ペイルライダー

ライダー (fake)から転送)
ライダー
真名 ペイルライダー
性別 その概念は無い
身長 感染・拡散状況によって変化
(最小でパルボウイルスと同程度)
体重 感染・拡散状況によって変化
(最小でパルボウイルスと同程度)
属性 中立・中庸
初登場作品 Fate/strange Fake
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概要編集

騎兵」のサーヴァント。

略歴
繰丘椿の夢の中に現れ、契約を交わすことでスノーフィールドに召喚された最初のサーヴァントとなった。おそらく単なる運命の悪戯が幾重にも重なった結果ではあろうが、マスターに移植されていた細菌が召喚の触媒になったとも考えられる。
自我も感情も持たないものの、聖杯からの知識をのみ与えられた「それ」はマスターである椿の願いを叶える、というサーヴァントとしての役割を果たすため、その力を振るって椿の両親を自由意志の無い生き人形に変え、夢の世界へと引きずり込む。
神により「騎兵」のクラスに据えられた所以は「それ」が有史以前から今日に至るまで人々の畏怖と忌避を集めてきた存在であり、風や水、鳥や人、あらゆるものに「乗って」世界に広がり多くの命を奪ってきた「もの」であること、何より「人々が『災厄』に与えたある二つ名」と共に、擬似的な人格を与えられてきたがためである。
人物
サーヴァントとして召喚されること自体が大いなるイレギュラーである、英霊どころか人ですらなく、生命体であるかどうかさえ解らない異質の存在。
ジェスター・カルトゥーレによれば、その存在は「星の従僕」と呼ばれており、敵愾心を向けている。
抑止力の1つであり明確にガイア側の『カウンターガーディアン』と呼ばれる者達のうちの1人。
外見は黒いもやの塊にかろうじて目や口に見えるような線が入った異形の姿をしている。
英雄としての資質以前に人格と呼べるものもなく、サーヴァントとして顕現した瞬間から、ただ聖杯の与えた知識の塊として、聖杯戦争をシステム的に再現するロボットのようなものとして活動する。
ただ、マスターを持ちサーヴァントとして活動を続けた為か、マスターが悲しんでいる時には手のようなものを形成して頭を撫でようとするくらいには人間味を獲得しつつある模様。
能力
世界史上、もっとも多くの命を奪ってきた力を持ち、魔術的攻撃にはある程度の耐性を持つ魔術師であっても、生身の肉体を持つ以上、対策なしにその力から逃れる事は出来ない。
半ば本能的な欲求から感染させた相手の魔力を吸収し、昏倒させ、椿が望むなら夢の世界へと引きずり込む。感染したものは体中に黒い斑点が浮かび上がるほか、通常の生活や受け答えをさせたり、特定の行動を強制したりするなどある程度操ることもできる。
元々が定まった形を持たないもののため、本体を椿の傍らに残したまま分身を偵察や攻撃に向かわせることも可能。
自分自身の感情や聖杯にかける望みなども一切持たない「それ」はただ椿の望みを叶え、椿を脅かすものを排除するためにだけ、淡々と持てる力を振るい続け、相手にも恐怖することなく襲いかかって行く。

ステータス編集

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ライダー 繰丘椿 E A B A C EX 対魔力:C
騎乗:EX
感染:A
無辜の世界:EX
冥界の導き:EX

宝具編集

来たれ、冥き途よ、来たれ(ドゥームズデイ・カム)
ランク:EX
種別:対界宝具
レンジ:-
最大捕捉:-
自らの与えた『死』という結果の受け皿として、マスターを起点として擬似的な『冥界』となる結界世界を作り上げる宝具。
マスターのイメージに引き摺られる為、典型的な地獄や天国のようになることもあれば、完全なる虚無として魂を砕く空間となる場合もある。緊急時は対象を肉体ごと結界内に引き入れる。
本来はもっと小規模であるが、土地そのものやその他の要素と結び付いた結果、『Fake』作中現在通常召喚時より広い結界を造り出している。
ギルガメッシュとエルキドゥが戦っていた時に観測した時点では、スノーフィールド市内のほぼ全域を支配下に入れていた。
6巻やプロフィールでは「結界世界」としか呼ばれていない能力だったが、7巻から固有結界と呼ばれるようになった。
剣、饑饉、死、獣(かごめ かごめ)
ランク:A
種別:対軍宝具
レンジ:99
最大捕捉:999
己の結界内において他者に『死』を与える数多の物を具現化させ、その力を行使するスキル。環境が完全に整えば、神話における『終末』を魔力が許す範囲でのみ再現することも可能。
しかしマスターである繰丘椿が黙示録やラグナロクの知識を有さず、地獄を望まなかった為そのレベルには到らなかった。宝具の読み方はマスターによって変化する。

真名:ペイルライダー編集

『ヨハネの黙示録』に記述されている終末の四騎士の一人。第四の騎士「蒼き死の担い手ペイルライダー」。
正真正銘『ヨハネの黙示録』に示されし『終末の四騎士の一人蒼き死の担い手ペイルライダー』。
神であるガイアの「神の怒り」を体現すべく造られた『神により創造されし終末の四騎士』の1人。
抑止力の1つであり明確にガイア側の『カウンターガーディアン』と呼ばれる者達のうちの1人。
それぞれの『騎士』は神により地上の四分の一の支配、そして剣と飢饉と病・獣により、地上の人間を殺す権威を与えられている。
病は手段の一つに過ぎず、その正体は死そのものの概念。また『死神』としての側面をも持つ。
それゆえに黄泉(ハデス)を連れ、疫病や獣をもちいて地上の人間に死をもたらす存在とされる。
ジェスター・カルトゥーレによれば、その存在は遥かな昔より「星の従僕」と呼ばれる存在だとされる。
「それ」は生命体ではなく「病」という災厄、または「神の怒り」そのものがサーヴァントになった異質な存在。
人類の『病への怖れ』がこの世から絶えない限り「それ」にも滅びの概念は存在しない。

関連編集

黒死病
14世紀のヨーロッパで猛威をふるった感染症。ペストとも。
ネズミに寄生するノミを媒介してペスト菌を人に感染させる。高い致死性を持ち、罹患すると皮膚に黒紫色の斑点ができる。
その頃のペスト患者や病弱な者、病人への扱いはおとぎ話でも語られていたように、決して良いものでは無かったとされる。
当時、ヨーロッパは城塞都市を中心に発達していたが、人口の過度の密集や不衛生な環境によるネズミの大発生等が重なって、未曾有の大流行を引き起こした。
細菌など発見されていない時代であり、何の手も打てなかった教会や労働力を失った荘園領主等は大きく力を弱め、都市の衰退と農村部の中産階級の隆盛をもたらした。
最終的な死者数はヨーロッパでは2000万人とも3000万人とも言われている。これは、当時の人口の三分の一から半数に匹敵する。
スペイン風邪
1918年~1919年にかけて世界中に流行したインフルエンザ。名前に反して発生源はアメリカで、豚から人に感染したと言われている。
感染者はおよそ5億人以上に達し、この内5000万人~1億人が死亡した。これは、第1次世界大戦と第2次世界大戦の戦死者を合計した数よりも遥かに多い。
COVID-19
2019年末に中国で発生し、現在なお継続中の世界的なパンデミック。TVでは新型コロナウイルスと呼称されている。
中国共産党の隠蔽体質とWHOの杜撰な初期対応が重なった事で世界中に広がり、政治・経済・社会インフラなどに多大な影響を与えている。
型月の作品にも影響が及んでおり、劇場版アニメの公開やFGOのアップデートなどが延期になったりしている。
黙示録の四騎士
『ヨハネの黙示録』第六章に預言された、七つの封印のうち最初の四つが解かれる際に現れるという、四色の馬を駆る騎士。
第一の封印が解かれた時には白い馬に跨った騎士が現れる。手に弓を持ち、頭に冠を頂き、勝利と支配を象徴し、別名〈征服〉の騎士とも呼ばれる。最初の騎士は解釈が様々あり、『ユダヤ百科事典』第10巻(1905年出版)ではこちらが疫病を象徴すると解釈されている。
第二の封印が解かれた時には赤い馬に跨った騎士が現れる。手に大剣を携え、戦争を象徴し、人々を殺し合わせる権限を与えられたと言われている。
第三の封印が解かれた時には黒い馬に跨った騎士が現れる。手には食物を制限するための秤を持ち、飢餓を象徴すると言われている。
第四の封印が解かれた時には蒼褪めたペイル馬に跨った騎士が現れる。ハデスや野獣を引きつれ、疫病を象徴すると言われている。
四騎士はそれぞれ死をもたらすものの象徴とされるが、とりわけ第四の騎士はタロットカードの死神のモデルとも言われ、その騎手は骸骨の姿で描き表される。

登場作品と役柄編集

Fateシリーズ編集

Fate/strange Fake
スノーフィールドにおいて、最初に現界したサーヴァント。眠り続けるマスターと夢の中で契約を交わし、ライダーのクラスを得て偽りの聖杯戦争を混乱に陥れる。

Fate関連作品編集

氷室の天地 Fate/school life
本編には登場しないが、単行本の表紙裏で少しだけイメージで登場していた。

その他編集

ちびちゅき!
所属不明。相変わらず椿に対しては過保護気味。

人間関係編集

Fate/strange Fake編集

繰丘椿
契約を交わしたマスター。現実の肉体は昏睡状態であったため、彼女の夢の中で接触を持つ。
聖杯から与えられた、サーヴァントはマスターに従うものという知識に拠って彼女の望むままに自身の力の及ぶ範囲内で動物達を友人として与え、両親をはじめとした犠牲者を夢の中へと引きずり込む。
またマスターに危害を加えようとする者、並びにマスターが怖がるものをこの世界から排除しようと行動する。
ジェスター・カルトゥーレ
マスターの夢の中に初めて現れた他者。
遭遇した当初は警戒していたが、マスターが仲良くなったためすぐに警戒を解いた。
ただし本人としては、神により創造されし存在である「星の従僕」と呼ばれている『彼』に敵愾心を消す事は無かった。
エルキドゥ
神々によって作られたと言う互いの立場上、非常に似通った性質を持つ。
人の姿も、心も持たない怪物だが「心」を持つ可能性もある存在。
エルキドゥ自身は「彼」を最大の脅威と見なし避けていたようだ。
エルキドゥの見立てでは聖杯の中で「」と混ざってしまうと地球レベルでの危機になってしまうとのこと。

ちびちゅき!編集

ナイチンゲール
ある意味、宿敵同士。
校内で彼のせいで病気が流行した際に決定的に対決したが、背景事情を理解してもらったことでワクチン製作への協力などを条件に和解した。....直後に消毒されかかったが。

名台詞編集

Fate/strange Fake編集

「トオウ、アナタガ、ワタシノマスターカ」
聖杯から与えられた知識に従い、プログラムされたロボットのように聖杯戦争のシステムを実行する。
それは蟲同士がギチギチとせめぎ合うような不気味な音ながらも、無人の街で孤独だった少女にとっては唯一の光となった。
「此処ハ」「死ノ道也」
「冥府也」「黄泉路也」
「其ハ裁キ」「其ハ福音」
「永遠ノ安寧也」「苦シミ也」
「安寧タレ」
「惨痛タレ」
「黄泉路ハ我ガ僕トナリテ」
「我ガ主ヲ護ラン」
「聖杯ヲ」
「聖杯ヲ」
「我ガ主ノ」
「我ガ友ノ手ニ」
「聖杯ヲ」 
「魔法使いになりたい」という椿の無邪気な願いを叶えるため、世界を侵食するペイルライダー。
最も早くスノーフィールドに召喚された英霊が、ついに上げた聖杯戦争への参戦の狼煙。

氷室の天地 Fate/school life編集

「かわいい女の子ために色々撒き散らしました!撒き散らしっぷりをゴランクダサイ」
「氷室の天地」4巻カバー裏のビデオ投稿コーナーにて、どうやって書いたか不明だがハガキの投稿コメント。
直前の「青ひげ」さん投稿の「子供と動物のおもしろパーティ映像」並に放送禁止な代物であることは疑う余地がない。

メモ編集

  • 神造宝具そのものの泥人形謎の殺人鬼の伝説など、英霊というか人間といってもいいのか微妙なラインのサーヴァントばかり呼ばれる今回の聖杯戦争中でも極め付き。
  • アルケイデスとともに「どうすれば勝てるんだこんなの」と思いたくなるサーヴァントであるが、作者の成田氏曰く「第五次の某サーヴァントや某サーヴァント相手の場合、相性の関係で手も足も出ずに負ける可能性がある」という風に五次のサーヴァントとバランスをとっているとのこと。
    • とはいえ、非常に危険な存在であることには違いなく、エルキドゥの見立てでは聖杯の中で「」と混ざってしまうと地球レベルでの危機になってしまうとか。確かに、明確な害意や方向性を持たない「病」に人間に対する悪意の固まりの「泥」を混ぜてしまったらそうなってもおかしくはない。
    • 「某サーヴァント」の候補については、読者の間でいくつか上がっている。まず特に有力なのがメディアで、『ルールブレイカー』によって魔術結界だろうがマスターとの一体化状態だろうが強制的に断ち切れるであろうと推測される。さらにライダーは魔術には比較的弱い部類にあり、その点においても相性が良い。しかもメディアは治癒魔法と薬学も習得している(当人曰く、以前の自分よりは治癒魔法の腕は数段落ちたとのことだが)。
    • その他、メドゥーサ(その血がアスクレピオスの不死薬の原料となった)やギルガメッシュ(王の財宝の中に貴重な薬もある可能性が高い)も候補。
      • また他作品にまで広げればナイチンゲールやアスクレピオスなど医師系のサーヴァントとは相性が悪い可能性があり、事実「ちびちゅき!」ではナイチンゲールが天敵となっている。ただむしろ逆に、医師側から見て「病はどれほど治療し続けても根絶する事ができない永遠の天敵」である、と言う考え方もある。例えば大規模な死病の代表格とも言える黒死病(ペスト)は、全盛期より勢いを落としたものの今なお根絶できていない。
  • 病没したサーヴァントをクラス別に分類した場合、最も多いのは自身と同じライダー。イスカンダルフランシス・ドレイククリストファー・コロンブスマルタイヴァン雷帝メアリー・リードジョルジュ・メリエスと7名に上る。
  • 『「Fate/Grand Order」Memorial Movie 2023』では姿こそ違えど、彼らしき存在が2:23頃に映っている。
    • 恐らくは『黙示録の騎士』と呼ばれる存在であり、奥から黒い馬に跨った騎士、白い馬に跨った騎士、赤い馬に跨った騎士、蒼褪めた馬に跨った騎士(ペイルライダー)となっている。

話題まとめ編集

脚注編集

注釈編集


出典編集


リンク編集