狂戦士のサーヴァント。
- 略歴
- 『ミステリーハウス・クラフターズ』にて登場。
- アポロンに唆されたテオドルス・ヴァン・ゴッホにより召喚され、特異点の増築を担当していた。
- 途中からはガイウス・ユリウス・カエサルに取り憑いて姿を隠していたが、後にやってきたカルデア一行にカエサルが敗北した事で姿を現す。
- その後は「簡易にして万古不易の迷宮」[注 1]を作り上げ、その奥底でカルデアと戦闘。
- 一度ナウクラテーが破壊された後は停戦交渉を持ちかけるも、「パーシパエーの牝牛」が起動するといったトラブルが発生。さらに雇い主であるテオが現れ、彼はカルデアと戦闘を始めてしまう。
- 戦闘の最中に隙をついてテオに叛逆し、カルデアに代わって戦闘を行うも、敗北する羽目になってしまった。
- 特異点解体の際にはイカロスに新たな翼を授けたものの、魔力の配分を間違えており片翼が未完成のまま退去していった。
- 人物
- 端的に言えば「機械仕掛けの右腕」。
- ダイダロスの右腕だけが現れているのではなく、この右腕がダイダロスの全身である。
- 「真の職人は腕で語る」という思想を抱いており、腕だけがあればよいと体の他の部分は切り捨ててしまっている。
- 発注を受けて形にするタイプの職人で、依頼人のイメージさえあれば簡単に形にしてしまえるらしい。
- 職人気質でプライドはかなり高く、ナウクラテーの敗北宣言を取り消させたり、回想内でもイシュタルに煽られて一度難色を示した「パーシパエーの牝牛」の作成に取り掛かっている。
- 用意は周到であり、ラビリンスの奥底ではカルデアに対しての即死の罠を228個も準備していた。
- また、生前からラビリンスの攻略法を教えるなどウソや隠し事は苦手であり、『ミステリーハウス・クラフターズ』でも自身の記憶のかけらによって自陣営の手の内をバラしていた。
- 魔術や神秘にはてんで疎いために不得手なのだが、自らの作品はそういった神秘に十分対抗できるほどの力を有している。
- 能力
- 口は無いので喋る事はできないが、ハンドサインは可能で、作中では中指を立てたり親指を立てたりしていた。
- 手首の部分に付いた2つのランプを点滅させて自身の意思を伝えようとする事もできるが、既知の信号形式とは一致せず、作中でも伝わっていたのはナウクラテーに対してのみ。
- よって他者と会話する必要がある場合は、その場でナウクラテーを造り出し、彼女の口を介してやりとりをする。
- 物作り・建築に関しては、あっという間に作品を作り上げることが可能。作中ではナウクラテーや「簡易にして万古不易の迷宮」を一瞬で作成している。
- ナウクラテーと合体する事で文字通り彼女の右腕となり、戦闘を行うようになる。ナウクラテー曰くこの状態ではアキレウスに匹敵するほどの耐久性能を有しているとのこと。
- 戦闘時にはナウクラテーの右腕となった自身による殴りつけの他に、様々な刃物や重りなどを落とす攻撃も行う。
ステータス編集
- 不明。
- ナウクラテーの言及によれば「神秘のない物質ならば膨大に取り出せる宝具を有している」とのことだが、作中では発動しておらず名称も未登場。
- チャージ攻撃では「ダイダリック・インパクト」という技を使用している。
真名:ダイダロス編集
- ギリシャ神話に登場する、凄腕の職人にして発明家。数多の道具を発明し、様々な設備・建築物も作り上げた逸話を持つ職人。
- 中でもクレタ島のラビリンスや、パーシパエーの牝牛などは彼の作品として有名。
- 生前には普通の人間であったはずなのだが、サーヴァントとしては機械となった右腕だけで現界している。
- ラビリンス
- ミノス王に依頼され、ミノタウロスを封印するために作り出した巨大迷宮。
- 「有限の中に無限を作り出した」と表現されるような構造であり、まともな手段での脱出は不可能。
- 作成後にミノス王の手によって自身と息子のイカロスも閉じ込められる結果となった。
- パーシパエーの牝牛
- ミノス王の妻パーシパエーに頼まれて作成した牝牛のハリボテ。
- ポセイドンに授けられた神の牡牛と交わる為の道具であるが、その本質は「強大な魔力を別のものに変質させるための装置」。
- これによってあらゆる意味で無謀な試みであった交わりが成立し、アステリオスが生まれる結果となった。
登場作品と役柄編集
Fate/Grand Order編集
- ナウクラテー
- 自身が作り上げた人形。
- 口が無い自身の意思を他者に伝える役割を与えており、戦闘時には彼女と合体する。
- 時に彼女がおかしな事を言った際には、げんこつを喰らわせている。
- ナウクラテー自身からは「夫婦」と認識されているようだったが、ダイダロス自身が彼女をどう思っていたのかは不明。
- テオドルス・ヴァン・ゴッホ
- 特異点における雇い主。
- 特異点の増築を任されており、また事件の黒幕として隠れ蓑にもされていた。
- しかしながら、聖杯を手に入れたら用済みとして彼に殺される事は読んでいたので、最後には叛逆したものの敗北を喫する結果となった。
- イシュタル
- 特異点に召喚された疑似サーヴァント。
- 彼女に聖杯鋳造装置の発注を頼み、「パーシパエーの牝牛」のイメージと計画を伝えられた。
- ガイウス・ユリウス・カエサル
- 特異点に召喚されたサーヴァント。
- 彼の右腕に取り憑き、ずっと姿を隠していた。
- ヴァン・ゴッホ〔マイナー〕
- カルデアのサーヴァント。
- 初対面で「神話でもそんな好人物ではなさそう」「コミュ障」と言われたためか、彼女の事は異様に見下しており「三流手紙職人」[注 2]「三流創作者」などと罵倒し、辛辣な物言いをしていた。
- ナウクラテー
- ミノス王の奴隷であった女性。
- 彼女との間に息子のイカロスを授かった。
- イカロス
- 息子。
- 下記のミノス王によって共に幽閉され、鳥の羽を蝋で固めて作った翼で共にクレタ島を脱出しようとしたが、太陽に近づきすぎた彼の翼は溶けてしまい、墜落による事故で亡くしてしまった。
- その事はサーヴァントとなった後も悔やんでいたようで、実際『ミステリーハウス・クラフターズ』での願いは「二度と破れぬ翼を作り、英霊となったイカロスを再度飛翔させること」だった。
- 実のところ彼は死霊として自身の側にずっとおり、終盤ではその事に気付いて全長120メートルの新たな翼「永世飛翔体イカロス」を作り上げた(なお、片翼はミスで作る事が叶わなかった)。
- ミノス王
- 生前の雇い主の一人。
- 彼の指示によってミノタウロスを閉じ込める迷宮「ラビリンス」を建造したが、そこからの脱出方法を漏らした事により息子のイカロスと共に幽閉されてしまった。
- クレタ島からの脱出後は彼に追跡され、カミーコスで遂に追い詰められるも、自身を失う事を惜しく思ったコーカロスによって彼は殺害された[注 3]。
- パーシパエー
- 生前の雇い主の一人。
- ポセイドンの呪いによってクレーテーの牡牛に恋をしてしまった彼女に相談を持ち掛けられ、「パーシパエーの牝牛」を作成した。
- なお、ダイダロス当人にとってもパーシパエーの牝牛は変態グッズ扱いらしい。
- タロース
- 自身の甥にして弟子。巨人タロスとは無関係。
- 一説には、のこぎりを発明した彼の才能を妬んで殺害し、その罪を問われてアテナイを追放され、クレタ島へ流れ着いたとされる。
- 『ミステリーハウス・クラフターズ』ではダイダロスが「無能! ばか! のこぎり!」と罵声を浴びせるシーンが存在しており、最後の「のこぎり」は彼に関する逸話由来だと思われる。
- アリアドネー
- クレタの王女。
- 彼女にラビリンスの秘密を漏らした事で、自身は幽閉される羽目となった。
- コーカロス
- カミーコスの王。
- クレタ島から逃げた後は彼の元に身を寄せ、ミノス王からの追跡を逃れる事ができた。
話題まとめ編集
- イベントで登場した際には専用のバトルグラフィックを引っ提げており、さらに「アタックモーションが幾つかある」「属性が設定されている」とこれまでの未実装サーヴァントの定石をいくつか無視していたものの、「バトルグラフィックが左右反転されていない[注 4]」という点もあったために、ネット上ではNPCと発表されるまで実装を期待する声と未実装だと予想する声の両方が多数見られた。
- ↑ 特異点名のA.C.L.もアルファベット表記のイニシャルから取られている。
- ↑ 詳細な意味については明言されていないが、ゴッホは生涯絵がほとんど売れず生活費は弟からの援助に依存しており金を無心する手紙も多数残っているため「絵はなく手紙で金を稼いでいる」という非常にきわどい揶揄と思われる。あるいは、死後に絵が売れたきっかけが弟の妻が弟宛の手紙を公表することで、純粋な絵の出来ではなく「奇矯な性格の悲劇の天才」というセールスポイントであることに対する揶揄か。
- ↑ ダイダロス自身が彼を殺害したとする異説も存在している。
- ↑ グラフィックではナウクラテーの右腕がダイダロスとなっていたので、左右反転して味方側に流用するとなるとダイダロスが左手になってしまい、立ち絵と矛盾が生じる。実際味方の支援役としてバトルに参加した際は、ナウクラテーの左腕がダイダロスになっているグラフィックであった。