巌窟王 エドモン・ダンテス

アヴェンジャー (Grand Order)

  • 真名:巌窟王 / エドモン・ダンテス
  • 身長:185cm / 体重:75kg
  • 出典:デュマ著『モンテ・クリスト伯』?
  • 地域:フランス
  • 属性:混沌・悪
  • 性別:男性
  • CV:島﨑信長

復讐者」のサーヴァント

略歴
監獄塔に魂を幽閉された主人公を待ち受けていたサーヴァント。主人公に現在の状況と脱出の手立てを示す導き手であり、自らも主人公を仮のマスターとして戦いを促し、共に七つの「裁きの間」へ挑む。
しかし、本来の「シャトー・ディフ」がそうであったように、この監獄塔も脱出できる者はただ一人。七つの裁きを打ち破った後、彼は最後の敵として主人公の前に立ちはだかる。
主人公に敗れた彼は、しかしかつて彼を導いたファリア神父の如く、そして最後には復讐を成し遂げずに生涯を終えた己が知ることのなかったもの、罠に落ちた者を導き救う「勝利」へと至ったことを喜びながら、称賛と共に別れを告げた。
第一部終章では時間冠位神殿に召喚され、他のサーヴァント達と共にⅩの座を統括する廃棄孔アンドロマリウスと交戦する。
人物
ポークパイハットを被った色白の肌をした青年。一人称は「俺」「私」。
運命と現実への復讐者であり、常に世界に遍く理不尽と悪意を憎んでいる。
一見すれば自己以外の世界すべてを憎悪しているようにも映るが、決して無辜なる人々を憎む悪鬼ではなく、不道徳と悪逆に満ちながら君臨する現実そのものをこそ、彼は憎み否定し続ける。
自己を「永劫の復讐鬼」として定義しており、近寄る物の全てを傷つける荒々しさと暴威に満ちている。非常に尊大で苛烈な性格であり、恐ろしげな振る舞いを見せる事も多い。
一方でアヴェンジャークラスの先輩同様に人間の事は悪し様に言いつつも愛しており、主人公に対しても最大限に協力しようとしてくれる。
能力
超高速行動を用いた格闘戦や怨念の魔力投射攻撃を行う。黒い怨念のエフェクトが発生し、敵にダメージを与える。基本的には毒系であり、本来であれば直接ダメージに加えて持続ダメージやステータス異常を与える。
スキル「鋼鉄の決意」により痛覚の完全遮断、超高速行動に耐えうる超人的な心身を有しているほか、「窮地の智慧」は危機的な状況で幸運を呼び込み、また「窮地の智慧」とクラスの特殊性が合わさることで、道具作成も可能となっている。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
アヴェンジャー 主人公 (Grand Order) B A+ C B A 復讐者:A
忘却補正:B
自己回復(魔力):D
鋼鉄の決意:EX
黄金律:A
窮地の智慧:A

宝具

巌窟王(モンテ・クリスト・ミトロジー)
ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:-
最大捕捉:1人
サーヴァントとして現界した彼は後悔と改心の果てに救われた存在ではなく、復讐心滾らせてパリへと舞い降りた「巌窟王」そのものであり、復讐の化身である。
復讐の化身故に如何なるクラスにも当てはまらず、エクストラクラス・アヴェンジャーとして現界した肉体は、その生きざまを昇華した宝具と化している(一説では、生前に邂逅したという「14の遺物」が関係しているとも)。
強靭な肉体と死に至る毒炎を怨念の魔力として行使することによる攻撃に加え、自らのステータスやクラスを隠蔽、偽の情報を見せることも可能な常時発動型の宝具。
真名開放の効果は溜め込んだ怨念が一気に周囲へと撒き散らされ、敵は疑心暗鬼に陥って同士打ちを始めることになる。が、ソレは『Grand Order』では使用されない。
虎よ、煌々と燃え盛れ(アンフェル・シャトー・ディフ)
ランク:A
種別:対人 / 対軍宝具
レンジ:1~20
最大捕捉:1~100人
地獄の如きシャトー・ディフで培われた鋼の精神力が宝具と化したもの。肉体はおろか、時間、空間という無形の牢獄さえをも巌窟王は脱する。     
超高速思考を行い、それを無理矢理に「肉体」に反映することで、主観的には「時間停止」を行使しているにも等しい超高速行動を実現するのである。
『Grand Order』に於いては、魔力によって形成された黒い怨念の炎が複数の分身から放たれて、対象にダメージを与える。
宝具名の綴りは恐らく「Enfer Château d'If」
待て、しかして希望せよ(アトンドリ・エスペリエ)
ランク:B
種別:対人宝具
レンジ:1~50
最大捕捉:1人
悪逆と絶望と後悔に満ちた暗黒の中に在って眩く輝く、一条の希望。
人間の知恵は全てこの二つの言葉「待て、しかして希望せよ」に凝縮される。
自陣のうち一名を、瀕死(戦闘不能状態)からでも完全回復させる上に、全パラメーターを一時的にランクアップさせる回復宝具。

真名:巌窟王 エドモン・ダンテス

エドモン・ダンテス。「復讐者」として世界最高の知名度を有する人物。「巌窟王」として知られている。
マルセイユの海の傍らで働く誠実な男で、この世が邪悪に充ちているとは知らずに生きていた。19歳の時、悪辣な陰謀が導いた無実の罪によって孤島にある牢獄、イフの塔シャトー・ディフに囚われてしまう。
鋼の精神によって屈することなく十四年もかけて監獄島から生還し、彼は復讐鬼となった。
人間が持つ善性を捨て、悪魔が如き狡猾さと力を、そして自らに希望を与えたファリア神父より授かった救世主の島、財宝の城――モンテ・クリスト島の財宝を得てパリへと舞い降りた。ソレと同じ名「モンテ・クリスト伯爵」を名乗り、憤怒のままに復讐に耽って、かつて自分を陥れてフランスに君臨する有力者の人々を一人ずつ地獄へと引きずり落としたという。
その苛烈な生き様と正体を隠した復讐劇、踏みにじられ奪われた恋人メルセデスへの想いと愛執、そして苦悩と後悔から改心へと至る道程は、フランスのみならず世界中の人々に喝采され「世界で最も高名な復讐者」として人々の記憶に刻まれた。
厳窟王の物語はアレクサンドル・デュマによる創作とされるが、イフの塔に収監されたエドモンを導く「ファリア神父」の実在が現実では確認されている。
真名こそエドモン・ダンテスだが、マルセイユの海の男であった「エドモン・ダンテス」と自分は別人であると彼は認識している。
なぜなら「エドモン・ダンテス」とはパリに於ける血塗られた復讐劇の果てに自らを構成した悪性を捨て、善性を取り戻した男の名だから。
凄絶な復讐鬼になり果てるも、最後には愛を取り戻して旅立った彼の隣には、彼を愛する異国の姫エデがいた。
だが、サーヴァントとして現界した彼は人類史に刻まれた悪鬼の陰影、永遠の復讐者であるが故に「復讐鬼の偶像」で在り続けている。
巌窟王モンテ・クリスト―――それは復讐のためだけに生み出された、悪魔の名。
自らを愛も情も知らず憎悪と復讐のみによって全てを灰燼に帰するアヴェンジャーと定め、隣にエデがいないならば、この身は永劫の復讐鬼と在り続けるまで―――

関連

シャトー・ディフ
フランス・マルセイユ沖に位置するイフ島に造られた牢獄。「モンテ・クリスト伯」の舞台となった。
この世に在りながら「地獄」とさえ称され、許されざる大罪を犯した者どもを収監する、死の牢獄。地上の苦しみが集った場所であり、囚われれば最後、脱出など不可能と言われていた。
唯一生還したエドモン・ダンテスも、無限の怨嗟を背負った「暗黒の鬼が如き者」と化してしまった事から、その過酷さが伺い知れる。

登場作品と役柄

Fate/Grand Order
  • 〔アヴェンジャー〕キャラクターデザイン:小松崎類 / 設定作成:桜井光 / レア度:☆5
『監獄塔に復讐鬼は哭く』の開催に伴い期間限定でガチャに追加。イベントガチャ限定サーヴァントであり、恒常的な入手手段は現状ない。
「空の境界」コラボイベントの際に顔見せとして登場し、続くイベント「監獄塔に復讐鬼は哭く」にてキーキャラクターとして登場した。
ちびちゅき!
生徒役。体育祭の真っ最中でもいつもの黒マントだったために熱中症でぶっ倒れた。

人間関係

Fate/Grand Order

主人公 (Grand Order)
自分が住まう監獄に落とされた主人公に対して人間の悪業を見せることで導き、最後にはその命を以て送り出す。
人類史を焼却から救うマスターに、「悪辣な運命と現実に翻弄されるエドモン・ダンテス」と「憎悪の偶像として現界した巌窟王に寄り添う者」としての二つの象を見出す。
しかし戦い続けることで、ファリア神父やエデとも、ましてや自分自身の写し身とも異なる存在であることを認識し、自分と共に歩むマスターはただひとりであり、過去現在未来他にいない。
ジャンヌ・ダルク
悲惨な最期を遂げたにも関わらず人間に対する憤怒、憎悪を否定した彼女の存在は、彼の芯にある激情を否定するものであるが故に、彼が苦手とし、相容れぬと位置付ける人物。
エドモンは世界に裏切られたが如き彼女が、復讐の炎を抱いていない訳がないと彼女の在り方を疑っている。
ファントム・オブ・ジ・オペラ
監獄塔において「嫉妬」を司った英霊。彼の慟哭を聞き、彼こそ人間であると讃えた。
フェルグス・マック・ロイ
監獄塔において「色欲」を司った英霊。ただし、巌窟王曰くこれは本人というわけではなかったらしい。
ジル・ド・レェ(キャスター)
監獄塔において「怠惰」を司った英霊。一見ミスキャストに見えるが、この場合の怠惰は「やるべきこと(騎士としての役割や振る舞い)をやらずに自分の好きなことに没頭している」という意味合い。また、「神への祈りを怠ること」もこの場合は怠惰の一種である。
ジル・ド・レェ(セイバー)
「憤怒」の間にてジャンヌと共に現れるが、あくまで巌窟王を救おうとするジャンヌの抑えも聞かずに巌窟王を倒そうとして返り討ちにあう。イベント中で各ボスに用意されている特殊スキルをジャンヌではなく彼が使うため、実際には彼が憤怒の担当だったのかもしれない。
カリギュラ
監獄塔において「暴食」を司った英霊。今回は主人公の状態を逆手に取り、意外な姿を見せた。
天草四郎時貞
監獄塔において「強欲」を司った英霊。彼の望みや考え方をいたく気に入っているらしく、機嫌よさそうに彼のことを主人公に語る。
世界を救わんとするその強欲、まぎれもなく人間性の顕れであると、彼の生き様をエドモンは高く評価している。
両儀式
オガワハイムで戦った「殺人鬼」。彼女からは、人間好きと評されている。
アンリマユ
元祖アヴェンジャー。自身と同類でありながら、自身とは違う在り方をする存在。
ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕
同じ復讐者として色々思うところがある模様。アヴェンジャーとして現界した彼女の行く末を静かに見守る。
作家サーヴァント
自身の人生を作品にされたことで思い入れがあるのか、執筆に取り組んでいる彼らにコーヒーを差し入れてほしいとマスターに要望する。
なお、現在彼の人生を著作にした本人はまだ実装されていない。可能性はあるため、実装された場合の反応が期待されるところである。
ソロモン
「空の境界」イベントではオガワハイムを新たな特異点にさせようと巌窟王を召喚するも、ソロモンが恩讐を持たないことを理由に断られた上、オガワハイムを特異点ではなくサーヴァントを変質させる空間として勝手に利用されてしまう。
続く「復讐鬼は監獄塔に哭く」でも最終的に主人公を殺させるためのサーヴァントとして巌窟王を再召喚し、こちらはある程度は思惑通りに進んでいたと思われるが、最終的には巌窟王が望んだ通りの形で失敗に終わる。
一度断られたにも関わらず再召喚していることから、ソロモンからは一定以上の評価を受けていると思われるが、巌窟王の方は全く好ましくは思っておらず、噛み合わない関係である。
ナイチンゲール
記憶喪失の彼女と「復讐鬼は監獄塔に哭く」にて共演。記憶の無い彼女に何か思うところがあったのか、かつての恋人メルセデスの名を名乗らせる。
後に最後の裁きの間で対峙。死霊を味方に付けた彼女を「お前の刃は優しすぎた」と一蹴する。彼女の正体にはっきりと気づいてはおらず興味もなさげであったが、前述の言葉や「いずれ名のある英霊になるやもしれぬ」と評するなど迫りつつはあった。
英霊として個別に認識してるわけではないまでも、彼女が秘めた揺るぎない信念、偶像の域にまで至った魂のあり方に眩きものを垣間見る。

生前

メルセデス
愛した相手。しかして二人の仲は第三者により引き裂かれた。
ファリア神父
シャトー・ディフで偶然から出会った老賢者。
彼に様々な知識、モンテ・クリスト島の遺産、最後には自らの死により自由を与えた。
互いを親子と認め合うほどの絆を結ぶ。
エデ
復讐の過程で救い出した少女。
元はさる王族の姫だったが、巌窟王の復讐対象の1人の裏切りにより家族も地位も全て奪われ、奴隷になっていたところを巌窟王に救われた。
巌窟王を深く愛しており、最後は彼女を置いて去ろうとする彼に愛を打ち明けて彼の心に救いをもたらし、共に新しい人生へと旅立っていった。
巌窟王と出会った当時のエデが10代前半の少女で二人の年齢差が20年近く開いていることから、奴隷の少女を引き取って生活するTeachingでFeelingな某ゲームと掛けて、ファンからは無辜のロリコン扱いされることも……
フェルナン・モンテゴ、ダングラール、ジェラール・ド・ヴィルフォール
復讐対象となった三人の男達。
フェルナンはメルセデスへの想い故に、ダングラールは若き船長という約束された未来への妬みに、ヴィルフォールは己と父の保身の為にエドモン・ダンテスを陥れた。
後に帰参したダンテスにより社会的破滅や経済的痛打、時には家族までも巻き込んだ報復を受け、自殺、茫然自失、発狂と悲惨な末路を遂げる。
カドルッス
準復讐対象とでも言うべき相手。ダングラールとヴィルフォールが悪事を企てていた現場に偶然居合わせていたものの、酩酊していたために看過。その後ダンテスが逮捕された時は二人に真実を暴露するよう訴えたものの、逆に現場にいた自身を巻き込むと脅迫されて黙秘してしまう。
この「間の悪かった」出来事に端を発して二転三転の人生を送った末に殺害されており(ダンテスによってではない)、自身の再度の妨害に現れたジャンヌにダンテスはそのタイミングの悪さを「カドルッスにも匹敵する」と罵倒している。

その他

アレクサンドル・デュマ
「巌窟王」という存在の生みの親。「性質の悪い小説家め」と毒づく。

名台詞

「──待て、しかして希望せよ」
口癖。『モンテ・クリスト伯』の最も有名な名台詞。
「慈悲などいらぬ!」
「我が往くは恩讐の彼方…『虎よ、煌々と燃え盛れアンフェル・シャトー・ディフ』!」
宝具解放。この世の地獄を脱出する過程で培われた鋼の精神力で以て、巌窟王は現世に存在するあらゆる縛めからも脱する。
「俺を呼んだな!復讐の化身を!そうとも、俺こそ黒き怨念。エクストラクラス、復讐者アヴェンジャーである!」
召喚時。アヴェンジャーとして召喚される事に喜びを抱いている様にも思える。
「作家系のキャスターがいるな。よかろう…ウェイター! 彼にコーヒーを!」
マイルームにて。元ネタは2004年放送のアニメ「巌窟王」第一話のモンテクリスト伯の台詞「ベルッツィオ! お二人にコーヒーを!」か。
「ほう……俺以外のアヴェンジャーとして現界した者がいるか。俺は人の性を怒り、奴は人の性を笑う。なるほど。人間とは、分からぬものだ」
マイルームにてアンリマユ所持時に。
人の犠牲にされた同類でありながら、自身とは違う在り方を示す彼に感慨深げな言葉を漏らす。
「……おまえは、何だ? この俺にこうも付き合うなど、まるで……いや、エデとおまえは違う。おまえは、おまえだな」
絆レベル5の台詞。主人公を生前結ばれたエデとは違う存在とするが、その声には確かな信頼が込められている。
「調停は俺から最も遠い言葉だ。その推測、挑戦と解釈した。」
「空の境界/the Garden of Order」にて。7つのクラスどれにも該当しない黒い影のサーヴァントに「じゃあルーラーか!?」と言う主人公に対しての返答。
後に監獄塔のイベントにて正体が判明するのだが、彼の言う通りその在り方もクラス相性もルーラーとは全く真逆と言っていい物だった。
「黙れ。黙れ、黙れ!!
 黙れェ!!」
「監獄塔に復讐鬼は哭く」の第四の扉にて。「憤怒」に当たる第四の支配者に対しての激昂。憤怒を否定することは、同時にそこから起因する復讐と復讐者を否定することに他ならない。故に、悲惨な最期を遂げてもなお、憤怒といった負の感情を抱かずに救いと赦しを口にする彼女と相容れないのは必然なのかも知れない。
ジャンヌが「人間や祖国に対する憤怒と憎悪を抱く」というありえないイフをある人物が復讐のために聖杯に願い、「復讐者」として誕生したのは、余りにも皮肉と言える。
「違う、違う違う!!」
第六の扉にて。「強欲」に当たる第六の支配者のことが何やらお気に入りのようで、主人公曰く「楽しそうに話す」様子で裁きの間へと向かったのだが――そこに待ち受けていたのは、第四の支配者として既に一度戦った忌まわしきジャンヌ・ダルク。思わず激昂する巌窟王であった。
なお、ちゃんと本来の支配者も一緒に居たため、そちらに向き合ってからは平静を取り戻していた。
「我が恩讐を語るな、女!」
「我が黒炎は、請われようとも救いを求めず!我が怨念は、地上の誰にも赦しを与えず!
 "虎よ、煌々と燃え盛れ。汝が赴くは恩讐の彼方なれば"
 オレは巌窟王モンテ・クリスト!人類史に刻まれた悪鬼の陰影、永久の復讐者である!」
ジャンヌの指摘に対して吠える巌窟王。復讐の怨念として召喚された彼の執念を感じる。
「さあ、征くぞマスター。おまえとオレは最早、一心同体だ。
 あらゆる救いを断たれたシャトー・ディフに於いて、しかして希望し、生還を真に望むモノは!
 導かれねばならない・・・・・・・・・・のだよ!
 お前を!導けるのは、このオレだけだ!」
天草、ジャンヌというWルーラーとの戦闘前にて。それに対し主人公は「何を、今さら!」、「……必ずカルデアに戻る!」と返す。
この辺りで巌窟王に対して一種の相棒の様な感覚が芽生えたプレイヤーも多いはず。
「そこを退け、女。オレは積極的に女を殺しはしない」
第七の扉にて。立ちふさがろうとするメルセデスに対して言った言葉だが、主人公から「どの口で!?」「ジャンヌさんの時は全力でしたよね」と突っ込まれる。返答は「あれはルーラーだ。人間城塞だ。女というには心身ともに堅すぎる」とのこと。
「―――はは、○○よ!
 オレたちの勝ちだ・・・・・・・!魔術の王とて全能ではないという事だ!」
最後の彼との一騎打ちの後、監獄塔での彼の真意を語り、共に勝利の喜びを分かちあう。彼――巌窟王モンテ・クリストにとって主人公に敗北する事は生前果たせなかった「勝利」と等しい事だった。
「あの時、おまえは見逃されたのではない。もう”終わるもの”と見捨てられたのだ。
 だが―――はは、ははは! 結果はこの通りだ! 残念だったな魔術の王よ!
 貴様のただ一度の気まぐれ、ただ一度の姑息な罠は、ここにご破算となった!
 オレなんぞを選ぶからだバカ者め! ざまあない!
 歩むがいい! 足掻き続けろ! 魂の牢獄より解き放たれて―――おまえは!
 いつの日か、世界を救うだろう!」
自身を見事に打ち破り、シャトー・ディフを抜け出す主人公への最大の賛辞と魔術王への侮蔑。
いつかの恩師と同じく、外へ希望を送り出す喜びを胸に。
「……再会を望むか、アヴェンジャーたるオレに?
 はは、ははははははははは! ならばオレはこう言うしかあるまいな!
 ”―――待て、しかして希望せよ”と!」
主人公 (Grand Order)に「―――キミは、永遠に消えるのか?」問われての返し。自らの消滅を悼んでくれるマスターに、幾度となく口にしたかけがえのない言葉で応えて、彼は一時の別れを迎える。
「ハ。ハハハ。クハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
「笑わせるな、廃棄の末に絶望すら忘れた魔神ども! 貴様らの同類になぞ、その男(女)がなるとでも!」
「そうだ!」
「この世の果てとも言うべき末世、祈るべき神さえいない事象の地平!」
「確かに此処は何人も希望を求めぬ流刑の地。人々より忘れ去られた人理の外だ。だが―――」
「だが! 俺を呼んだな、○○!」
「ならば俺は虎の如く時空を駆けるのみ! 我が名は復讐者、巌窟王エドモン・ダンテス!」
「恩讐の彼方より、我が共犯者を笑いにきたぞ!」
終章にて。予測外の魔神柱の出現により絶体絶命の状況の中、いつか聞いた高笑いと共に参上する。
かつて自身とは違う存在としたエドモン・ダンテスの名を名乗り、七日間の悪夢を生き抜き、脱獄を果たした共犯者を再び救済する為に巌窟王は時空を駆ける。
「……ふん。礼には及ばん。及ばんが、そうだな……」
「見ての通り、戦い尽くめで手が塞がっている。煙草に火を付けてくれ」
「―――上出来だ。少しは大人になったな、○○」
同上。監獄塔での別れから久々の邂逅だったが彼の主人公への信頼は揺らぐことは無く、かつてと同じく賞賛と共に主人公を決戦へと送り出したのだった。

メモ

  • アンリマユから12年を経て登場した二人目の「復讐者」のサーヴァント。アンリマユの特殊性を鑑みれば真っ当な英霊としては初となる。
  • 真名は「巌窟王」まで含めてである。これは当人の話す通り「復讐鬼の偶像」としての存在であることを強調したものなのだろう。
    • というか、マイルーム会話では「俺の真名は“巌窟王”だ」(要約)と語り、ステータス画面右上や戦闘時に表示される名前も「巌窟王」となっており、厳密に言えばむしろ「エドモン・ダンテス」の方が余計な部分であると言える。
      • ちなみに、「監獄塔に復讐鬼は哭く」でボスとして対峙した際の戦闘画面での表記のみ「エドモン・ダンテス」だった。
  • シャトー・ディフにおいて彼を導いたのがファリア神父であったため型月の聖職者の法則からあの体術は彼から学んだものという説も…。
  • 竹箒日記によれば、「青年としての巌窟王」を目指したということで(「モンテ・クリスト伯」原作において、脱獄時には33歳、復讐を本格的に開始した頃には40代になっている)一般的な巌窟王のイメージに比べて、外見が若々しい。
  • イラストレーターが『ダンガンロンパ』で有名な小松崎類氏であることから、一部ファンからは「超高校級の英霊」とも呼ばれる。「牢獄のような閉鎖空間からの脱出」という意味でも共通するものがあるか。
  • 『モンテ・クリスト伯』はデュマの創作ではあるが、元ネタとなった実話が存在する。ピエール・フランソワ・ピコーという靴屋がそれである。大金持ちの娘と婚約していた彼は、それを妬んだ四人の友人に陥れられ「王党派のスパイ」(当時、フランスはナポレオンの第一帝政であった)として投獄されてしまう。獄中生活の中、ピエールはイタリアの聖職者に献身的に尽くし、彼の莫大な遺産を手にした。そして、その遺産と変装術を駆使し、自分を陥れた四人に復讐し始めたのである。しかし、4人目の復讐に取り掛かったところ正体を見破られ、逆に殺されてしまったという。
  • 『モンテ・クリスト伯』作中では、FGOでも馴染みのある偉人の名が良く挙がる。イタリアにて潜伏中には暴君ネロの残虐な逸話、エドモン・ダンテスの子飼いである山賊ルイジ・ヴァンパの愛読書『ガリア戦記』からのガイウス・ユリウス・カエサル、エドモン・ダンテス自らが愛好しているハシシ(大麻)からのハサン・サッバーハのエピソード等々。そして終盤では彼の口より出た、「人が遥かな未来において英知を極め、あらゆる自然の驚異を克服した時、死は哀しみではなくなる(意訳)」という、友人への言葉がある。まるでかの魔術王が人理焼却を始めた動機である「死というものを人類が克服出来なかったこと」をなぞるが如くの発言である。

話題まとめ

小説「モンテ・クリスト伯」と無数の翻案作品
「巌窟王」という名称で有名だが、実はこの名称は日本で最初に出版された際の邦題であり、原作内では使われていない名称である。訳者の黒岩涙香は本作の他にも「モンテ・クリスト伯」フォロワー作品の一つであるマリー・コレリ作の「Vendetta! or The Story of One Forgotten」を『白髪鬼』という邦題で翻訳しており、「監獄塔に復讐鬼は哭く」の第一の扉・黒髪鬼の元ネタと推測される。
翻案作品『虎よ、虎よ!』とアニメ『巌窟王』
「虎よ、煌々と燃え盛れ」という宝具名や、瞬間移動を使うことなど、『モンテ・クリスト伯』をモチーフとしているSF小説『虎よ、虎よ!』のオマージュと思しき要素が見受けられる。
宝具名と宝具開帳の口上は『虎よ、虎よ!』の別題『我が赴くは星の群』と、タイトルの由来であり小説冒頭にも引用されているウィリアム・ブレイクの詩『虎』 (The Tyger) の冒頭「虎よ、虎よ!ぬばたまの闇に燦爛と燃え(Tyger, Tyger, burning bright)」の合わせ技か。
そのエドモン・ダンテスのイメージには全くそぐわないダイナミックな戦いのインパクトもあって、「エドモン・ダンテスではないと言うが、ならガリヴァー・フォイル(『虎よ、虎よ!』の主人公)なのでは?」などとネタにされたりも。
ぶっちゃけ、2004年放送のSFアニメ『巌窟王』の影響を大層に感じるキャラクターである。この宇宙を舞台にしたスペースオペラ版『巌窟王』も、元々は『虎よ、虎よ!』をアニメ化しようとして権利の関係で駄目だったため『モンテ・クリスト伯』を原作に持ってきた作品である。
彼氏面王
第一部終章にてイベントや期間限定サーヴァントとして冠位時間神殿の廃棄孔アンドロマリウス前にかけつけ、その代表格として目立った彼だったが、初の高難度と銘打たれた監獄塔イベントを当時クリア出来なかったユーザー、若しくは監獄塔イベントの後にFGOを始めた新規ユーザーとしては、「なんか初対面なのに凄い馴れ馴れしい奴が助太刀に来た」「鬼ヶ島イベントで『ぬらりモン』とかネロ祭再びで『哄笑する男』『新人レポ作家・江戸紋』って名乗ってたなんか天草や白黒ジャンヌと絡んでた人」「煙草に火とか自分はお前の彼女か」という印象が噴出、ついたあだ名が「彼氏ヅラ王」(特に女主人公でプレイしている女性ユーザーから目立った呼称)。明確にソロモン配下でありながら離反したという特別な存在であるせいもあったのだろうが、この行為に一部のユーザーはネタ交じりに彼をいじり倒すこととなった。
その後新年も開けて直ぐ監獄塔イベントが復刻の運びとなったが、これは運営側の彼への反応を見ての計らいであろうか。

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