>のだが、そもそも元から人の物差しで美意識を測ることが出来なかった彼は、マシュに接する過程で自分の手で美しいものを壊す事によってその『美しさ』を感じ取れるという歪んだ価値観に気付いてしまい、彼女に苦痛<ref group="注">作中の描写では、寝たきりで動けないマシュの指を折っている。</ref>を負わせながらもその姿を心から真剣に労る事で自分なりの「愛情」を示し、同時に殺人以外に見出した『楽しみと喜び』でもあった。
 
:とはいえど、彼のやり方は周りからすれば異常である事に変わりはなかったため、Aチームの初回レイシフト実験が行われる1年前にも同様の理由で再び押しかけた時は、流石のドクターからも激昂を受け殴られた末に一時拘束され、治療室に立ち入る手段を永久に取り上げられてしまった<ref group = "出" name="Lostbelt No.6 第29節"/>。
 
:とはいえど、彼のやり方は周りからすれば異常である事に変わりはなかったため、Aチームの初回レイシフト実験が行われる1年前にも同様の理由で再び押しかけた時は、流石のドクターからも激昂を受け殴られた末に一時拘束され、治療室に立ち入る手段を永久に取り上げられてしまった<ref group = "出" name="Lostbelt No.6 第29節"/>。
:そもそも彼にとって興味を抱く物事への判断基準は「面白い」と「つまらない」の二択しかなく、後者なら何であろうと躊躇なく<ruby><rb>殺し</rb><rt>壊し</rt></ruby>、前者であってもその在り方が何処かで行き詰る=それ以上の面白さが見込めなくなったり一度「飽きた」と感じてしまえばやはり躊躇いもなく手にかけてしまう。事実担当異聞帯においても、妖精國ブリテンはその『本質』故にあのまま放っておけば自然に自滅すると見抜いていたが、逆にそれを利用してマシュの純粋な心につけ込み、妖精達に弄ばれて使い倒された挙句良心の呵責に耐えかねて心身ともに絶望した所を奪取して囲ってやればいいと云う下劣な思考の元あえて一行を泳がせておきつつ、自身もモルガンの目を盗んで[[オーロラ|他の妖精]]に自分しか知らない情報を与えたり、後々厄介な存在となりうるモルガンの腹心たるウッドワスとバーヴァン・シーの両者をぶつけ合う形でいっぺんに始末する事で、遠回しながらもブリテンの崩壊を早める手段に手を貸していた事が窺える。
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:そもそも彼にとって興味を抱く物事への判断基準は「面白い」と「つまらない」の二択しかなく、後者なら何であろうと躊躇なく<ruby><rb>殺し</rb><rt>壊し</rt></ruby>、前者であってもその在り方が何処かで行き詰る=それ以上の面白さが見込めなくなったり一度「飽きた」と感じてしまえばやはり躊躇いもなく手にかけてしまう。事実担当異聞帯においても、妖精國ブリテンはその『本質』故にあのまま放っておけば自然に自滅すると見抜いていたが、逆にそれを利用してマシュの純粋な心につけ込み、妖精達に弄ばれて使い倒された挙句良心の呵責に耐えかねて心身ともに絶望した所を奪取して囲ってやればいいと云う下劣な思考の元あえて一行を泳がせておきつつ、自身もモルガンの目を盗んで[[オーロラ|他の妖精]]に自分しか知らない情報を与えたり、後々厄介な存在となりうるウッドワスとバーヴァン・シーの両者をぶつけ合う形でいっぺんに始末する事で、遠回しながらもブリテンの崩壊を早める手段に手を貸していた事が窺える。
 
;能力
 
;能力
 
:Aチームに戦闘要員として選抜されただけの高いレイシフト適性と実力を持っている。
 
:Aチームに戦闘要員として選抜されただけの高いレイシフト適性と実力を持っている。
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; [[モルガン (Grand Order)|モルガン]]
 
; [[モルガン (Grand Order)|モルガン]]
 
: 自身のサーヴァントとして召喚したはずが、契約完了前に主導権を奪われ主従逆転してしまう。挙句にその過程で一度モルガンによって存在を抹消された後に再度復元されたため “魔術で生まれたスワンプマン”のような存在になってしまったが、これに関してはベリル自身の元来の性格と、互いに執着するもの以外はどうでもいいスタンスもあったため然程気には留めておらず、怪しまれない程度の最低限接触以外は不干渉を決めていた節もあった。
 
: 自身のサーヴァントとして召喚したはずが、契約完了前に主導権を奪われ主従逆転してしまう。挙句にその過程で一度モルガンによって存在を抹消された後に再度復元されたため “魔術で生まれたスワンプマン”のような存在になってしまったが、これに関してはベリル自身の元来の性格と、互いに執着するもの以外はどうでもいいスタンスもあったため然程気には留めておらず、怪しまれない程度の最低限接触以外は不干渉を決めていた節もあった。
:また一方で彼からすれば、妖精國もモルガンも「既に終わった存在」であった事と所詮はマシュが来るまでの暇つぶしの道具でしかなく、色々と『遊び尽くして』飽きてしまった途端に興味が無くなり、裏々で手を回して間接的に追い詰めた末に国諸共滅ぼしてしまった。
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:また一方で彼からすれば、妖精國もモルガンも所詮はマシュが来るまでの暇つぶしの道具でしかなく、色々と『遊び尽くして』飽きてしまった途端に興味が無くなり、裏々で手を回して間接的に追い詰めた末に国諸共滅ぼしてしまった。
 
: ちなみに最初のサーヴァント召喚の際ベリルは「どうせなら世界を壊せる者がいい」と豪語していたため、『ブリテンを壊した<ruby><rb>魔女</rb><rt>モルガン</rt></ruby>』を引き当てた事はある意味言い得て妙かつ必然性があったと言えよう。
 
: ちなみに最初のサーヴァント召喚の際ベリルは「どうせなら世界を壊せる者がいい」と豪語していたため、『ブリテンを壊した<ruby><rb>魔女</rb><rt>モルガン</rt></ruby>』を引き当てた事はある意味言い得て妙かつ必然性があったと言えよう。
 
; [[妖精騎士トリスタン]]
 
; [[妖精騎士トリスタン]]
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:「母ちゃん」または「婆ちゃん」<ref group = "注">ベリルの母親は妖精であると主張しているので、自分の母親が自分自身。</ref>と呼んでおり、関係性はそれほど悪くない模様。
 
:「母ちゃん」または「婆ちゃん」<ref group = "注">ベリルの母親は妖精であると主張しているので、自分の母親が自分自身。</ref>と呼んでおり、関係性はそれほど悪くない模様。
 
:「森の住人」「近代では暮らしにくくなった」などと直接の登場はないが断片的に語られており、ベリルの尖った形の耳などから人狼、あるいは魔女なのではないか?とプレイヤー間では噂されている。
 
:「森の住人」「近代では暮らしにくくなった」などと直接の登場はないが断片的に語られており、ベリルの尖った形の耳などから人狼、あるいは魔女なのではないか?とプレイヤー間では噂されている。
: 正体は予想通り「[[魔女]]」ではあったが、その実は魔術協会から棄てられ、消費文明を嫌うが故に現代社会にも馴染めず取り残された異物と言える存在。その中でもベリルの母は巨大なヒキガエルのような風貌で『妖精』を自称していたが、とある「魔法使い」に騙されて彼を産み落としたため愛憎混じりの情<ref group = "注">回想では自分の容姿の醜さを息子のせいにして罵ったかと思えば、一転して「大切な可愛い子」「自分の生き甲斐」と称して溺愛している。</ref>を向けられていた。
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: 正体は予想通り「[[魔女]]」ではあったが、その実は魔術協会から棄てられ、消費文明を嫌うが故に現代社会にも馴染めず取り残された異物と言える存在。その中でもベリルの母は巨大なヒキガエルのような風貌で『妖精』を自称していたが、「とある魔法使い<ref group="注">回想場面に「マインスターとその小娘」、「<ruby><rb>魔法使い</rb><rt>ユミナ</rt></ruby>の直系」という呼称が出てくる事から、[[久遠寺有珠]]親子が関わっている可能性が示唆されている。</ref>」のせいで人間の男に騙されて彼を産み落としこの姿になったため、愛憎混じりの情<ref group = "注">回想では自分の容姿の醜さを息子のせいにして罵ったかと思えば、一転して「大切な可愛い子」「自分の生き甲斐」と称して溺愛している。</ref>を向けられていた。
:黒魔術を一通り学んだ後は、もう要らない存在となり「誰よりも綺麗な星の瞳」を潰して森の中に棄て去った。
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:黒魔術を一通り学んだ後はもう要らない存在となり、「誰よりも綺麗な星の瞳」を潰して森の中に捨て去った。
    
;「お姫様」
 
;「お姫様」
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==メモ==
 
==メモ==
*第2部の前期OPでは口元が血塗れになっているなど、不穏な部分を覗かせている。
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*第2部の前期OPでは口元が血塗れになっているなど、不穏な部分を覗かせており、当初は上記の血塗れの口元ややけに尖った耳、デザインが『月姫』のコミック版を担当した佐々木少年であること等から、プレイヤー間では「実は[[死徒]]ではないか」等と噂されていた。
**上記の血塗れの口元や、やけに尖った耳や、デザインが『月姫』のコミック版を担当した佐々木少年であること等から、プレイヤー間では「実は[[死徒]]ではないか」等と噂されている。
   
*上記のとおりマシュやダ・ヴィンチが彼について名前だけで済ませて説明を打ち切っており、謎に包まれた人物像や経緯は第二部の本編で少しずつ明かす形となっている。
 
*上記のとおりマシュやダ・ヴィンチが彼について名前だけで済ませて説明を打ち切っており、謎に包まれた人物像や経緯は第二部の本編で少しずつ明かす形となっている。
** 前述したように、かつては執着している人物の治療室に押しかけたところをドクターに見つかって追い出されたようだが、その人物にどのような行為を実行しようとしたのかは現時点では不明。尤も、その人物への態度を見る限り、ロクなモノではなさそうと思われるが……
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** クリプターであるカドックがマシュに対する処遇を語るシーンにおいて、キリシュタリアやカドック、ヒナコやデイビットはマシュを「カルデアで生まれ育ったデザインベイビーであり備品」として必要以上に接触しない、ペペロンチーノやオフェリアは女の子同士といって食事に誘ってよくマシュを困らせた<del>ペペロンチーノがそういう扱いになっているのは追求しないでおこう</del>とのことであるが<ref group="注">『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』ではオフェリアがマシュに誘っているシーンが描かれてあった。</ref>、'''ベリルだけは名前を挙げるどころか一切触れられていない'''<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第20節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第20節「激動の大地」</ref>。後に判明する彼の所業をすればさもありなんである。
** クリプターであるカドックがマシュに対する処遇を語るシーンにおいて、キリシュタリアやカドック、ヒナコやデイビットはマシュを「カルデアで生まれ育ったデザインベイビーであり備品」として必要以上に接触しない、ペペロンチーノやオフェリアは女の子同士といって食事に誘ってよくマシュを困らせた<del>ペペロンチーノがそういう扱いになっているのは追求しないでおこう</del>とのことであるが<ref group="注">『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』ではオフェリアがマシュに誘っているシーンが描かれてあった。</ref>、'''ベリルだけは名前を挙げるどころか、一切触れられていない'''<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第20節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第20節「激動の大地」</ref>
   
*彼の担当する異聞帯では原始的であり、「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない酷い環境であることが窺えており、『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』では「そもそも消えかけであり、維持するのもやっと」であることが明かされている。
 
*彼の担当する異聞帯では原始的であり、「有り得たかもしれない人類史」とは到底思えない酷い環境であることが窺えており、『無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング』では「そもそも消えかけであり、維持するのもやっと」であることが明かされている。
**だが、その異聞帯は異聞深度の数値や副題の名称が第1部での第六特異点を思わせるものだったりと、こちらでも不穏さを漂わせる。
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**だが、その異聞帯は異聞深度の数値や副題の名称が第1部での第六特異点を思わせるものだったりと、こちらでもかなりの不穏さを漂わせていた。まさかそれが文明社会が必要ない[[妖精]]の国で、さらにその環境の原因もまた国民たる妖精達のせいだったとは誰も思わなかっただろう…。
 
*奈須きのこ氏曰く、一番気が合いそうなクリプターがベリルで「何をやればプラスになるかマイナスになるのかまったくわからない」ため、ある意味こっちも気が楽になるらしい。コツは密室で二人きりにならないとのこと。<ref group = "出">週刊ファミ通 2020年8月13日号 『FGO』一問一答 p108</ref>
 
*奈須きのこ氏曰く、一番気が合いそうなクリプターがベリルで「何をやればプラスになるかマイナスになるのかまったくわからない」ため、ある意味こっちも気が楽になるらしい。コツは密室で二人きりにならないとのこと。<ref group = "出">週刊ファミ通 2020年8月13日号 『FGO』一問一答 p108</ref>
    
== 話題まとめ ==
 
== 話題まとめ ==
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;ベリル・カット
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:明らかになった悪性の強さに加え、ギリシャ異聞帯でキリシュタリアを謀殺した経緯と、よりにもよって執着相手がマシュ・キリエライトで、尚且つ彼女にDV紛いの「愛情表現」をしていた事が判明するや否や多くのプレイヤーに怒りとヘイトを募らせたクリプターだったが、担当するブリテン異聞帯の住民が一部を除けばベリルが霞んでしまう程に醜悪で悪辣な思想と価値観を持つ暴民連中ばかりで成り立っていたため崩壊は避けられなかった事と、当人が予想以上に裏方に徹底していた事から''存在そのものが途中から半ば忘れ去られる''事態となり、さらに2021年開催の6周年記念オンラインイベント及び2022年開催の7周年記念イベント1日目における各異聞帯シナリオの朗読劇ではネタバレ防止のため''ベリルが一番活躍する重要場面が丸ごと飛ばされる''羽目となり、プレイヤー達のやり切れなさと異聞帯での胸糞と後味の悪さを彼の名前と掛けて『ベリル・'''カット'''』というネタよりの渾名が誕生してしまった。さらにキリシュタリアとペペロンチーノについてもそれぞれ、異性の神に最初から生命を握られていた、神通力で自身の余命がこれきりだと予め気づいていたという既に寿命が詰んだ状態だった事情もあり、ベリルが手を下す必要が全くなかった事も拍車がかかってしまったといえる。<br>一方でマシュへの歪んだ愛情の結末に対しては、彼女自身が異聞帯における一連の行動と過去における暴行行為も含めて'''『自分を愛している』というベリルの思いは間違いなく本物だと理解した上で'''「それは間違っている」とキッパリとした拒絶の言葉を告げられる形で書ききってはいるので、ベリル・ガットという『一人の恋する男の物語の終わり』としてはこれ位が丁度良かったのかも知れない……
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== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
 
===注釈===
 
===注釈===
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